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池田裕之, ロレックス

ロレックス エクスプローラー1の選び方!人気の理由を歴代モデルとともに紹介!

最終更新日:

ロレックス エクスプローラー1 選び方

「エクスプローラー1が気になっているけど、どれを選べばよいかわからない」
「モデルごとの魅力や特徴が知りたい」

ロレックスのエクスプローラー1は、時計愛好家たちから絶大な信頼を集めているロングセラー時計です。しかし、どの年代のモデルが良いか決めかねている人もいませんか?

エクスプローラー1は、愛好家から根強い人気のある、ロレックスのアイコニックモデルです。初登場した1953年より大きなデザインの変化も無く、頑なに黒文字盤に369のアラビア数字表記のダイアルで、同社の王道モデルとして、今日まで続いています。

この記事ではエクスプローラー1の人気の秘密がどこにあるのか、解説していきます。

目次

ロレックス エクスプローラー 1 とはどんな時計?

ロレックス エクスプローラーI

ロレックス エクスプローラー1の正式名称は、「ロレックス エクスプローラー」です。同じシリーズにエクスプローラー2があることから、一般的にエクスプローラー1(Iとローマ数字で表記されることも多い)と呼ばれています。

そのシンプルな外観から現代ではベーシックウォッチの始祖、ユーティリティウォッチ、スポーツウォッチなどとも呼ばれ、多くのブランドがこのエクスプローラー1が出た時期を境に、フォーマルウォッチから脱却して、時計のスポーツ化へシフトしたと推測されます。

ロレックス エクスプローラー1の基本的な特徴

ロレックス エクスプローラーI

ロレックス エクスプローラー1の基本的な特徴として挙げられる事は、発売以来変わらないブラックの文字盤が特徴です。現代では様々なカラーのダイアル(文字盤)のモデルが存在しますが、発売から80年近く経過してもブラック文字盤は変わりません。

またケースはステンレススティール製(オイスタースティール)を採用しています。そしてインデックスには3・6・9がアラビア数字、12時が逆三角のマーカーになっている事がロレックス エクスプローラー1の共通の特徴です。

逆三角のマーカーは、暗闇でも直感的に時間を読み取れます。同じ事は時針(短針)にベンツ針(メルセデス針)を採用している事にも当てはまり、このベンツ針(メルセデス針)がある事でも、暗闇では直観的に短針と長針が読み取る事ができるのです。

そしてエクスプローラー1にはデイト機能がありません。デイト機能の有無に関して言えば意見が分かれるところです。なぜデイト機能が無いのか明確な理由はわかりません。他のロレックスモデル同様に無駄な操作を減らして、故障防止を考えた可能性もあります。

また他のプロフェッショナルモデルに多く見られるように、12時の位置に王冠マークはありません。プロフェッショナルモデルでありながら、ベゼルにはスムーズベゼル(ポリッシュベゼル)を採用してより見た目をシンプルに仕上げています。

このスムーズベゼルがある事で、スポーツウォッチであるエクスプローラー1を、カジュアルに見せているのかも知れません。

ロレックスの王道モデルとして人気

ロレックス エクスプローラーI

ロレックス エクスプローラー1は、発売から約70年以上経過しています。シンプルかつ実用的なスイス時計ブランドのスポーツウォッチを代表する王道モデルとして、確固たる地位を確立している事は間違いありません。

特にロレックスのプロフェッショナルモデルの中では、他のどのモデルよりも性別を超え、幅広い年齢層から支持される人気モデルです。これはダイアルの色がブラックのみである事も起因していると考えられます。

ブラックダイアルの時計は、様々な服装とも相性が良い事が特徴です。サイズ感も一番大きいモデルで40㎜のため、フォーマル、カジュアルどちらでもフィットします。そして他のプロフェショナルモデルと違い、スムーズベゼルである事も見逃せません。

他のプロフェッショナルモデルのようなカラフルかつ大型のベゼルがある時計は、シーンを限定します。それに対してロレックス エクスプローラー1は、プロフェッショナルモデルでありながらカジュアルさを持つことで、幅広い層から支持されています。

価格帯も高すぎず手に入れやすい

ロレックス エクスプローラーI

ロレックス エクスプローラー1は価格帯も高すぎず手に入れやすい事が特徴です。他のロレックス プロフェッショナルモデルの現行品のほとんどが、価格改定によって130万円を超えているモデルが、増えています。

ロレックス エクスプローラー1もこの数年間で値上がりしましたが、エクスプローラー36で税込1,036,200円(2024年9月)と他のロレックスモデルと比較すると若干手頃な価格設定になっている事が特徴です。

円安によって、日本でのスイス時計の販売価格は、ロレックスも含めて値上げラッシュが続いています。ロレックスも例外では無く短いサイクルで値上げを繰り返しており、殆どのモデルが100万円オーバーになった中、このエクスプローラ1の価格は高すぎず、手に入れやすい価格だと言えるでしょう。

サイズ展開もバリエーションがある

ロレックス エクスプローラーI

ロレックス エクスプローラー1はサイズ展開にもバリエーションがある事が特徴です。基本的には36㎜のモデルが大半ですが、現行品には40㎜のモデルもあります。ここ数年はケースの小型化が進んでいますが、まだまだ40㎜を求める人はいます。

視認性を考えた時、36㎜だと若干見えにくいと感じる人もいるはずです。サイズ以外でも現行品にはコンビモデルも存在して、選択肢に幅を広げています。

ロレックス エクスプローラー 1 の種類と型番

一見すると同じように見えるロレックス エクスプローラー1は型番によっていくつかの種類に分けられます。以下に型番毎に特徴と魅力を記述しますので、ぜひ参考にしてください。

「214270」

ロレックス エクスプローラーI 後期型 ホワイト369 214270 ブラック ランダム番

ロレックス エクスプローラーI 後期型 ホワイト369 214270

素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 39mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 外箱(ダメージ有) / 内箱 / 取扱説明書 / 保証書(発行日付 2020年2月)

2010年から2020年まで製造されたモデルになります。「214270」は前世代の「114270」より3㎜もサイズアップし39mmとしたことで、インデックスと針も大型化して視認性が格段に向上した事が特徴です。

またインデックスの3、6、9時にも夜光のクロマライト夜光が塗られ、暗所時の視認性の向上にも大きく貢献しました。

6ケタの「114270」

ロレックス エクスプローラー 114270 ブラック M番 中古 メンズ

ロレックス エクスプローラー 114270 ブラック

素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 36mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 保証書(発行日付 2009年3月) / メンテナンス保証書(発行日付 2017年7月)

2001年に「14270」の後継機として、発売されました。デザインの変更は無く、36㎜のケースサイズを継承、ただムーブメントがCal.3130へと変更となり、リファレンス表示もこの頃より6桁となります。

機能面での大きな変更は無く、夜光塗料もまだルミノバで、パワーリザーブも48時間しかありませんでした。

しかし2010年以前のスイス時計の大半は、この程度のスペックだったので、この当時としては標準以上でした。ヴィンテージのロレックス エクスプローラー1を検討する時はスペック的に現行モデルより旧世代仕様である事は、覚悟しないといけません。

5ケタ「14270」

ロレックス エクスプローラーI 14270 ブラック A番 中古 メンズ

ロレックス エクスプローラーI 14270 ブラック

素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 36mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: メーカー修理明細書(修理日 2018年10月 オーバーホール) / メンテナンス保証書(発行日付 2018年10月) / サービスケース

1990年に5桁のリファレンスモデルとして登場したモデルで、前世代より大きく実用性がバージョンアップしたモデルです。まず風防がプラスチックからフラットカットのサファイアクリスタルへと変更されます。

この仕様によって、風防に傷がつく事もほぼ無くなり、視認性も大幅に向上しました。インデックスや針の夜光塗料も前世代のトリチウムからルミノバへ変更されます。
現行モデルに採用されているクロマライト夜光より照度は少ないですが、明るさは格段にアップしました。

古いモデルの4ケタ型番

ロレックスはリファレンス型番が新しい世代ほど数字が大きくなります。ここでは旧世代モデル、4ケタ(桁)型番のモデルをいくつか紹介しますので参考にしてください。

ロレックス エクスプローラー1「6350」

「6350」は記念すべきロレックス エクスプローラー1の初代モデルとして、発売された製品です。インデックス369時のみアラビア数字表記は、変わりません。ダイアルはミラー仕上げとハニカム仕上げの2種類があると言われています。

ケースサイズは36㎜のみで、裏蓋は現代の物と違いやや丸みを帯びた膨らんだ形状になっている事が特徴です。ムーブメントはA296という自動巻きで、夜光塗料には最も旧い世代の夜光塗料、トリチウムが採用されています。

時計全体に漂うアンティーク感がたっぷりのフォルムが「6350」の魅力です。その中に根付くエクスプローラー1の確固たるDNAが、ハッキリと見ることができます。

現行品と見比べるとよりそのDNAが脈々と継承されている事が理解できるはずです。

ロレックス エクスプローラー1「6150」

ロレックス エクスプローラー1「6150」は前述した「6350」とほぼ同時期に発売されたモデルで「6350」との違いは搭載されたムーブメントにあります。通常のオイスターケースにCal.1030自動巻きムーブメントを搭載している事が特徴です。

そしてクロノメーター認定では無いノンクロノメーターモデルとして発売されました。またダイアルに「EXPLORER」表記が無い事も特徴です。この「EXPLORER」表記が無い事を狙って、集めるコレクターも存在します。

ロレックス エクスプローラー1「6610」

前述した「6350」と「6150」の後継機として1955年頃に発売されたモデルです。
後継機モデルですが、ムーブメントは、前世代のCal.1030をそのまま搭載しています。しかし「6150」よりケースの防水性はアップし、ケース厚もより薄くなり実用性が良くなっている事が特徴です。

前世代よりプロフェッショナル仕様になり、現代のロレックス エクスプローラー1へつながるDNAが、より強固になったモデルだと言えます。

ロレックス エクスプローラー1「5500/5504」

ロレックス エアキング 5500 シルバー バー
ロレックス エアキング 5500 シルバー バー  アンティーク

素材:ステンレススティール
ケース:直径 34mm (リューズ含まず)
駆動方式:自動巻き/Self-Winding
付属品:無し(※当店オリジナルボックスをお付けいたします)

ロレックス エクスプローラー1「5500/5504」は5500イギリス向け、5504はアメリカ向けとして1960年前後から発売されました。その中でも「5500」は34㎜と小型のケースである事が特徴です。一方の「5504」はエアキングとしてのリファレンスになっている事も特徴になります。

なぜこのようになったかは不明ですが、ロレックスらしいミステリーさを潜めたモデルという見かたもできるかも知れません。
なおこれらのモデルは日本では発売されていない事も覚えておくべきでしょう。

ロレックス エクスプローラー1「1016」

ロレックス エクスプローラー cal.1570 1016 ブラック R番 アンティーク メンズ
ロレックス エクスプローラー cal.1570 1016 ブラック

素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 36mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
付属品: 無し(※当店オリジナルボックスをお付けいたします)

アンティークのロレックス エクスプローラー1といえば、この「1016」が代表作、という呼び声も高いモデルです。製造期間も1963年から1989年まで26年に渡り製造されたロングセラーモデルです。製造期間が長い事から市場に最も多く流通しているリファレンスになります。

そのためダイアルバリエーションも豊富です。ムーブメントは初期のCal.1560とCal.1570に分かれており、初期のCal.1560はハック機能(秒針を止める機能)がない自動巻きムーブメントになります。

後期のCal.1570は1500系ムーブメントの中でも名機と呼ばれるほど優秀なムーブメントで現代のムーブメントと殆ど遜色ない機構に仕上がっていることが特徴です。ハック機能も備わっていて、かなり実用的なモデルに仕上がっています。
ただ風防はプラスチックなので、キズが付きやすい事は理解しておきましょう。

ロレックス エクスプローラー 1 の選び方

ロレックス エクスプローラーI

ロレックス エクスプローラー1を初めて選ぶ時どうしたらよいのか、迷う所です。上で紹介したもの以外でも様々なバリエーションがあり年代も様々になります。初めて購入するならアンティークのロレックス エクスプローラー1は避けた方が賢明でしょう。

狙い目としては1990年代後半以降のヴィンテージモデルがおすすめです。以下で具体的に紹介します。

初めてロレックスを買うなら「14270」

ロレックス エクスプローラーI 14270 ブラック

1990年に発売開始された「14270」は風防もプラスチックからサファイアクリスタルにバージョンアップされて、インデックスもメタルで縁取りされて高級感と実用性がアップされたロレックス エクスプローラー1です。

個体数も多く、中古販売価格も落ち着いた価格で推移しています。またCal.3000ムーブメントは、パワーリザーブが48時間程度である事を除けば、現行品ムーブメントと比較しても遜色ない仕上がりのムーブメントです。

耐久性もそれ以前のアンティーク ロレックス エクスプローラー1と比べると極めて高く、安心して使用することができます。

こだわりのエクスプローラー1を買うなら「1016」

ロレックス エクスプローラーI

こだわりのエクスプローラー1を買うなら「1016」です。何よりこの「1016」は製造期間も長く、多くのバリエーションが存在するため、その中からお気に入りの一品が見つかるかも知れません。

そして最大の魅力はアンティークウォッチとしての楽しみかたができることです。プラスティック風防には、現行品では見られない丸みを帯びた形状は心を和ませてくれる温かみを感じさせてくれます。

クロマライトが採用されてより実用的になった「114270」

ロレックス エクスプローラーI 114270 ブラック

前述した「14270」の後継機となり2001年から発売された「114270」は、リファレンスも6桁となり、一段と実用的になったエクスプローラー1です。ムーブメントがCal3130にブラッシュアップされて精度と耐久性が大幅に向上しています。

このリファレンスから夜光塗料がクロマライトに変更されて、ダイアルの視認性が大幅に改善されました。陽が落ちたアウトドアで使う時でも全く不自由なく、使える時計になったと言えるでしょう。

エクスプローラー1の主戦場はあくまでもフィールドです。ここでの使用に耐えうる時計になる事がエクスプローラー1に課せられて来た命題でした。「114270」は誕生から半世紀以上経って、その領域にたどり着いたモデルのひとつです。

ロレックス エクスプローラー 1 型番の調べ方・見分け方

ロレックス エクスプローラー1の型番の調べ方は・見分け方は、外観だけを見ても大きな変化が見られ無いので、それだけで識別するのは、至難の業です。そこで、識別ポイントをいくつか紹介するので、購入の際に是非その識別ポイントを活用してください。

ギャランティーを確認する

ロレックス エクスプローラーI

一番の基本は付属品の中で最も重要なギャランティーを確認する事です。アンティークやヴィンテージのロレックス エクスプローラー1であれば型番が記載されているので、すぐに見分けがつきます。

現在ではこのギャランティーはプラスチック製のカードタイプになっています。一般的には2006年以前のモデルは紙製ギャランティーです。このギャランティーには型番の他にどこの国のリテイラー(販売店)で販売されたかという情報も記載されています。

インデックスの文字の違いを確認する

エクスプローラーI インデックス

インデックスの文字の違いで型番を識別するには確認する手法としては、目視しかありません。

明らかな違いが出たのが「1016」から「14270」へとモデルチェンジした時からです。「1016」までの時のインデックスでは369の文字が、縁取りされたアプライドでは無く、ペイント(塗った)になっています。

ヴィンテージやアンティークモデルになると、ギャランティーが無い個体も多く存在します。そのため、インデックスの文字の違いで確認する見分け方も覚えておくと識別が容易になる筈です。

ダイヤルの「EXPLORER」ロゴの位置を確認する

ロレックス エクスプローラーI

ダイヤルの「EXPLORER」ロゴの位置で確認する手法もあります。「114270」から「214270」の時へモデルチェンジした時は「EXPLORER」ロゴの位置が12時の位置から6時の位置へ移動しました。

その後、「214270」から「124270」へ移行した時は再び12時の位置へ、「EXPLORER」ロゴの位置が戻りました。2024年時点での現行モデル「224270」へのモデルチェンジでは「EXPLORER」ロゴの位置はそのまま12時の位置に留まっています。

この「EXPLORER」ロゴの位置の移動も理解しておき、ギャランティーの記載情報と一緒に照合すれば、より確実な識別方法となるので、是非覚えておきましょう。

風防にある王冠透かしの有無を確認する

王冠透かしマーク

サファイアクリスタルの風防にある、王冠透かしの有無を確認する識別方法も忘れてはいけません。ロレックスは偽造防止のため1999年頃から王冠に透かしを入れるようになりました。

ロレックス エクスプローラー1では2003年の「114270」から王冠の透かしが入るようになりました。但し「114270」は2001年からの発売なので、最初の約2年間は王冠の透かしが無いモデルも存在します。

ロレックス エクスプローラー 1 人気サイズ

ロレックス エクスプローラー1のサイズはアンティークからであれば34㎜、36㎜、39㎜、40㎜の4つに分類されますが、34㎜は前述した「5500」で日本国内では販売されていないため、実質的に36㎜、39㎜、40㎜の3つです。

それぞれ3つサイズについてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。

36mmの型番まとめ

ロレックス エクスプローラー1の36㎜ケースサイズの該当モデルは、2024年9月時点で、「6350」、「6150」、「6610」、「5504」、「1016」、「14270」、「114270」、「124270」、「124273」9モデルです。

36㎜モデルの魅力は何と言ってもオリジン(起源)モデルであり、ロレックス エクスプローラー1のDNAを忠実に継承しているモデルと言っても過言ではありません。時代の流行りによって36㎜が小さいと言われて、10年ほど途絶えた時期もありました。

しかし愛好家の根強い支持があったため、2021年に再び復活して現代に至ります。この過程を見る限り、ロレックス エクスプローラー1にとって36㎜というのはモデルを代表する普遍的なサイズなのでしょう。

39mmの型番まとめ

ロレックス エクスプローラー1の39㎜ケースサイズの該当モデルは「212470」になります。ロレックス エクスプローラー1唯一の39㎜サイズの魅力は、サイズアップにより視認性が向上した点です。

一般的に40代から50代になると老眼が進み、時計のダイアルが見にくくなるという声をよく聞きます。真偽は不明ですが、デカ厚時計が流行った理由の一つとして、愛好家の中心であるミドルエイジに老眼が進んだ人が一定数いるからという説もあります。

もちろん世界的にデカ厚ケースの時計が、若い世代にも一定数ウケていた事も要因の一つです。しかし、愛好家のメインであるミドルエイジの老眼に配慮した可能性も十分に考えられると思います。

40mmの型番まとめ「Ref.224270」

ロレックス エクスプローラー1唯一の40㎜モデル「224270」は前述した「212470」とは違った理由でこの40㎜サイズになったと思います。というのも39㎜サイズの「212470」はディスコンとなり、その後2年後に出たのが、この40㎜モデル「224270」です。

恐らくこの40㎜は、ペアウォッチを想定して発売された可能性も考えられます。時計ブランドは近年ジェンダーレス化が進み、男女区別なく付けられるラインナップに移行しています。

かつては腕時計ブランドの購買層は男性のみをターゲットにしていましたが、2020年頃からどの腕時計ブランドも女性向けのモデルの充実に力を入れています。

ロレックスもかつてはレディースモデルとして31㎜モデルや28㎜がありましたが、現行品では28㎜と36㎜という商品構成になっている事が特徴です。

ロレックス エクスプローラー1はプロフェッショナルモデルの中で、唯一36㎜サイズがあるので、男女兼用モデルとロレックスが考えている可能性は十分に考えられます。その中でペアモデルの選択肢として、サイズが異なる40㎜の「224270」をラインナップしている可能性は、充分に考えうる筈です。

まとめ

ロレックス エクスプローラー1はロレックスの中でも、歴史が長いモデルでロレックスのアイコニックモデルと言っても過言ではありません。普遍的なデザインはこの後も後世へと語り継がれ、ライバル他社もロレックス エクスプローラー1をモチーフにするくらい優れた物です。

そして「耐久性の高い時計」を業界標準にまでした点も見逃せません。ロレックスの他のモデル同様に業界の時計高品質化に大きく貢献したのがこのロレックス エクスプローラー1です。

最後に付け加えるなら、このモデルの歴史的背景も忘れてはいけません。エベレスト初登頂時にヒラリー卿が持っていったこのロレックス エクスプローラー1は愛好家の冒険心をくすぐります。

コレクターアイテムも多く揃っているロレックス エクスプローラー1を是非一度検討してみてください。

手に取ればその良さが実感できるはずです。

当記事の監修者

池田裕之(いけだ ひろゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長

39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年

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