速報！2025年ヴァシュロンコンスタンタン新作モデルを発表！一挙紹介｜Watches And Wonders Geneva 2025

ヴァシュロン・コンスタンタンが創業270周年を迎える2025年。

この記念すべき年に、世界有数のマニュファクチュールが魅せた新作コレクションは、まさに「芸術と技術の最高峰」と呼ぶにふさわしいラインナップです。

伝統的な美意識を体現した「トラディショナル」やドレッシーな「パトリモニー」シリーズに加え、世界初の機構を搭載した超複雑時計「ソラリア」、そしてメティエ・ダールの職人技を示す一点物の「レ・キャビノティエ」まで。

本記事では、Watches & Wonders 2025で発表された最新作をご紹介します。

歴史の節目に登場した珠玉のタイムピース群を、共に堪能していきましょう。

【2025年最新モデル】ヴァシュロンコンスタンタン新作腕時計

現段階では以下、16本のラインナップ（同デザイン素材違いを含む）が発表されています。

• 超複雑時計1本
• トラディショナルシリーズ8本
• アートワークダイアル3本

時計ファンにとって、この年の新作発表は特別な意味を持ち、ジュネーブで開催されたWatches & Wonders 2025で同社は歴史と技術の粋を凝らした数々の新作モデルを披露しています。
本記事では、そのすべての新作モデルについて解説します。

レ・キャビノティエ「ソラリア・ウルトラ・グランド・コンプリケーション – ラ・プルミエール -」

【現地撮影】
270周年記念の超絶オリジナルピース

レ・キャビノティエ
「ソラリア・ウルトラ・グランドコンプリケーション – ラ・プルミエール -」 pic.twitter.com/E8xOHmHP0p

— GINZA RASIN｜銀座ラシン (@ginzarasin) April 8, 2025

新作群の中でも注目の作でヴァシュロン・コンスタンタン史上最も複雑な腕時計となった270周年記念の超絶オリジナルピースです。

8年にわたる開発期間を経て完成したこの腕時計は、合計41の複雑機構を搭載し、13件もの特許を出願したことからも腕時計として際立った複雑さを誇ります。

画像引用：ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

外装・素材の特徴

ケースは45mm径のホワイトゴールド製で、1521個もの部品からなる手巻きキャリバー3655を搭載しています。

機能の内容はまさに天文台を彷彿とさせます。

時刻表示やパーペチュアルカレンダーはもちろんのこと、ウェストミンスター・チャイムによるミニッツリピーター（4つのゴングでウェストミンスター鐘を奏でる機構） 、日の出・日の入り時刻表示、均時差表示、さらには「天体の時間追跡」（世界初搭載）まで含まれます。

その他、上述の多機能ぶりを鑑みると自分で操作して楽しむというよりは、正規店のわかる方に操作してもらうような扱いになりそうです。

表面の月齢・潮汐や裏面の恒星時や星座図もサファイアクリスタルを採用していると思われ、透明素材に表示をすることで層を巧みに利用して効率的に表示を構成しています。

これほどの超複雑時計でありながら、ケース径45mm×14.99mmというサイズは比較的腕に収まる範囲に留まっていると言えます。
素晴らしいムーブメントの小型化技術がうかがえます。

まさに技術と芸術の極致に位置するタイムピースで、ヴァシュロン・コンスタンタンが270年かけて培った高級腕時計の真髄が注ぎ込まれた一品と言えます。

いつ発売？値段は？

完全受注生産（注文制作）として発表されました。価格は非公表です。

同様の超複雑時計は基本的に注文に応じて製作されるため、市場で目にする機会は極めて限られますが、技術的偉業として270周年のハイライトとなりました。

トラディショナル・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー ｜Ref.6300T/000P-H056

新開発の極薄トゥールビヨン永久カレンダームーブメントを搭載した、127本限定のハイエンド複雑モデルです。

デザイン的にもトラディショナルなシルバー色のケース、ダイアルとサブダイアルの印刷やストラップのブルーが伝統的で美しいコンビネーションを奏でています。

画像引用：ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

外装・素材の特徴

42mm径×11.1mm厚のプラチナケースに収められた新キャリバー2162 QP/270は、2018年に発表された自動巻きトゥールビヨン（Cal.2160）をベースに永久カレンダー機構を統合した最新ムーブメント。
周辺部にローターを配置するペリフェラル方式の自動巻きで厚みを抑えつつ（ムーブ厚6.55mm）、3日間(約72時間)のロングパワーリザーブを確保しています。

さらにジュネーブ・シールを取得し、ブリッジには270周年記念の特別な「コート・ユニーク」仕上げと刻印が施されるなど、隅々まで記念モデルならではの意匠が光ります。
ダイアル側には曜日・日付・月の3つのサブダイヤルと4年周期の閏年表示窓がバランスよく配置され、6時位置にはトゥールビヨンの回転ケージが覗きます。

このトゥールビヨンケージはブランドの象徴であるマルタ十字をあしらったデザインで、1箇所のみブルーに彩られたビスが回転することでスモールセコンド（秒針）を兼ねています。

ダイアル仕上げも記念コレクション共通の手仕上げギヨシェ模様が施され、上品なシルバー・オパーリン調の色調と相まって非常に高級感あふれる表情です。

いつ発売？値段は？

世界限定127本 。2025年4月のWatches & Wondersで発表され、発表と同時に受注開始とアナウンスされています。
価格は公表されていません が、同種の複雑モデルから推測するとおよそ数百万円台後半から1千万円超に達するものと考えられます。

トラディショナル・コンプリートカレンダー オープンフェイス｜Ref.4020T/000P-H038

画像引用：ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

年次カレンダー機構を洗練されたデザインで魅せるオープンフェイス限定モデル。
トラディショナルなトリプルカレンダー表示を近代的にアレンジしたモデルです。

外装・素材の特徴

41mm径プラチナケースに搭載されたCalibre 2460 QCL/270は約40時間パワーリザーブの自動巻き年次カレンダームーブメントで、日付・曜日・月とムーンフェイズを表示します。

ダイアルレイアウトはヴァシュロンの伝統的なトリプルカレンダーモデルを想起させるもので、12時下に曜日・月表示（サファイア製ディスク使用）、ダイアル外周に日付表示、6時上にムーンフェイズを配しています。

日針は先端が三日月形にくり抜かれたユニークなデザインで、青く彩色され視認性も良好です。
ムーンフェイズ表示は下半分に半透明のサファイアディスクを重ねることで、月の表情を美しく演出しています。

伝統的でありながらモダンさも両立させたモデルです。

いつ発売？値段は？

世界限定370本 。価格は10,384,000円。
2025年4月発売

トラディショナル・パーペチュアルカレンダー・レトログラード デイト オープンフェイス｜Ref.4030T/000P-H054

ヴァシュロン・コンスタンタン創業270周年を記念して登場した「トラディショナル・パーペチュアルカレンダー・レトログラード デイト オープンフェイス｜Ref.4030T/000P-H054」は、複雑機構と現代的デザインを融合させた限定モデルです。

永久カレンダーにレトログラード日付、ムーンフェイズまで搭載しながらも、ダイアル越しにメカニズムを堪能できる美しさが魅力。

画像引用：ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

外装・素材の特徴

41mm径×10.94mm厚のプラチナケースに収められたCalibre 2460 QPR31/270は、珍しい「パーペチュアルカレンダー＋レトログラード日付」の組み合わせです。
曜日・月・閏年表示はダイアル上部の3つのサファイア製ディスクに表示され、現在の項目のみを濃青で示すことで視認性を確保しています。

ダイアル下半分にはムーンフェイズ（月齢）表示を配置し、上半分には扇状に配されたレトログラード日付目盛りとブルーの矢印針が特徴的です。
ダイヤルの開口部からは、カレンダー機構のレバーや歯車が躍動する様子が覗き、メカの表情を楽しめます。

「オープンフェイス」の名の通り、ダイアルは一部が開口された半スケルトンデザイン。
日付目盛りとムーンフェイズ部分以外は、ムーブメントの地板や機構が見える構成です。

18Kゴールド製の手仕上げギヨシェダイアル（銀色）に270周年記念のマルタ十字パターンを刻み込み、サファイア製ディスクや青焼き針で表情に富んでいます。

いつ発売？値段は？

2025年7月発売予定。
世界限定370本 。公式価格は要お問い合わせ 。
非公式紹介サイトでは17,336,000円(税込)と掲載しているものも。

トラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード デイト オープンフェイス｜Ref.6010T/000P-H055

トゥールビヨンとレトログラード日付を融合した、機械美際立つ限定モデル。

精緻な仕上がりと開口ダイヤルが魅力。

6時位置に1分間で回転するトゥールビヨン、12時側にレトログラード式日付表示を備えたモデルです。

画像引用：ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

外装・素材の特徴

41mm径プラチナケースに収められたキャリバー2162 R31/270は、周辺部に回転錘を配したペリフェラルローター駆動の自動巻きムーブメントで、約72時間ものロングパワーリザーブを誇ります。

ペリフェラルローター駆動は外周部のベアリングで回転する方式で厚みを抑えることができます。

ダイアルでは、トゥールビヨンのケージが小秒針を兼ねており、ケージ上にあしらわれたマルタ十字の飾りと青い秒針が回転しながら秒を示します。

上部のレトログラード日付表示は他モデル同様、扇状の目盛りを青針が指し月末にジャンプする仕組みです。

トゥールビヨンと日付以外に複雑表示がない分、ダイアルの開口部はより大きく余白も多めで、ムーブメントブリッジの縦方向のヘアライン仕上げなども存分に鑑賞できます 。

いつ発売？値段は？

世界限定370本 。価格は要お問い合わせ
（非公式の紹介サイトでは、30,360,000円税込）
2025年7月発売予定

トラディショナル・マニュアルワインディング 270周年限定 ｜Ref.82172/000P-H062〈プラチナ〉, Ref.82172/000R-H118〈PG〉

ヴァシュロン・コンスタンタンは創業270周年を記念し、伝統的なドレスウォッチである「トラディショナル」から特別仕様の限定モデルを発表しました。

いずれもマルタ十字をモチーフにした特別なギヨシェ模様の記念ダイヤルを持ち、ケース素材にはプラチナやゴールドなどの貴金属が採用されています。

エレガントな薄型ケースに手巻きムーブメントを収めた、クラシカルな限定ドレスウォッチとなっています。

画像引用：Ref.82172/000P-H062｜ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

画像引用：Ref.82172/000R-H118｜ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

外装・素材の特徴

「トラディショナル・マニュアルワインディング」は直径38mmという絶妙なサイズバランスと厚さわずか7.77mmのスリムなケースプロポーションが魅力です。

シンプルな三針の手巻きドレスウォッチながら、270周年記念仕様としてダイアルに特製のマルタ十字ギヨシェ装飾を施し、裏側のムーブメントブリッジにも“270th”エンブレムがあしらわれています。

ケース素材は950プラチナと18K 5Nピンクゴールドの2種類で、どちらもシースルーバックから精緻な自社製ムーブメントの仕上げを鑑賞可能です。

クラシカルな意匠を守りつつも記念モデルならではの特別感が随所に感じられる一本と言えるでしょう。
ダイアルのインデックスは18Kゴールド製のアップライド（植字）で、針はエレガントなドーフィン（太子）型を採用。

いつ発売？値段は？

2025年7月発売予定で、価格はプラチナモデルが￥5,412,000 税込み、ピンクゴールドモデルが￥3,894,000 税込みと発表されています。

トラディショナル・ムーンフェイズ｜Ref.83570/000R-H060

繊細な36mm径ケースと詩的なムーンフェイズ表示が調和した、クラシックでエレガントな手巻きモデル。

女性の手首にも自然に馴染むサイズ感と、270周年記念シリーズの意匠を取り入れた贅沢な仕上がりが魅力。

画像引用：ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

外装・素材の特徴

このモデルは、「トラディショナル」コレクションならではのクラシックなラウンドケースと、繊細な段差を持つベゼル、ドーフィン型針など伝統的ディテールを忠実に継承しています。

ダイアルは他の270周年記念モデルと同様、マルタ十字をモチーフとした装飾が広がります。

8.5時位置には月齢と月の満ち欠けを表示する詩的なムーンフェイズインジケーターを配し、18Kゴールドの月が幻想的な表情を演出しています。

ケース素材には18Kピンクゴールドを使用し、温かみのある光沢が肌に自然な輝きを与えます。

ストラップにはパープルのアリゲーター革を採用し、優雅さと個性を両立させた色使いもポイントです。

いつ発売？値段は？

2025年4月発売、価格は￥7,172,000 税込み。

トラディショナル・マニュアルワインディング｜Ref.1405T/000R-H061

伝統的な美意識とエレガンスを極限まで凝縮した、シンプルで洗練された小径ドレスウォッチ。

33mmというコンパクトなサイズ感はクラシックな趣と現代的なラグジュアリーを兼ね備えています。

画像引用：ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

外装・素材の特徴

このモデルは「トラディショナル」コレクションの中でも、特にクラシカルなスタイルを体現した一本です。

ケースは直径33mmという小径サイズで、女性の手元にもエレガントに映えるプロポーション。
ケース素材には18Kピンクゴールドを採用、ベゼルの54個にも及ぶラウンドカット ダイヤモンドと相まって暖かみと気品ある輝きが特徴です。

ダイアルには270周年記念モデル共通のマルタ十字模様が精緻に刻まれ、落ち着いた表情に深みを与えています。
目盛の印刷色もベルトのパープルにマッチした色になっており、世界観をより高めています。

針は伝統的なドーフィン（太子）型、インデックスはゴールド製のアップライド（植字）バータイプで、ディテールの仕上がりは非常に上質です。

ストラップにはパープルカラーのアリゲーター革が用いられ、ケースとの統一感を高めながらも、程よいアクセントを演出しています。
尾錠はアルディロンバックルで、同素材のピンクゴールド製です。

いつ発売？値段は？

2025年内に販売予定、価格は​￥4,840,000 税込み。

パトリモニー・ムーンフェイズ・レトログラード・デイト 270周年限定｜Ref.4010U/000G-H057〈WG〉,Ref.4010U/000R-H117〈PG〉

122年に1度の調整で済む高精度ムーンフェイズ（月齢）とレトログラード式日付表示を搭載した、エレガントかつ実用的な複雑機構モデルです。

画像引用：Ref.4010U/000R-H117〈PG〉｜ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

外装・素材の特徴

「パトリモニー・ムーンフェイズ・レトログラード・デイト」は、パトリモニーシリーズらしいシンプルで洗練された外観に、複雑機構を組み合わせています。

42.5mm径のラウンドケースは薄さ9.7mmに抑えられ 、ダイアルの外周にレトログラード式のポインターデイト表示、6時位置に精密なムーンフェイズ表示を備えます。

レトログラード日付針にはブルーに焼き付けられた18Kゴールド製の矢印針を採用し、月末ごとに針が一瞬で元に戻る様子は機械式時計ならではの魅力です。
ケース素材は18Kホワイトゴールドと18Kピンクゴールドの2種、それぞれ限定本数270本です。

銀色ダイヤルに270周年記念のギヨシェ模様入りで、外周部はややドーム型に盛り上がったパトリモニー特有の緩やかなカーブを描き中央との奥行きを演出しています。
ブルーのレトログラード日付針と6時位置の月齢表示が視覚的なアクセントとなっています。

いつ発売？値段は？

発売予定：要お問い合わせ
発売予定価格：ホワイトゴールドモデル、ピンクゴールドモデルともに​￥7,832,000 税込み

パトリモニー・オートマティック 270周年限定｜Ref.85180/000G-H035〈WG〉,85180/000R-H116〈PG〉

パトリモニーの極薄自動巻き3針モデルに記念仕様を施した、シンプルながら特別感のある一作。

今回の新作の中で最もスタンダードなデザインとなっています。

画像引用：Ref.85180/000G-H035｜ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

画像引用：Ref.85180/000R-H116｜ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

外装・素材の特徴

「パトリモニー・オートマティック」は一見すると定番のシンプルな自動巻きドレスウォッチですが、270周年記念エディションとして細部に特別仕様が光ります。

ケース径40mm・厚さ8.65mmとバランスの良いサイズで、18Kホワイトゴールドおよびピンクゴールドの2種類が用意されます。
ダイアルは他の記念モデルと共通のマルタ十字モチーフ・ギヨシェ模様入りシルバートーンダイヤルで、3時位置に日付表示を備えます。

薄型ケースとシンプルなデザインゆえに装着感も良好で、ドレスウォッチとして日常使いもしやすいでしょう。

限定モデルならではのスペシャルな意匠とパトリモニーの持つ普遍的なエレガンスを両立した一本です。

記念模様入りの銀色ダイヤルに、6時位置の日付窓とゴールド製アップライドのバーインデックス。
パトリモニーならではの極めてシンプルながら上質な存在感があります。

いつ発売？値段は？

発売予定：要お問い合わせ
価格はホワイトゴールド、ピンクゴールドともに​￥5,148,000 税込み

レ・キャビノティエ – 「トゥール・ド・リル」へのオマージュ (シングルピース エディション)｜Ref.2400C/000P-418C, Ref.2400C/000P-420C, Ref.2400C/000R-412C

画像引用：ヴァシュロンコンスタンタン公式サイト

ジュネーブへの敬意を込めた、アートダイアルにフォーカスした3本のワンオフ作品。

いずれもジュネーブ市との歴史的繋がりに敬意を表したテーマで製作されており、卓越したメティエ・ダール（工芸技術）によるダイアル装飾が大きな特徴です。

【Ref:2400C/000P-418C】

【Ref.2400C/000P-420C】

【Ref.2400C/000R-412C】

外装・素材の特徴

ヴァシュロン・コンスタンタンは270周年を記念して「レ・キャビノティエ – トゥール・ド・リルへのオマージュ」と題する単品制作モデルを3作品発表しました。

表示機能は極めてシンプルに時・分のみ（2針）に絞られており、これはダイアルのアートを最大限に引き立てるための工夫と言えるでしょう。

全作品がジュネーブ・シールを取得しており、伝統的製法と芸術性を極限まで追求した内容となっています 。

各モデルの具体的なテーマやデザイン詳細は限定された情報しか公開されていませんが、「トゥール・ド・リル」（島の塔）は、13世紀にジュネーブを保護する目的で建てられた砦の一角です。1843年、ヴァシュロン・コンスタンタンはここに拠点を設置し、その後、ファサードに看板を出すに至っています。

そういった経緯から、ヴァシュロン・コンスタンタンにとって非常に関わりの深いモチーフと言えます。

単なる高機能時計ではなくジュネーブの歴史・文化と結びついた芸術作品である点が伺えます。

いつ発売？値段は？

基本的に受注生産または特別顧客向けの提供が想定され、市場流通はしないと考えられます。

価格も非公表ですが、同社の他のレ・キャビノティエ作品に鑑みれば数千万円からそれ以上となるでしょう。

Watches And Wonders Geneve 2025 ヴァシュロン・コンスタンタンブース（その他の写真一覧）

【現地撮影】
2025年W＆Wヴァシュロンコンスタンタンブース① pic.twitter.com/KPoqnz8MWA

— GINZA RASIN｜銀座ラシン (@ginzarasin) April 8, 2025

まとめ

2025年のヴァシュロン・コンスタンタン新作は、270年の歴史を祝うに相応しい多彩なラインナップとなりました。

トラディショナルやパトリモニーの限定モデル群ではクラシックなデザインに最新技術と270年記念デザインを施しながら、伝統への尊重を感じさせるコレクションとなりました。

さらに、「オープンフェイス」3部作やトゥールビヨン・パーペチュアルでは複雑機構と現代的デザインの融合を追求し、ブランドの技術力とデザイン力の高さを印象付けています。

そして極めつけは世界最多41コンプリケーションの「ソラリア」に代表されるレ・キャビノティエ作品群で、時計製造の芸術性と技術革新の頂点を示しました。

今年のヴァシュロン・コンスタンタンは、270年という節目を迎えた集大成として、ブランドの遺産を振り返りつつ、惜しみない挑戦も提示したと言えるでしょう。

今後も続くであろう周年記念イベントや追加発表にも注目しつつ、270年の歴史が生み出した珠玉の腕時計を楽しみましょう。
最新モデルの完成度の高さに触れることで、「ヴァシュロン・コンスタンタン」というブランドそのものへの興味も自然と深まります。

もし今回の新作が心に響いたなら、過去にリリースされた名作モデルやヴィンテージピースを中古市場で探してみるのもおすすめです。

長い歴史の中で磨かれてきたデザインや技術の積み重ねの中に、ご自分に合う「ヴァシュロン・コンスタンタン」を見つけられるかもしれません。