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WEBマガジン, 南幸太朗, オーデマピゲ, ジャガールクルト, ジェラルドジェンタ, その他

オーデマピゲの代名詞。ラグジュアリーなロイヤルオークの魅力に迫る

最終更新日:

「オーデマピゲ ロイヤルオークって何がすごいの?」
「オーデマピゲ ロイヤルオークの魅力について知りたい」

オーデマピゲは1882年に世界初のグランドコンプリカシオン懐中時計、1892年に世界初のミニッツリピーター腕時計を発表するなど、数々の革新的な腕時計を生み出してきた世界3大ブランド時計の一つ。

創業から130年以上に渡り、一度も他社資本からの買収を受けず”家族経営”を貫いてきた「歴史と伝統」をもちます。

そんなオーデマピゲの代名詞といえるのが「ロイヤルオーク」。

ロイヤルオークは世界で初めて高級時計の素材にステンレススティールを採用し、世界に大きな衝撃と影響を与えました。

そんなロイヤルオークの魅力について知りたいという人は多いのではないでしょうか。

ロイヤルオークのデザインを最初に考案したのは、世界的時計デザイナー ジェラルド・ジェンタ氏です。

この記事ではオーデマピゲ ロイヤルオークの魅力について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。

おすすめモデルの紹介もしますので、ロイヤルオークの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。

オーデマピゲ ロイヤルオーク

 

オーデマピゲ ロイヤルオークが生まれる前

オーデマピゲの歴史は1875年に幕を上げます。創業者は時計師ジュール=ルイ・オーデマとエドワール=オーギュスト・ピゲ。この2人が互いに協力関係を結んで誕生したのがオーデマピゲでした。

オーデマピゲは最高の複雑時計を作り上げる事を目標に掲げ、ミニッツリピーター、スプリットセコンドクロノグラフ、パーペチュアルカレンダーといった複雑機構を搭載した懐中時計を次々と世に輩出していきます。

オーデマピゲ 歴史

出典:https://www.audemarspiguet.com/

20世紀に入り、懐中時計から腕時計の時代に変わってもオーデマピゲの「複雑時計」への拘りは増すばかり。腕時計のサイズに合わせたミニッツリピーター、ジャンピングアワー、ムーンフェイズカレンダーなど、次々と複雑時計を開発し、技術を更なる高みへと磨き上げます。

この時期にオーデマピゲが開発した時計には、”世界初のパーペチュアルカレンダー搭載腕時計”や当時世界で最も薄い自動巻きムーブメント「Cal.2120」を搭載した腕時計など、時計界に強い影響を与えたモデルも多く含まれていました。

オーデマピゲ 歴史

出典:https://www.audemarspiguet.com/

その後一流時計メーカーとして知られる存在となったオーデマピゲは、1972年に初代ロイヤルオークを開発。それまでの機械式時計の常識を打ち破ったこのモデルはオーデマピゲの代名詞と呼べるものになり、世界三大時計ブランドと呼ばれる現在の地位に押し上げることとなります。

 

オーデマピゲ ロイヤルオークの誕生

創業以来一貫して複雑時計の開発に拘ってきたオーデマピゲ。そんなオーデマピゲが1972年に打ち出した新たな時計は「高級時計の常識を覆す」究極のスポーツウォッチでした。

その名も「ロイヤルオーク」。

オーデマピゲ ロイヤルオーク

それまでの高級腕時計は貴金属を使ったドレスウォッチであることが常識でした。しかし、ロイヤルオークはケース素材に世界で初めて”ステンレススティール”を使用し、高級腕時計の常識を覆します。

ステンレススティールは、さびにくい性質・腐食に耐える性質・酸に耐える性質・熱に耐える性質・酸化に耐える性質など、耐久度に優れる性質をもつ素材です。この素材はダイバーズウォッチやスポーツモデルに最適なため、現在までに多くの時計で採用されてきた歴史があります。しかし、ドレスウォッチとしてあることが求められる高級腕時計でステンレススティールを使うことは時計界の常識としてあり得ないことでした。

そんな常識を打ち破り、ロイヤルオークが完成させたのは「ラグジュアリー・スポーツウォッチ」。毎日をアクティブに過ごす人にピッタリの高級腕時計を見事作り上げました。現在でこそ、高級スポーツウォッチは各ブランドの主力ラインナップとして君臨する人気コレクションですが、その礎を築いたのは間違いなくこのロイヤルオークでしょう。

 

オーデマピゲ ロイヤルオークのこだわりの仕様

ロイヤルオークには他の時計にはない「こだわりの仕様」が隠されています。なにせロイヤルオークのモデルデザインを最初に考案したのは、数々の名作を世に送り出している世界的時計デザイナー「ジェラルド・ジェンタ氏」。彼がデザインした時計が一般的な訳がありません。

ジェラルドジェンダ

出典:https://ja.wikipedia.org/

 

名前の由来とデザインモチーフ

ロイヤルオークはイギリス海軍が第一次世界大戦中に高速戦艦として建造した「ロイヤル・オーク」が名前の由来とされています。特徴的なベゼルデザインは通説では船の舷窓をモチーフにしたといわれていましたが、実は”潜水ヘルメットの窓からインスピレーション”を得たとジェンダ氏から公表されました。

ロイヤルオーク 潜水ヘルメット

出典:https://ja.wikipedia.org/

 

オクタゴンケース

ロイヤルオークの一番の特徴は「8角形(オクタゴン)のケース」。一目見てロイヤルオークだとわかるラグジュアリーなデザインは多くの著名人に愛され続けています。また、印象的なのはベゼル部分には埋め込まれた8本のネジです。

オーデマピゲ ロイヤルオークロイヤルオーク 裏蓋

ベゼルに配された8本のネジはただの飾りではありません。実はこの8本のネジはベゼルからケースバックまで貫かれており、ネジによってケースを固定しています。ケースバックとベゼル、さらには防水パッキンやガラスをネジによって結合するこの技術は、オーデマピゲだけの特許技術。通称「裏蓋のない防水時計ケース」と呼ばれ、時計製造の常識を覆しました。

 

タペストリーダイヤル

ロイヤルオーク独自の拘りは文字盤にも隠されています。それは「タペストリー」と呼ばれる独特な装飾です。

ロイヤルオーク タペストリーダイヤル

この「タペストリー」装飾は、オーデマ ピゲの工房で、”ラモレイヤージュ”と呼ばれる技巧に基づき、伝統的な機械を使って施されます。この技巧によって作り出されるのは均一で美しい「正方形の区切り」です。

ただ単に正方形に区切られているだけではなく、凸部分には「細かな網目模様」、凹部分には「点状の装飾」が見受けられ、オーデマピゲの高い技術力と拘りを垣間見る事ができます。

また、タペストリーダイヤルの繊細な装飾は上品な光の反射を演出し、ロイヤルオークのダイヤルに比類なき輝きを生み出していることも忘れてはいけないポイントです。

 

拘りのムーブメント

オーデマピゲは長い歴史の中で、ムーブメントの製造に力を入れてきたメーカーです。その高度な技術はロイヤルオークにも応用されています。

ロイヤルオークは薄型設計されているため、ムーブメントも可能な限り薄くする必要がありました。そこで開発されたのが「Cal.3120」。2003年に開発されたこのムーブメントはジャガー・ルクルトのCal.920をベースとして自社開発した薄型ムーブメントです。高い精度と60時間のパワーリザーブを搭載した”Cal.3120″はオーデマピゲの基幹ムーブメントとして、多くのロイヤルオークに搭載されました。

オーデマピゲ cal3120

“Cal.3120″の1番の特徴は22金ローターに施されたオーデマ・ピゲのロゴと創業者両家の紋章の彫金。一流の彫金職人によって施されるこの紋章にはオーデマピゲの伝統と技術が詰まっています。

“Cal.3120″に限らずオーデマピゲのムーブメントはすべてにおいてマニュファクチュール(一貫生産)を行っていることが魅力。強いこだわりから生まれる高品質なムーブメントは腕時計好きにとって見逃せないポイントだと思います。

 

オーデマピゲ ロイヤルオークの各モデルを紹介します

「高級時計の常識を覆す」と騒がれた世界初のステンレススティール製高級スポーツウォッチ。オーデマピゲの顔として人気を博しています。現在は”デュアルタイム” “オフショア” “エクストラシン” “ジャンボ”など、多くのシリーズを展開しています。

 

オーデマピゲ ロイヤルオーク 15400ST.OO.1220ST.02

オーデマピゲ ロイヤルオーク
オーデマピゲ ロイヤルオーク 15400ST.OO.1220ST.02

オーデマピゲを代表し、ラグジュアリー・スポーツウォッチの代名詞とも言えるロイヤルオーク。こちらは2012年に発表された新モデルです。前作よりケース径を2mmサイズアップし、12時位置にあったAPロゴはダブルバーに変更。ベゼルの幅を狭くし、文字盤を大きくしました。

 

オーデマピゲ ロイヤルオーク デュアルタイム 26120OR.OO.D088CR.01

オーデマピゲ ロイヤルオーク デュアルタイム 26120OR.OO.D088CR.01
オーデマピゲ ロイヤルオーク デュアルタイム 26120OR.OO.D088CR.01

1つの時計で2つの時間を表示できるデュアルタイム機能を搭載したロイヤルオーク デュアルタイム。ポインターデイトやパワーリザーブインジゲーターも備えているため、実用性が高く使い勝手の良い逸品です。

 

オーデマピゲ ロイヤルオーク オフショア クロノグラフ 26470ST.OO.A027CA.01

オーデマピゲ ロイヤルオーク オフショア クロノグラフ 26470ST.OO.A027CA.01
オーデマピゲ ロイヤルオーク オフショア クロノグラフ 26470ST.OO.A027CA.01

42mmの迫力あるケースサイズが力強い印象を放つ人気モデル”オフショア”。クロノグラフとデイト表示を備え、機能性にも優れています。オーデマピゲの象徴である伝統的なオクタゴンケースは見る人を魅了します。

 

オーデマピゲ ロイヤルオーク エクストラシン 15202ST.OO.1240ST.01

オーデマピゲ ロイヤルオーク エクストラシン
オーデマピゲ ロイヤルオーク エクストラシン 15202ST.OO.1240ST.01

ロイヤルオーク誕生40周年記念モデルです。1972年発表のロイヤルオークのファーストモデルを、ケースサイズからダイアルデザイン、ムーブメントに至るまで忠実に再現したスペシャルエディションです。ムーブメントも当時と同じオーデマピゲ製キャリバー2121を搭載しています。

 

オーデマピゲ ロイヤルオーク ジャンボ 15202OR.OO.0944OR.01

オーデマピゲ ロイヤルオーク ジャンボ
オーデマピゲ ロイヤルオーク ジャンボ 15202OR.OO.0944OR.01

流通量の少ない”ロイヤルオーク・ジャンボ”は現在価値が上がっている話題のモデルです。ジャガールクルトベースの超薄型自動巻ムーブメント・Cal.2121を搭載していることが特徴。その精巧な動きをシースルーバックからご覧頂けます。ちなみにジャンボと名は付いていますが、ケースサイズは39mmと一般的なサイズになっています。

 

まとめ

世界3大時計ブランドの一角として時計界に君臨するオーデマピゲは、創業以来一度も経営権を委ねることなく、創業家による経営を続けている非常に珍しいブランドです。その”伝統と歴史”にジェンダ氏が打ち立てた”革新的デザイン”を融合させた時計「ロイヤルオーク」は時計ファンのみならず、多くの人々を魅了してきました。

「ラグジュアリー・スポーツウォッチ」として、雲上時計の中でも群を抜いた個性をもつロイヤルオーク。きっとこれからも誰もが憧れる腕時計の1つとして時計界に君臨し続けることでしょう。

当記事の監修者

南 幸太朗(みなみ こうたろう)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ

学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。

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