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新美貴之, オメガ

オメガ シーマスター アクアテラの選び方。人気・価格・新旧比較から見るベストワン

最終更新日:

「オメガ シーマスター アクアテラはどれを選んだら良い?」
「シーマスター アクアテラの人気モデルが知りたい」

幅広い年齢層から愛される、男性の永世定番と言えばオメガの時計です。

中でもシーマスターはその爽やかなデザインと、日常でガンガン使えるハイスペックさから、非常に高い人気を誇るコレクションとなっております。

シーマスターと一口に言っても、ダイバー300Mやプラネットオーシャンなど様々な派生モデルがありますが、クラシック&エレガンス。

そして見た目のクラス感とはうってかわって高度なスペックを有するのがアクアテラです。

アクアテラは、意外とたくさんのモデルがあります。

そんなアクアテラの選び方が知りたいという人は多いのではないでしょうか。

アクアテラはダイバーズウォッチと言うよりも、スーツやちょっとしたパーティーシーンにマッチする、ドレッシーさも兼ね合わせたコレクションです。

この記事ではアクアテラの選び方を、GINZA RASINスタッフ監修のもと紹介します。

人気モデルや価格の紹介もしますので、オメガの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。

オメガ シーマスター アクアテラ

 

オメガ シーマスター アクアテラってどんな時計?

まず最初に、オメガのシーマスター アクアテラはどのような時計なのか。どのようにして生まれたのかをご紹介いたします。

 

シーマスターは、オメガが1948年に発表した防水腕時計です。

現在は「オメガのダイバーズウォッチ」といったイメージが強いかもしれません。しかしながら本格ダイバーズウォッチを個性の一つとして持つようになったのは、シーマスターやレイルマスターなどとともに1957年に打ち出されて以降です。誕生当初は、タウンユースを視野に入れたスタイリッシュな防水ウォッチといった様相でした。とは言え、シーマスターは長い歴史の中で本当に幅広くコレクション拡充していくため、シーマスターの印象についてはファンそれぞれで様々かもしれませんね。ちなみにスピードマスターも、もともとはシーマスターの派生モデルといった立ち位置でした(ついでにデ・ヴィルも)。

 

さて、そんなシーマスターに、「アクアテラ」が加わったのは2002年のことです。オメガ シーマスター アクアテラ

アクアテラ誕生当時、既にダイバー300Mやプラネットオーシャンなどで人気を博していた背景がありました。

しかしながらアクアテラは、これらと異なり逆回転防止ベゼルやダイビング仕様の防水性、そしてこれらを実現する無骨なケース構造を有していませんでした。

代わりに、150m防水ながら(実用面においては十二分ですが)端正で上品かつエレガントなデザインが、アクアテラの大きな特徴です。

 

これは1981年から製造されていた、シーマスター120Mを彷彿とさせました。

実際、アクアテラはシーマスター120Mの後継機でした。

オメガ シーマスター120M

※1981年~製造されていた、シーマスター120M

このシーマスター120M、やはり回転ベゼルを持ちません(初期ロットではあり)。また、きわめて薄く上品なケースで、防水性も120mに留まっていました。

このシーマスター120M、かなり大受けします。当時、オーデマピゲのロイヤルオークを筆頭に、高級ブランドからスポーツウォッチが続々出ていたこと。加えてプロモーションがうまくいったことから、一躍人気モデルに躍り出ました。

この後継のシーマスター アクアテラもまた、人気が出ないはずがありませんね。ちなみに「アクア」が海、「テラ」が地球を意味しています。

シーマスター アクアテラ

前述の通りアクアテラは防水性150mにアップグレードされたものの、シーマスター120Mらしいエレガンスがそのまま受け継がれています。

一方、シーマスター120Mは36mmという薄型小径ケースであった一方で、アクアテラは現行ケースサイズが41mmまたは38mm(詳細は後述しますが、特別モデルには41.5mmおよび43mmサイズ、生産終了モデルで36mmサイズがあります。また、レディースまたはボーイズは34mm・28mmサイズの展開があります)と、大型になります。厚みもやや増しました。

2000年代になってデカ厚時計がブームになり、大きめサイズが好まれるようになった、という時代背景が大きいでしょう。でも、大きくなったとは言え武骨さは一切なく、むしろ現代風にリファインされている、と話題になりました。

文字盤のチークコンセプト(現行では横縞模様。また、波模様やサンレイ仕上げのみ等、どんどん多彩になっています)が、良い味出していますね。

オメガ シーマスター アクアテラ

今ではスピードマスターとも他のシーマスターとも異なる、屈指のオシャレダイバーズウォッチとして君臨しています。

なお、2008年、次いで2017年にモデルチェンジが果たされました。

さらに2023年現在は、素材や機能、文字盤デザインでオメガらしく非常に多彩なバリエーションを獲得しており、幅広いファン層から愛され続けております。

 
 

オメガ シーマスター アクアテラにはどんな種類があるの?選び方を解説します!

何度か述べているように、シーマスター アクアテラは非常に多彩なバリエーションが展開されています。一つのコレクションの中でもユーザーに合わせた一本が用意されているというのは、オメガのだいご味ですよね。とりわけ基本のデザインコードを変えずに、いくつかのサイズ展開を行ってくれるというのは、男女問わず嬉しいところです。

とは言え、どのモデルが良いのか。どんなモデルがあるのかわからないというお問合せが少なくありません。

そこで、ご紹介もかねて、シーマスター アクアテラの種類と選び方を解説いたします。

 

①シーマスター アクアテラの基本のサイズと機能

オメガ シーマスター アクアテラ

左:38mm/右:41mm

現行の基幹モデルでは、自動巻きムーブメントを備えたモデルがラインナップされています。

メンズのケースサイズの基本は41mmまたは38mmです。

機能は最もポピュラーなのが、センター3針+デイトモデルです。また、2021年にはスモールセコンドをセッティングしたモデルも登場しています。スモールセコンド特有のクラシックなスタイルがシーマスター アクアテラの雰囲気と非常によくマッチしているということで、発売以来高い人気を誇っています。

オメガ シーマスター アクアテラ

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/

「機能」といった面ではこの二本柱ですが、さらに文字盤カラーや素材が幅広く展開されているのがミソ。

文字盤はブルーやブラック、ホワイトなどといったベーシックなカラーの他、流行りのグリーンやグレー、ブラウンなども存在しています。

 

なお、2022年には38mmサイズ(および34mm)のアクアテラにNEWダイアルを搭載した「アクアテラ シェード」が追加されました。

出典:https://www.omegawatches.jp/

ブルーやグリーンの他、レッドやサフラン、サンドストーンなどといった彩り豊かな文字盤が新たにローンチされており、男女問わずお楽しみ頂けるシーマスターへと昇華されています。

近年は文字盤製造技術が発達し、各社が非常に高度なラインナップ展開を行っています。この流れの中で「カラフル」なカラーの採用も進んできておりますが、オメガの技術力とセンスが融合したシェードの魅力はひとしおですね。

なお、シーマスター アクアテラ シェードはブレスレットも再設計されており、大きすぎないケース直径と相まって、いっそう快適な装着感を実現します。

 

その他では、素材にステンレススティールやゴールド、あるいはステンレススティール×ゴールドのコンビがラインナップされています。ゴールドはとりわけセドナゴールドがきわめて高い人気を誇ります。

オメガ シーマスター アクアテラ

出典:https://www.omegawatches.jp/

セドナゴールドはオメガが2012年から使用している独自のローズゴールドで、名称は小惑星「セドナ」に由来しているのだとか。通常のローズゴールドよりも経年での変色が少なく、オメガの安定した美しさを末永くお楽しみ頂けるでしょう。

 

ちなみに、オメガの現行自動巻きムーブメントの多くが「コーアクシャル」「マスタークロノメーター」となっております。

コーアクシャルは1999年に発表されたオメガ独自の脱進機のこと。簡単に言うと構造を変化させることでパーツ摩耗を低減したメカニズムで、従来品と比べてオーバーホールのスパンを約2倍も延長しました(性能面でも素晴らしいですが、200年以上も変わってこなかったレバー脱進機に革新を加えたということに、オメガがどういうブランドなのかが見て取れます)。さらにオメガは2013年、このコーアクシャルに加えてシリコン製ヒゲゼンマイを採用することで優れた15,000ガウスの耐磁性能-業界トップレベルとなる―を実現。この自社技術を評価する目論見もあってか、オメガは2015年にスイス連邦計量・認定局(METAS)と共同でマスタークロノメーターを策定しました。これは腕時計に関する規格で、精度や防水性などといった様々な性能面で厳格なテストを突破することが求められますが、とりわけ15,000ガウスもの耐磁を標準装備としていることに、業界は驚かされたものです。2013年のそれは、ただの特別モデルではなく、その後の「超耐磁ウォッチの担い手・オメガ」への布石だったというわけですね。

すなわちシーマスター アクアテラ(に限らずオメガの現行の基幹モデル)は、外見のエレガンスと内面の卓越性を両立させた、見事と言う他ないオメガの一大コレクションであることがおわかり頂けるのではないでしょうか。

 

ただし生産終了したメンズのクォーツモデル(現行はレディースのみ)もアクアテラらしい高性能はそのままに、リーズナブルな価格帯でお求め頂けるので、ねらい目です。

オメガは昔から実用性に定評があったからこそ中古市場にも上質な個体が出回っており、選択肢の幅が広いというのがユーザーにとって嬉しいところですね。


 

②特別なシーマスター アクアテラという選択肢も

オメガ シーマスター アクアテラ ワールドタイム

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/

「定番モデルではないシーマスター アクアテラ」を選ぶ、というのもお勧めです!

基本は前項でご紹介した3針やスモールセコンド機能ですが、実は特別モデルも存在しています。

 

その一つが、ワールドタイムです。

オメガ シーマスター アクアテラ ワールドタイム

ワールドタイムは一般的に、世界各地の都市を経度ごとに並べ、文字盤上で一目で各地の時間を判別させる機能です(時分針とは別にGMT針を持つことで、第二時間帯や第三時間帯を表示させるGMT機能も広義にはワールドタイムの一種です。オメガのワールドタイムには、このGMT針も搭載されています)。

2017年、オメガは同社初のワールドタイムウォッチをプラチナ製アクアテラで特別リリースしましたが、2019年に定番コレクションとして拡充。地球儀を文字盤中央にセッティングした大胆さは、一度見たら忘れられないインパクトを有しますね。

 

また、GMT機能搭載モデルや、オリンピック等の記念モデルも高い人気を誇ります。

シーマスター アクアテラ 231.92.43.22.04.001

 

オメガ シーマスター アクアテラ 150M コーアクシャル マスタークロノメーター 東京2020 リミテッドエディション 522.12.41.21.03.001

 

さらに、特殊合金によって実現した超軽量&強靭なチタンを使った「ウルトラライト」は、個人的には特別モデルの中で最も注目している逸品です。オメガが「究極のアスリートウォッチ」と銘打つように、スポーツ時の快適な利用を目的とした軽量感が何よりの魅力です。

ちなみにマスタークロノメーター認定ムーブメントもチタン製になっていることも(かつ、手巻き)、突き詰められている感がありますね。

 

これら特別モデルはどうしても高価格帯になりがちですが、他社のスペシャルエディションなどと比べて高すぎるということはありません。むしろマスタークロノメーターを始め、性能面で十二分であることを鑑みれば、コスパは最強と言って良いでしょう。

 

③価格帯について

シーマスター アクアテラ

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/

シーマスター アクアテラの国内定価は、メンズのステンレススティールモデルであればおおむね70万円前後~90万円前後です。ゴールドが使われていればその分高くなりますが、コンビであれば110万円台~です。

さらに、定価に縛られない並行輸入店であれば、いっそうお安くお買い求め頂けるでしょう。

もっともシーマスター アクアテラは人気モデルのため、並行価格もそれなりの値段です。新品で50万円台~を目安にして頂ければと思います。

オメガ シーマスター アクアテラ

もっとも、オメガは人気ゆえに高価格帯になりやすい傾向にありますが、その分再販時に高値で売りやすいというのは嬉しいですよね。

これは「人気」の面のみならず、シーマスター アクアテラは内外ともに堅牢であることも大きく影響しています。

シーマスター アクアテラ

長持ちする、ということは経年による劣化が少ないことも意味します。そのため新しく時計が欲しくなった時、所有していた時計を下取りに出して買い替える、という手法は一般的ですが、アクアテラであれば比較的高いリセールバリューを有しているので、大きな元手となるでしょう。実際、オメは多くの時計店が欲しがりますが、アクアテラは中でもトップクラス。そのため買いやすく売りやすいと言えるでしょう。

ちなみにこれは裏を返せば、中古であっても状態の良い個体が多く出回っている、ということにも繋がります。少しでもイニシャルコストを抑えたい方は、中古もご検討ください。とりわけ2017年にモデルチェンジする以前の型であれば、かなりお得感は強いと言えます。

ただし、中古はお店によって品質が大きく異なります。ろくに内部点検をせずに販売しているなんてところも・・・中古をご購入の際は、実績がある・口コミが良いなど、信頼できる時計店をお選びください。

 

④自分好みのデザインで選ぼう

2017新型アクアテラの魅力

シーマスターは様々な派生モデルがあるため、ご自身に合った一本を選べる、という大きなメリットがありますね。

一番人気はオーソドックスな黒ですが、ダイバーズウォッチらしい青文字盤も非常によく売れます。また、同社は全米プロゴルフ選手権のオフィシャルタイムキーパーを務めている関係で、ゴルフへのオマージュモデルをしばしば打ち出しており、それが非常にかっこいいと話題です。ちなみに先日日本の今平周吾選手がスポンサー契約したため、日本国内でまたさらに人気に火がつきそうです。

シーマスター アクアテラ ゴルフエディション

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/

こういったものの他、オメガがオフィシャルタイムキーパーを務めているオリンピックのフィーチャーモデル、映画『007』のジェームズ・ボンド限定モデルなどがリリースされ、コレクターズアイテムとしても愛されています。

 

デザインや見た目を気にするなら、サイズも要チェック。

アクアテラはシーマスターの中では非常に薄型でスタイリッシュですが、42mmだと少し大きい、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。そのため日本人には合いやすい38.5mmサイズの方が良いという方もいらっしゃいます。

スーツや普段のファッションとの相性もありますので、ぜひご自分に合ったベストな一本を選んでくださいね。


 

人気のオメガ シーマスター アクアテラ

当店GINZA RASINでよく売れているオメガのシーマスター アクアテラをご紹介いたします。

 

①シーマスター アクアテラ 220.10.41.21.01.001 

シーマスター アクアテラ 220.10.41.21.01.001

ケースサイズ:直径41mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きCal.8900(マスタークロノメーター/コーアクシャル)
パワーリザーブ:約60時間
防水性:150m
定価:836,000円

とても使いやすい黒文字盤です。当店でもとても人気の高い逸品です。

横縞のチークストライプコンセプトが、ただ無難な黒、ではなく、オシャレ感を強めていますね。

迷ったら、こちらの一本を買っておけば間違いないでしょう。

 

②シーマスター アクアテラ 220.10.41.21.03.001

オメガ シーマスター アクアテラ

ケースサイズ:直径41mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きCal.8900(マスタークロノメーター/コーアクシャル)
パワーリザーブ:約60時間
防水性:150m
定価:726,000円

こちらは青文字盤のアクアテラです。黒と並んで、アクアテラのツートップを誇る人気商品です。

ロゴ鮮やかなライトブルーが良いアクセントになっていますね。

 

③シーマスター アクアテラ 220.10.38.20.03.001

シーマスター アクアテラ 220.10.38.20.03.001

ケースサイズ:直径38mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きCal.8800(マスタークロノメーター/コーアクシャル)
パワーリザーブ:約55時間
防水性:150m
定価:836,000円

38mmサイズのアクアテラです。

小径ムーブメントの方がパワーリザーブは短くなりますが、55時間程度。ほとんどスペックは変わらないと言っていいでしょう。

入荷するとすぐに売り切れてしまうくらい回転の速いモデルですので、欲しいと思った時が買い時です。

 

④シーマスター アクアテラ 220.12.41.21.03.001

シーマスター アクアテラ

ケースサイズ:直径41mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きCal.8900(マスタークロノメーター/コーアクシャル)
パワーリザーブ:約60時間
防水性:150m
定価:704,000円

2017年のモデルチェンジを契機にラインナップに加わった、ラバーベルトモデル。文字盤の青と同系色で、アクアテラのスポーティーテイストがより高まりました。

メタルブレスレットが重くて苦手、と言う方はぜひ試してみましょう!

 

⑤シーマスター アクアテラ 220.10.41.21.06.001

シーマスター アクアテラ 220.10.41.21.06.001

ケースサイズ:直径41mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きCal.8900(マスタークロノメーター/コーアクシャル)
パワーリザーブ:約60時間
防水性:150m
定価:836,000円

珍しいグレーカラーのアクアテラです。非常にシックな印象ですね。

インデックスや針が青く縁取られているところも、オシャレ要素が強まります。

 

⑥シーマスター アクアテラ 220.23.41.21.02.001

オメガ シーマスター アクアテラ マスター クロノメーター 220.23.41.21.02.001

ケースサイズ:直径41mm
素材:ステンレススティール×セドナゴールド
ムーブメント:自動巻きCal.8900(マスタークロノメーター/コーアクシャル)
パワーリザーブ:約60時間
防水性:150m
定価:1,221,000円

ベゼルや針・インデックスにセドナゴールドをあしらった、ラグジュアリーなシーマスター アクアテラです。

革ベルトが、上品さを醸し出していますね。

オールゴールドよりも気軽に着けられるので、あらゆるシーンで活躍してくれること間違いなしです!

 

⑦シーマスター アクアテラ GMT ワールドタイム 220.10.43.22.03.001

シーマスター アクアテラ GMT ワールドタイム 220.23.41.21.02.001

ケースサイズ:直径43mm
素材:ステンレススティール
ムーブメント:自動巻きCal.8938(マスタークロノメーター/コーアクシャル)
パワーリザーブ:約60時間
防水性:150m
定価:1,331,000円

何度かご紹介している、ワールドタイムとGMT針を搭載した一本です。

ケース直径43mmと存在感も抜群なため、まさに特別感溢れるシーマスター アクアテラ!

海外を飛び回るビジネスマンはもちろん、独創性を大切にする男性陣にもぜひ着用して頂きたいと思います。

 

Column;2017年新型シーマスター アクアテラはどう変わった?

オメガアクアテラ比較TOP

2017年はシーマスター・スピードマスター・レイルマスター60周年と言うことで、様々なアニバーサリーモデルが登場しました。

例えば「トリロジー」と称し、上記の3シリーズのオリジナルがリバイバルされたり、レディース向けのスピードマスター カプチーノが輩出されたり・・・そんな派手さの影でひっそりと仕様変更していたアクアテラなのですが、時間が経つにつれ、その「変化の大きさ」「すごさ」が際立っています。

それぞれのディテールを見ていきましょう。

 

①スペックの違い

最も大きな変更点と言えば、自動巻きムーブメントです。

2017年より前の自動巻きムーブメントにはCal.8500が搭載されていました。このCal.8500、2007年頃からオメガのラインナップに加わり始め、2008年のモデルチェンジをきっかけにアクアテラでも活躍していくようになります。8500は色々すごいところがあるのですが、特筆すべきはコーアクシャル×マスタークロノメーター。

オメガ シーマスター アクアテラ Cal.8500

なんどか述べているように、コーアクシャルとは、オメガが近年採用している機構です。

ジョージ・ダニエルズ氏が1974年に開発したコーアクシャル。多くの時計メーカーの中でオメガだけが採用し、見事自社の強みに昇華した機構で、「通常のムーブメントに比べてパーツの摩耗を大きく低減する」という特徴があります。

現在、ほとんどのオメガの機械式モデルに搭載されているのですが、さらに「マスタークロノメーター」として進化を果たしています。そして、2017年、このコーアクシャル×マスタークロノメーターを備えたCal.8900およびCal.8800を搭載させたのが、新型アクアテラなのです。

オメガ シーマスター アクアテラ

このマスタークロノメーターというのは時計の規格の一つです。

2013年、METAS(スイス連邦計量・認定局)とオメガがタッグを組んで制定したもので、様々な工業規格がある中でもきわめて厳格であることで話題です。とりわけ「15,000ガウスの耐磁性能」というスペックが魅力の一つ。ちなみにコーアクシャルのみのCal.8500は当初は1,000ガウス耐磁でした。

時計の不具合はまず磁気帯びを疑え、なんて言う方もいらっしゃるぐらい、時計にとって耐磁性能は大きな課題となります。スマートフォンやパソコンなど、磁気を発する機器が日常に溢れ返っている現代においてはなおさらですね。

そんな中、他メーカーでも耐磁性能を高めたモデルのラインナップに力を入れています。有名どころだとロレックスのミルガウス(1000ガウス耐えられる、という意味。ミルは仏語で1000)、ヴァシュロンコンスタンタンのオーヴァーシーズ、ボールウォッチなどがこれに当たります。

オメガ シーマスター アクアテラ

2017年新型アクアテラは、コーアクシャルに加えて現代では必須の機能「高耐磁性能」を獲得した、ということになります(なお、2014年に「マスターコーアクシャル」として、8500系も15,000ガウスの耐磁性能を獲得しているので、これ以降のモデルは磁気帯びに強くなったが、マスタークロノメーター規格認定機、というわけではありません)。

さらに言うと、カレンダー機能にも手が加えられています。従来は日付の早送り機能(リューズでカレンダーがカシャカシャ変わる機能)は持っておらず、短針をぐるぐる回して日付調整をしていました。早送り機能は日付がズレた時にすぐに直せるという特性がありますが、一方で海外などに行く方からは、現地時間に時計を合わせる際に「短針だけ動く方が便利」という声が挙がります。

ちなみに2017年より前は一律でCal.8500が搭載されていましたが、2017年以降のモデルはケースサイズ41mmがCal.8900、38mmがCal.8800、と言ったように、サイズごとに使い分けがなされています。大きいケースに小さいムーブメントを入れる、あるいはその逆をすることは時計にとっては望ましくありません。ムーブメントの性能向上を図り、2017年以降はそれぞれで使い分けることにしたのでしょう。

 

※Cal.8500搭載アクアテラは今でも製造しているようですが、新品流通量は著しく減っています。


 

②デザインの違い

オメガアクアテラ新旧比較
左が旧型、右が2017新型 旧型がビニールで包まれている関係上、色が異なって見えますが実際はほぼ変わりません。

まず目につくのは、文字盤のチークコンセプトがストライプ(縦)からボーダー(横)に変わっている点ではないでしょうか。

また、デイト窓の表示位置は、従来の3時から6時位置に変更されています。このデイトは1952年にオメガが発表した、初代デイト付きモデルをリバイバルして、とのことです。

 

アクアテラ竜頭の違い

細かな点ですが竜頭の形が円錐形に変更されクラシカルな印象に。

 

アクアテラ表記の違い

さらに細かく見ると、防水性能の表記が旧型は文字盤上にあったのに対し、新型はケースバックへの表記に変更されています。

ちなみにカラーにもよるのですが、ミニッツサークル表記の一部が針や文字盤の色を拾ったカラーリングになっている点もより洒脱な印象を与えている要因です。

なお、新型アクアテラを手にしてみてまず感じたのが「ブレスレットが軽くなった気がする」ということです。
よく見るとフラシュフィットが一体型から分離するタイプに変更されており、コマの形状も若干変更され、シャープな印象です。

厚みは殆ど変わっていないようですが、コマのずっしり感のようなものは軽減されているように感じます。

 


 

まとめ

オメガ シーマスターの中でも、非常にエレガントなアクアテラについてご紹介いたしました。

アクアテラはダイバーズウォッチと言うよりも、スーツやちょっとしたパーティーシーンにマッチする、シンプルでドレッシーさも兼ね合わせた逸品です。

オメガの中では比較的リーズナブル、かつ高性能で扱いやすいモデルですので、初めてオメガをご購入する方は、一度アクアテラについてご検討くださいませ。

 

当記事の監修者

新美貴之(にいみ たかゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長

1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年

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