「カルティエのタンクフランセーズって何がすごいの?」
「カルティエ タンクフランセーズの魅力や選び方について知りたい」
世界中の女性から愛され続けてきたカルティエ。
とりわけタンクフランセーズは王道で、当店のレディースウォッチの中でも例年売れ筋トップ10入りの常連です。
シンプルなデザインからゴールドやダイヤを使用した華やかなものまで、非常にバリエーションが豊かなコレクションです。
男性から女性へのプレゼントにも、自分へのご褒美にもうってつけです。
そんなタンクフランセーズの魅力や選び方について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
タンクフランセーズは、アクセサリーのように美しく腕元を飾ってくれる逸品です。
この記事ではタンクフランセーズの魅力や選び方について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
人気モデルの紹介もしますので、カルティエウォッチの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
カルティエ タンクフランセーズってどんな時計?
カルティエ タンクフランセーズが登場したのは1996年です。
もっとも「タンク」シリーズは、カルティエの1919年から続くカルティエのロングセラーでありアイコン的存在となります。
ではタンクとは、どのようなシリーズなのか。
1919年はカルティエの祖国フランスにとって、第一次世界大戦の終結とともに、新しいライフスタイルが浸透していった時代です。第一次世界大戦は「人類史上最初の総力戦」とも言われており、各国で多くの一般市民が動員され、戦禍に見舞われました。一方で近代化が急速に進んでいた時代でもあり、華美で優雅な装飾よりも機能性を、曲線よりも直線を・・・といったモダニズムが流行していきました。
とりわけ、こういった直線を活かした装飾は「アール・デコ」とも称され、1920年代に欧州の芸術・建築・デザイン分野で一世を風靡していくこととなります。カルティエは1919年という早い時期から、直線で形成された角型モダンな「タンクコレクション」を展開することとなりました。
なお、この「タンク」は戦車のキャタピラからインスピレーションを得たと言われています。フランスを勝利に導いたルノー社製タンクの図面からヒントを得て作成したとのこと。第一次世界大戦後のフランスの、戦禍で疲弊しつつも新しい時代へと向かっていく勢いのようなものを感じさせますね。
そんなタンクは長めの縦枠を備えたスクエアフォルムとローマンインデックスが特徴で、100年近く経った今でも基本的なフォルムは変わりませんが、様々な様式が取り入れられた派生モデルを多数ラインナップしています。
タンクソロやタンクアメリカン、マストタンクなどなど・・・
カルティエはタンクに都市名を冠したモデルを多く輩出しており、タンクアメリカンはアメリカ版タンク。そして今回ご紹介するタンクフランセーズはフランス版タンクという意味となります。
タンクフランセーズ W51008Q3
タンクフランセーズの特徴は、正方形が基調となったケースに、そこからシームレスに繋がる美しいブレスレットです。ラグ部分が斜めにカッティングされており、ケースからブレスレットへと流れるようなラインを描きます。まるで、ジュエリーアクセサリーのように華やかに腕元を彩ってくれますね。
またカルティエのデザインコードとも言うべき上品なローマンインデックスに青針が、「これぞカルティエ」といった様相です。
日付表示すら持たず、2針のみというシンプルさは、フォーマルな装いにもドレッシーなファッションにもマッチしてくれることでしょう。
なお、華やかなモデルが多いタンクアメリカン、シンプルなモデルが多いタンクソロに対し、タンクフランセーズは様々なバリエーションがあるため、幅広い層に受け入れられていることも特筆すべき点です。
一番人気が高いのはステンレスにアイボリー文字盤を備えたシンプルなモデル。シンプルゆえ年代やシーンを選ばず、ビジネスやフォーマルなパーティーに着けていける時計をお探しの方からの支持が厚いです。
2針のみと決して華美さはありませんが、ケースとブレスが一体化されているため、まるでブレスレットのようで、タンクシリーズの中でとりわけフェミニンなのです。
女性が腕時計を選ぶとき、デザイン重視の方は決して少なくないので、タンクフランセーズ人気もうなずけるでしょう。
芸能人・有名人にも愛用者が多く、俳優の多部未華子さんや米倉涼子さん、アナウンサーの田中みな実さんなどと枚挙にいとまがありません。
もう一つタンクフランセーズの人気の高さに、カルティエの中では比較的価格面で手に入れやすい、というところが挙げられます。
もともとカルティエはラグジュアリージュエラーに位置づけられるため、大粒のダイヤモンドをあしらったりオール金無垢のケースを採用したりとなかなか普段気軽に使えるものではありませんでした。
しかしタンクフランセーズの基本素材はステンレススティール。新品並行相場は40万円前後~、中古であれば20万円台で購入できる個体が少なくなく、少し頑張れば手の届く価格帯に収まっていると言えるでしょう。
プレゼントはもちろん、ご自身へのご褒美に・・・と買いやすい一本ではないでしょうか。
カルティエ タンクフランセーズの選び方
タンクフランセーズはバリエーションが豊富なため、「どんなモデルがあるの?」といったお問合せを頂きます。
そこでタンクフランセーズの選び方について、ご紹介いたします。
①サイズ
タンクフランセーズのサイズ展開は3種となります。
SM:縦 25.0mm × 横 20.0mm
MM:縦 30mm × 横 25.0mm
LM:縦 36.5mm × 横 28.1mm
オーソドックスなタイプはSM(レディース)サイズです。少し大きめの時計をお探しの方はMM(男女兼用)やLM(メンズ)サイズを選ぶのがお勧め。
ムーブメントは殆どのモデルがクォーツムーブメントですが、LMサイズは自動巻きが搭載されております。
なお、LMサイズは2022年時点では生産終了となっており、現行はSMかMMのみのラインナップです。LMサイズは中古市場からお探し頂くこととなりますが、他のサイズと違ってそう流通量は多くありません。見つけた時が買い時の一本と言えるでしょう。
②素材
左からステンレス/ステンレス×ピンクゴールド/ピンクゴールド
ステンレス、イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールド、あるいはステンレス×ゴールドのコンビモデルが存在します(ホワイトゴールドは生産終了)。
また、ベゼルやインデックスにダイヤモンドをあしらったゴージャスなモデルも存在します。
とりわけベゼルダイヤタイプは金無垢ケースにしかない装飾で、タンクフランセーズの中で最もハイエンドラインに位置づけられていました。
しかしゴールドにダイヤモンドとなると、どうしても価格が高くなることも事実。 ゴールドは傷や変色が心配なこともあり、なかなか気軽な普段使いとはいきませんよね。
そこでカルティエは2017年、当ブランド初の試みとなるステンレス製ケースに、ブリリアントカットダイヤモンドをあしらった新作を発表しました。
このモデルを待っていた!という方は多いのではないでしょうか。
手の届きやすい価格となり、またステンレスはゴールドに比べ耐久性など実用に優れているため、より日常使いに適した一本となりましたね。
現在、サイズはSM/MMサイズの2展開。 SMには24個の、MMサイズには26個のブリリアントカットダイヤが配されます。
③価格
最もリーズナブルなのはステンレスですが、中古であればコンビモデルでもかなり価格を抑えることが可能です。
カルティエは新品と中古の価格差が大きいブランドですので、中古品に抵抗のない方には中古をお勧めします。状態の良い中古品でしたら、新品とほとんど変わらないコンディションで新品の半額なんていうことがザラにあります。
ちなみに一番人気のW51008Q3は正規店で購入すると440,000円。並行店の中古相場は25~35万円程度ですので55~80%の金額で購入できます。ゴールドのモデルになると50%以下で販売されているモデルも存在します。
もっとも、2017年ごろから並行店への供給を抑えたため、並行店で新品を購入することは難しくなっています。
タンクフランセーズは流通量は比較的多いとは言え、カルティエ屈指の人気商品。近年では中古市場の拡大とともに各メーカーの中古時計の相場が上がっているという背景もありますので、気になる方は早めに買っておくのが吉と言えるでしょう。
カルティエ タンクフランセーズ人気モデル
最後にカルティエ タンクフランセーズの中でも、当店GINZA RASINで非常によく売れるTOP5をご紹介いたします!
カルティエ タンクフランセーズ SM W51008Q3
ケースサイズ:縦25mm×横20mm×厚さ6.15mm
素材:ステンレススティール
文字盤:アイボリー
駆動方式:クォーツ
防水性:日常生活防水
定価:440,000円(税込)
当店のカルティエウォッチの中で、抜群の人気を誇るモデル。 縦25mm×横20mmのサイズ感が、タンクフランセーズの持つアクセサリーのような、ブレスレットとシームレスとなったスタイリッシュなテイストをよく強調しています。
タンクフランセーズ発売当初からあるロングセラーにもかかわらず人気も魅力も色あせないことに驚きを禁じえません。
オールステンレス・クォーツ式とカルティエウォッチの中ではリーズナブルで普段使いにも適しているため、一本持っておいて損のないモデルではないでしょうか。
カルティエ タンクフランセーズ SM W51007Q4
ケースサイズ:縦25mm×横20mm×厚さ6.15mm
素材:ステンレススティール×イエローゴールド
文字盤:アイボリー
駆動方式:クォーツ
防水性:日常生活防水
定価:753,500円(税込)
現在金無垢モデルは廃盤となり、かわってステンレス×ゴールドモデルが展開されていますが、こちらはイエローゴールドの暖かな色味が加わったモデルとなります。
タンクフランセーズの基本的なデザインは変わらず、それでいてゴールドが使用されることにより各段にラグジュアリーとなりました。
カルティエ タンクフランセーズ SM W51028Q3
ケースサイズ:縦25mm×横20mm×厚さ6.15mm
素材:ステンレススティール
文字盤:ピンクシェル
駆動方式:クォーツ
防水性:日常生活防水
定価:380,700円(生産終了)
天然ピンクシェルダイアルに、リューズにセットされたピンクスピネルがタンクフランセーズが持つ可愛らしさをより高めたモデル。 アイボリーの文字盤が多いタンクフランセーズの中で、とてもフェミニンですね。
2016年に惜しまれつつ生産終了となりました。 しかし今なお人気は高く、中古市場で多く取引されています。
カルティエ タンクフランセーズ SM 11Pダイヤ WE110006
ケースサイズ:縦25mm×横20mm×厚さ6.15mm
素材:ステンレススティール
文字盤:シルバー
駆動方式:クォーツ
防水性:日常生活防水
定価:638,000円(税込)
2014年に発表されたモデルで、インデックスの1時から11時にかけて、1個づつダイヤモンドをセッティングした高級感のある一本。
丁寧にフランケ模様(波型)を施されたダイアルが他のタンクフランセーズとは一線を画します。
カルティエ タンクフランセーズ SM W4TA0008
ケースサイズ:縦25mm×横20mm×厚さ6.15mm
素材:ステンレススティール
文字盤:アイボリー
駆動方式:クォーツ
防水性:日常生活防水
定価:968,000円(税込)
2017年に発表されたダイヤモンドベゼルのタンクフランセーズ。
1997年の誕生以来、タンクフランセーズのコンセプトは「ブレスレットウォッチ」。 シンプルながらカルティエらしい上品さや高い完成度と相まって、隙のないドレスウォッチとして指示を集め続けてきました。
ベゼルにダイヤモンドをあしらったモデルは、とりわけハイエンドラインとして展開され、セレブたちから愛され続けています。
まとめ
カルティエのフラグシップとして君臨するタンクフランセーズは、まるでアクセサリーのように美しく腕元を飾ってくれることが人気の秘訣でしょう。
ビジネスにもフォーマルにも、そして特別なデートでも存在感を発揮してくれる究極のレディースウォッチ。
大人女子にとってはマストな一本ではないでしょうか。
当記事の監修者
安 寧実(AN NINGSHI)
中国吉林省の出身で中国語と韓国語が母国語。
日本語学校で1年半日本語を勉強し、専門学校では英語を専攻。卒業後、羽田国際空港のロレックス正規店に勤務し、2018年7月からGINZA RASINで勤務。中国語、韓国語、日本語、英語の4か国語に精通。時計業界歴10年。