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WEBマガジン, 南幸太朗, エントリーモデル特集, ユンハンス, ノモス

バウハウスの遺志を継ぐドイツ製時計「ノモス・ユンハンス」

最終更新日:

高級腕時計といえばスイス製というイメージがありますが、ドイツ製の時計も負けず劣らず人気を博しています。ドイツ製の時計はシンプルで機能性重視のモデルが多く、どんなシーンでも使いやすいため幅広い年代の方にお勧めです。

特にノモス・ユンハンスに代表されるバウハウスデザインの時計は、実用性を重視する層から絶大な支持を受けています。

そこで今回はバウハウス及びノモス・ユンハンスの時計をご紹介致します。時計はシンプルが一番!という方は是非ご一読くださいませ。

バウハウス

出典:https://www.europassion.co.jp/junghans/development.html

 

バウハウスとは

ドイツ時計の情報を集めると頻繁に「バウハウス」という言葉が出てくると思います。ドイツ時計とバウハウスは切っても切れない関係があるので、最初にご説明したいと思います。

 

バウハウスについて

1919年にドイツのワイマールに設立された美術と建築に関する総合的な芸術学校のことを指します。バウハウスでは工芸・写真・デザインといった分野の教育を主に行い、「合理主義・機能主義」をコンセプトに数多くの芸術家や建築家を輩出しました。尚、バウハウスはドイツ語で「建築の家」を意味し、世界初の美術学校としても有名です。

バウハウス

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/バウハウス

バウハウスは”大量生産を前提とした工業化社会”における芸術の在り方を提唱し、過度な装飾を避けた”実用性重視”のデザインを広めます。現代におけるドイツの工業製品もバウハウスの影響を大きく受けており、まさにドイツプロダクツの礎となった思想がバウハウスのデザインといえるでしょう。

バウハウスのデザインは決してデザイナーの独りよがりにならず、ユーザー目線でデザインをすることを心がけています。その仕上がりはまさに実質剛健。徹底的な合理主義によって作られる工業製品は誰にでも似合うはずです。

多くのデザイナーを育てたのち、バウハウスは1925年にドイツ・デッサウに移転。1932年までこの地で教育を行いましたが、同年にベルリンに移転し、そのまま閉校となりました。ドイツは第1次、第2次世界大戦により不安定な時期であったため、バウハウスは約14年間という短さで終焉を迎えることとなりました。

その後ドイツから多くの教師陣がアメリカに亡命したため、アメリカにてバウハウスデザインは受け継がれていくこととなりました。奇しくもバウハウスが広まったドイツ・アメリカは現在工業製品では世界トップクラスの生産性を誇ります。

また、現在では学校よりもバウハウスが提唱いていた「合理主義・機能主義」のことをバウハウスと呼ぶことの方が多いです。

 

バウハウスを継ぐドイツ製時計① ノモス

現在最も注目されているドイツ製時計はノモスと言って良いでしょう。

ノモスは1906年にグイド・ミュラー氏によって創立された名門時計ブランドです。ギリシア語で「秩序と法」という意味をもつノモスは、シンプルで実用的な人間工学の理想ともいえるバウハウスのデザインを基本コンセプトに、東部ドイツのグラスヒュッテという街にて時計作りを行っています。

創業から100年以上経過しているブランドではありますが、戦争により長らく休眠を余儀なくされていた歴史があるため、実質的には1992年から運営されている時計ブランドです。

ノモス タンジェント

ノモスは「シンプル・機能的・リーズナブル」という3つの大きな魅力があります。特にデザインの美しさは世界に認められ、 国際的プロダクトデザイン賞「レッド・ドット・デザイン賞」をはじめ、国内外で数々の賞を受賞するほどです。

ここではノモスの歴史と魅力について触れていきます。

 

グラスヒュッテの時計ブランド ノモス

ノモスとグラスヒュッテは切っても切れない関係があります。

グラスヒュッテは東部ドイツのドレスデン近くに位置し、森と丘陵に囲まれた人口7,000人ほどの小さな町です。もともとは鉱山を主産業としていた街でしたが、18世紀半ばにドイツ時計の最高峰「ランゲ&ゾーネ」の創業者「アドルフ・ランゲ」がこの地に時計工房を開いたことをキッカケに、高度な時計製作技術をもつ街として世界にその名を轟かせました。

グラスヒュッテ

出典:https://nomos-glashuette.com/

ノモスはグラスヒュッテを代表とする時計メーカーとして1906年にグイド・ミュラー氏によって創立されました。ただ、戦争により1910年には工房を閉鎖することになります。

稼働期間は僅か4年間。これが現在のノモスの前身となった元祖ノモスです。

戦争(第一次世界大戦)が終結したのち、廃業してしまった「ノモス」の思いを引き継ぐ形で、現在のノモスが誕生します。元祖ノモスと区別するため、街の名前を加えた「ノモス グラスヒュッテ」というブランド名を掲げ、数名の職人にて再スタートを切りました。

ただ、現代では省略してノモスと呼ばれています。

 

戦争の影響を大きく受けたノモス

20世紀初期は時計の需要が高く、ノモスもグラスヒュッテの高級時計メーカーとして順調に成長を続けます。

しかし、そんなノモスに再び試練が訪れます。第一次世界大戦よりも熾烈を極めた「第二次世界大戦」の勃発です。ナチス党の独裁政治に加え、度重なる空襲を受けたドイツ・グラスヒュッテは生産不能になるほどの大きなダメージを負います。その影響は計り知れず、ノモスは事業閉鎖状態に陥りました。

この閉鎖状態は長らく続き、最終的にノモスが再び時計ブランドとして復活を果たすまでにかかった歳月はなんと50年以上。ここまで休眠状態が長くなると、もはや別ブランドといっても過言ではありません。

最終的にノモスが再興を果たしたのは1992年。西ドイツで当時デザイナーとして活躍していた「ローランド・シュヴェルトナー氏」が東西ドイツが統一された後にグラスヒュッテに渡り、新しいノモスとして再興しました。

 

新生ノモスが掲げたのはバウハウスデザイン

戦争によってグラスヒュッテの歴史は長らく途絶えていたかもしれません。しかし、時計づくりの知見と専門知識はより強く育ちながらグラスヒュッテに残り続けていたのです。その伝統を愛し、復刻させようとした新生ノモスの創業者「ローランド・シュヴェルトナー」氏はバウハウスのデザインを得意とする機能主義に趣を置くデザイナー。彼が試みたのはバウハウスとグラスヒュッテの伝統の融合です。

ノモス デザイン

出典:https://nomos-glashuette.com/

その理想は創業後すぐに時計界から高い評価を得ることとなります。ローランド・シュヴェルトナーは「シンプルな美しさ」を追求し、現在でも1番人気のモデルである「タンジェント」を開発。その後も「ラドウィグ」「テトラ」「オリオン」といった美しい数々の時計が世に放たれました。

また、ノモスの魅力はデザインだけではありません。グラスヒュッテの伝統的時計技術を融合させたノモスの時計はリーズナブルな価格帯でありながらも、マニュファクチュール体制により高性能自社ムーブメントを採用。仕上げの美しさ、精度も抜群です。

2018年1月現在では、ノモスは8つの自社製ムーブメントを各モデルに搭載していますが、ムーブメントナンバーにはそれぞれ頭文字に”ドイツ時計製品”を意味する「DUW」という単語が与えられ、地板にもそれが彫られています。

ノモス ムーブメント

出典:https://nomos-glashuette.com/

 

ノモスの代表的なモデル

ノモス タンジェント38 TN1A1W238(164)

ノモス タンジェント38 TN1A1W238(164)

ノモスのフラッグシップモデルはこのタンジェントです。シンプルな3針で偶数にアラビア数字が使われた”飛びアラビアインデックス”は「視認性」が高く、「バウハウス」のデザインを見事に体現しています。加えて、青く焼かれたブルースティール針もタンジェントの美しさを引き立てています。

また、タンジェントの現行モデルは38mmサイズですが、生産終了モデルの35mmモデルも今尚人気が高いです。シンプルなフェイスなので、35mmでも大きく見えます。

 

ノモス タンジェント38 TN1A1W238(164)

タンジェントだけに限らず、ノモスの時計は全て薄型で作られており、分厚くなりがちな機械式時計の中では非常に落ち着いたデザインをしています。重量も45gと軽量なため、長時間使用しても疲れにくいです。

 

ノモス タンジェント38 TN1A1W238(164)

ケースバックはシースルータイプ。サファイアクリスタルガラスからはノモスの自社ムーブ「NOMOS α」を眺めることができます。

厚さ2.6mmで作られた「NOMOS α」は自社生産率が80%を超えるオリジナル自社ムーブメントであり、優れた耐久性と精度を誇る高性能ムーブメントです。各パーツの加工・製造を繰り返し、ノモスのデザインに最適な設計に仕上がっています。

 

ノモス タンゴマット

ノモス タンゴマット デイト TN1Z1W2(602)

タンジェントとデザインはほぼ同一ですが、こちらは38mmケースに自動巻きムーブメントを搭載した“タンゴマット”です。シンプルな3針と6時位置にカレンダーを備えたモデルであり、実用性が向上しています。並行相場価格は24~28万円程度。少しお値段は上がりますが、こちらも大変オススメです。

 

ノモス タンジェント ネオマティック

ノモス タンジェント ネオマティック TN130011W2(175)

厚さ6.9mmのSSケースに自社開発製造の自動巻きムーブメントDUW3001を搭載した「タンジェント ネオマティック」。このモデルは2016年に発売された新作タンジェントです。スモールセコンドのレッドと、ミニッツインデックスのシアンブルーがシンプルな3針のシルバーダイアルの上で差し色としてアクセントになっています。

 

ノモスの素晴らしいところ

・飽きの来ないのシンプルで美しいデザイン。

・機械式としては珍しい薄型設計であること。

・自社製ムーブメントであり、同価格帯の中では極めて高い品質を誇る。

・10~20万円台で買えるモデルが多い。

上記を総括すると、優れたムーブメントとデザイン性をもっているにも関わらず「リーズナブルな価格」で購入できることがノモスの最大の魅力です。この価格帯でこのスペックの機械式時計を手に入れることは他のブランドでは大変難しいです。

 

タンジェント以外の人気モデル

ノモス ラドゥィグ

ノモス ラドウィグ38 LD1A2W238(234)

ラドウィグはローマンインデックスにレイルウェイ目盛りを配したクラシカルなモデルです。ムーブメントにはタンジェントと同じくノモス自社開発手巻キャリバー“α(アルファ)”を搭載。タンジェント同様、現行モデルは38mmサイズですが生産終了した35mmモデルも未だに人気があります。

 

ノモス オリオン

オリオン デイト OR1B3SW2(381) / オリオン ネオマティック OR130013CH2(393)

オリオンはバーインデックスを配したバウハウスの模範的デザインです。タンジェントやラドウィグ以上にシンプルなため、実用性は群を抜いて高いモデルといえます。ノモスの中でもバリエーションが豊富なシリーズですので、気に入った一本を探し出す楽しみも味わえることでしょう。

 

ノモス チューリヒ

ノモス チューリッヒ ブルー ZR1E3BL2(822)

ブルー文字盤モデル”チューリッヒ・ブルー”。腕馴染みの良い直径39mmのケースにパワーリザーブ42時間対応の自動巻き“NOMOS ξ(クシー)”を搭載しています。ブルーとシルバーのツートンカラーが美しいシンプルな3針ウォッチです。ブルー文字盤以外にもブラック文字盤やワードルドタイム搭載モデルといったラインナップがあり、そのどれも定番モデルよりも10万~20万円高くなります。

 

ノモス メトロ ネオマティック

ノモス メトロ ネオマティック MT130014W2(1106)

地下鉄の路線図からインスピレーションを受けて発表された「メトロ」コレクション。自社製ムーブメントDUW 3001搭載の自動巻きモデルです。ケース厚さは8.06mmと手巻き同様薄く仕上がっており、シルバーダイアルにブルーのミニッツインデックスを採用したシンプルなデザイン。バウハウスらしい洗練された佇まいが魅力的です。

  

バウハウスを継ぐドイツ製時計② ユンハンス

ユンハンスは1861 年にドイツ・シュランベルクで創業した時計ブランド。20世紀初期には世界一の時計ブランドとも呼ばれた歴史をもつ老舗時計メーカーです。ユンハンスは多くのドイツブランドが経験した「戦争による休眠」を回避することが出来たため、一度も途切れず歴史を紡ぎ続けてきた非常に珍しいブランドでもあります。

また似たデザインコンセプトを持つノモスとよく比較されますが、ユンハンスの方が価格がリーズナブルな設定なため、お求めになりやすいです。

尚、マニュファクチュールブランドとまではいえませんが、構想・設計・構築・品質管理および各時計の組み立てを自社で行っています。

ユンハンス マックスビル

タンジェント、ラドウィグ、チューリッヒと人気モデルが多数あるノモスに対し、ユンハンスの人気は「マックス・ビル」に集中しています。リーズナブルな価格でありながら、バウハウスの魅力を存分に味合えるこのモデルは人気抜群です!

この章ではユンハンスの歴史と魅力を紹介しますので、是非一読してみてください。

 

①ユンハンスの設立

ユンハンスの誕生は1861年。昔から修理職人や発明家を生み出してきたドイツ南西部シュヴァルツヴァルト地方の中心部シュランベルクにて設立されます。

創業者はエアハルト・ユンハンス。彼は義兄弟と共に時計部品工場「Zeller&Junghans 社」を設立し、時計の製造を開始しました。

しかし、ユンハンスは時計ブランドとして輝かしいデビューを飾れたわけではなく、当初は鳩時計の部品製造によって生計を立てるなど、地味な時計部品製造メーカーに過ぎませんでした。

ただ、ユンハンスは部品製造メーカーとして経営を続けながらも、機械式時計の研究も進め、創業してから5年が経過した1866年には初の自社製時計を完成させます。

 

②八角の星マークロゴの発表~最盛期へ

ユンハンスが時計作りの参考としていたのは当時から時計界の最先端を走っていたスイスではなく、大量生産により世界2位の時計大国に名乗りを上げていたアメリカです。特にユンハンスはアメリカのマーケティング理論の研究には力を入れており、その理論に基づいたロゴを1990年に発表。それこそが現在のユンハンスに刻印されている五角の星マークです。

ユンハンス 歴史 ロゴ

出典:https://www.europassion.co.jp/junghans/history.html

その後ユンハンスは個性的なデザインと優れたマーケティングにより、一躍ドイツ時計界のトップに上り詰めます。20世紀初期には従業員数が3000人を突破、シュヴァルツヴァルト地方のムーブメント部品メーカーとも連携し、世界にその名声を轟かせました。

1930年代に入るとユンハンスは自社ムーブメントを開発し、更なる精度の向上を狙います。もちろんこれまで通りマーケティングや広告にも力をいれ、現代でいうロレックス・オメガ級の知名度を誇るブランドへと成長しました。

ユンハンス 歴史

出典:https://www.europassion.co.jp/junghans/history.html

 

③戦争の影響

20世紀のドイツといえば、第1次・2次世界大戦のイメージが大きいと思います。特にナチス党による独裁政治が行われた第2次世界大戦の時代ではドイツの時計ブランドは大きく弱体化を余儀なくされてしまいます。直接空襲にあったグラスヒュッテ(ランゲ&ゾーネやノモスの工房がある街)ほどではありませんが、ユンハンスも戦争の影響を受け、規模を縮小することに。

ただ、幸運にも他のドイツブランドのようにブランド休眠に陥ることはなかったため、終戦後はブランドの発展に再度挑みました。

 

④バウハウスデザインを主流とするブランドへ

ユンハンスは逆境にも負けず、1951年にはドイツ最大のクロノメーターメーカーになりますが、1956年にディール・グループによってついに買収されることになります。ただ、この買収が功を奏し、同年にはクロノメーターの生産数が世界第3位となるまで復活を遂げます。

また、この時代にはスイスの有名プロダクトデザイナー「マックス・ビル」にデザインを依頼し、バウハウスのデザインを取り入れます。このマックス・ビルという人物はバウハウスの巨匠とも呼ばれる存在であり、ユンハンスに「機能主義」というアイデンティティーを定着させました。

ちなみに現在のユンハンスの一番人気モデル「マックス・ビル」はこの当時マックス・ビルがデザインした機械式時計を再現したモデルとして有名です。

マックス・ビル

出典:https://www.europassion.co.jp/junghans/about_maxbill.html

1970年代に入るとクォーツ時計の誕生により、機械式時計の需要は激減します。しかし、ユンハンスはドイツ初のクォーツ式腕時計の試作品を発表するなど、時代の流れに上手く乗り、戦争の時と同じく苦境を脱します。ユンハンスは買収されることはあっても「休眠」したことはなく、時代の流れを読むのが巧かったブランドでもあるのです。

 

⑤再び機械式時計へ挑戦

クォーツ時計が主流になってからは「電波時計やソーラーテクノロジー」に力を注ぎ、世界初の電波時計や電波腕時計を製作。時代に沿った時計を開発しますが、2000年にはエガナ・ゴールに買収されます。そして、この時点からクォーツ時計から機械式時計へと方向転換を図り始めます。

しかし、2008年に親会社のエゴナ・ゴールが倒産。これを機にユンハンスは企業の新たな所有者としてハンス・ヨヘム・シュタイム博士とハンネス・シュタイムと迎え、再び独立することになりました。

独立したユンハンスは1950年代に一世を風靡したマックスビルのデザインを復刻。リーズナブルな価格の機械式時計ブランドとして再出発を果たします。

その後は「マックス・ビル」「マイスター」「フォーム」といったコレクションを武器に、人気モデルを数多く展開。古くからの根強いファンにも支えられ、日々開発や製造を続けています。

 

ユンハンスの代表的なモデル

ユンハンス マックス・ビル

ユンハンス マックス・ビル オートマティック 027/3501.00M

ユンハンスのフラッグシップモデルはこのマックスビルです。このモデルはスイスに生まれ、ドイツのバウハウスでデザインを学んだ時計デザイナー”マックスビル”によって作られたモデルであり、ノモスと同様にシンプルで機能性の高い設計となっています。

デッサウ時代のバウハウスで学んだマックスビルは、バウハウス創設者のヴァルター・グロピウスやパウル・クレー等に師事する傍ら、建築家のル・コルビュジエやミース・ファン・デル・ローエの思想をも受け継ぎ、デザイナーとしての才能を開花させました。

ユンハンスでは1956年に初めてデザインを担当。”緻密な計算に基づく調和”を特徴とする彼の作風通りに時計にもその理論が応用されました。

 

ユンハンス マックス・ビル

ユンハンスから現在発売されているマックスビルは、マックスビルが1962年にデザインした機械式腕時計をモチーフに作られます。最大の特徴はドーム型のプラスチック風防。傷は付きやすいですが視認性は極めて高く、抜群の実用性を誇ります。また、ベゼルの周囲が異常に薄く、極めてシャープなフォルムであることも魅力です。

分針の先端を緩やかにカーブさせドーム型の風防と調和させるなど、非常に細かなところまで拘りぬいています。

 

ユンハンス マックス・ビル

ベルトはワイヤーメッシュタイプのミラネーゼメッシュブレスレット。軽量な上にファッション性も高く、近年注目を集めています。

 

ユンハンス マックスビル 027/5703.00

ユンハンス マックスビル 027/5703.00

ケース径が34mmの”027/5703.00″は男女問わずお使い頂けるサイズ感が魅力です。シャープなベゼルとドーム型風防。シルバーダイアル上に3針とバーインデックスを配したシンプルなダイアルデザイン。控えめな気品を纏いながらも視認性を極限まで追求したこの手巻き時計は、傑作と名高いマックスビルならではといえます。

そして、このモデルは並行相場価格で5~6万円。男女問わずお使いいただけるため女性へのプレゼントとしても最適です。

 

ユンハンス マックスビル

ユンハンス マックスビル クロノスコープ 027/4600.00

シルバー文字盤にブラックレザーベルトを組み合わせたシックな40mm自動巻きクロノグラフモデルです。ダイヤルを大きく見せるため極限まで絞った細いベゼルとドームシェイプ風防が特徴的。控えめでクラシカル、でも遊び心が垣間見える顔立ちは身に着けるシーンを選びません。

並行相場価格は13~17万円。この価格で買えるクロノグラフとしては非常にハイクオリティーな一本です。

 

ユンハンス マックスビルの素晴らしいところ

・個性的なドーム型プラスチック風による視認性の高さ

・クオーツ時計も機械式時計も存在するため、選べる時計の幅が広い

・とにかく薄い

・10万円以下でも買える

 

マックスビル以外の人気モデル

ユンハンス フォームA 027/4735.00

ユンハンス フォームA 027/4735.00

フォームは、ユンハンスの特徴でもあるバウハウスデザイン受け継ぎつつ、古典的なデザインと現代デザインが融合したモデルです。2017年に発表された新しいコレクションでもあり、今後の動向に注目が集まります。

フォームAはマックスビルの特徴であるドーム型のプレキシガラスではなくフラットなサファイヤガラスが採用されているため、シャープなイメージとなったことも魅力です。6万円台で買えるということもあり、着々と人気モデルへの階段を上っています。

 

ユンハンス マイスター クラシック 027/4311.44

ユンハンス マイスター クラシック オートマティック 027/4311.44

”マイスター”はマックスビルより前の1936年に誕生した“ユンハンスの中で最もモダンはコレクション。一切の無駄を取り除いた洗練されたデザイン性はまさにバウハウスの理念そのものです。薄型ケースにドーム風防がクラシカルな雰囲気で裏蓋のシースルーバックでいつでもムーブメントの機能美も堪能できます。

 

ユンハンス マイスター

マイスタードライバー 027/4717.00 / マイスター ドライバー クロノスコープ 027/3684.00

また、マイスターコレクションはポップなイメージを放つ時計も存在しており、バリエーションが豊富です。シンプルで機能性を最重視していながらも遊び心を感じることができます。

 

まとめ

バウハウスを継いだノモスとユンハンスはドイツの工業製品らしい機能性とシンプルさに溢れています。決して目立つデザインではありませんが視認性に優れ、時計として最も重要な実用性は最高クラスです。

価格も20万円以下で買えるものが多く、コストパフォーマンスも抜群。機械式時計最初の一本としても最適です。

当記事の監修者

南 幸太朗(みなみ こうたろう)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ

学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。

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