ロレックスのデイトナやオメガのスピードマスターなど、モデル名の由来にもなるほど腕時計とレーシングカーの関わりは密接です。 また、時計好きで車好きな方は多いのではないでしょうか。
世界的にも有名なレーシングと言えばなんといってもF1(フォーミュラ1)! そこでこの記事では、F1にインスパイアされた超クールな腕時計をご紹介いたします!
ただのデザインの踏襲ではなく、F1で実際に使用される技術を受け継いだ優れモノもありますので、車が好きな方もタフな時計が欲しい方も必見です。
出典:https://www.tagheuer.com/ja-jp
目次
F1カーとのコラボ腕時計①タグホイヤー
F1と言ったらコレ!スイス老舗ブランドでありながら、かっこよくコストパフォーマンスに優れた時計を多く輩出してきたタグホイヤーです。 その関わりは本当に深く、F1チームやレーシングドライバーのスポンサード、そしてレースのオフィシャルタイムキーパーを担当してきたほど。
マクラーレンチームへのトリビュートとなる「フォーミュラ1」という一大コレクションを築いていることも浅からぬ仲をよく象徴しています。 カレラ、モンツァ、モナコなど数々のレーシング・クロノグラフを生み出してきたことでも有名ですね。
もちろん経緯だけでなく、F1に通ずる最先端技術や極限を追求する姿勢は、多くの愛好家が評価するところ。
価格帯もリーズナブルで流通量も豊富ですので、高級腕時計の最初の1本として候補に挙がりやすいのではないでしょうか。
F1×タグホイヤー フォーミュラ1
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限定モデルやスペシャルエディションでF1カーとコラボモデルを発表するブランドは少なくありませんが、一大コレクションとしてシリーズ化しているのはタグホイヤーくらいではないでしょうか。
スポンサードを務めていたマクラーレンへのトリビュートとして展開しているシリーズで、レーシングカーを意識したとにかくかっこいいデザインが特徴的。 ベゼルや文字盤カラーに豊富なラインナップが加わり、おしゃれな時計の代名詞的存在でもあります。
かといってただのデザインウォッチではなく、200m防水のタフなラウンドフォルムを始めタグホイヤーの高い技術力が注力された本格派。 F1シリーズのために特別に開発された最先端の新しいセラミック素材を採用したことは象徴的なエピソードでしょう。
タグホイヤーというとメンズが中心となりますが、レディースモデルも幅広く展開されています。
価格帯が10万円以下から買え、30万円を超えることはほとんどないとあって、本当に多くの層から支持を得ている腕時計です。
F1×タグホイヤー アイルトン・セナモデル
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20世紀を代表するF1ドライバー「アイルトン・セナ」。
F1世界選手権で3度優勝という驚くべき実績を持ち、「史上最速・最高のF1ドライバー」などの通称を欲しいままにした男です。
タグホイヤーはアイルトン・セナが長く在籍していたマクラーレンのスポンサードを務め、彼を広告塔に据えています。 彼がレース後のインタビューでタグホイヤーの時計をかっこよく着けこなしていたシーンを覚えていらっしゃる男性陣も多いのではないでしょうか?
セナは悲劇的な事故によりその生涯を閉じ、かつマクラーレンとの契約は解消。しかし、同社は彼へのオマージュとしてアイルトン・セナモデルを製造し続けているのです。
とりわけ2015年以降は再び彼をブランドアンバサダーに加えると、そこかしこにセナやF1のテイストを加えたスペシャルエディションを発表。これが大ヒットを受け、今や定番となりつつあります。
恐らくこのセナモデルを買っている方々は、必ずしも彼自身を知っているわけではないと思います。 しかし、タグホイヤーの時計を通してセナの遺志は今後も受け継がれていくのでしょう。
フォーミュラ1 WAZ1014.FT8027 / カレラ キャリバー ホイヤー01 CAR2A1L.BA0688
2017年に発売された、ブラック基調に赤色アクセントでデザイン性高く仕上がったスペシャルエディション。
フォーミュラ1 WAZ1012.BA0883/CAZ1015.BA0883
2015年発表のアイルトン・セナモデル。 ブレスレットはセナがかつて着用していたモデルと同じくアイコニックなS字型リンクとなっており、そのコンセプトだけではなく装着感の良さは高い評価を得ています。
F1×タグホイヤー レッドブル・レーシング
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マクラーレンチームとタグホイヤーのスポンサーとしての関係性はいったん終わりを迎えます。 一方で新たにレッドブル・レーシングと契約締結。
そこに数々の思惑や戦略が存在するのかもしれませんが、私たちの手元にくるタグホイヤーウォッチは変わらずかっこよく高性能なものに変わりはありません。
エナジードリンクで超有名なレッドブルがF1に参戦したのは2005年と結構最近のこと。 しかし新進気鋭のチームで、タグホイヤーの理念と合致したと評価され、契約に至ったそうです。
レッドブルはスポンサードのみならずタグホイヤーがパッジネームを持つルノーエンジンの供給も受けており、その関係が浅からぬことを示唆しています。
カレラ ホイヤー01 CAR2A1K.BA0703/フォーミュラ1 CAZ1018.BA0842
左が2017年、右のフォーミュラ1が2016年モデル。
それぞれ裏蓋にはお馴染みの雄牛とタグホイヤーのロゴが並びます。
F1×タグホイヤー アストンマーティン
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マクラーレンからの撤退後、アストンマーティン・レーシングとのパートナーシップを新たに結んだタグホイヤー。 その初コラボモデルが2018年の今年、ジュネーブモーターショーで発表されています。
アストンマーティンの新型ヴァンテージをイメージさせるデザインが魅力で、この時計専用の文字盤、ソリッドスチールケースが採用されました。
エンボス加工があしらわれた文字盤はユニークなだけでなく、高い視認性も獲得しています。
F1×タグホイヤー その他
アイルトン・セナモデルに留まらず、キミ・ライコネン、片山右京など名だたるF1ドライバーの名を冠したモデルを多数発表してきたタグホイヤー。
多くがスペシャルエディションにもかかわらず中古市場で見かけることもままあり、世界中のF1好きがタグホイヤーに魅了されてきたのだと感じさせられることばかりです。
■カレラ 富士スピードウェイ 日本限定 CAR211B.BA0724
日本屈指のサーキット・富士スピードウェイへのオマージュとして作られた2013年日本生産400本限定モデル。今は撤退したとは言うものの、過去数々の名勝負が演じられた舞台として有名なサーキットです。
搭載するキャリバー1887はセイコームーブをベースとした、タグホイヤー渾身の自社製キャリバー。スタイリッシュな初代カレラのデザイン性を色濃く受け継いだ意匠が、限定品ながらタグホイヤーの良さを色濃く受け継いでいます。
■カレラ キャリバー16 デイデイト モナコグランプリ CV2A1M.FT6033
2013年、自動巻きキャリバー16搭載“カレラ”のモナコ・グランプリとのパートナーシップを祝福して世界4000本限定で発売されたモデルです。
クロノグラフ秒針と積算計、2時位置のプッシュボタン、ベゼル上の“MONACO GRAND PRIX”などの部分に効果的に差し色の赤が使われています。
デイデイト機能(日付・曜日表示機能)を搭載しているため、日常でも使いやすいスペシャルエディションとなっております。
■カレラ 300SLR キャリバー1887 CAR2112.FC6267
メルセデス・ベンツとマクラーレンが作り上げたスーパーカー「SLRシリーズ」にインスパイアされた世界限定5000本モデル。 ちなみに300SLRとは1955年に活躍した車種で、裏蓋にはそのモチーフがエングレービングされています。
グラデーションがかったブラウン文字盤が美しく、ヴィンテージ感溢れる一本となっています。
■カレラ ルイス・ハミルトン CV201M.BA0794
2008年にF1史上最年少でワールドチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンの歴史的快挙を記念して発売された限定モデル。 アントラサイトの文字盤にはマクラーレン・ロケット・レッドカラーのハミルトンのサインがプリントされており、裏蓋にも彼のサインが施されています。
クロノグラフ秒・分・時針にもモーターレーシング・スピリットあふれるレッドカラーを採用。F1好きの方には堪らない魅力的な逸品です。
■カレラ 日産ニスモ CV2A82.FC6237
2015年、日産GT-R LM NISMOとパートナーシップを結んだタグ・ホイヤー。 このパートナーシップを記念して発売された特別なカレラです。
ブラックの文字盤、ケース、ストラップに、赤色がアクセントとなったモーターレーシング・スピリッツ溢れるデザインが特徴的。 ベゼルと裏蓋に「NISMO」のロゴが施されています。
F1カーとのコラボ腕時計②リシャールミル
2001年誕生と新興メーカーでありながら、1000万円という衝撃の価格帯のモデルを製造する時計界の異端児・リシャールミル。
リシャールミルが目指すのは高級機械式時計を超越した「エクストリームウォッチ」。 その心は、まさに腕時計のF1なのです!
F1マシンは莫大な資金を投資し、最先端素材、技術、設備を使用して製造されていることはF1ファンならご存知のところかと思います。 リシャールミルはそんなF1マシンに自社製品をなぞらえ、同じく最高品質のパーツを用い最先端技術を駆使。
究極の腕時計を完成させることに尽力しているのです。
そんなリシャールミルですから、F1の世界と関係が浅いわけがありません。
実際にF1界でも最先端と称される技術や新素材を使い、圧倒的なまでの耐久性や軽量感、そして機能性を追求。「腕に巻くF1」とも称されます。
F1×リシャールミル RM 11-03 オートマティック フライバック・クロノグラフ マクラーレン
出典:http://www.richardmille.jp/
タグホイヤーが撤退した後のマクラーレンは、2016年よりリシャールミルとコラボレーション契約を締結。 そして2018年の今年、数々の傑作スーパーカーを供給してきたマクラーレン・オートモーティブ×リシャールミルの初コラボとなるRM11-03 オートマティック フライバック・クロノグラフ マクラーレンが満を持してジュネーブモーターショーにて発表されました。
リシャールミルは、「単に文字盤にコラボレーションロゴを刻印するだけではない」と語ります。 リシャールミルとマクラーレン・オートモーティブの共通理念―唯一無二のデザイン性、最先端の職人魂を使った新技術の採用、ラグジュアリーテイスト―こういったものづくりへの姿勢全てを融合させたのが、こちらの新作なのです。
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最も特筆すべきは、新素材。一目で独特だとわかりますね! リシャールミルが新興ブランドにもかかわらず評価されている理由は、徹底した素材追究に拠るところが大きいです。
ネジや歯車といった内部パーツが航空界・そしてF1の車体に用いられる最先端素材で構成され、またチタンやカーボンといった従来の腕時計には使われなかった素材を採用しています。
これにより、低負荷・超軽量、そして抜群の耐久性を示すのです。 実際、リシャールミルのファーストモデルのトゥールビヨンは、「投げても壊れない」と言われたほど。 今回の新作でもケースにオレンジクォーツTPTとカーボンTPTを採用。 これは、軽量で耐久性に優れるだけでなく、マクラーレンのブランドカラーを再現しています。
チタン製のプッシュボタンやリューズは、マクラーレンF1のボディのそこかしこからインスパイアされたものに。
ビビットなオレンジラバーストラップにはマクラーレンのスピードマークが組み込まれており、おしゃれ好きにもたまりませんね。
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車でいうとエンジンに相当するムーブメントは自動巻きRMAC3。 スーパーカー顔負けの性能を見せ、ツインバレルによるパワーリザーブ約55時間という馬力や最良の巻き上げ効率を実現しています。
ちなみにこのムーブメントにもPVD加工グレード5チタンを使っているという徹底っぷり。 アニュアルカレンダー、オーバーサイズデイト、12時間クロノグラフやカウントダウンカウンターと多機能な名機に仕上がりました。
このコラボモデルは世界限定500本生産、価格は2130万円(税抜予価)! マクラーレン随一のハイパフォーマンスカー・アルティメットシリーズの購入者に優先して販売されます。
F1×リシャールミル RM50-03 トゥールビヨン スプリットセコンド・クロノグラフ ウルトラライト マクラーレンF1
出典:http://www.richardmille.jp/blog/?p=655
1991年の登場以来、数々のレースでマクラーレンの栄光を支えたマクラーレンF1。 マクラーレン・オートモーティブ(発表当時はマクラーレン・カーズ)が開発したスーパーカーですが、パートナーシップ締結の翌年、同車種へのオマージュとして発表したモデルがこちらです。
リシャールミルらしい卓越したデザインやそこかしこいマクラーレンF1への敬意が感じられるディテールも素晴らしいのですが、最も特筆すべきことは「世界一軽い機械式クロノグラフウォッチ」であること! 重量わずか40g以下なのです。
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ケースに腕時計では世界初となるグラフTPTを採用。 これは、従来のステンレススチールに比べ、200倍の強度にもかかわらず6分の1の重量という新素材なのです。
機構も非常に高い技術力が必要なもので、世界三大複雑機構に数え上げられるトゥールビヨンとラップタイム計測を可能にしたスプリットセコンドクロノグラフを搭載。 ちなみにこのムーブメントだけでわずか7gという軽さ。
お値段はなんと1億2000万円! しかし、リシャールミルは「真の成功者が身に着ける時計」とも言われており、近年人気が高騰。 「機械式時計」というよりも「リシャールミル」を買いたい、という方は決して少なくないのです。
F1カーとのコラボ腕時計③ウブロ
フュージョンというコンセプトのもと、様々な業界の支援やコラボレーションを手掛けるウブロ。 車の世界とも非常に関わり深く、F1のオフィシャルタイムキーパ―を務めていることでも有名です。
2011年からはイタリアのラグジュアリー自動車メーカーのフェラーリと提携し、毎年コラボモデルを発表。 楽しみにしているファンも多いでしょうが中にはフェラーリを凌ぐ価格帯のものもあり、「機械式時計」という概念を超越したコラボレーションと言えます。
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スーパーカーと同様、ウブロもまた新素材をどんどん取り入れていくことにかけては腕時計業界随一。 独自の合金技術で、世界初となる傷つきづらいゴールド―「マジックゴールド」「キングゴールド」―を開発しました。
それゆえかフェラーリとの世界観をよく共有しており、二社の魅力が本当によく融合したコラボモデルばかり。 ウブロ特有の舷窓を思わせるダイナミックなビッグバンには必ずフェラーリのロゴである「跳ね馬」や実車のモチーフデザインが採用されます。
ビッグバン フェラーリ キングゴールドカーボン 401.OQ.0123.VR
ゴールド製ケース直径45mmと大型にもかかわらず重量わずか185gというのは、ベゼルやプッシャーにカーボンを使用しているため。 また、フェラーリコラボモデルの搭載ムーブメントは自社製ウニコを採用しており、これはフェラーリのクラフトマンシップに敬意を表して、とのことです。
文字盤がスケルトンになっており精密なウニコを表裏から鑑賞できるようになっており、メカ好きも嬉しいですね。
ビッグバン ウニコ フェラーリ カーボン 402.QU.0113.WR
2017年、よりウブロとフェラーリのコラボレーションを楽しめるようになった新作。 ウブロ×フェラーリモデルは、とりわけ2013年に世界限定で製造した「ラ・フェラーリ」という超高級車種にインスパイアされており、その高い機能性と洗練されたデザイン性が見事時計に受け継がれます。文字盤が新設計され、実車にもぐっと近づきました。 ケースサイドには赤いラインや溝がはしり、ラ・フェラーリのボディを彷彿とさせます。
F1×ウブロ キングパワー F1 703.OM.1138.NR.FMO10
2010年、ウブロがフォーミュラワン(F1TM)のオフィシャルタイムキーパ―に就任したことを記念し発表された250本限定モデル。 直径48mmという大変ボリューミーなケースにはレッドゴールドより銅の配合を高め、プラチナを加えたキングゴールドを採用。 H型チタニウム製ビスを備え、プッシュボタンにはブラックPVD加工と、F1同様当時の最先端技術が施されています。
文字盤は多層式となっており、非常にユニークで奥行き感があります。
限定生産のためなかなか中古市場でも見かけることはありませんが、ウブロとF1の関わり深さを思わせられます。
F1×ウブロ キングパワーF1TM Suzuka 710.ZM.1123.NR.FJP11
2011年10月6日 「F1第15戦日本グランプリ開催」に先駆け、日本を代表するサーキット「鈴鹿」の名を冠し発表した250本限定モデル。 日の丸カラーの赤と白が基調になったユニークなデザインが魅力です。
ジルコニウム製ケースにセラミックベゼルを組み合わせ、ストラップにはレーシングスーツにも使用される耐久性・耐熱性に優れたノーメックスTMを用いるなど、これまでにない斬新な素材を用いています。
F1カーとのコラボ腕時計④その他ブランド
F1×パネライ フェラーリ
パネライ フェラーリ FER00015
デザインやフォルムに確立したアイデンティティを持つパネライですが、実は結構コラボレーションが多いブランドのうちの一つ。 かつて汎用ムーブメントを採用していたころは、ゼニスやジャガールクルト、そしてロレックスの機械を内蔵していたことをご存知でしょうか。
そんな中2006年に始まったフェラーリとのコラボは今やなかなか市場で見かけないレアモデル! 今はこの提携は終わってしまいましたが、同じイタリア生まれ同士伝統を共有した、かっこよくて機能性も高いモデルばかりでした。
F1×ジラールペルゴ フェラーリ
ジラールぺルゴ 8020
フェラーリが最初にコラボレーションを果たした時計ブランドは「ジラールペルゴ」。 1995年に初めて連携を果たしており、あまり知名度のなかったジラールペルゴを一躍有名としました。
当時のジラールぺルゴの社長はルイジ・マカルーソ氏。 彼はF1レーサーとして活躍していた経歴をもつ時計業界では異例の存在です。 ルイジ・マカルーソ氏は当時のフェラーリの社長と友人関係にあり、フェラーリと時計メーカーのコラボレーションはこの「友人関係」から始まったとされています。
このコラボレーションは約10年ほど続き、数多くのコラボモデルが世に輩出されました。
F1×オメガ ミハエル・シューマッハ
スピードマスター 3510.61 / スピードマスター 3507-51
1990~2000年代、F1界を牽引してきた天才ドライバー「ミハエル・シューマッハ」を讃えた限定シリーズ。 オメガのスピードマスターというと「月面着陸」の印象が強いですが、もともとはレーシング用クロノグラフとして誕生しました。
オメガはスピードマスターだけでなく、シーマスターなどでも派生モデルをたくさん持ち、そのデザイン性は多彩ですがシューマッハモデルは中でも異色。 どこかレトロな色使いが多く、シューマッハ氏の往年の名レースを感じさせます。
スピードマスター 3552.59 / スピードマスター 3559.32
2000年代に発表されていたレジェンドコレクションでは、フレデリックピゲ社のクロノグラフムーブメントを採用した高級機であることも必見。
F1×オーデマピゲ ロイヤルオーク ヤルノ・トゥルーリ
26202AU.OO.D002CA.01
2011年より世界限定500本で販売されたF1ドライバー「ヤルノ・トゥルーリ」シグネイチャーモデル。
オーデマピゲ開発のフォージドカーボンケースやマイクロサンドブラスト加工を施したチタンはF1×腕時計のコレボレーションに非常にふさわしいと言える仕様です。
ベゼルにはスペースシャトルの耐熱材に使われる高硬度の「サーメット」を採用。 セラミックとメタルの合成語であるこの複合素材は、両素材の長所、すなわち1,450ビッカース硬度という硬さ、耐衝撃性と耐熱性、そして耐腐食性を併せ持っています。
透明なケースバックから視認できる自動巻ムーブメント3126/3840はオーデマ ピゲ特製キャリバー3120をベースに開発され、比類なき精度を誇ります。
その信頼性と性能の高さは8つのおもりを備えたジャイロマックステンプとクロススルーテンプブリッジゆえ。
ヤルノ・トゥルーリは自身のレースがマシンのバランスなどに左右されやすかったと言います。 このロイヤルオークは、万全のマシンで最高のパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。
まとめ
F1レースそのものは楽しいですが、実際に使われているレーシングカーのスペックやかっこいい色使い、独特のデザインを見ることもまた車好きにはたまらなくワクワクします。 コラボウォッチでもまた、そんな魅力がたくさん。
F1には参戦していなくとも、ブライトリング×ベントレー、IWC×ポルシェなど、自動車メーカーとコラボする時計ブランドはまだまだあることも付け加えなくてはなりません。
車も腕時計も日々進化しています。 まさに「腕に着けるF1」が身近になることも、きっとそう遠い未来ではないでしょう。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。