「パネライのシリアルナンバーにはどんな意味があるの?」
「パネライのシリアルナンバーの読み方を知りたい」
昨今の時計のデカ厚ブームの立役者と言っても過言ではないブランド「オフィチーネ・パネライ」。
特徴的なルミノールケースや装着されている大胆なリューズガード、それでいてシンプルなデザインの文字盤が男心をくすぐる武骨な時計です。
海軍用時計として時計を納入してきたパネライですが、1997年に旧ヴァンドームグループであるリシュモンの傘下に入り同年にも一般市場に時計を輩出しています。
1998年には本格的に高級時計の市場へと参入していきました。
そんなパネライの裏蓋には、3つの番号(OP番号、シリアルナンバー、製造本数)が書かれており、読み方を知りたいという人は多いのではないでしょうか。
パネライはロレックスより正確に製造年を追うことができ、その規則性が非常にわかりやすくなっています。
この記事ではパネライのシリアルナンバーの読み方を、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
実際にシリアルナンバーから製造年数を読み取ってみますので、パネライの時計に詳しくなりたい方はぜひ参考にしてください。
目次
OP番号
シリアル番号ではないものの各モデルに配されている番号。
この番号でどのモデルかがわかるとされていますが、同じモデルナンバーの時計でも年式によって刻印される番号は異なっている場合があります。
シリアルナンバー
頭にアルファベット2文字と、数字の組み合わせで構成されている番号。
1997年より製造された「BB970001」がはじまりと言われていて、以降番号は増え続けています。
また、現在ではBBのみならずPBやPLなどではじまる番号も確認されています。
製造本数
パネライの時計の二つ目のシリアルナンバー。
アルファベット一文字と数字の組み合わせ(例 T0001/1000)で構成されていることが確認できています。
ここで使われているアルファベットからはわかりやすくパネライの時計の製造年が読み取れます。
2021年までに確認できているシリアル年表。
シリアル 製造年式
A 1998年
B 1999年
C 2000年
D 2001年
E 2002年
F 2003年
G 2004年
H 2005年
I 2006年
J 2007年
K 2008年
L 2009年
M 2010年
N 2011年
O 2012年
P 2013年
Q 2014年
R 2015年
S 2016年
T 2017年
U 2018年
V 2019年
W 2020年
X 2021年
上記の時計ではNから始まるので2011年に製造された2000本中の726本目ということがわかります。
シリアル番号で年式を特定できることではロレックスがとても有名ではありますが、パネライはロレックスより正確に製造年を追うことができ、その規則性が非常に単純であることから、ユーザー自身でも簡単に確認ができます。
またパネライは1998年からが本格的な市場参入をしたため、世に出回るパネライの時計の年式は、その他ブランドのヴィンテージ時計に比べればそこまで古いものは存在しません。
しかしAシリアルやその当時のスペシャルエディションはプレミア価格が付いているものが多く、マニアから高い評価を得ています。
特にAシリアルとBシリアルの一部のモデルには現在では使われていないトリチウム夜光が使用されているT SWISS T表記の文字盤があり、ロレックスのヴィンテージウォッチ同様に人気があります。
他にも1998年以前に出たモデルにはこのアルファベットを配されずに出たレアモデルが存在し、俗にプレA等と呼ばれ市場では滅多にお目にかかれない激レアモデルです。
最後に
有名なピカサブをはじめとしてパネライの時計も年式により様々な仕様の変更が確認されているブランドです。
刻印のアルファベットを頼りに年式を確認し、別の年式のモデルと比べわずかな違いを見つけるのも今後の楽しみになるかもしれません。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。