洗練されたデザインをもつIWCの時計は数ある高級時計の中でもファッション性の高い時計として知られています。
ポルトギーゼやパイロットウォッチ、ポートフィノ・・・、どのモデルも上品でスタイリッシュな印象を与え、男性からの支持は勿論のこと、女性からの人気も絶大です。
そこで今回は、東京銀座にある腕時計専門店GINZA RASINの2023年の売上データを元に、IWCの中で最も人気が高かったモデルをご紹介したいと思います。
質実剛健な機能性に誰からも評価される優れたデザイン性。
どこへ着けていっても恥ずかしくない、IWC最強の一本とは?
目次
IWCの中で一番人気があるモデル ポルトギーゼ IW371446 / IW371455
IWC ポルトギーゼ IW371446
[駆動方式] 自動巻き
[キャリバーNo.]Cal.79350
[ケース材質] ステンレススティール
[防水] 30m防水
[ケースサイズ] 直径41.0mm×厚さ13.1mm
[定価] –
IWC ポルトギーゼ IW371445
[駆動方式] 自動巻き
[キャリバーNo.]Cal.79350
[ケース材質] ステンレススティール
[防水] 30m防水
[ケースサイズ] 直径41.0mm×厚さ13.1mm
[定価] –
見事売上1位に輝いたのは通称青針と呼ばれる美しきクロノグラフ「ポルトギーゼ IW371446」、および金針のポルトギーゼ「IW371445」です。
クロノグラフはどうしてもスポーティーな印象となってしまいがちですが、 この両モデルは洗練されたカッコよさに加え、上品さも兼ね備えます。
デザインから機能性に至るまで、全てにおいてハイレベルにまとめられており、まさに「デキる男」にピッタリ似合う時計です。
青針、金針、どちらも人気がありますが、青く焼かれたブルースチール針が配されたIW371446はIWCの中でも圧倒的な需要を持つモデルです。スッキリとしたシルバーの文字盤と青いアラビアインデックスのコントラストは誰が見ても美しい仕上がりとなっています。
厚みを見せないように工夫されたケース構造や裏蓋。立体構造を上手に利用することによって、クロノグラフでありながらも洗練された雰囲気を放ちます。
また、直径40.9mmという日本人によく似合うサイズで作られていることも人気の秘訣といえるでしょう。
ムーブメントにはETA 7750をカスタマイズしたCal.79350を搭載。 精度と安定性を確立しています。
カジュアルシーンにもビジネスシーンにも似合うIW371446ですが、特にスーツスタイルとの相性は抜群です。たとえスーツの袖口に隠れていてもポルトギーゼ着けてると一目でわかります。高級時計特有の厭らしさがなく、周りの方からも高い評価を得ることができるでしょう。
金針IW371445は針にゴールドカラーが配された煌びやかなモデルです。青針にはない華やかさがあり、こちらもIWCの定番としてよく売れました。
ビジネスシーンにおいては落ち着きのある青針の方に分がありますが、パーティーシーンや社交場においては金針の方が似合うかもしれません。
人気としては今年は青針に差をつけられましたが、それでも高い需要は健在です。
IWCの中で人気が高いモデルとは?
IWCは例年ポルトギーゼが上位を独占する傾向にありますが、今年はポートフィノ、パイロットウォッチがTOP5入りを果たし、バランスのよいランキングとなっています。
ただ、2位にはポルトギーゼ クロノグラフの新型モデル「IW371605」「IW371604」がランクインしており、ポルトギーゼの圧倒的な人気の高さは今年も健在です。
IWC ポルトギーゼ IW371604
[駆動方式] 自動巻き
[キャリバーNo.]Cal.69355
[ケース材質] ステンレススティール
[防水] 30m防水
[ケースサイズ] 直径40.9mm×厚さ12.5mm
[定価] 1,116,500円
IWC ポルトギーゼ IW371605
[駆動方式] 自動巻き
[キャリバーNo.]Cal.69355
[ケース材質] ステンレススティール
[防水] 30m防水
[ケースサイズ] 直径40.9mm×厚さ12.5mm
[定価] 1,116,500円
ポルトギーゼ クロノグラフの新型モデル IW371605 / IW371604です。
こちらも青針、金針ともによく売れました。売り上げ本数でいうと金針が僅かに上回りましたが、最終的な売り上げはどちらもほぼ同じくらいとなっています。
なお、1位に輝いた旧型 IW371446 / IW371455とは異なり、新型は自社開発したCal.69355を搭載。ファン待望の自社製ムーブメント×シースルーバックを採用したこともあり、人気がさらに高まりました。
新型旧型ともに3位以下を大きく突き放す圧倒的な需要を博しており、今年はNo.1、No.2を青針・金針が席巻する結果となりました。
ポルトギーゼはクロノグラフでありながらも知的で上品なイメージを放つため、カジュアルシーンはもちろんビジネスシーンでも大活躍するモデルです。
ビジネス用途の時計としてクロノグラフと選ぶと、どうしても主張が強くなりがちですが、ポルトギーゼはどのモデルを選んでも上品に袖口に収まります。
爽やかな印象を与えつつもクールに決めるところは決める。デキる男の雰囲気を放つ名作中の名作としてこれからもIWCの人気モデルに君臨し続けることでしょう。
3番人気はパイロットウォッチ クロノグラフの定番モデル「スピットファイア IW388102」がランクイン。シンプルな外観ながらも抜群の耐磁性を誇る軟鉄性インナーケースや、正確性の高いクロノグラフ・ムーブメントなどIWCの技術を込めたロングセラーモデルです。
IWC パイロットウォッチクロノグラフ41 スピットファイア IW388102
[駆動方式] 自動巻き
[キャリバーNo.] Cal.69385
[ケース材質] ステンレススティール
[防水] 10気圧防水
[ケースサイズ] 41mm
[定価] 1,199,000円
IW388102は41mmサイズのパイロットウォッチ クロノグラフです。
当初は「スピットファイア」の特別モデルとしてリリースされましたが、2021年にレギュラーモデルとしてもラインナップされることになりました。
パイロットウォッチ クロノグラフにはサイズを含む様々なバリエーションが存在しますが、使い勝手のよい41mmモデルが今年は最も売れています。
防水性は10気圧と申し分ないスペック。搭載ムーブメントを自社製の Cal.69385へとアップデートしたことで、性能がより向上しています。
いくつかの文字盤バリエーションが存在しますが、今年は爽やかなブルーに人気が集まりました。
パイロットウォッチ クロノグラフ IW388101
なお、メタルブレスレットだけでなくシックな印象を与えるレザーベルトも人気です。
こちらもTOP5入りこそ逃しましたが、高い需要を博しました。
4番人気はパイロットウォッチの名作 マーク15。ポルトギーゼと比較するとパイロットウォッチはモデルの数が多いので、人気が分散する傾向にあります。
そのため毎年売れ筋モデルが変わりますが、その中でも今年はマーク15が非常によく売れました。
IWC マーク15 マークXV IW325307(3253-07)
[駆動方式] 自動巻き
[キャリバーNo.] Cal.37524
[ケース材質] ステンレススティール
[防水] 6気圧防水
[ケースサイズ] 直径38mm
[定価] –
歴代マークシリーズそれぞれの大きな違いは「サイズ」ですが、マーク15は直径38mmの小ぶりなフェイスが美しいおしゃれなモデルです。1999年頃~2006年頃まで製造された型の古いモデルでありながらも、高い需要を博しました。
マークシリーズは2000年に発表されたマーク16で直径39mmに、2012年に発表されたマーク17で直径41mmにケースがアップサイジングされましたが、ここにきて38mmの人気が急上昇しています。ETA製Cal.2892A2をベースに製造されたCal.37524は現代でも通用するスペックを秘めており、手軽に買える実用的なパイロットウォッチとしてマーク15の注目度は右肩上がりとなっています。
なお、マーク15がここまで売れた背景として、2022年に最新版としてマーク20がIWCのカタログに並んだことが挙げられます。
おそらくマークシリーズ全体の注目度が上がっていることが今年のマーク15人気に繋がったのだと推測できます。
左:IW325302(3253-02) 右:IW325301(3253-01)
なお、バリエーションとして7連ブレスレットを装備したIW325302(3253-02)やレザーベルトをあしらったIW325301(3253-01)も人気を集めました。
例年ここまでマーク15が数字を伸ばすことは珍しく、マークシリーズの注目度の高さが伺えます。
TOP5最後の一角としてとしてランクインしたのはポルトギーゼ オートマティックIW500705。
1位に輝いた「IW371446」および「IW371445」とは異なり、横目デザインのクロノグラフとなります。
こちらも年々売上を伸ばしており、見事ランクインを果たしました。
IWC ポルトギーゼ オートマティックIW500705
[駆動方式] 自動巻き
[キャリバーNo.] Cal.52010
[ケース材質] ステンレススティール
[防水] 3気圧防水
[ケースサイズ] 直径42mm
[定価] 1,699,500円
IW500705は2015年に発表されたポルトギーゼの人気モデルです。
最大の特徴は新たに開発されたキャリバー52010が搭載されていること。IWC特有のペラトン自動巻き機構に改良が加えられ、巻き上げ爪、ローター軸受にセラミックを採用いたしました。
ポルトギーゼらしいスッキリとしたデザインとなっており、控えめな美しさを体現する仕上がりとなっています。
シルバー文字盤が定番ではありますが、ブラックやブルー、メタルブレスレットといったバリエーションも人気があり、いずれのモデルもよく売れました。
ビジネスにうってつけな使い勝手の良いデザインであることから30代・40代の男性から厚い支持を集めており、売上本数は年々増加傾向にあります。
IWC ポルトギーゼ IW500704
ランクインこそ逃しましたが、金針のIW500704もポルトギーゼの売れ筋として君臨しています。
こちらは金針とシルバーダイアルのコントラストが美しい上品な一本です。
IW500705と同じ定価なので、デザインの好みによって時計を選ぶことができます。
まとめ
時計としてだけでなく、ファッションアイテムとしても評価の高いIWC。
どのモデルも需要がありますが、やはりポルトギーゼ 青針・金針は別格です。ステータス性も高く、「生涯の相棒」として使い続ける事ができると思います。
ポルトギーゼだけでなく、パイロットウォッチ、ポートフィノ、さらにはアクアタイマー、インヂュニア。IWCの時計はいずれも個性があり、それでいて実用性も抜群です。
是非この機会にIWCの時計をご検討くださいませ。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。