2020年新作発表の、無期限延期を公表していたチューダー&ロレックス。
バーゼルワールド等を始め、伝統的な新作見本市がコロナ禍にみまわれる現在。それでも各社が新作発表を行う中、チューダーとロレックスは沈黙を貫いてきました。
しかしながら、この度チューダー新作が発表されると同時に、全国正規店にて販売がスタートしたようです!
この記事では、チューダーの2020年新作情報をお届けいたします!
出典:https://www.tudorwatch.com/ja
目次
チューダー2020年新作 ロイヤル
出典:https://www.tudorwatch.com/ja
スペック
外装
ケースサイズ: | 直径41mm/38mm/34mm/28mm |
素材: | ステンレススティール(ダイヤ付きモデル有),SS×イエローゴールド |
文字盤: | ブルー,ブラック,シルバー等 |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | Cal.2834(直径41mmケース・デイトデイ)/Cal.2671(直径34および28mm・デイト) |
パワーリザーブ: | 約38時間 |
機能
防水: | 100m |
定価: | 233,200円~(税込/モデルによる) |
販売予定: | 即時 |
2020年9月にロレックスから新作発表が行われた時、「チューダーは?」と思ったファンも多いのではないでしょうか。
そう、チューダーは同年7月1日に大人気ブラックベイ58(フィフティエイト。詳細は後述)に新カラーバリエーションを追加したことで話題をさらったものの、以降これといった新作発表は行ってきませんでした。
しかしながら9月25日、驚くべき新コレクション―ドレッシーであり,ラグジュアリースポーツのようでもあるーを突如として発表します。
それが、こちらのチューダー ロイヤルです。
出典:https://www.facebook.com/tudorwatch/
特徴的な装飾の入ったノッチドベゼルに、ケースとシームレスになったインテグレーテッドブレスレットが目を惹きますね。
「ロイヤル」は、1950年代にチューダーが製造していたドレスウォッチから名前を受け継ぎました。
もともとイギリス王朝の一つ・チューダー朝から名を受け継ぐ同社の、さらに「ロイヤル」と言うだけあり、当時のモデルは美しいのみならず優れた品質に定評があったと言います。
チューダーでは、この往年のロイヤルと言う名前とそれに伴う精神性を復刻しつつ、スポーティーテイストを加味。従来ブラックベイに偏りがちだったコレクションに、新たな風を吹き込むこととなりました。
そんなロイヤルの特徴は、前述の通りまず外装デザインに特筆すべきものが見られます。
ブルー,ブラック,シルバー,シャンパンカラーのいずれもサンレイ仕上げが施されたベース文字盤に、ローマンインデックス(あるいはダイヤモンドインデックス)が並ぶ定番ドレッシースタイル。また、独特の切れ込みの入ったノッチドベゼルに細やかな5列ブレスレットが上品さを醸し出しますね。
にもかかわらずインテグレーテッドブレスレット(ケースと一体型となったブレスレットのこと)によって、今流行りのラグジュアリースポーツとしての味わいも感じさせることとなりました。
ちなみにこの5列ブレスレット、1970年代からチューダーで採用され始めました。フレキシブルな動きや調整が可能な当ブレスレットは、快適な装着感を提供することでも定評があります。
ケース随所にエッジが効いており、ロレックスの過去の名作「オイスタークォーツ」を思わせもする、「良いとこ詰め合わせ」なデザインとなっていますね。
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デザインのみならず、スペックでも妥協しないのがチューダーです。
チューダーはもともと「ロレックスのディフュージョンブランド」として誕生した経緯があり、その価格はロレックスに比べるとリーズナブル。「ロレックスと比べる」どころか、時計業界でも屈指のコストパフォーマンスの高さを誇ります。
そのため、当新作ロイヤルも、ケースは100m防水(こちらはロレックス由来の高い防水性)、使いやすい自動巻きのデイト(41mmサイズはデイトデイ)というきわめて高いスペックを誇ります。
しかしながら定価は20万円台~40万円台前半までで収まっており、20代・30代のお若い方でも手が出しやすいでしょう。
その秘訣は、まずエタブリスール製法によるムーブメントを用いていることが挙げられます。
現在「マニュファクチュール(ムーブメントを自社で一貫製造すること)」が時計業界で一つの付加価値となっており、チューダーもまた高性能な自社ムーブメントをリリースしてきました。
しかしながら汎用ムーブメントをベースに製品開発を行うエタブリスール製法もまたスイス時計界伝統であり、その信頼性やメンテナンス性の高さは多くの業界人が墨をつけるところです。
今回のチューダー新作ロイヤルは、中でも歴史あるETAムーブメントをベースとしており、低価格ながら高精度・高性能の自動巻き腕時計を生産するに至りました。
また、ロレックスは904Lに分類される「スーパーステンレス」という高級素材を使用していますが、チューダーはワングレード落とした316Lステンレススティールを採用。もちろんグレードを落としたとは言え高級ステンレスならではの耐久性や耐蝕性,そして美しさは健在。高級時計のみならず医療器具等にも使われており、金属アレルギー発症率の低さや肌への低負荷,錆びづらさに優れます。
にもかかわらずコストを抑えられた結果、消費者には嬉しい価格帯で提供…チューダーが幅広い層に支持される理由は、こんな企業努力や工夫からも垣間見えますね。
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そんな2020年新作ロイヤルは、ケース直径41mm,38mm,34mm,28mm。メンズ・レディースともにラインナップされました。なお、41mmケースのみ3針+デイトデイ機能となっております。
素材はステンレススティールまたはSS×イエローゴールド。ただしコンビのダイヤインデックスモデルは日本での発売は未定です。
さらに言うとロレックスは2015年より保証期間を5年間へと延長していますが、チューダーも2020年1月購入個体よりこれに倣います。保証書の名前が消されていても有効であるため、正規店・並行輸入店での購入にアフターサービスの差はありません。
見た目も中身も「ロイヤル」の名にふさわしい2020年新作と言えるでしょう。
チューダー2020年新作 ブラックベイ58(フィフティエイト) M79030 ネイビーブルー
出典:https://www.tudorwatch.com/ja
スペック
外装
ケースサイズ: | 直径39mm |
素材: | ステンレススティール |
文字盤: | ネイビーブルー |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | MT5402 |
パワーリザーブ: | 約70時間 |
機能
防水: | 200m |
定価: | 税込399,300円(メタルブレスレット)/365,200円 |
販売予定: | 7月1日~ |
ついに来ました!チューダーのブラックベイ58(フィフティエイト)の、新バリエーションです!
ベゼル・文字盤,そしてストラップタイプを革・ファブリックともに同系色であしらった、爽やかなモデルですね。
ブラックベイ58は、2018年にチューダーのラインナップに追加されました。そしてその後、「正規店で手に入らない」「並行輸入店にもなかなか入ってこない」ような稀少性としても語られたモデルです。事実、30万円台~40万円台がプライスレンジのチューダーには珍しく、定価399,300円のところ実勢相場は50万円前後と、プレミア価格と言っていい勢いを築きあげてきました(相場は一時期落ち着いたと思われたものの、2019年下旬あたりからまた高騰を続けた)。
そんなブラックベイ58に追加された新バージョン。人気が出ないはずがありませんね。
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そもそもブラックベイ58がどのようなモデルかと言うと、1958年に同社がリリースした200m防水のダイバーズウォッチRef.7924と繋がりがあります。この歴史的ダイバーズウォッチは、「ビッグクラウン」の名前でも知られていますね。
ビッグクラウンをフィーチャーしたリバイバル(復刻時計)と言うことで、フィフティエイトの呼び名が付けられることとなりました。
さらに7924がケースサイズ39mmであったことからブラックベイ58にもそのまま踏襲され、現行ブラックベイでは初にして唯一の39mmサイズとなっていることも特徴です。
※1969年に発表されたビッグクラウン(画像出典:https://www.tudorwatch.com/ja)
そんなフィフティエイトの、2018年リリースのブラックヴァージョンは精悍で、ベゼル頂点の赤が得も言われぬアクセントでした。
新作では、オールネイビーブルー地にホワイトがメモリやインデックスとしてあしらわれたカラーリングです。
ちなみにブラックベイのRef.79230Bもネイビーブルーベゼルがあしらわれていますが、こちらはブラック文字盤のためかなり印象が異なりますね。
なお、そんなブルーとチューダーの関わりは密接です。
と言うのも、チューダーはロレックスの弟分でありながら、ロレックスとはまた違った独自路線を歩んできましたが、その象徴の一つが旧サブマリーナの色使いではないでしょうか。
現行ブラックベイは、チューダーがかつてフラグシップとして製造していたサブマリーナをインスパイアしたコレクションであることはご存知の方も多いでしょう。
そして、このサブマリーナの本家は、ロレックスの同名シリーズでした。
ロレックスではブルーカラーをサブマリーナの金無垢モデルまたはコンビモデルに1980年代頃から採用していましたが、チューダーではステンレススティールモデルに1960年代から用いていた歴史があります。
そのため、チューダーブルーとして親しまれてきた歴史を持つほどの色使いですね。
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そんな伝統的なネイビーブルーの美しく濃い色味に加えて、イカ針(スノーフレーク)が用いられていることも「チューダーらしさ」。
こういったロレックスにはない個性から、チューダーファンは確実に定着してきましたね。
このように様々な背景を携えて登場したブラックベイ58の新作は、既に全国のチューダーブティックで販売されています。
ただ、既存のブラックベイ58同様、かなりの品薄が見込まれることでしょう。
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新作ブラックベイ58のラインナップはメタルブレスレット・革ベルト・ファブリックストラップの三種展開となります。
ちなみに2020年はファブリックストラップ採用10周年でもある、とのこと。
織目が繊細で、ネイビーブルーの色味と併せてこれからの季節にピッタリの清涼感を醸し出します。
搭載するムーブメントは、既存のブラックベイ58と同じくマニュファクチュールのMT5402。ケース39mmサイズのためにチューンアップされた名機で、安定のロングパワーリザーブ70時間を実現しました。
なお、新作ブラックベイ58の方に関しましては、既に市場に流通しています。当店でも、続々と入荷してまいりました!
ブラックベイ58 79030B
ケースサイズ:直径39mm
素材:ステンレススティール
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:MT5402
防水性:200m
新品並行相場:40万円台後半~
新品ゆえに多少のご祝儀価格があるとは言えど、定価超えのプレミア相場を築いているところはさすがロレックスの血筋を引きますね!
なお、2020年9月末現在でのチューダーからの新作は上記二種となります。
ロレックスの新型サブマリーナとともにますますの注目度を集めるチューダーの、今後の流通量や相場が気になるところ。
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