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WEBマガジン, 新美貴之

「カシオーク」とは?G-SHOCKの新定番「GA-2100」や「GM-2100」を紹介

最終更新日:

カシオーク g-shock

アイキャッチ出典:https://gshock.casio.com/jp/products/analog-digital/gm-2100/

「カシオークはG-SHOCKの新定番って本当?」
「カシオークGA-2100・GM-2100の魅力や特長が知りたい」

2019年、新たにG-SHOCKのラインナップに加わったGA-2100。

そのオクタゴン(八角形)をかたどったベゼルと薄型ケースから、通称「カシオーク」の名でも親しまれてきました。

「新たに」とは言えそのDNAは初代G-SHOCK「DW5000」まで遡ることができ、「時計離れ」が叫ばれる若年層のみならず昔からのG-SHOCKファンも巻き込んで、世界的な大ヒットを飛ばしています。

このGA-2100に代表されるアイコニックなG-SHOCKは、いったいどのような時計であり、どんな魅力ゆえに人気を集めているのか知りたいという人は多いのではないでしょうか。

カシオークはコレクションをどんどん拡充し、新たなファンをとりこんでいる時計です。

この記事ではカシオークGA-2100・GM-2100の魅力や特長について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。

人気派生モデルの紹介もしますので、大人向けで高級感のあるG-SHOCKをお探しの方はぜひ参考にしてください。

カシオークとは?GA-2100から端を発する大ヒットG-SHOCK

そもそも「カシオーク」とは、いったいどのようなG-SHOCKを指すのでしょうか。

カシオークはカシオが公表している、正式な商品名ではありません。これは海外ファンから端を発した、愛称となります。

 

正式名称(型番)はGA-2100。

2019年8月にカシオからG-SHOCKシリーズに加えられた、ベーシックモデルです。

1983年にカシオが生み出した初代G-SHOCK「DW5000」を継承しつつモダナイズしたモデルで、大きな特徴は「オクタゴン(八角形)ベゼル」「G-SHOCK史上最薄ケース」「デジアナ表示」。とりわけオクタゴンベゼルと薄型ケースがオーデマピゲの人気ラグジュアリー・スポーツウォッチ「ロイヤルオーク」と共通していることから、いつしかカシオークの呼び名が浸透していくこととなりました。

 

※オーデマピゲ ロイヤルオークとは
世界三大時計ブランドに数え上げられる名門オーデマピゲが、1972年に打ち出した高級スポーツウォッチラインがロイヤルオークです。
これまでオーデマピゲほどの雲上ブランドでは考えられなかったステンレススティールを用いるのみならずスポーティーかつモダンデザインを打ち出した最初のウォッチでもあり、後の「ラグジュアリー・スポーツウォッチ」というジャンルの先駆けにもなりました。
デザインはパテックフィリップ ノーチラスやIWC インジュニア等を手掛けたジェラルド・ジェンタ氏。

 

もっともGA-2100はフォルム以外でロイヤルオークと共通していることは少なく、独自の世界観を形成しています。

カシオーク GA-2100

出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GA-2100-1A1/

またGA-2100は、ベーシックモデルの価格が税込14,850円であることもミソ。

非常に作り込まれたモデルであるにもかかわらずお値打ち価格であったことも、人気に大きく火をつける契機となりました。近年時計離れやスマートウォッチに流れる若年層のユーザーを取り込めるというのは、プロダクトの販売戦略で大変なアドバンテージです。もっとも近年ではあまりの人気ぶりから品薄という現象が起きており、転売が問題視されてもいます。

GA-2100は樹脂モデルですが、最近ではメタル製ベゼルの通称「メタルカシオーク GM-2100」シリーズやミッドサイズのGMA-S2100といったコレクション拡充も目覚ましく、まだまだ人気は衰える気配を見せません。

 

G-SHOCK カシオークことGA-2100の特徴を徹底解説!

GA-2100が今や熱狂的と言えるまでの人気を獲得した理由は、その特徴を紐解いていくと見えてきます。

 

特徴①薄型かつ軽量なケース

カシオーク GA-2100

出典:https://gshock.casio.com/jp/products/analog-digital/ga-2100/

まず特筆すべきはケースでしょう。

GA-2100はアイコニックなフォルムも魅力的ですが、これまでG-SHOCKのアイデンティティであった耐衝撃構造を変わらず有しつつもケース厚・重量ともにスタイリッシュとなったことから、快適な装着感を実現したことが大きなポイントです。

2019年8月発売当時、GA-2100はG-SHOCKのデジアナコンビモデル史上、最薄の11.8mmを有していたことでまず大きな話題をさらいました(後述するGMA-S2100でケース厚11.2mmを更新)。これはスポーツウォッチとしては、とても取り回しやすいサイズ感ですよね。

G-SHOCKと言うと比較的厚みのあるケースが思い浮かぶかもしれません。

なぜならG-SHOCKは初代から耐衝撃構造(ショックレジスト)を必ず各モデルの搭載させているため。この耐衝撃構造がまた多くの業界人をして画期的と言わしめる仕組みで、簡単に言うとモジュール(ムーブメント)を収めたケースを中空構造にし、その間に緩衝材を入れて衝撃を吸収させる、といったもの。

しかしながらこの中空構造によって厚みがあったことは事実です(もっとも、この厚みこそがG-SHOCKの精悍さやタフネスイメージを如実に表すアイデンティティでもあります)。

そこでGA-2100は、新たにカーボンコアガード構造を採用することで厚さのダウンサイジングを可能としました。

カーボンコアガード構造

出典:https://gshock.casio.com/jp/products/analog-digital/gm-2100/

カーボンコアガード構造とは文字通りカーボンを耐衝撃性向上のために用いた、画期的な構造です。

G-SHOCKは1983年、初代モデルで樹脂(レジン)をその素材として採用しました。次いで1996年からメタル(ステンレススティールやチタン等)を第二のマテリアルに位置付け高級化路線をも展開。

さらに2019年に打ち出した第三のマテリアルこそがカーボンであり、G-SHOCKの薄型化に大きく貢献することとなりました。

カシオーク GA-2100

出典:https://gshock.casio.com/jp/products/analog-digital/ga-2100/

カーボンは近年時計業界で非常にメジャーになっている素材です。

強靭かつ軽量で、またカーボン素材を生成するうえで独特の質感が醸し出せることから、性能面でもデザイン面でも注目されている背景があります。
カシオでは、このカーボンに樹脂を合成させたカーボンファイバー強化樹脂(カーボンファイバー強化プラスティック)を用いて、これまでになかった耐衝撃構造を新たに生み出すことに成功しました。

このGA-2100に使われているカーボンコアガード構造では、モジュールを一体成型されたカーボン製ミドルケースで保護。これによって薄型化はもちろん、軽量化にも大きく貢献しています。ボタンガードが排された点も、見た目の薄さを強調する大きな要因ですね。

薄くなったことで装着感はいや増し、スタイリッシュに。ここが若年層だけでなく、コアなG-SHOCKファンをも惹きつける大きな要因となったのでしょう。

特徴②アイコニックなデジアナ表示

カシオーク GA-2100

出典:https://www.facebook.com/CASIOGSHOCKJapan/photos

カシオークことGA-2100のもう一つの特筆すべき点は、デジアナ表示ではないでしょうか。

初代G-SHOCK DW5000はデジタル表示が採用されましたが、その後1989年という早い段階でAW-50としてアナログ式モデルを発売しています。このモデルはアナログ式のみならず、6時位置にデジタルディスプレイを備えていました。その後1992年、デジアナ二代目としてAW-550が登場しますが、こちらはオクタゴンベゼルを備えており、GA-2100まで続くデザインの伝統を感じさせます。

GA-2100ではさらにモダンなレイアウトとなっており、4時~6時位置にかけてデジタルディスプレイ(モード切替で日付・秒表示と時間・秒表示を選択)を、9時位置にはレトログラード式曜日表示(扇形のインジケーターで、土曜日から日曜日の切り替わりでフライバックする機構)を配置。

もちろんワールドタイムやストップウォッチ,タイマーといったG-SHOCKならではの多機能性は備わりつつも、すっきりとシンプルな文字盤に収まっています。

このすっきり感がアナログ式に通じる「スタンダード」「正統派」ウォッチの印象を喚起しており、ビジネススーツに合わせる方も少なくありません。事実、薄型ケースと併せて、カジュアル感が抑えられているように思います。

カシオーク GA-2100

出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GA-2100-1A1/

インデックス・針が文字盤と同系色だと視認性が気になるところですが、明度を変えて配置することで補っています。

また、アナログ文字盤・液晶デジタルともにLEDライトが完備されているため、暗闇での使用にもうってつけと言えるでしょう。

ちなみにG-SHOCKの現行デジアナモデルにはカシオらしい、痒いところに手が届く心遣いが搭載されています。

それは、針退避機能。アナログ針が液晶ディスプレイ位置に重なって見づらい時、ワンタッチで針位置を一時的に退避させるという嬉しい機能で、カシオの長年の腕時計製造の実力が垣間見える一端ではないでしょうか。

 

③豊富なバリエーション

G-SHOCK GM-2100

出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GM-2100B-3A/

G-SHOCKの大きな魅力の一つは、その豊富なバリエーションではないでしょうか。一つのシリーズ内でカラーリングが多岐に渡っており、お好きな一本を選択しやすいというアドバンテージに繋がっています。

 

GA-2100もまた、そのバリエーションを年々拡張しており、見るだけで楽しいラインナップとなっております。

リリース当初はベーシックな黒と鮮烈な赤が話題となりましたが、現在はホワイトやベージュ,濃いブルー等がラインナップ。

G-SHOCK GA-2100SKE

出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GA-2100SKE-7A/

クリアな外装でシースルー化したGA-2100SKEは、涼し気な印象も相まって大きな話題を呼びました。

詳細は後述しますが、2021年には待望のメタルベゼルを搭載したGM-2100も登場。

いずれも30,000円以下という圧倒的コストパフォーマンスをも誇っているため、G-SHOCKファンの中には二本,三本とコレクションされている方もいるほどです。

 

カシオークと親しまれるGA-2100他、人気の派生モデルを徹底解説!

前述の通り、GA-2100からどんどん拡充していく当該コレクション。その代表的な派生モデルをご紹介致します。

 

①GA-2100シリーズ

カシオーク GA-2100シリーズ

出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GA-2100-1A/

スペック

詳細

素材: 樹脂×カーボン
ケースサイズ: 直径45.4mm×厚さ11.8mm
重量: 51g
基本機能: カーボンコアガード構造,ワールドタイム,ストップウォッチ,アラーム他
防水性: 20気圧
定価: 14,850円~15,950円(税込)

前項でもご紹介した、「カシオーク」人気火付け役がGA-2100です。全てはここから始まりました。

直径45.4mm×厚さ11.8mmというボリューミーすぎず、かといって小さく収まらないサイズ感は魅力の一つです。

現行はオリジナルのブラック,レッドの他、ホワイトやベージュ,スケルトン。あるいは限定モデルがラインナップされています。定番の「GA-2100-1AJF」や「GA-2100-1A1JF」,クラシカルな「GA-2100-5AJF」等が人気ですね。

カシオーク GA-2110

出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GA-2110SU-3A/

また、同サイズ&同スペックのGA-2110も人気です。

こちらは複数カラーの樹脂を一体成型したモデルで、より豊かで楽しいバリエーションを楽しめます。

今後も新作が楽しみな一大コレクションですね。

 

②GMA-S2100

G-SHOCK GMA-S2100-1AJF

出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GMA-S2100-1A/

スペック

詳細

素材: 樹脂×カーボン
ケースサイズ: 直径42.9mm×厚さ11.2mm
重量: 51g
基本機能: カーボンコアガード構造,ワールドタイム,ストップウォッチ,アラーム他
防水性: 20気圧
定価: 14,850円~(税込)

2021年3月にリリースされたケース直径42.9mmのミッドサイズモデルがGMA-S2100です。さらに薄型化が追い込まれ、モジュールは同一であるにもかかわらず厚さ11.2mmを実現していることもミソですね。

もともとGMAシリーズはGA-2100系のみならず、GA-120やGA-110等のコンパクトサイズを展開していました。GA-2100系をユニセックスサイズにし、女性やカップル・ご夫婦でのペアウォッチを視野にいれることが目的だったと思われます。

プッシュボタンがケースと同色となり、一方で針やインデックスはメタル調になったことで、GA-2100とはまた違った印象をも醸し出すこととなりました。

G-SHOCK GMA-S2100-7AJF

出典:https://www.facebook.com/CASIOGSHOCKJapan/photos/

ちなみに重量も41gに軽量化されているため、普段腕時計を着けないといった方でも、快適な装着感をお楽しみ頂けるでしょう。

なお、樹脂バンドも凹凸のないすっきりしたデザインが採用されているため、老若男女問わずご愛用頂けるのではないでしょうか。

 

③GM-2100

G-SHOCK GM-2100

出典:https://gshock.casio.com/jp/products/analog-digital/gm-2100/

スペック

詳細

素材: 樹脂×ステンレススティール
ケースサイズ: 直径44.4mm×厚さ11.8mm
重量: 72g
基本機能: カーボンコアガード構造,ワールドタイム,ストップウォッチ,アラーム他
防水性: 20気圧
定価: 26.400円~28,600円(税込)

2021年8月、ファン待望のメタルベゼルモデルが追加されました!

GA-2100がリリースされた当初からメタル製への期待の声があったため、発表時には歓喜の声が上がったものです。発売初日にご購入になった方も多いのではないでしょうか。

 

前項でも言及したように、G-SHOCKはメタルを第二の素材として、近年では積極的に同社モデルに採用してきました。

樹脂ではどうしても実現しきれなかった高級感や、輝きを有することがメタルの特徴ですが、GM-2100もまたその点では魅力が増しに増していますね。

事実、GM-2100のベゼル部分に使われたステンレススティールは丁寧にヘアライン仕上げが施されており、「落ち着いた大人の腕時計」のイメージをぐっと引き上げることとなりました。

G-SHOCK GM-2100

出典:https://gshock.casio.com/jp/products/analog-digital/gm-2100/

文字盤もまた、ワンランク上の作り込み。

蒸着処理を施すことでメタリック調になった文字盤は、マット・テイストだったGA-2100と比べて高級感を飛躍的にアップデート。

一方で明るすぎないインデックスや針を採用しているので、スーツやジャケパンのみならずカジュアルスタイルにもマッチするオール・ラウンドなデザインを有します。

樹脂バンドもチェッカーパターンが加工されたことで、どのG-SHOCKともまた違った風格を有します

 

G-SHOCK GM-2100

出典:https://gshock.casio.com/jp/products/analog-digital/gm-2100/

ラインナップはベーシックなブラックやオシャレなブルー,そしてグリーンと鮮烈なレッドの計4色。

ブラックは26,400円,その他3色は28,600円と、作り込まれているにもかかわらず本当に優れたコストパフォーマンスが素晴らしいですよね。さすが、優れた生産ラインを長年誇ってきたカシオです。

 

④GM-S2100

カシオーク GM-S2100

出典:https://gshock.casio.com/jp/products/analog-digital/gm-s2100/

スペック

詳細

素材: 樹脂×ステンレススティール
ケースサイズ: 直径40.4mm×厚さ11mm
重量: 55g
基本機能: カーボンコアガード構造,ワールドタイム,ストップウォッチ,アラーム他
防水性: 20気圧
定価: 24,200円(税込)

GM-2100の、ユニセックスサイズがGMA-S2100です!

ラインナップがブラック,グリーン,そしてピンクゴールドカラーと、より女性を意識したデザインになっていますね。ペアウォッチやシェアウォッチとして最適です。

GM-2100同様、ステンレススティール製ベゼルにはヘアライン仕上げが施されており、メタルならではの美しさ・高級感をご堪能頂けるでしょう。

全て24,200円と気軽に購入できるため、彼女や奥様へのプレゼントにいかがでしょうか。

 

まとめ

ファンを中心に「カシオーク」の名で親しまれる、GA-2100やその派生モデルについてご紹介致しました!

オクタゴンベゼルに薄型ケースがオーデマピゲのロイヤルオークと共通点がある、ということでカシオークの名で呼ばれるものの、その世界観はやはりG-SHOCK!コレクション拡充とともにファンをどんどん増やしていることから、今後の展開が楽しみなモデルでもありますね。

なお、本稿でも言及しているように、現在あまりの人気ゆえに品薄が続いているとのこと。今時計業界で最も熱いモデルのうちの一つと言って過言ではありません。

初めてG-SHOCKをご購入になる方も昔からのファンも、一様に楽しめる新定番となっております。

当記事の監修者

新美貴之(にいみ たかゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長

1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年

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