「ロンジンの型番にはどんな意味があるの?」
「ロンジンの型番の読み方が知りたい」
スイスの老舗ブランド「ロンジン 」。
「伝統」「エレガンス」「パフォーマンス」をテーマに、優れた時計を生み出しているブランドです。
そんなロンジンの型番の読み方が知りたいという人は多いのではないでしょうか。
型番を読み解くことで、モデルナンバー、ケース素材、文字盤の色、ストラップといった情報を知ることができます。
この記事ではロンジンの型番の読み方について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
型番の法則についても解説しますので、ロンジンの時計に興味がある方はぜひ参考にしてください。
目次
ロンジンの型番法則
ロンジンの型番は「L2.773.4.78.3」のように、「L」で始まる8桁の数字とアルファベットで構成されています。(※年式によって異なることもあります)。
桁数はそれほど多くありませんが、複雑に番号が割り振られているため、型番を覚えるのが難しいブランドといえます。
型番から読み解ける情報はモデルナンバー、ケース素材、文字盤の色、ストラップの色など。
古いモデルに関しては「8229-1」など、桁数が異なるモデルも存在します。
なお、冒頭の「L」に大きな意味はありません。LONGINESの頭文字を単純に採用していると思われます。
ケース裏に型番の一部が刻まれている
ロンジンの時計はケース裏に型番の一部が刻まれています。
冒頭でお伝えした通りロンジンの型番は「L」から始まる8桁の数字で示されますが、ケース裏に刻まれているのは5桁までの数字です。
ただ、型番として重要な情報は5桁目までに集約されているので、型番を見分ける上では十分といえます。
もし保証書が手元にない場合は、ケース裏を見て型番を調べてみましょう。
ロンジンの型番法則 「L」+冒頭1桁目の数字:モデルカテゴリー
ロンジンの型番 「L」に続く冒頭1桁目のアルファベットが示すのは「モデルカテゴリー」です。
数字によってシリーズを大まかに分類しています。
L2ではクラシカルなシリーズ、L3ではスポーティーなシリーズ、L4ではエレガントなシリーズといったように、時計の方向性によって与えられる数字が異なります。
なお、L5、L6、L8は現状特定のシリーズ専用のナンバーとなっています。
数字 | コレクション名 |
---|---|
L2 | サンフォネット / ミニ / マスターコレクション / コンクェスト クラシック / エヴィデンツァ / ヘリテージ |
L3 | コンクエスト / ヘリテージ |
L4 | ラ グラン クラシック ドゥ ロンジン / アガシ / エレガント コレクション / ヘリテージ |
L5 | ドルチェヴィータ |
L6 | イクエストリアン |
L8 | プリマルナ |
ロンジンはクラシカル寄りのモデルが豊富にラインナップされているため、「L」に続く数字は「2」が用いられることが多いです。
スポーツテイストの強いコンクエストに関しても、クラシックなデザインであれば、「3」ではなく「2」が採用されています。
ロンジンの型番法則 2~4桁目の数字:モデルナンバー
型番2〜4桁目の数字が示すのはモデルナンバーです。
「L」に続く冒頭1桁目のアルファベットで大まかな属性を分類し、続く2〜4桁目で、どのモデル(シリーズ)なのかを示します。
同じシリーズの時計であっても非常に細かく数字が割り振られているため、全てを覚え切るのは困難です。
コレクション名 | モデルナンバー |
---|---|
マスターコレクション | 629 / 673 / 773 / 759 / 793 /755 /859 など |
コンクエスト | 285 / 700 / 776 / 742 /744 / 641 / 695 など |
ヘリテージ | 611 / 751 / 674 / 767 / 785 / 795 / 267 / 749 / 713 / 678 など |
エヴィデンツァ | 155 / 642 / 671 など |
エレガント | 809 / 810 / 319 / 378 / など |
ラ グラン クラシック ドゥ ロンジン | 908 / 209 / 709 / 755 / 341など |
ロンジンの型番法則 5桁目の数字:ケース素材
型番5桁目「.(ドット)」で挟まれた数字はケース素材を示します。
0〜9の数字が主に採用されており、「4:ステンレススティール」が用いられる型番が多いです。
数字 | ケース素材 |
---|---|
0 | ステンレススティール+ダイヤモンドセット |
1 | ステンレススティール & レッド PVD |
2 | ステンレススティール & イエロー PVD |
4 | ステンレススティール |
5 | ステンレススティール & 18Kピンクゴールド |
6 | 18Kイエローゴールド |
8 | 18Kピンクゴールド |
9 | 18Kピンクゴールド+ダイヤモンドセット |
ステンレススティール以外ではイエローゴールド「6」やピンクゴールド「8」などが比較的よく見かけます。
ちなみに理由は不明ですが、「3」と「7」は使われていないようです。
ロンジンの型番法則 6,7桁目の数字:文字盤やベゼルの色
ロンジンの型番6,7桁目の数字によって示されるのは「文字盤の色」及び「ベゼルの色」です。
一桁目で大まかな特徴、二桁目で細かな違いを示しています。
明確に番号が指定されているわけではないので、例外も多いです。
例えばブラック系の文字盤は50番台が指定されており、10番台、20番台にはホワイトラッカー文字盤(ポリッシュ仕上げ)が割り当てられています。
なお、「40番台」と「60番台」に関しては、使われていないようです。
数字 | 文字盤の色、ベゼルの色 |
---|---|
10番台、20番台 | ホワイトラッカー ポリッシュ仕上げ |
30番台 | ギルト |
50番台 | ブラック系 |
70番台 | シルバー系 |
80番台 | マザーオブパール |
90番台 | スペシャルカラー |
ロンジンの型番法則 末尾の数字:ブレスレット(ストラップ)の素材
ロンジンの型番末尾の数字が示すのは、ブレスレット(ストラップ)の仕様です。
「0~5」であればアリゲーターストラップが当てはめられ、「6」「7」であればブレスレットタイプの素材を示します。
ベルトの色に関しては特に指定がなく、同じ色でもモデルによって異なる番号が割り振られています。
数字 | ブレスレット(ストラップ)の仕様 |
---|---|
0/2/3/4/5 | アリゲーターストラップ |
6 | ステンレススティールブレスレット |
7 | ステンレススチール & 18Kローズゴールドブレスレット |
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。