「オーデマピゲを買える人ってどれくらいの収入があるの?」
「どれくらい稼いでいれば買ってよいのか?」
オーデマピゲは世界三大ブランドの一つとして高いステータス性と人気を誇るブランドです。
ラグジュアリースポーツウォッチの代表格であるロイヤルオークを筆頭に、時計愛好家であれば一度は手にしたい名機がラインナップに並びます。
もちろん、オーデマピゲは簡単に買える時計ではありません。
高価格帯ブランドであるがゆえ、オーデマピゲは「成功者が身に着ける時計」として認知されており、実際に身に着けている人は相応の収入と地位をもっています。
そんな‟オーデマピゲを買える人”が知りたいという人は多いのではないでしょうか。
オーデマピゲを無理なく買うのであれば、約1000〜2000万円程度の年収が必要です。
この記事では年収例を参考にしつつ、オーデマピゲを買える人について解説します。
オーデマピゲを買える人になるためにやることについても解説しますので、高級時計の購入をお考えの方は目安としてご参考ください。
目次
オーデマピゲを買える人はどんな人?
オーデマピゲは長い歴史と抜群のステータス性をもつ高級時計のなかでも人気の高いブランドです。ロレックスやオメガと比較すると知名度こそ低めではありますが、知る人ぞ知る名門ブランドとして認知されています。
オーデマピゲの腕時計は高価格帯に位置しており、シンプルな3針モデルであっても定価は300万円超えが当たり前です。複雑機構が組み込まれたモデルは1000万円を上回ることもあります。
そのため、オーデマピゲを買える人は自ずと高所得層となり、特に経営者や企業役員といった社会的地位の高い人が時計を手にすることが多いです。
【オーデマピゲを買える人】高所得の投資家、腕時計愛好家、経営者など
オーデマピゲを買える人で多いのが経営者や会社役員、そして、高所得の投資家や腕時計愛好家、コレクターなどです。
まず経営者などは上に立つものとしてステータス性の高い時計を身に着けたいと考える人は多く、オーデマピゲの時計がよく選ばれます。
投資家やコレクターなども購入客層として数えられ、オーデマピゲの相場が高騰している背景もあいまって取引件数は年々増加傾向にあります。
世界3大雲上ブランドの中でパテックフィリップやヴァシュロン・コンスタンタンではなくオーデマピゲが選ばれる理由としては、独創的なデザイン性をもつことが挙げられます。
オーデマピゲは他の2ブランドと比較すると尖った印象を与えるモデルが多く、ただ上品なだけでなく強い個性を放ちます。
とりわけロイヤルオークはエレガンスと色気を両立させた見た目となっており、芸能人や著名人にも愛用者が多いです。
【オーデマピゲを無理なく買える年収の人】年収約1000~2000万円の人
オーデマピゲの平均価格はおおよそ700万円程度。(売れ筋モデルメインで算出)
人気モデルを中心に定価を大きく上回る実勢相場となっており、旧型であっても500万円前後〜の価格で取引されています。
例えば需要の高い「ロイヤルオーク 15500ST」は流通量減の影響もあってか中古であっても800万円オーバーが当たり前の相場です。個体によっては1000万円を上回る価格になることが増えています。
ブランド全体の相場が高騰していることを加味すると、オーデマピゲを無理なく買える年収は約1000〜2000万円程度だと推測できます。
一般的な毎月の趣味娯楽費用をベースに年収を算出
一般的に毎月の趣味娯楽にかけられるお金の目安は生活支出費のうち手取り収入に対して、5〜10%前後が平均娯楽費といわれています。(参考:総務省統計局「家計調査(家計収支編)調査結果」2023年調査 )
どれだけ時計に予算をつぎ込めるかは資産状況や環境にも左右されますが、基本的にこの数字支出割合に近い数字となる年収がオーデマピゲを無理なく買える目安となります。
例えば500万円のモデルを買った場合は、分割60回ローン払いで買ったとしても月々約8万円の出費。1000万円のモデルであれば月々約16万円の出費となります。
つまり、平均娯楽費5~10%が=8万円だとして、毎月かかる購入費用を元に年収を算定すると、
毎月収入が160万円で5%の趣味代(8万円)を出せる人=年収1920万円ランクの人。
毎月収入80万円で10%の趣味代(8万円)が出せる人=年収960万円ランクの人。
が余裕をもってオーデマピゲを買える人だと仮定できます。
500万円のモデルを買う場合であっても、1000万円程度の年収が必要であることがわかります。
更にランクの高いモデルを買う場合はより多くの年収が求められるため、やはり余裕をもってオーデマピゲを手にするのであれば約1000〜2000万円程度の年収が必要だといえます。
300万円以下のモデルなら年収600万円ある一般会社員でも購入が望める
前項で解説した年収基準を満たしてない場合でも、必ずしもオーデマピゲの購入を諦める必要はありません。
なぜならオーデマピゲにはまだ高騰しきっていない魅力的な名機が数多く存在するからです。
例えば「オフショアダイバー15710ST」などは人気のあるモデルでありながらも中古であれば300万円前後で購入可能です。
CODE11.59やミレネリーといったロイヤルオーク以外のコレクションも300万円以下で買えるモデルも豊富にあります。
300万円のモデルを買う場合の年収基準はおおよそ600万円程度です。
月々5万円の趣味娯楽費用が捻出できれば分割60回払いで無理なく購入できます。
年収1000〜2000万円には手が届かなくとも、年収600万円であれば男性40代以降の平均年収に近い数字です。
企業の役職者であれば、中小企業勤務であっても前述の年収基準に達することができます。
オーデマピゲ=庶民には手が届かないブランドというイメージは正解でもあり、間違いでもあります。
狙うモデルによっては一般会社員でも購入が望めるでしょう。
オーデマピゲの維持費も富裕層レベル
オーデマピゲを購入する際、購入価格だけでなく維持費についても考えなくてはなりません。
まず、ロイヤルオークを筆頭に、オーデマピゲの人気モデルはその殆どが機械式時計です。
クォーツ時計とは異なり、定期的なオーバーホール(メンテナンス)を行う必要があります。
オーバーホール料金はブランドによって異なりますが、繊細な技術と膨大なパーツで作りこまれているオーデマピゲの時計は基本料金が高価となっています。
オーデマピゲの正規オーバーホール料金は自動巻きで100,000円前後〜。クロノグラフで150,000円前後〜と他のブランドと比較すると高めの料金設定となっています。
ロレックスですら50,000円前後〜の価格設定であるため、世界三大時計ブランドの価値を感じずにはいられません。
オーバーホール周期は時計の使用頻度にもよりますが、概ね3年に1度。最低でも5年に1度行うことが推奨されています。
オーデマピゲは買って終わりではありません。持ち続けることにもお金がかかります。
この維持費を払い続けるには、相応の年収が必要となります。
ちなみに、正規店ではなく民間修理業者に依頼すればオーバーホール代金は半額程度に抑えることが可能です。
修理業者選びさえ間違えなければ、維持費の負担を減らすことができます。
少し背伸びしてオーデマピゲを購入する予定の人は、こちらも検討してみてください。
オーデマピゲは正規店で買うのは難しい
オーデマピゲは定価だけ見ると市場に出回っている価格よりも安価な値段で販売されています。
そのため、正規店で買えば年収が基準よりも低くても買えるのでは?と考える人もいるでしょう。
しかしながら、オーデマピゲはロレックスやパテックフィリップと同じく、オーデマピゲは正規店で時計を買うことが難しいブランドとして知られています。
実際に正規店で買おうとしても人気モデルは在庫がなく、購入することができません。
正規店に在庫がない理由は「生産本数が少ない」ことにつきます。
オーデマピゲの年間製造本数は約4万本と非常に少なく、ロレックスやオメガの10分の1にも満たないです。そのため、人気モデルは店頭に並ぶことはなく、予約優先で引き渡しを行っています。
現在はその予約すら受け付けていないため、正規店ではなく並行輸入店もしくは中古店で購入するのが一般的です。
正規店で購入できる確率は0ではない
正規店でオーデマピゲを買える可能性は非常に低いです。ただ、絶対に無理というわけではなく、正規店との信頼関係が築けている人は優先的に予約がとれる可能性があります。
※現在は予約を受け付けていませんが、再開した際に優先的に連絡がくる可能性が高まります。
正規店で買える人の特徴は以下のとおりです。
- 過去に購入履歴がある
- 正規店との信頼関係が築けている(来店頻度やスタッフとの交流)
- 仕事面で収入に余裕があり、信頼性の高い仕事をしている
上記のようなVIP顧客などは優先的に予約が受けられる、もしくは連絡がくる可能性があります。
正規店で購入することは依然難しい状況ではありますが、自分のステータスに自信があるのであれば、一度訪ねてみるのもよいでしょう。
信頼できるショップでオーデマピゲの中古を購入するのもあり
オーデマピゲを買う選択肢は新品だけではありません。中古であっても信頼できるショップであれば新品と遜色ない状態の個体を手に入れることができます。
中古と聞くと汚れていたり使用感がある状態を連想してしまいますが、高級時計は研磨や洗浄、メンテナンスを適正に行うことで時計本来の輝きを取り戻すことができます。
新品よりも安く購入できることから、オーデマピゲに関しても中古で時計を購入する人が多いです。
オーデマピゲのおすすめモデル3選
オーデマピゲの売れ筋モデルは大きく分けて3つ。
「ロイヤルオーク」「ロイヤル オーク オフショア」「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」です。
特にロイヤルオークの人気は突出して高く、ステンレススティール系を筆頭に、ゴールド系や宝飾モデルも需要が高まっています。
ロイヤルオーク 15500ST
型番:15500ST
ベルト素材:メタルブレスレット
ケース素材:ステンレススティール
ケースサイズ:41mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.4302
パワーリザーブ:約70時間
防水性:50m防水
オーデマピゲの顔ともいえるロイヤルオーク。アイコニックな八角形のフォルム、ベゼルからケースバックまでを貫く8本のビス、そしてケースと一体化したブレスレット。
世界三大時計ブランドとしての風格をまとう、愛好家であれば誰もが手にしたい一品です。
ロイヤルオークの中でも人気No.1モデルはSS系モデルの現行機 15500STです。
15500STは15400STの後継機にあたるロイヤルオークの定番モデルとして愛されています。
ケース径は迫力のある41mmサイズ。15400STは9.8mmケース厚でしたが、Ref.15500は10.4mmの厚みとなっています。
キャリバーにはCal.4302が組み込まれ、28,800振動のハイビート設計、約70時間のパワーリザーブを備えます。
ロイヤルオークの定価と実勢相場
定価に関しては、15500STは3,465,000円。その他のロイヤルオークにおいては金無垢系であれば500万円前後〜。クロノグラフであればSS系で600万円前後〜、金無垢系であれば700万円前後〜となっています。
ただ、ロイヤルオークはいずれも定価を上回る実勢価格となっており、15500STは新品で800万円台〜、中古であっても700万円台〜と定価の2倍以上の相場となっています。
ロイヤルオーク オフショア ダイバー 15720ST.OO.A027CA.01
型番:15720ST.OO.A027CA.01
ベルト素材:ラバーベルト
ケース素材:ステンレススティール
ケースサイズ:41mm
文字盤:ブルー
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.4308
パワーリザーブ:60時間
防水性:300m防水
ロイヤルオークの派生モデルであるオフショアもオーデマピゲが誇る人気コレクションのひとつです。1992年に時計デザイナー「エマニュエル・ギュエ」によって生み出され、基幹モデルにはない力強さを持ち合わせます。
ロイヤルオーク オフショアはこれといった定番モデルは存在しませんが、「15720ST.OO.A027CA.01」などは実用性の高いダイバーズウォッチとして人気があります。
回転式ダイビングスケールをケース内部に装備し、高級感抜群のデザイン性はそのままに、マリンスポーツにも対応できる利便性を持ち合わせます。
ロイヤルオーク オフショアの定価と実勢相場
ロイヤルオーク オフショアは定価こそロイヤルオークよりも100〜200万円ほど高い設定となっていますが、実勢価格に関してはそこまで高騰していません。
モデルによっては定価を下回ることもあるため、収入が多くない人でも狙い目のコレクションであるといえます。
定価は4,015,000円とオフショアとしては標準的な価格。実勢価格も定価前後とオーデマピゲとしては手が届きやすいプライスとなっています。
CODE 11.59 バイ オーデマピゲ 15210BC.OO.A002CR.01
型番:15210BC.OO.A002CR.01
ベルト素材:レザーベルト
ケース素材:ステンレススティール
ケースサイズ:41mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.4302
パワーリザーブ:約70時間
防水性:30m防水
2019年に待望の新作として誕生したCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ。ロイヤルオークと同じくラグジュアリースポーツウォッチに属するコレクションです。
フォルムはオーデマピゲとしては珍しいラウンド型となりますが、ベゼルと裏蓋の間に八角形のミドルケースを挟むなど、革新的なデザインが随所に盛り込まれています。
発表されてから約5年が経過したCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ。まだまだこれからのコレクションではありますが、それでも基幹モデルである15210BC.OO.A002CR.01は需要の高い人気モデルとして愛好家から支持を集めています。
CODE 11.59には様々なカラーバリエーションがありますが、その中でのブラックとブルーは売れ筋です。
ビジネス用途にも向いており、どんなシーンでも力を発揮してくれる一本だといえます。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲの定価と実勢相場
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲの定価に関しては3針で4,565,000円とロイヤルオークよりも高めの設定となっています。
ただ、実勢相場に関してはそこまで高騰していないため、中古であれば300万円台〜にて購入することも可能です。
オーデマピゲを買える人になるためにやること
オーデマピゲは時計界においては雲上ブランドと呼ばれる位置づけであり、身に着けることで所有欲と共にステータス性と品格を得ることができます。
オーデマピゲの時計は非常に高価であり、簡単に買えるモノではありません。
しかし、庶民にとって絶対的に手が届かないブランドであるとも言い切れません。
今はまだオーデマピゲを買うことができなかったとしても、手に入れるために努力を惜しまなければ、買うチャンスは必ず訪れます。
ここではオーデマピゲを買える人になるためにやることを2つ紹介します。
基本収入を上げる
当然のことですが、オーデマピゲを手に入れるためには基本収入を上げることが必要不可欠です。
オーデマピゲは資産性だけでなく、ステータス性も高いブランドであるため、所有者には時計に見合った品位も求められます。
時計だけでなく、それに見合った服装や所持品。オーデマピゲの魅力を最大限発揮するには、時計だけに特化した一点豪華主義ではなく、成功者としてのトータルコーディネートが必要です。
時計を無理なく買える収入を目指すのも良いですが、基本収入をさらに上げて時計に負けない装いと人格を手に入れることも大事です。
高級時計を語れる知識を身に付ける
必ずしもなくてはならないことではありませんが、オーデマピゲを手にする以上は時計に関する最低限の知識を身に着ける必要があります。
高級時計についての知識、ブランド歴史やコンセプトの理解があると周囲からの見え方が違います。
「オーデマピゲのどこに魅力を感じて、なぜ買おうと思ったのか?」
このような時計の話になったときにスラスラ話せるようになれば、成金のように見えてしまうこともなくなります。
特に正規店購入を狙うなら知識や装いが重要となるため、より意識してブランドへの理解を深めましょう。
まとめ
世界三大時計ブランドの一角を占めるオーデマピゲは成功者が持つ時計として高いステータス性をもちます。
それゆえに買うことができる人は相応の年収が求められ、無理なく買うのであれば約1000〜2000万円程度の年収が必要です。
簡単に買える時計でないからこそ、オーデマピゲは愛好家垂涎の一本として憧れ続けられているといえます。いつかは手にしたいオーデマピゲ。
その夢を叶えるためには、なによりも自分を高め続ける努力が大切です。
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年