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新美貴之, チューダー

チューダー人気が高まっている今!敢えて選びたい「サブマリーナ」の魅力

最終更新日:

年々人気を高めているチューダー。
かつて、わが国では正規ディーラーがなく(1970年代に一時期存在していましたが)、チュードルの呼び名で親しまれる一方、知る人ぞ知るといった立ち位置でした。
しかしながら2018年、ついに日本進出。すると、日本市場において絶大な人気を集めることとなり、他の追随を許さない勢いで成長していくこととなりました。

そんなチューダーの代表モデルと言うとブラックベイですが、その原型である「サブマリーナ」をご存じでしょうか?
ロレックスの同名コレクションとの繋がりを感じさせつつ、独創的なデザインと豊かなバリエーション、そしてお得なプライスレンジを実現するチューダー サブマリーナが、今、市場で熱いです!
現行モデルも良いけれど、チューダーとロレックスの伝統、往年の銘ダイバーズとしての雰囲気、そしてチューダーの独創性をも感じられる、サブマリーナはいかがでしょうか?
この記事では、チューダー サブマリーナについてご紹介いたします。

チューダー サブマリーナとは?

まず始めに、チューダー サブマリーナについてご紹介いたします。

チューダー サブマリーナってどんな時計?

チューダーは、ロレックスのディフュージョンブランドとして誕生しました。
1926年に腕時計ディーラー兼メーカーでもある「ヴーヴ ドゥ フィリップ ヒュンター」が、ロレクス創業者ハンス・ウイルスドルフの代理でチューダー(TUDOR)を商標登録・1936年にハンス・ウイルスドルフへと譲渡されたことから歴史が始まります。
当時、ロレックスはヨーロッパ市場での販売で苦戦を強いられていました。ロレックスならではの高度な技術力で生み出されたオイスターケースやツインロック式ねじこみリューズ・・・ロレックスの実用性へのこだわりや優れた性能は昔から健在でしたが、一方で開発費がかかるゆえに高価格帯であったことなどが、販路拡大の難易度を上げていたのでしょう。
そのため、廉価版のチューダーではロレックスらしい技術力は継承しつつも、一般ユーザーでも手の届きやすい価格帯での販売が行われました。

なお、チューダー(TUDOR)の名前はイングランド王国およびアイルランド王国に存在していた王朝にちなんでいます。ヘンリー8世やエリザベス1世等を輩出した名門チューダー家をブランド名とすることで、高潔な印象を保ちつつも、イギリス市民からの親近感を獲得することが狙いでした。
ちなみにチューダー家の紋章であったバラをブランドロゴとしていましたが、1970年代頃から盾マークが用いられていきます(一説では、コスト削減のために盾マークに変わったというものがありますが、個人的には見慣れた盾マークにチューダーらしさを感じます)。

チューダー サブマリーナ

そんなチューダーの人気を押し上げるきっかけとなったのが、1950年代に登場したサブマリーナです。冒頭でもご紹介した通り、ロレックスの同名コレクションと似ていますよね。
サブマリーナはロレックス由来のオイスターケースやねじ込み式リューズ等といった外装パーツを使いつつも、汎用ムーブメントを搭載させることで、良心的な価格帯を実現していることが大きな特徴です。裏蓋に「ORIGINAL OYSTER CASE BY ROLEX GENEVE」といった刻印や、ロレックスの王冠マークが確認できる個体も多く、まさに「ロレックスの普及目的」といった歴史を感じさせるコレクションですね。ロレックスはめったに他ブランドとコラボレーションのようなことは行いませんが、チューダー サブマリーナはロレックスとのWネームを感じられる、数少ない時計の一つと言えるでしょう。

チューダー サブマリーナ
左:チューダー サブマリーナ 右:ロレックス サブマリーナ

もっともロレックスとのWネームとは言え、チューダーらしさを感じられるという魅力もサブマリーナーにはあります。
詳細な系譜は後述しますが、後年チューダー サブマリーナーらしいデザインやカラーバリエーション、あるいはサイズ展開を行うようになり、ロレックスとはまた違った路線を歩み続けているのです。

また、ロレックスのサブマリーナーは100m防水から始まり、200m防水、そして300m防水へと進化を果たしましたが、チューダー サブマリーナーは一貫した200m防水(初期は100m)。さらに言うとフチなしインデックス・プラスティック風防(フチありやサファイアガラスのモデルもあり)を採用することでアンティークらしい雰囲気を維持しており、そこがまた愛好家にはたまらない魅力ですね。
2000年にハイドロノートがリリースされると、チューダー サブマリーナは生産終了となります。
しかしながらチューダー人気が高まり続ける近年、サブマリーナもまた再評価され、需要を高めていくこととなりました。

なお、「良心的な価格設定」は今なお健在ですが、さすがロレックスの兄弟ブランドと言うべきか。需要増加によって実勢相場が高騰を続けているという事実もあります。
もともと「ロレックスの実勢相場が上がるとチューダーも上がる」とは言われてきましたが、過去の生産終了モデルで顕著な事象です。かつては日本国内に正規ディーラーがなかったチューダーの過去のモデルは、流通量も限られており、中には希少性が高い個体も少なくないためです。
今後、年式を経てなお状態の良い個体は市場から減っていき、相対的に相場も上昇していくことが予想できます。

チューダー サブマリーナの系譜

チューダー サブマリーナもロレックス同様、年代によって進化を遂げてきました。
初代サブマリーナの、チューダーの公式発表は1954年です。

初代 チューダー サブマリーナ
画像引用:チューダー 公式サイト

上の画像が、1958年頃まで製造されたRef.7922です。ベンツ針やゴールドサークルなどといった、ロレックスの初期サブマリーナのデザインを踏襲したモデルであることがわかります。12時位置のチューダーローズが、アイコニックですね。

なお、1955年にはチューダー サブマリーナ唯一の手巻きムーブメント搭載Ref.7923が製造されていたとのことですが、何かと謎の多いレアモデルとなっております。
また、8mmというボリューミーなビッグリューズを搭載したRef.7924―ビッグクラウン―が1958年に誕生しています。ちなみに映画『007』でショーン・コネリー扮するジェームズ・ボンドが第三作目ゴールドフィンガーで着用した幻のロレックス Ref.6538も8mmサイズのビッグクラウンであったことは有名です。

チューダー サブマリーナ
画像引用:チューダー 公式サイト

その後、1959年にはリューズガードを搭載し、かつ200m防水にアップデートされたRef.7928が登場。リューズガードが変更されたり、文字盤のデザインが調整されたりといったマイナーチェンジを経ながら、約10年製造とロングセラーモデルとなりました。

チューダー サブマリーナ
画像引用:チューダー 公式サイト

1969年頃には、偉大な「イカサブ」が登場します。
ノンデイトのRef.7016・デイト付きRef.7021として誕生したこのチューダー サブマリーナは、現在のブラックベイでも採用されている「イカ針」を有することが最大の特徴です。ちなみに、やはり現行のペラゴスは、Ref.7016・7021で見られるようになったスクエアインデックスを踏襲しています。現行チューダーの原点的存在と言える世代ですね。
また、昨今ではおなじみとなった盾マークのブランドロゴが、12時位置に表記されるようになりました(ただし、通称バラサブと呼ばれるチューダーローズロゴのモデルも存在しており、超希少個体となっております)。
この頃から、ロレックスとは違った、明確な独自路線への歩みを感じさせます。

チューダー サブマリーナ

1970年代半ばに入ると、従来よりもハイビート&ハック機能(秒針停止機能。リューズを引くと秒針が止まるので、より正確な時刻合わせが可能となる)を備えたムーブメント搭載モデルRef.9411/0および9401/0がリリースされます。また、ブラック・ブルーのカラーバリエーション展開を行っていたのも特筆すべき点です。
チューダーは現行モデルでも同一コレクション内で多彩なカラー展開を行っていますが、そのDNAは当時から受け継がれているのでしょう。
この世代は1980年代半ばくらいまでの製造となりますが、後年のモデルにも「多彩さ」が活きています。

ちなみにRef.9401/0はフランス海軍「Marina Navale:MN」の制式採用モデルであり、M.N.のロゴと納品された年の最後の2桁が刻印されておりますが、2021年に発表された新作ペラゴスFXDでこの仕様がリバイバルされております。

チューダー サブマリーナ

1980年代に入ると、チューダー サブマリーナのバリエーションはいっそう華やかになっていきます。ちょうど機械式時計人気が返り咲いていた時期も影響していたのでしょう。
例えば、従来はメンズがメインであった同コレクションですが、メンズ・ボーイズ・ミニ・レディースの4サイズ展開へと発展。とりわけ「ミニサブ」と呼ばれる33mmサイズのサブマリーナは、小径ケース好きの男性にとっても女性にとっても良い選択肢となりますよね。

チューダー サブマリーナ

針の仕様も様々で、ベンツ針ではなくドットハンド(ロりポップ針)を用いた通称タコサブや、ロレックスのようなベンツ針を採用したもの、バータイプ等が登場しており、これぞチューダー サブマリーナの魅力といった様相です。

チューダー Ref.79090

1989年にリリースされたRef.79090は、一転してロレックスのサブマリーナに回帰したデザインを有することとなりました。
Ref.79090は比較的状態の良い個体を入手しやすい傾向にありますが、市場での価値が高いこと。また高年式であることなども手伝って、100万円を超える値付けがなされることも珍しくありません。なお、基本カラーはブラック・ブルーとなっております。

チューダー Ref.79190

1995年には、Ref.79190が登場します。
オーセンティックなサブマリーナらしく、ベンツ針やドットインデックス(フチなし・フチあり)が採用されていますが、1997年以降はメタル製の逆回転防止ベゼルが採用されたり、6時・9時の三角インデックス、そしてバリエーションの豊かさがあったりと、チューダー サブマリーナとしてのアイデンティティは相変わらずです(サイズ違いでRef.73190等もあり)。
この世代も、近年の価格高騰が著しく、状態の良い個体だと90万円台~が平均的な相場感です。

前述の通り、2000年代にハイドロノートがリリースされたことでサブマリーナはカタログから消えますが、チューダー人気が高まり続ける昨今、生産終了モデルの取扱店も増え、これに伴いサブマリーナ人気もまた高まることとなりました。
国内外で熱狂的なチューダー サブマリーナ愛好家は多く、コレクターもいるほどです。
年代による違いやバリエーション等様々ですので、ぜひお気に入りのチューダー サブマリーナを見つけてみて下さいね。


敢えてチューダー サブマリーナを選ぶ!その魅力とは?

現行品の素晴らしさは言うに及びませんが、あえて年式の古いモデルを選ぶ。その魅力は計り知れません。
そして、この魅力をとてもよく謳歌できるのは、まさにサブマリーナと言えるでしょう。

理由は大きく分けて三つあります。
まず第一に、現行モデルにはないデザインを楽しめるということ。これはチューダーのみならず、多くの時計ブランドの生産終了モデルに言えることです。現在はないスタイルを楽しめるのは、生産終了モデルならではでしょう。特にロレックスのロゴが見られる腕時計というのは、そう多くはありませんね。特別感はひとしおではないでしょうか。

また、現行モデルは比較的しっかりできている個体が多いですが(とりわけ現代チューダーのスポーツモデルの造りは優れています)、かつては一部のプロフェッショナルモデルを除いて、現代ほどの堅牢性はありませんでした。そのためサブマリーナは経年変化や使用感によって、ぐっとヴィンテージらしさが増し、渋みや「世界に一つだけの自分の時計(まったく同じ経年変化をする個体はないため)」を楽しめるという魅力を示唆しています。
「ただの劣化」と言うなかれ。むしろこの渋みこそが、良い風合いや雰囲気を作り出すとして、熱心な愛好家も存在するほどなのです。

チューダー サブマリーナ

第二の理由は、チューダー サブマリーナはバリエーションが充実していることです。「豊富なラインナップから自分好みの一本を選べる」というのも嬉しいですよね。
メンズ、ボーイズ、ミニ、レディースといったサイズや、デザインの選択肢が多いので、お気に入りの一本を店頭やサイトで見て回って選ぶというのも楽しいですね。

なお、ステンレススティール製のブルーサブマリーナ、通称青サブが手に入るのも、チューダーならでは。ロレックスの青サブはコンビまたは金無垢モデルにのみ限られている一方で、チューダーであれば扱いやすいステンレススティール製の青サブが出回っているのです。ロレックスとは違った独自路線を歩んできた、チューダー サブマリーナならではのポイントですね。

第三の理由は、ロレックス由来の優れた堅牢性や実用性を有しつつも、お得感の強い価格帯で出回っていることです。
確かに、Ref.79190やRef.79090等、80万円台~100万円超と、高価格帯の出回りモデルもあります。この二つは、数年前から既に60~70万円台が相場感でした。一方で36mmサイズに目を向ければ、状態やリファレンスにもよりますが、40万円台~入手できるものも!

しかしながら、前項でも言及しているように、36mmサイズ含む、チューダー サブマリーナの実勢相場は上昇しております。
例えば下記のグラフは、36mmサイズのチューダー サブマリーナ Ref.75090の過去5年間の平均価格推移です。

※当店GINZA RASINでの、中古販売価格をもとに算出しております。2022年は9月までの入荷個体が対象となっております。あくまで平均となり、実際の価格は状態や付属品の有無によって変動致します。

チューダー サブマリーナ 75090

チューダー サブマリーナ デイト 75090

型番:75090
ケースサイズ:36mm
文字盤:黒または青
素材:ステンレススティール
防水性:200m

着々と上昇していますよね。
チューダーの生産終了モデルは、チューダー日本進出以前と比べると取扱店も増え、出回りも豊かになってきています。一方で、この流通を上回る需要が、市場価格に如実に反映されているのです。
当店でも、以前はチューダーのサブマリーナと言うとそこまで回転の速いモデルではありませんでしたが、現在では出品するとすぐにお問合せや商談、あるいは成約に至ることがままあります。
今後、チューダー人気の高まりとともに、さらにサブマリーナ人気も高まることは必至。欲しい方は早めに、お気に入りの一本を入手しておきましょう!

チューダー サブマリーナの代表モデル

最後に、チューダー サブマリーナの中でも人気のあるモデルを一部ご紹介します。
もちろんどのモデルも素晴らしいですが、ロレックスにはないステンレスケースの青サブが特に人気です。ぜひお気に入りの一本を見つけてみて下さいね。

チューダー サブマリーナ 79090

チューダー サブマリーナ 79090

型番:79090
ケースサイズ:40mm
文字盤:黒または青
素材:ステンレススティール
防水性:200m

ロレックスのサブマリーナのデザインへと回帰しつつも、チューダーらしいディテールを随所に感じさせるRef.79090。40mmというケースサイズが、メンズとして定番ですね。
価格高騰も著しく、ブルータイプだと100万円超が当たり前。一方で1989年以降のモデルとなるため状態の良い個体を探しやすいため、初めて中古モデルを購入される方にもおすすめです。

チューダー サブマリーナ 79190

チューダー サブマリーナ 79190

型番:79190
ケースサイズ:40mm
文字盤:黒または青
素材:ステンレススティール
防水性:200m

1995年以降に製造されたチューダー サブマリーナです。
こちらも高値傾向ですが、Ref.79090に比べると若干お安い値付けとなる個体もままあります。
高年式ですが製造期間は短いため、欲しい方は出会った時に買っておきましょう!

チューダー サブマリーナ 75090

チューダー サブマリーナ デイト 75090

型番:75090
ケースサイズ:36mm
文字盤:黒または青
素材:ステンレススティール
防水性:200m

前項でご紹介した、36mmサイズのチューダー サブマリーナです。36mmというサイズ感が、通好みですね!
よく出回っているうえお得感も強い価格帯ですので、良い選択肢の一つとなるのではないでしょうか。

チューダー サブマリーナ 76100 タコサブ ロリポップ

チューダー サブマリーナ 76100 タコサブ ロリポップ

型番:76100
ケースサイズ:40mm
文字盤:黒
素材:ステンレススティール
防水性:200m

イカ針が配されたチューダー サブマリーナの後続モデルとして製造されたref.76100。
初期のモデルは時針にベンツ針ではなく、「ロリポップ針」が使われておりいるのが、愛嬌を感じさせますね。もっとも、流通量が少ないため、稀少性の高い一本でもあります。

チューダー プリンスデイト サブマリーナ 75190

チューダー プリンスデイト サブマリーナ 75190

型番:75190
ケースサイズ:36mm
文字盤:黒
素材:ステンレススティール
防水性:200m

1990年代に発売された人気モデル「プリンスデイト・サブマリーナ Ref.75910」。シンプルなデザインのダイバーズとして時計通にも人気の高いモデルです。メタルベゼルのバージョンもリリースされており、いっきに現代的になりました。

チューダー サブマリーナ 73090

チューダー サブマリーナ 73090

型番:73090
ケースサイズ:33mm
文字盤:ブルー
素材:ステンレススティール
防水性:200m

チューダー ミニサブは33mmケースで作られた小さいサイズのサブマリーナです。双方向回転ベゼル上に配された15/30/45の目盛り、引き締まった文字盤デザイン、6時位置に書かれた「MINI-SUB」といった特徴をもち、絶妙な色合いのブルーカラーがそれを更に引き立てます。
ロレックスには無いサイズ感であるため、男性のみならず女性からも人気があるモデルです。市場で見かける事の少なくなっていますので、気になった方はお早めに手にすることをお勧め致します。

Column;サブマリーナを復刻した「ブラックベイ」から見るチューダー人気

チューダー ブラックベイ

何度か言及しているように、サブマリーナを復刻した一大コレクションがブラックベイです。2012年に誕生して以降、チューダー人気を下支えしてきました。
ブラックベイは初期サブマリーナの意匠をベースにしつつ、後年「イカサブ」と親しまれたイカ針(海外ではスノーフレークとも)を採用していることが、大きな特徴です。また、全体的にヴィンテージな雰囲気を大切にしており、ツヤ消し仕上げが基調となった外装、アルミニウム製ベゼルディスク(ロレックス他、現代ではお馴染みとなったセラミックをあえて使わず!)、ドーム型ガラス、そしてリベット付きブレスレットなどといった、古き良きダイバーズウォッチを感じさせるディテールに溢れています。

チューダー ブラックベイ

ちなみに、誕生当初はチューダーローズのロゴがあしらわれていましたが、2016年のモデルチェンジで盾マークへと変更になりました。

こういった往年の名作を現代スペックで復刻する向きは、何もチューダーに限った話ではありません。しかしながら、ことチューダーの復刻は、なんともファンの心をくすぐるように思えてなりません。
これには様々な理由があるとは思いますが、その一つにチューダーは「ただ昔のデザインを踏襲する」のみならず、時代のニーズに合わせた開発およびリリースが非常に巧みである、ということが挙げられるのではないでしょうか。
例えばブラックベイはかつてのサブマリーナのように―あるいは、それ以上に―バリエーションの豊富さも魅力の一つですが、2018年には赤青ベゼルを搭載したGMTモデルがリリースされました。

チューダー ブラックベイ

この同年にロレックスは赤青ベゼルのGMTマスターII Ref.126710BLROを公開しており、ツートンカラーリング人気も相まってか、GMTマスターII・ブラックベイ GMTともに需要が集中し、長らく実勢相場の高騰が続いています(もっともロレックスは急騰と言ってよい状況ですが)。
また、2018年には小径ブームを受け、39mmサイズの「ブラックベイ58」が登場。スタンダードなブラックベイが41mmサイズであったことに対して2mmもサイズダウンした当該モデルもまた、きわめて高い人気とこれに伴う高値相場を維持しています。

このように、時代のニーズやトレンドにあった意匠やディテール・コンセプトを取り入れ、かつファンの心に届くリリースを行うことで、復刻モデルの魅力をいや増しているのが、チューダー ブラックベイではないでしょうか。
なおブラックベイに留まらず、ぺラゴスやレンジャー、グラマーデイトなどといった復刻コレクションにおいても市場で成功しているのはご存じの通りです。

もっとも、「モノが良い」「良心的な価格設定」を貫いていることも、チューダー人気の大きな背景でしょう。
時計としての堅牢性や実用性は言わずもがな。2015年以降はマニュファクチュールキャリバーを順次主要モデルに搭載していき、COSC認定の高精度やパワーリザーブ約70時間を備えながらも、相変わらず良心的な価格設定を実現しているのです。
近年の円安や原価高騰の流れを受けて値上げはしているものの、最新キャリバーを搭載しつつも基本のブラックベイなら40万円台~の定価となっており、良心的と言わざるをえませんね。

歴史的ダイバーズウォッチの巧みな復刻でユーザーの所有欲を高めつつ、購入後の満足感も提供してくれる。
チューダー人気は、チューダー製品を目にすることでよりいっそう納得できることでしょう。ぜひ一度、気になるモデルを手に取ってみて下さいね!

まとめ

チューダー人気が高まっている今!敢えて選びたいサブマリーナの魅力について、ご紹介いたしました。
現行の旗艦コレクション・ブラックベイの原型であり、チューダーとロレックスの関係性の歴史を感じさせるサブマリーナ。今後の人気や相場動向にも注目です。




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