「ロレックス 赤シードの文字盤はリファレンスごとに違うの?」
「赤シードの文字盤について詳しく知りたい」
2017年の新作「Ref.126600」赤シードは評判も上々のようですね。
新作が出ると逆に気になるのがオリジナルモデルの存在ですが、赤シードの文字盤の違いを知りたいという人は多いのではないでしょうか。
赤シードの文字盤は世代ごとで少しづつ仕様が変化しています。
この記事ではロレックス 赤シードの文字盤を、GINZA RASINスタッフ監修のもと紹介します。
細かい違いについて解説しますので、ロレックス シードゥエラーに興味がある人はぜひ参考にしてください。
目次
ロレックス シードゥエラー Ref.1665
1967-1978年頃
サブマリーナの上位モデルとして登場した、飽和潜水用腕時計。
飽和潜水の作業時、時計に混入するヘリウムガスを逃がすための機能を備えており、サブマリーナの3倍の防水性能を有しています。
一見、同じような時計に見えるサブマリーナデイトと比較すると
- サイクロップレンズがない
- エスケープバブルを搭載している
- ケース・風防が厚い
という特徴があります。
その中で
SEA-DWELLER
SUBMARINER 2000の文字が赤く表記されているものは「赤シード」と呼ばれ、ロレックスのレアスポーツモデルの中でもかなり有名な存在です。
赤シードの中でも文字盤の特徴によって、4つのモデルに分類されます。
それぞれ以下のような特徴があるので、見分けられるようになっています。
①ロレックス シードゥエラー Mark I (マーク1)ダイヤル
1967年のごく初期のみの製造。
2000ft=610mの6に隙間が空いてる「オープン6」と呼ばれるタイプ。
6時側 上2段の赤い文字
SEA-DWELLER
SUBMARINER 2000
の表記が同じ大きさなのが特徴で、マーク1はここで見分けます。
もともとこの赤表記が薄いのですが、それが褪色してピンクになった個体も有り、さらにレアな存在となります。
また、この時点ではエスケープバブルはまだ特許「申請中」であるため、裏蓋にはPATENT PENDINGの刻印がされています。
②ロレックス シードゥエラー Mark II (マーク2)ダイヤル
1967-1699年
このマーク2以降、SUBMARINER 2000よりもSEA-DWELLERの表記の方が大きくなります。
6の書体は「オープン6」と呼ばれるものです。
完全なセンタースプリットではありませんが、中央の単語と単語の隙間が
SUPERLATIVE CHRONOMETER
OFFICIALLY CERTIFIED
______↑ この辺り
他のモデルに比べてデコボコしておらず、直線的です。
この2つがポイントです。
マーク2は黒が褪色して茶色になりやすいダイヤルです。
そうなったものは、トロピカルやブラウンチェンジと呼ばれ、とんでもないプレミアが付きます。
またマーク2までは、ケース厚がシードにしては薄く、海外ではTHIN CASEと呼ばれることもあります。
裏ブタの表記は稀に「PATENT PENDING」が混ざるようですが、多くは「ROLEX PATENT」となっています。
この頃に特許が認められたのでしょうか。
③ロレックス シードゥエラー Mark III (マーク3)ダイヤル
1969-1972年
SEA-DWELLERの表記が大きくて、オープン6で、センタースプリットじゃないもの。
がマーク3です。
マーク2に比べて下段の
SUPERLATIVE CHRONOMETER
___OFFICIALLY CERTIFIED
__________↑ この辺り
の単語と単語の隙間がデコボコしています。
文字盤だけだとマークIIとかなり類似していて違いが分かりにくいです。
裏蓋はROLEX PATENTのみとなります。
④ロレックス シードゥエラー Mark IV (マーク4)ダイヤル
1973-70年代後半
2000ft=610mの6の隙間がしっかり閉じてる「クローズ6」と呼ばれるタイプです。
「クローズ6」はマーク4だけなので、見分けやすいモデルです。
最後に
以上が文字盤についての特徴です。
マーク4か、それともマーク3以前か、で大きく値段が変わりますが、いずれにせよレアで高額な時計であることには変わりません。
実物を見られる機会があればそれだけで貴重な時計です。
赤シードを探してる方で、もし良い個体が見つかったら、がんばって極力入手したいものですね。
当記事の監修者
田所 孝允(たどころ たかまさ)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 販売部門 営業物流部長/p>
1979年生まれ 神奈川県出身
ヒコみづのジュエリーカレッジ ウォッチメーカーコース卒業後、かねてより興味のあったアンティークウォッチの世界へ進む。 接客販売や広報などを経験した後に店長を務める。GINZA RASIN入社後は仕入れ・買取・商品管理などの業務に従事する。 未だにアンティークウォッチの査定が来るとついついときめいてしまうのは、アンティーク好きの性分か。
時計業界歴18年。