「ロイヤルオーク オフショア 26170STと26470STってどこが違うの?」
「クロノグラフ26170STと26470STの魅力が知りたい」
1993年に登場し、今年で25周年を迎えるロイヤルオークオフショア。
ロイヤルオークの上品さに力強さをプラスしたコレクションです。
その中でも圧倒的な人気を誇るのがクロノグラフモデル、Ref.26170STです。
2017年に後継機であるRef.26470STが発表になったため現在では製造されておりませんが、その人気は衰えていません。
そんな2つのモデルの違いについて知りたいという人は多いのではないでしょうか。
両モデルの基本性能は変わらず、外装の詳細が変わっています。
この記事ではロイヤルオーク オフショア 26170STと26470STの違いについて、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
ロイヤルオークとロイヤルオークオフショアの違いについても解説しますので、オーデマピゲの時計に興味がある方はぜひ参考にしてください。
目次
ロイヤルオークとは
ロイヤルオークは世界三大時計ブランドであるオーデマピゲの代表的なモデルです。
1972年に発表されたそれは高級時計に世界で初めてステンレススティールを用いた時計であり、
「高級時計の常識を覆す」と大きな反響を巻き起こしました。
それまでの高級時計は貴金属を使って作ることが常識とされていたため、
ステンレススティールを高級時計に使うことは考えられない事でした。
加えてその革新的なデザインは人々の目を大きく引きました。
特徴的な八角形のケース、船の舷窓をモチーフにしたベゼル、ベゼルとケースバックを貫く8本のネジ、
ケースと一体化したブレスレット。
多くの人気モデルを産み出してきたジェラルド・ジェンタ氏の
才能がいかんなく発揮された逸品でした。
1993年、そのロイヤルオークにオフショアコレクションが加わりました。
それまで50mだった防水深度は100mにアップし、
ケースサイズ径も42mmと、当時としては破格の大きさで
ラージウォッチの先駆的な存在になりました。
ロイヤルオークとロイヤルオークオフショアの違い
ロイヤルオークとロイヤルオークオフショアの違いは下記のとおりです。
①ケース径:オフショアの方が1mm大きい。
②ケースの厚み:オフショアは通常のよりも1.5倍厚い
③ベゼルと文字盤の比率:オフショアは文字盤が小さくベゼルが大きいためより力強く見える
④文字盤装飾:「タペストリー」装飾の正方形のサイズ
⑤ブレスレット:ロイヤルオークはステンレススティールが主流だがオフショアはラバーベルトが主流
ケース径は1mm違うだけでも印象が大きく異なります。
同じ腕回りでもケースの大きさ・形でその存在感は圧倒的です。
以上の点から、ロイヤルオークオフショアはロイヤルオークよりもはるかに
男性的な力強さとスポーティーさが強調されたモデルと言えます。
ワンランクアップしたステージを見つめて上品さを醸し出しつつも
まだまだパワフルさもアピールしたい節目世代にピッタリなコレクションです。
ロイヤルオークオフショア クロノグラフ新旧比較
ロイヤルオークオフショアシリーズにクロノグラフが加わったのはさらに1997年のことです。
自社開発の薄型ムーブメントを搭載して新時代を築きました。
登場以来圧倒的な支持を受け、当店でも常にお問い合わせをいただいております。
そんなクロノグラフRef.26170STとRef.26470STの新旧を比べてみます。
まずは基本性能です。
【旧型】
・型番:26170ST
・キャリバー:3126/3840
・パワーリザーブ:50時間
・素材:ステンレススティール
・文字盤:メガタペストリー
・ケースサイズ:42mm
・ケース厚:14.3mm
・振動数:21,600振動/時
・防水性:100m
・発表:2014年
【新型】
26470ST.OO.A028CR.01
・型番:26470ST
・キャリバー:3126/3840
・パワーリザーブ:50時間
・素材:ステンレススティール
・文字盤:メガタペストリー
・ケースサイズ:42mm
・ケース厚:14.19mm
・振動数:21,600振動/時
・防水性:100m
・発表:2017年
ご覧の通り、基本性能には差がありません。
ではその細部を比較したいと思います。
①裏蓋の仕様
旧型Ref.26170ST(画像左)はステンレススティールの裏蓋で覆われていましたが、
新型Ref.26470ST(画像右)は反射防止加工を施したサファイアガラスを使用した裏スケ仕様となり
オーデマピゲの誇る高性能ムーブメントの美しさを楽しめるようになりました。
②プッシャーがラバーコーティングからセラミックへ
旧型のプッシャーはラバーでコーティングでしたため、
使用を重ねるとラバーが擦れてくるということがありましたが
新型ではセラミックが採用されたため、より使用に耐えるようになりました。
③文字盤の仕上げ
文字盤のタペストリー装飾は正方形の大きさに変わりはありませんが
正方形の彫がシャープになり、より精悍な印象になりました。
また、「AP」のロゴも立体感のあるフォントに変更になっています。
④インダイアルのインデックス
旧型Ref.26170STは12・3・6・9の数字の間にバーインデックスがありますが
新型Ref.26470STは全てバーインデックスになっており、その内側に12・3・6・9の数字が入っています。
インダイアルだけを見るとこじんまりとなった印象を受けますが、
全体としてみるとメインのインデックスが目立つようになり、視認性が上がったように感じます。
⑤タキメーターの目盛
旧型では「100」→「120」→「150」だったものが
新型では「100」→「110」→「120」と、
目盛の振り方が変更になっています。
⑥30分積算計の仕様
旧型では平面上にインダイアルがありましたが
新型のインダイアルには外周と中心部分に段差ができており
立体感と深みが出ました。
⑦『TACHYMETER』の表記
1時位置にある「『TACHYMETER』の表記のフォントが新型では
やや小ぶりになったため、「60」と「500」の間に空間ができ、
目盛が見やすくなりました。
⑧針の夜光塗料の大きさ
旧型はインデックスが広めに作られており、両端は丸みを帯びていますが、
新型は夜光塗料部分が細く、また両端の丸みがなくなったため、
スマートな印象になりました。
まとめ
オーデマピゲの時計はシンプルながらも細部にまで趣向を凝らした素晴らしい時計ばかりです。
今までとは違うステージを歩もうとしている皆様に是非お勧めしたいと思います。
当店では本日ご紹介したクロノグラフモデル以外にも多数のオーデマピゲをお取り扱いしております。
こちらもご参照頂ければと思います。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。
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