「時計ではない。計器である。」
これはブライトリングが掲げる哲学であり、プロフェッショナルのための計器を作るブライトリングを象徴する言葉です。
高級時計に興味を持たれた方なら”ブライトリング”という名は聞いたことがあると思いますが、実はあまりブライトリングのことを知らないという方が非常に多いです。
そこで今回はブライトリングというブランドについて解説していこうと思います。
ロレックス・オメガ・タグホイヤーといった定番ブランドをご購入する方が多い中、時計にお詳しい方は敢えてそこを外しブライトリングを選ばれます。
何故ブライトリングを購入するのか? 是非ご一読していただきたい内容です。
目次
1.ブライトリング ブランドの誕生とルーツ
ブライトリングの創業は1884年。若干24歳の青年であったレオン・ブライトリングがスイス、サンティミエに設立した精密機器を製造する工房から歴史は始まります。
創業当初のブライトリングは懐中型のクロノグラフとストップウォッチを中心に時計を製作し、この時代から既に多くの賞を受賞。特にスピードを計測する機器の優れた性能は、警察に正式採用されるほど公的に高い評価を得ました。
これこそがブライトリングの「時計ではなく計器である」という理念のルーツです。
1892年には時計産業の中心地ラ・ショー・ド・フォンに移転。規模を拡大し、時計ブランドして基盤固めをします。
また、このころからレオン・ブライトリングは最新技術の飛行機に興味をもつようになり、パイロット用懐中クロノグラフの製作を開始。パイロットウォッチとしての礎を築きました。
1914年にレオン・ブライトリングは54歳という若さでこの世を去りますが、息子のガストン・ブライトリングがその志を受け継ぎ、30分積算計が装備されたワンプッシュ・クロノグラフを開発するなど、現在のクロノグラフ腕時計の原型とされるモデルを創り上げます。
そして1932年には3代目となるレオンの孫ウィリー・ブライトリングが経営を受け継ぎ、40種類以上にも及ぶクロノグラフモデルで開発していきました。
親子3代によるクロノグラフへの飽くなき探求心。これこそが現在時計玄人から絶大な支持を受けるブライトリングの基盤となっています。
2.ブライトリングはクロノグラフのスペシャリスト
ブライトリングといえば、クロノグラフ。これは時計ファンであれば誰でも抱くブライトリングに対する共通認識でしょう。
精密機器の製造から歴史が始まったブライトリングは懐中時計の時代ではお世辞にも”超”一流時計ブランドとはいえない存在でした。時計ブランドとして優れた懐中時計を輩出する有名ブランドは他に幾らでもあったからです。
しかしながらクロノグラフには一家言持っていたことは間違いありません。創業当時の1884年と非常に早い段階から同機構に着目し、開発研究を進めていました。
そして20世紀に入りクロノグラフの需要が高まると、ブライトリングが得意とするクロノグラフが使われた腕時計の数々は世界的に大きな評価を得るようになります。
出典:https://www.breitling.co.jp/about/story/column/p02.php
1915年には世界初となる専用プッシュボタンを携えたクロノグラフ腕時計の開発に成功。1934年にはリセットボタンの機構の開発し、現在のクロノグラフの原型を創り上げました。さらに1936年には当時の英国空軍のサプライヤーとなり、「航空界とのパートナーシップ」を密接なものとします。
「時計ではなく、計器。」そして「航空時計への憧れ」。3代にも及んだブライトリングの夢は遂に実現することになったのです。そして、ここから現在の航空時計としての歴史が始まります。
第2次世界大戦が熾烈を極めた1940年代には、またもや世界初となる回転計算尺を搭載したクロノグラフ(クロノマット)を完成させ、1952年にはその進化系といえるパイロット向けクロノグラフ「ナビタイマー」を製作。クロノグラフの傑作とも呼べるナビタイマーは世界中のパイロットに絶大な支持を受け、空の世界の王としての地位を確固たるものとしました。
このように、ブライトリングの歴史は「クロノグラフの歴史」ともいえる程に密接な関係があります。
3.ブライトリングは腕時計にフライトコンピューター機能を搭載
ブライトリングを紹介するにあたり、ブライトリングが誇る功績の一つ「フライトコンピューター」の開発は語らずには終われません。
ブライトリングのフラッグシップモデル”ナビタイマー”には文字盤の周りに、数多くの目盛りが記されています。この目盛りを単なるデザインと思われている方が多いですが、実はこの目盛りこそフライトコンピューターなのです。
ブライトリングが初めてフライトコンピューター付きの腕時計を発表したのは1942年のことで、“ナビタイマー”ではなく“クロノマット”に搭載されました。
コンピューターという名前から電子機器のようなイメージがつき纏いますが、この機能は目盛りをスライドさせてパイロットのフライトに関する様々な計算ができる、航空用計算盤です。
小型の電卓が普及し始めるのは1970年代に入ってからなので、【1950年代に速度や燃費を割り出す為の掛け算・割り算が、腕時計のベゼルを回すだけで簡単に行えた。】という事がどれだけ便利であったかは、想像に難くないでしょう。
ちなみに現在でも、コックピットの機器がなくともナビタイマーのフライトコンピューターさえ持っていれば、理論上は航空飛行が可能です。
ナビタイマーは、ベゼルを回すとガラスの内側に収められた計算尺の外側も一緒に回ります。そしてこの計算尺は「対数」の原理を用いることで、計算が行える優れモノなのです。
4.無骨なデザインはブライトリングの象徴
激しい動きや気圧にも耐えるケース、デカくて厚みのあるフォルム、防水性能の高さ、視認性を追求した文字盤。ブライトリングの時計はブランドを象徴するような無骨なデザインをしています。
流行に媚びることなく、一流の機械式時計だけが持つ普遍的なデザイン性を持ち続けているブライトリングは40代男性を中心に絶対的な支持を受けています。
1コマ1コマを小さくして、腕にフィットするように作り込んだメタルブレスレットは装着感抜群。ブライトリングは細かな部分にも妥協しません。
この徹底的なこだわりこそが「男性を惹きつけるブランド力」となっているのでしょう。
近年ではエレガントラインやレディースラインも注力されていますが、いずれも機能性は疎かにされていません。
ビジネススーツと合わせても、ダイビングスーツと合わせても、「男らしさ」を発揮できる。そんなデザインこそがブライトリングと言っていいでしょう。
5.ブライトリングの高精度へのこだわり
ブライトリングの精度へのこだわりは並々ならぬものがあり、時計界では実現不可能だといわれてきた”全てのモデルにクロノメーターを搭載”することに成功しています。また、ブライトリングではこのことを「100%クロノメーター宣言」と定め、今ではブランドアイデンティティーの1つとなっています。
クロノメーターはクロノメーター検定協会による検定に合格した機械式時計のことを指し、スイスで生産される機械式時計の約3%しかこの検定に合格できません。この試験をパスするだけで難しいのに、ブライトリングは無謀にも全ての機械式時計にクロノメーターを搭載することを宣言したのです。
そして、見事に100%クロノメーター化を実現してしまうのですから、ブライトリングの精度へのこだわりは驚異としかいえません。
この100%クロノメーター化はまさに「計器」といえる精度を誇っています。
この優れた精度だけでもブライトリングを選ぶ理由として十分です。
自社製ムーブメント Cal.B01
ブライトリングは現在8種類以上の自社ムーブメントを開発していますが、最初の自社ムーブメントは2009年に開発されたCal.B01です。
出典:https://www.breitling.co.jp/models/caliber.php
このCal.B01はブライトリングの製品哲学を体現したムーブメントであり、革新的なアーキテクチャー構造により、最高の機能性と安全性を実現しました。
Cal.B01を搭載しているモデルは多岐にわたります。ただ、開発から10年が経つにも関わらず、Cal.B01は最新ムーブメントと遜色ないほど完成された性能を誇っています。
6.クラブ・ブライトリングとは?
クラブ・ブライトリングは、日本の正規販売店で同社製品をご購入された方が入会できる会費無料のクラブです。正規店で購入された方限定でオーバーホールやメンナンスサービスをメンバー特別価格で行ってくれます。こういった並行輸入品との差別化は「並行差別」と呼ばれ、「クラブ・ブライトリング」以外ではタグ・ホイヤーの「エドワードクラブ」、LVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)傘下の各ブランド(ウブロ・ブルガリ・ゼニス・ルイヴィトンetc)も行っています。
その中でも「クラブ・ブライトリング」は特に正規店での購入者を優遇しており、各種割引以外にメンバーズマガジン、メンバーズサロン、メンバーズイベントといった様々な特典があり、それを求めブライトリングを正規店で買う方もいらっしゃいます。
出典:https://www.breitling.co.jp/club_breitling/
ただ並行店でブライトリングを買うメリットはないのかと言われると、全くもってそんなことはありません。確かに並行店で購入された場合は各種イベントに参加することはできませんが、そのようなサービスに興味がなく「オーバーホールだけ安くなればいい」という方は実は並行店で買ったほうがオトクだったりします。
ブライトリングの ナビタイマー01 A022B01NP(定価1,080,000円)を例として説明しましょう。
このモデルを正規メーカーオーバーホールに出す場合の基本料金は80,000円~105,000円ですが、クラブ・ブライトリング会員の場合は半額の40,000円~52,500円となります。
オーバーホールは3年~5年に一度は必要になるため、単純計算すると維持費は2倍となるわけです。
しかし正規店でこのモデルを購入する場合は「定価」で買わなければならないため、1,080,000円で購入する必要があります。対して並行店で同じモデルを購入する場合は、並行相場価格(65~70万円で購入することが可能です。
その差は同じ商品なのに430,000円。この差はクラブ・ブライトリング会員の半額オーバーホール30回以上にも及びます。
しかも並行店で購入し、正規メンテナンスではなく、民間の優良メンテナンス業者に依頼をすれば費用は正規メンテナンスの半額程度で済むため、金額的には圧倒的に並行店で買ったほうが得となるのです。
7.ブライトリング 人気シリーズの紹介
この記事の締めくくりとして、ブライトリングの人気シリーズを紹介します。どのモデルもブライトリングの拘りが詰まった玄人が唸る逸品ばかりです。
一生モノの時計をお探しの方は、是非一度ご検討ください。
クロノマット
ブライトリングの代表モデルであるクロノマットはイタリア空軍“フレッチェトリコローリ”のパイロットの協力により1984年に誕生したモデルです。
クロノマットの特徴は自動巻きクロノグラフであること。精度・耐久性・視認性、さらには500m防水など高いパフォーマンスを誇ります。重厚で特徴的な逆回転防止ベゼルなど、存在感のある独特なデザインは40代男性を中心に幅広い層に愛されています。
無骨なデザイン性をもつことからカジュアル向きの時計というイメージが強いクロノマットですが、スーツにもよく似合い、ビジネスマンからも支持を集めています。
文字盤カラーのバリエーションが豊富にあることもクロノマットの特徴で、ブラック、ブルー、シルバー、レッド、シェルなど自分好みの一本を選ぶ楽しみも味わえます。
もっとも、クロノマットは2020年にフルモデルチェンジが行われ、初代をリバイバルしたデザインが採用されることとなりました。
これに伴い、「無骨で肉厚なクロノマット」は限定エディションとなり、代わってスタイリッシュさが前面に押し出されています。
出典:https://www.breitling.com/jp-en/watches/chronomat/chronomat-b01-42/
かつてヴィンテージクロノマットに採用されることがあったルーローブレスレット,上品なケースフォルムが特徴的ですね。
とは言えクロノマットらしい、パイロットウォッチテイストを盛り込んだかっこよさは健在。また、ブライトリングは中古市場が非常に活発なため、「往年のクロノマットの方が好み」という方は、ぜひ生産終了モデルをお探し頂くと良いでしょう。
クロノマット44 A011B56PA
素材:ステンレススティール
文字盤:ブラック
ケースサイズ:直径44.omm
全重量:217g
ムーブメント:Cal.B01
パワーリザーブ:約70時間
防水性:500m
ブライトリング初の完全自社開発・自社製造のクロノグラフキャリバーB01を搭載したモデルです。従来のキャリバーよりもスリムな設計のため、それを内蔵するケースもわずかに薄型化されています。但しケースバックのつくりなどは、さらに堅牢なものに改良されており、従来の防水性能を300mから500mへまでスペックアップさせたのは驚異的な成果と言えるでしょう。
クロノマット44 A156B19PA(A13356)
素材:ステンレススティール
文字盤:ブラック
ケースサイズ:直径43.7mm
全重量:204g
ムーブメント:Cal.B13
パワーリザーブ:約42時間
防水性:300m
ETAベースのB13を搭載した、リーズナブルなクロノマットです。ちなみに2020年、当店のブライトリングの売上第6位であったモデルで、クロノマットナンバーワン人気でした。中古価格であれば30万円~とブライトリングの中では非常にお手頃。一方でクロノマットらしいかっこよくハイスペックな外装はそのまま踏襲されています。
前述の通り既に生産終了していますが中古市場によく出回っていますので、予算を抑えたい方におすすめです。
クロノマット エボリューション A156F17PA(A13356)
素材:ステンレススティール
文字盤:グレー
ケースサイズ:直径43.7mm
全重量:210g
ムーブメント:Cal.B13
パワーリザーブ:約42時間
防水性:300m
1984年の登場以来、クロノマットはいくつかの変遷を遂げてきました。中でも2004年に誕生したエボリューションこそが、現在のクロノマットの重厚なイメージを築き上げた立役者です。
エボリューションよりケースサイズが39ミリから43.7mmへと大幅にアップサイジングされ、かつ防水性も当モデルより100mから300mに向上しました。
エボリューションもまた生産終了とはなりましたが中古市場で30万円台半ば~出回っているので、気になる方は探してみましょう!
ナビタイマー
1952年に発表されたナビタイマーはパイロットや搭乗員にとって革新的な一本となった歴史ある時計です。
初代ナビタイマーは世界初の航空用計算尺付きクロノグラフとして世界パイロット協会AOPAの公式時計に認定されました。宇宙へと旅立ったナビタイマー「コスモノート」、 自社開発ムーブメントB01を搭載したナビタイマーB01等、誕生以来様々な進化を遂げながらスタイリングは大きく変化せず初代のスピリットを守り続けています。
なお、2018年に、ナビタイマーのアイデンティティでもあったフライトコンピュータが取り払われたナビタイマー8(2019年にアビエーター8に名称変更)が誕生しました。
それに合わせてクロノグラフを搭載していないモデルも登場など、そのバリエーションを増やしています。
ナビタイマー01 A022B01NP
素材:ステンレススティール
文字盤:ブラック
ケースサイズ:直径43.omm
全重量:157g
ムーブメント:Cal.B01
パワーリザーブ:約70時間
防水性:30m
自社開発ムーブメントを搭載した“ナビタイマー01”を搭載したモデルです。レッドのクロノグラフ秒針と、植字インデックスの組み合わせは美しさと視認性が抜群です。
ナビタイマー A232G32NP
素材:ステンレススティール
文字盤:
ケースサイズ:直径42.omm
全重量:143g
ムーブメント:Cal.B23
パワーリザーブ:約43時間
防水性:30m
「時計ではない、計器である」 ブライトリングの1990年代初頭のキャッチコピーをそのまま体現した「ナビタイマー」。回転計算尺を用いた特殊ベゼルとクロノグラフが特徴的なモデルです。爽やかなシルバーダイアルのため、スーツにも合わせやすいのではないでしょうか。
ナビタイマー1 オートマティック38 A165C-1WBA(A17325)
素材:ステンレススティール
文字盤:ブラック
ケースサイズ:直径38.omm
全重量:60g
ムーブメント:Cal.17
パワーリザーブ:約40時間
防水性:30m
2018年、「ブライトリングの新たなる挑戦」とも称された新作・ナビタイマー1が誕生しますが、中でもこちらの38mmサイズは、世間を驚かせました。ナビタイマーの個性の一つであった、クロノグラフがなくなり、先ほどブライトリングのデザインを「武骨」と表現しましたが、その様相も全く変わっています。
ただ、従来のブライトリングと全く異なるかと言うとそうではなく、実はこのデザインは1952年に製造された初代ナビタイマーを踏襲したものです。後年41mmサイズも追加され、男らしいブライトリングを楽しみたい方、スタイリッシュに着けこなしたい方それぞれのニーズをくみ取ることに成功しています。
モンブリラン L30030.1
素材:プラチナ
文字盤:ブラック×ホワイト
ケースサイズ:直径38.omm
全重量:90g
ムーブメント:自動巻き
パワーリザーブ:約42時間
防水性:30m
1940年代から1950年代のオールドパイロット時計を現代的に再解釈したモデルがこのモンブリランです。最近のブライトリングはケースの大型化が進んでいますが、このモデルはケース径38mmですので日本人の腕に馴染み易いサイズです。
スーパーオーシャン
プロフェッショナルダイバーのために1957年に開発されたダイバーズウォッチ。それがスーパーオーシャンです。
空のイメージが強いブライトリングですが、ダイバーズウォッチも驚異的な性能を誇っています。強靭なステンレススティールやねじ込み式ロックリューズ、分厚いサファイアクリスタル、内外の気圧差をなくすためのエスケープブルブを搭載しており、ラインナップは200m~2000m防水という強靭なスペックを備えております。
なお、スーパーオーシャンもまた近年では積極的に新バリエーションが追加されており、2020年の当店GINZA RASINでの売上TOP10を、同シリーズが多く占めることとなりました。
スーパーオーシャンの多彩なモデル展開によって、定番クロノグラフからシンプルな中3針など、好みや使用シーンに合わせてお選び頂けるでしょう。
スーパーオーシャン ヘリテージII B01
素材:ステンレススティール
文字盤:ブルー
ケースサイズ:直径44.omm
全重量:184g
ムーブメント:Cal.B01
パワーリザーブ:約70時間
防水性:200m
究極のダイバーズウォッチとして名高い“スーパーオーシャン”。いくつか派生モデルがありますが、こちらは2018年にリリースされたヘリテージラインです。スーパーオーシャンのヘリテージ自体は2007年に始まり、次いで2017年、ブライトリング誕生60周年ということで「ヘリテージII」として生まれ変わりました。ブライトリング特有の翼のロゴや秒針のお尻の「B」がなくなったことでスタイリッシュな印象に。ムーブメントには同社が誇る自動巻きCalB01を搭載し、200m以上の防水性能を持ち合わせます。
スーパーオーシャン オートマチック44 A292C-1PSS(A17367) A172B68OCA
素材:ステンレススティール
文字盤:ブラック
ケースサイズ:直径44.omm
全重量:216g
ムーブメント:Cal.B17
パワーリザーブ:約42時間
防水性:1000m
2019年にリリースされた、最新作のスーパーオーシャンです。脅威の1000m防水を搭載し、ダイバーズウォッチには欠かせない、ケース内外の圧力差が約3気圧を超えた時点で自動的にケース内のヘリウムガスを排出する「ヘリウムガスエスケープバルブ」を備えています。「プロのための時計を創る」というブライトリングの精神が具現化された新作です。
トランスオーシャン
1950年代の機械式クロノグラフをオマージュして作られたクラシカルなモデルがトランスオーシャンです。スーパーオーシャンとは異なり、デザインはシンプルかつエレガントな印象となっています。
ブライトリング トランスオーシャン クロノグラフ A015B99OCA
素材:ステンレススティール
文字盤:ブラック
ケースサイズ:直径43.omm
全重量:170g
ムーブメント:Cal.B01
パワーリザーブ:約70時間
防水性:100m
1958年に誕生した初代“トランスオーシャン クロノ”をオマージュしたモデルです。ブライトリング初の完全自社開発ムーブメント「キャリバー01」を搭載し、シースルーバックからその自慢のムーブメントを眺めることができます。メッシュタイプの「オーシャン・クラシックブレスレット」を採用し装着感は抜群です。
ブライトリング トランスオーシャン クロノグラフ 1915 A019G99OCA
素材:ステンレススティール
文字盤:シルバー
ケースサイズ:直径43.omm
全重量:166g
ムーブメント:Cal.B14
パワーリザーブ:約70時間
防水性:100m
ブライトリングは1915年に専用のプッシュボタンを備えたクロノグラフを発表した歴史をもちます。それから100周年を記念して発売されたのがこちらのモデルです。復刻モデルではないものの、レトロなインデックスや2時位置にプッシュボタン1つを設けるなど、ルーツをオマージュしたデザインに仕上がっています。また、ケースバックには1915本の限定ナンバリングが刻印されています。
プレミエ
出典:https://www.instagram.com/breitling_japan/
プレミエは2019年(正確には2018年末)よりリリースされた、ブライトリングきってのエレガンス・ラインです。曰く、「ブライトリング史上最もモダンな腕時計」である、と。ちなみにプレミエとは、仏語で「ファースト」を意味しています。
ブライトリングとしては珍しく薄型で上品なフォルムを有し、古き良き、往年のヴィンテージを感じさせる風貌が時計愛好家から高い評価を得ています。
このデザインコードは、1940年代に同社が製造していた同名の腕時計をリバイバルした形となります。デザインを手がけたのはブライトリング三代目のウィリー・ブライトリング氏です。
クロノグラフか中3針,あるいはスモールセコンド,デイデイト等ラインナップもじょじょに増えてきており、同社が力を入れる一大コレクションとなっております。
プレミエ B01 A007C-1WBA(AB0118)
素材:ステンレススティール
文字盤:ブルー
ケースサイズ:直径42.omm
全重量:103g
ムーブメント:Cal.B01
パワーリザーブ:約70時間
防水性:100m
こちらはプレミエシリーズの基幹モデル。サンレイ仕上げが施されたブルー文字盤が非常に美しく、プレミエらしい「エレガンス」「優美」「上品」「ヴィンテージ」を惜しむことなく醸し出しています。インダイアルがグレーでアクセントにされている、というのが心憎い演出ですね。
B01を搭載しているため、機能性はお墨付きとなっております。
プレミエ オートマチック A377C-1WAA
素材:ステンレススティール
文字盤:ブルー
ケースサイズ:直径40.omm
全重量:79g
ムーブメント:Cal.37
パワーリザーブ:約40時間
防水性:100m
プレミエのシンプルな3針モデルです。先ほどご紹介したナビタイマー オートマティックよりもさらにシンプルでエレガントな印象です。6時位置にスモールセコンドを設置する、というのもブライトリングには珍しい仕様。
とは言えブライトリングらしい機能性は守られており、信頼性高いCOSC認定Cal.37搭載、100m防水となっております。
アベンジャー
出典:https://www.breitling.co.jp/products/avenger/avenger_ii/
ブライトリングの数あるコレクションの中で最もタフな設計となっているアベンジャー。陸海空あらゆるフィールドにおいて万能な存在感を発揮する、まさにアドベンチャーウォッチです。
単に丈夫なだけでなく、装着感にもこだわり抜かれているのがアベンジャーの魅力。長時間身に着けていても疲れにくい仕様となっています。
ブライトリング アベンジャーII GMT A329B35PSS
素材:ステンレススティール
文字盤:ブラック
ケースサイズ:直径43.omm
全重量:179g
ムーブメント:Cal.B32
パワーリザーブ:約42時間
防水性:300m
プロフェッショナルのための真の計器“アベンジャーII ”のGMTモデルです。赤いGMT針と回転ベゼルを活用することで、同時に3つの時間帯の時刻を表示することができます。人間工学に基づいて設計されたベゼルのライダータブは、機能性と見た目の美しさを両立した同モデルのシンボルです。
アベンジャー ブラックバード 44 V171B74MMA
素材:ブラックチタン
文字盤:ブラック
ケースサイズ:直径44.omm
全重量:89g
ムーブメント:Cal.B17
パワーリザーブ:約42時間
防水性:200m
2015年に発表されたアベンジャーの人気モデル”ブラックバード”。アメリカ軍のステルス偵察機の呼称である「ブラックバード」の名に相応しく、暗闇に溶け込むようなブラックのチタンケースに覆われていることが特徴です。3針+デイト表示のシンプルで使いやすい機構に、強靭で軽量な素材なので、長く綺麗に使い続けられます。ベルトはナイロンキャンパス地のミリタリーストラップ。ラチェット式逆回転防止型ベゼルを搭載した200m防水仕様です。
まとめ
クロノグラフに拘り、パイロットウォッチとして幾度なく大空へと羽ばたいたブライトリングはまさにプロフェッショナルのための時計です。「時計ではなく、計器」という言葉を表す普遍的なデザインは、一目見てブライトリングだと分かるほど強い存在感を放ちます。
夢とロマンに溢れるブライトリングを選ぶ方はきっと決してブレない芯の強さと、拘りが強い人に違いありません。まさに玄人が選ぶ腕時計。
それがブライトリングです。
当記事の監修者
田中拓郎(たなか たくろう)
高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年