「カルティエのDバックルはどんなふうにつけるの?」
「カルティエの腕時計に正しくDバックルを付けたい」
当店ではご購入前のお問合せ以外にも、通販などでお買い上げ頂いたお客様から、時計の使い方についてのご質問を頂いております。
その中でも、特殊なバックル等の取り扱い方についてのご質問は特に多いのですが、お電話やメールの文面でご説明するのは難しいのが現状です。
そんな中でもカルティエのベルトタイプの時計についている、分離型Dバックルの取り付け方について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
時計を落とす危険が少なく、ベルトに皺が寄りにくい分離型Dバックルは通常のバックルに比べ、大変便利なものです。
この記事ではカルティエウォッチのDバックルの取り付け方を、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
画像付きで詳しく説明しますので、カルティエウォッチの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
今回の対象はこちら。カルティエ タンクソロ。
12時側、6時側ともにベルトには何もついておらず、完全に独立したバックルが1個付属しています。
ちなみに今回撮影しているのは中古ベルト商品なので、先端付近に波打ったような跡が見られますね。
実際の新品ベルトは、天然革の為個体差がありますが、こういった折れ目は無く平らな状態でお送り致します。
(箱の中で枕に巻き付けて発送するため多少まるみを帯びます)
※今回はカルティエ タンクソロを対象にして説明いたしますが、それ以外のカルティエウォッチでも同様の装着方法となります。
カルティエ Dバックルの装着方法
それでは、バックルの装着方法をゆっくりご説明していきたいと思います。
バックルを開いた状態。
赤い矢印の部分が動かせますので、右の写真くらいの角度にずらします。
この方向から、片方のベルト先端を差し込みます。
左腕に装着する場合は、12時側のベルトを差し込むと着用時のバックル操作がしやすいです。
通す場所を間違えないように注意。バックル本体と、この棒(ピン)の間に通します!
表から見るとこんな感じ。
このくらいまで通してみます。
革の個体差や気候などの影響でけっこうギチギチに感じられる場合もありますが、めげずに少しずつ通していきます。
通す長さは腕回りによりますが、もう片方のベルトを通すときに調節できます。
上から見るとこんな感じ。
写真は中古ベルトなのでベルトが直角に折れて見えますが、新品ベルトならこの段階ではぴんとしているかと思います。
横から見た図と表側から見た図です。
バックル表側のツメにベルトを通す
次に、バックル表側のツメにベルトを通します。
時計につながっている側のベルトを掴んで……
ギュッ
もしくは
片側ずつ……
(私は同時にギュッとするほうがやりやすく感じます)
こうなればOK!
横から見るとこんな感じです。
6時側のベルトをバックルの逆側に通す
次に、6時側のベルトをバックルの逆側に通します。
この方向から
数字の「6」を描くような感じで通します。
バックルのこちら側からベルトの表側が見えるような向きで通っていればOK!
横から見るとこんな感じ。
このくらい通してみました。
この段階で内寸が決まってくるので、試着してサイズ感を確かめます。
お好みの加減になるまで、6時側ベルトを通したり戻したりして調節します。
新品ベルトは固いので写真のように平べったくなりませんが、サイズが決まったら折り目をつけていきましょう。
納得がいったら、もう一度さっきのように時計とつながっている側のベルトを掴んで、
ギュッ
ツメに通して馴染ませます。
完成!
バックルを閉じてみます。
ガチっと押すだけですが、はじめのうちはベルトの抵抗が強く、けっこう力が必要だったりします。
バックルを外すときは、この部分を赤い矢印の方向に引っ張ります
まとめ
なんとなくDバックルの装着イメージが掴めたでしょうか?時計を落とす危険が少なく、革ベルトにも皺が寄りにくい分離型Dバックルは通常のバックルに比べ、デメリットが見当たらない素晴らしい仕様です。
一度身につけると、他のバックルを選べなくなるほどの使い勝手の良さが魅力の分離型Dバックル。カルティエウォッチをお選びの際には是非ご検討くださいませ。
当記事の監修者
廣島浩二(ひろしま こうじ)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチ コーディネーター
一級時計修理技能士 平成31年取得
高級時計専門店GINZA RASIN 販売部門 ロジスティクス事業部 メンテナンス課 主任
1981年生まれ 岡山県出身 20歳から地方百貨店で時計・宝飾サロンで勤務し高級時計の販売に携わる。 25歳の時時計修理技師を目指し上京。専門学校で基礎技術を学び卒業後修理の道に進む。 2012年9月より更なる技術の向上を求めGINZA RASINに入社する。時計業界歴19年