卓越したデザイン。複雑な機構。
フランクミュラーの時計は多くの人々の心を捕らえて離しません。
フランクミュラーの時計に魅入られた方は、店頭・インターネットで日々最高の一本を探されていると思います。
また、新品の時計を手に入れるのは難しくてもユーズド品なら…と探していると、付属品に「販売証明書」の文字を見かけることがあるかと思います。
当店で取り扱いをしている商品にも「販売証明書」がついている場合がございます。
マスタースクエア ゴールド 6000KSC DT R REL CD OG
最近この商品の「販売証明書」について何度かお問い合わせを頂きましたので、ご紹介したいと思います。
目次
フランクミュラーの時計はどこで購入するか
まず、フランクミュラーの購入についてです。購入ルートには大きく分けて次の3つがあります。
1.正規店
出典:https://www.franckmuller-japan.com/service/shop/
フランクミュラーの正規輸入代理店であるワールド通商株式会社が運営する直営ブティックです。東京、大阪、福岡にあります。その他、伊勢丹や三越といった百貨店に入っているサロンもあります。
値引きを受けることはできませんが偽物や粗悪品に遭ってしまうこともなく、知識の豊富なスタッフがいるので初めて購入される方でも安心です。
また、フランクミュラーの正規認定中古時計を扱う店舗も東京と大阪にあり、通常の定価よりも安く正規品を買うことができます。
2.並行店
メーカーとは関係のない個人や会社が海外で買い付けをして輸入して販売している店舗です。
ほとんどの商品が正規店よりも安価で買うことができます。
さらに中古品の扱いもありますので少しでも安く手に入れたい方にはお勧めです。
中古品の中には廃版になってしまったモデルもお目に掛かれるという更なるメリットもあるうえ、優良並行店ならば中古でも新品と見間違えてしまうほど綺麗な仕上りの時計を購入することができます。
ただ、店舗によって品質や価格にバラツキがあるため、優良店をリサーチすることは必須です。
3.量販店
ビックカメラやヨドバシカメラなどの量販店が並行店と同様のルートで入荷して販売する形態です。
並行店同様、正規店よりも安く購入できるうえに、その量販店独自のポイントサービスを受けることができます。
しかしながら時計の専門店ではないため品揃えがあまりよくないこと、専門知識のあるスタッフさんが少ないといったデメリットがあります。
3つの購入ルートを説明してきましたが、注意しなければならないのは、フランクミュラーは正規店で購入した時計以外は正規のアフターサービスを受けることができないというところです。
フランクミュラーのアフターサービスについて
時計は精密機械なので、定期的なメンテナンスを受ける必要があります。また、修理などのアフターサービスを受ける際には国際保証書の提示が必要になります。
正規店で購入すればワールド通商が発行する正規の国際保証書が発行されますが、それ以外のお店で購入した時計の場合には海外の販売店のスタンプが押されていたり、何も記載されていなかったりするためメーカーにオーバーホールや故障依頼をすることができません。
そのため保証書は補償期限内であれば無償で受けられるサービスがあるというだけでなく、国内正規店で購入しているのでアフターサービスを受けることができるという証明書の役割もあります。
しかしながら保証書を紛失してしまったり、他の人から時計だけ譲られて保証書がないということもあると思います。
保証書は製造元であるFRANCK MULLER WATCHLANDグループから商品の数量分のみ発行されているため、再発行してもらうことはできません。ですが、「販売証明書」があれば保証書の代わりになります。
販売証明書とは
フランクミュラーの正規輸入代理店であるワールド通商株式会社が発行している証明書です。
日本の正規店で購入した時計であれば誰でも発行してもらうことが可能です。
手数料として5,000円の費用が掛かること、一旦時計を預けなければならないという手間はありますが、申請してから1か月ほどで受け取ることができます。
正規店で購入したのは間違いないのに保証書が手元にない、という方はワールド通商のカスタマーセンターに連絡の上、発行してもらうと安心だと思います。
正規店で購入したかどうかが不明な時は
正規店で購入したものであれば、ワールド通商から販売証明書を発行してもらうことが可能です。
しかし、購入したお店が正規店だったのか並行店だったのか分からないときもあります。
そんな時は、ワールド通商のカスタマーセンターに型番とシリアルを知らせると正規店で購入された時計か否かを調べてもらうことができます。
正規店で購入された時計であれば、販売証明書を発行してもらうことができます。
正規店で購入した時計でなかったときのメンテナンスについて
正規のアフターケアを受けることができないからと言って、不具合が現れたらその時計とお別れをしなければならないわけではありません。
正規店でない店舗は大抵提携している修理工房を持っており、そちらでメンテナンスを受けられます。
当店でも機械式時計を熟知している工房と提携しており、適正価格でのメンテナンスをお受けしております。
まとめ
保証書がなくても、正規販売証明書があればフランクミュラーの時計は正規修理を依頼することが出来ます。
ただ、何がなんでも正規修理にこだわる必要はなく、優良民間業者に依頼をしても時計の修理は可能です。
尚、正規品でなければメーカーでメンテナンス受けられないというブランドはごく一部です。ほとんどのブランドは正規品でも並行品でもメーカーでメンテナンスを受けられます。
当店でも時計の修理はいつでも受付けておりますので、何かいつもと違うと感じたらお気軽にお問い合わせください。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。
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