「グランドセイコーSBGW035は何がすごいの?」
「SBGW035の魅力や特長が知りたい」
安心の国産ブランドであること、圧倒的な精度を誇ること。
ビジネスシーンに最適なシンプルなデザインであること。
グランドセイコーを選ぶ理由は多岐に渡りますが、デザインが似ているモデルも多いです。
どれを選んだら良いか分からないという人におすすめなのがグランドセイコーSBGW035ですが、その魅力や特長が知りたいという人は多いのではないでしょうか。
このモデルは繊細に動く機械式時計なのですが、他の機械式ムーブメント搭載モデルとは一味違う「キャリバー9S64」が搭載されています。
この記事ではグランドセイコーSBGW035の魅力や特長を、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
キャリバー9S64の性能についても解説しますので、グランドセイコーの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
グランドセイコー SBGW035ってどんなモデル?
グランドセイコーの時計は「クオーツ」「メカニカル」「スプリングドライブ」の3種類の駆動方式から選ぶことができますが、SBGW035はこのうちの「メカニカル」に分類されます。
メカニカルとはその名を通り機械式ムーブメントの事を指し、その中でもSBGW035はグランドセイコーとしては珍しい手巻き式であることが特徴です。
手巻き式は「ローターが無い分本体が薄くなること」「ムーブメントが美しく見える」といったメリットがあるため、敢えて手巻き式モデルを選ぶ方も多くいらっしゃいます。
何日かに一回は手動でリューズを巻くことにはなりますが、その分時計に対する愛着は増すでしょう。
グランドセイコー SBGW035の高いデザイン性
SBGW035は良くあるホワイト/シルバー/ブラック文字盤のいずれにも該当しない個性的なアイボリー文字盤が採用されていることが特徴で、他のモデルにはない穏やかな印象を与えます。
インデックスはシンプルなバータイプ。時針・分針はグランドセイコーの象徴であるドルフィン針が配されています。
そして、この上品なデザインに強いアクセントを与えるのが青く焼かれたブルースチール針です。
ブルースチール針について
比較的単価の安い時計の青針は塗装やブルーイング(薬品にて酸化)にて作られますが、高級腕時計に採用される青い針は手作業で「焼入れ」することで作られます。具体的には金属(ステンレス)の針に焼入れをすることで”金属の表面に酸化皮膜”が作られ、その膜が深い青色に輝いて見えるのがブルースティール針です。
ちなみに、ステンレスを加熱すると「黄色→褐色→青色→灰色」の順番に色が変わりますが、ブルースティール針はこの青色の段階にうまく調整しています。
SBGW035に使われているブルースチール針もこの類のモノで、シルバー/アイボリーの同系色で固められたデザインに美しいアクセントを加えています。
ドーム型風防となっていることも見逃せないポイント
SBGW035の風防には現代の主流であるフラットタイプのサファイアクリスタルガラスではなく、ドーム型のサファイアクリスタルが配されています。ドーム型の風防はアンティーク時計によく見受けられた特徴であり、SBGW035は風防をこの形にすることで、レトロ感をうまく演出しています。
着け心地のよい5連ブレスレット
グランドセイコーのブレスレットは3連タイプが多いですが、SBGW035はしなやかな装着感が魅力的な5連タイプのブレスレットが採用されています。耐久性こそ3連タイプのブレスレットに劣りますが、長時間身に着けるには5連タイプの方が腕に負担がかかりません。
また、5連タイプの方がヴィンテージなイメージとなるので、ドーム型風防と共に採用することでレトロ感の演出に一役買っています。
搭載ムーブメント「キャリバー9S64」の実力
SBGW035はデザイン性に優れる時計ですが、それ以上に注目したいポイントは「キャリバー9S64」を搭載していることです。
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/about/movement/mechanical/9s64/
「キャリバー9S64」は「キャリバー9S54」の後継ムーブメントとして開発された9Sメカニカルムーブメントの1つ。
約200点のパーツから構成され、高度なパーツ製造技術と職人の加工技術によって作られた最高品質のムーブメントです。
前作との大きな違いは持続時間が約50時間から約72時間(約3日間)へと向上したことであり、さらにトルクが緩やかに減少するようになったことから、これまでの9Sメカニカルよりも安定した精度を実現できるようになりました。
また、手巻ムーブメントならではのシンプルな外観にも定評があり、一体感のある美しい外観に仕上がっていることも魅力です。
【キャリバー9S64の仕様】
巻上げ方式 | 手巻き式 |
---|---|
精度 | 平均日差+5秒~-3秒 |
持続時間 | 約72時間(約3日間) |
振動数 | 28,800振動/時(8振動/秒) |
石数 | 24石 |
日付表示機能 | なし |
最後に
個性的なアイボリー文字盤に美しく焼かれた青針。レトロ感溢れるドーム型風防に装着感のよい5連ブレスレット。
そして圧倒的なスペックを持つキャリバー9S64を搭載していること。
SBGW035は他のモデルでは味わえない多くの魅力を秘めたモデルです。初めての高級時計としては勿論の事、サブ機としてもオススメです。
尚、現在は製造終了していますが未だに高い人気を誇っており、中古相場では34~38万円ほどで取引されています。
スペックを考えるとこの価格は非常にコストパフォーマンスに優れているモデルといえますので、SBGW035に興味を持たれた方は是非一度ご検討ください。
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年
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