Time to Move(タイム・トゥ・ムーブ)スウォッチグループ2019年新作見本市, WEBマガジン, ラグジュアリーモデル特集, ハリーウィンストン
ハリーウィンストン 2019年新作ついにリリース!Time to Move(タイム・トゥ・ムーブ)発表モデルとは
最終更新日:
出典:https://www.instagram.com/harrywinston/
バーゼルワールドと同時期に開催されていたスウォッチグループ主催の新作見本市Time to Move(タイム・トゥ・ムーブ)。その後全く音沙汰がなかったのですが、2019年5月17日、ついにその全貌が明かされました!
極上のダイヤモンドに対する審美眼とジュエリー製造で築いた高い技術力を武器に、時計事業でも頭角を現すハリーウィンストン。例年、魅力的な新作を発表しており、その気勢は留まるところを知りません。
そんなハリーウィンストンの、2019年発表モデルとは?
目次
ハリーウィンストン2019年新作 オーシャン
オーシャン プロジェクトZ13
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:直径42.2mm×厚さ11.27mm
素材:ザリウム
ムーブメント:Cal.HW3202
駆動方式:自動巻き
パワーリザーブ:約68時間
防水:10気圧
その他:世界限定300本生産
ハリーウィンストンが2004年から販売スタートした、メンズスポーツの一大シリーズ「プロジェクトZ」。2019年も、第13弾にあたる新作が登場してくれました!
プロジェクトZのZとは、「ザリウム」という最新世代の素材です。
ザリウムとはアルミニウムとジルコニウムの合金で、高い耐久性や耐蝕性を持つとあって、宇宙工学産業などでよく用いられてきました。また、アレルギーフリーのため、医療用メスなどにも使われています。
さらに言うと、プロジェクトZはメンズスポーツシリーズであり、同社きってのコンプリケーションシリーズでもあります。その象徴がレトログラード式日付表示機構。ジェラルド・ジェンタですとか、ブルガリ傘下のダニエルロートですとか、名門時計メーカーのみが手掛ける複雑かつ独創的な機構です。
そんなレトログラードは温存しつつ、プロジェクトZシリーズ初となるムーンフェイズもこの度追加される運びとなりました!
出典:https://www.harrywinston.com/en
ムーンフェイズは、近年ハリーウィンストンが注力している分野です。実際、フラグシップのアヴェニューやオーシャンなどでよく用いられていますが、ハリーウィンストンの高いデザイン性とよくマッチしています。
そう、ハリーウィンストンの強みはデザインにあり。そのため今回の新作プロジェクトZ13のお月さまも、ちょっと他社のそれとは様子が違います。実はこの月モチーフ、12角形デザインになっているのです。
さらに、オープンワークの特徴的な文字盤にはブラックポリッシュされたステンレススティールやカーボンファイバーが使用され、より精悍に、しかしながらより立体的な高級感がアップグレードされることとなりました。
一見するとスポーティー寄りの時計ですが、厚みをわずか11.27mmに抑え、エレガンスの側面も強めていることも必見です。
プロジェクトZシリーズは例年限定生産となり、多くの時計店にとってなかなか入荷が難しい時計の一つです。そのため、気になる方は見つけた時が買い、ではないでしょうか。
オーシャン スパークリング バイレトログラード
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:直径42.2mm
素材:ホワイトゴールド/ローズゴールド
ムーブメント:Cal.HW3305
駆動方式:自動巻き
パワーリザーブ:約65時間
防水:10気圧
ハリーウィンストンのオーシャンシリーズから、艶やかな新文字盤が誕生しました!
独特の輝きを放つこちら、「ルテニウムクリスタル」という素材によって実現しています。
ルテニウムとはプラチナと同じく白金族に属する素材で、安定性が高いことから合金の触媒などに用いられています。ホワイトゴールドなどの触媒で知られるロジウムと似ており、ロジウム同様に貴金属としても美しい素材。それ単体で装飾に使われることもしばしばです。
そんなルテニウムを色付けし、文字盤素材として採用する、という、ジュエラーらしい逸品。お家芸でもあるダイヤモンドもふんだんにセッティングされており、ハリーウィンストンだからこそ実現できた極上のラグジュアリーが詰め込まれています。
オーシャン レトログラード
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:直径42.2mm
素材:ローズゴールド/RG×ダイヤモンド/WG×ダイヤモンド
ムーブメント:Cal.HW3306
駆動方式:自動巻き
パワーリザーブ:約65時間
防水:10気圧
2018年にプロジェクトZ12としてリリースされ、高度な技術力をまた世界に知らしめた銘品が、よりラグジュアリーになって再登場しました!
プロジェクトZではシリーズ内で採用されるザリウム製ケースでしたが、2019年にはゴールド製で登場。ダイヤモンドがふんだんにあしらわれたモデルも同時に発表されています。
赤いマーカーがアクセントとなったレトログラード機構によって、文字盤上下で時分表示を行うという個性的なスタイルは踏襲され、ハリーウィンストンにしかない超ラグジュアリーなメンズスポーツモデルと言えるでしょう。
プロジェクトZシリーズは限定生産でしたが、こちらはレギュラー入りを果たすようです。ゴージャスな一本をお探しの方は、気になるところですね!
ハリーウィンストン2019年新作 イストワール ドゥ トゥールビヨン10
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:縦39.1mm×横53.3mm×厚さ17.6mm
素材:ホワイトゴールド/ローズゴールド/ウィンストニウム
ムーブメント:Cal.HW4702
駆動方式:手巻き
パワーリザーブ:約55時間<
防水:3気圧
その他:世界限定各10本、ウィンストニウムは1本
Histoire―イストワール―「歴史」の名を冠した、トゥールビヨンモデル。2009年からシリーズ化を果たしています。
そこから今年でちょうど10年。その節目の記念すべき一本であり、しかも当シリーズ最終作となるのは、時計史上初4軸トゥールビヨン搭載という傑作機でした。
これまでハリーウィンストンのイストワールシリーズは、トゥールビヨンを主役に据えてきました。そのいずれも出来栄えは見事と言う他ありません。しかしながら最新作にして最終作のこちらは、これまでの当シリーズの集大成!時計史上に残るような銘品であり、「イストワール」の名をまさに体現したような一本と言えるでしょう。
トゥールビヨンは時計の精度を狂わせる要因の一つ「姿勢差」に対するソリューションとして、19世紀にブレゲによって開発された機構です。ガンギ車とテンプを特殊キャリッジに収め、そのキャリッジそのものを回転させ重力や向きによる差を解消しよう、という原理。使用パーツが増えたり、巧みな設計力が必要なことから、非常に製造が難しいコンプリケーションです。
そのトゥールビヨンを4つ備えた、というのだから、もはや説明不要の複雑さと言えるでしょう。ちなみに673個のコンポーネントで構成されています。また、回転はよくある一分に一回ではなく、36秒で一回転となります。しかも、それぞれが独自の速度で稼働しているのです。
複数のメカニズムを同時に起動する、というのは非常に高い技術力が要されます。しかも、時間精度が狂ってしまっては本末転倒ですね。それを実現したのが三つのディファレンシャルギアです。
ディファレンシャルギアとは、車などに使われる差動装置です。デフギアなどと呼ばれますね。一つのエンジン出力を二つの異なった回転速度に振り分けるためのデバイスで、ハリーウィンストンは一個を左側二つのトゥールビヨンに、もう一個を右側二つに、そしてケース中央にさらに一個デフギアをセッティングし、4つのトゥールビヨンを調整。時分秒を正確に刻める仕様にしたのです。
出典:https://www.harrywinston.com/en
また、複雑機構となると、えてしてパワーが弱くなりがち。そこを、高速回転のツインバレルを使用することによって、高精度と十分な動力を両立することとなりました。
こういった複雑精緻な機構もさることながら、このトゥールビヨンの「魅せ方」にも、同社ならではのこだわりを感じさせます。
縦39.1mm×横53.3mm×厚さ17.6mmというボリューミーで大胆なスクエア型のサファイアクリスタルにトゥールビヨンおよび時分・日付を整然と配置し、まるで一幕の舞台を見ているように錯覚させられます。
12時位置と6時位置から伸びるブリッジはしっかりと、しかしながら最小限スリムに設計され、トゥールビヨンの鑑賞を妨げません。
なお、ホワイトゴールド、ローズゴールドの他、ウィンストニウムという素材からも限定1本で生産されることとなりました。
ウィンストニウムとは、ハリーウィンストンの独自素材で、プラチナベースの「白の輝き」をより増したものとなります。
内外ともに、歴史に残る逸品と言えるでしょう。
ハリーウィンストン2019年新作 アヴェニュー
アヴェニュークラシック 20周年記念 ムーンフェイズ
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:縦36.12mm×横21.4mm
素材:ホワイトゴールド/ローズゴールド
ムーブメント:Cal.HW4702
駆動方式:クォーツ
防水:3気圧
その他:限定モデルあり
女性はみんな大好きハリーウィンストン。中でも、アヴェニューは格別の輝きを放ちます。
ご存知アヴェニューは、ハリーウィンストンの時計部門の顔であり、ニューヨーク本店の玄関ドアをモチーフにした優美なレクタンギュラーケースが特徴です。
ゴールドやダイヤモンドといった極上の素材を使うことで他メーカーにはない、ジュエリーアクセサリーのような魅力を獲得しています。
そんなアヴェニュー、実は2019年で20周年を迎えます。
そんな節目の今年に、超高精度ムーンフェイズを携えた新作が計7本リリースされています!
出典:https://www.harrywinston.com/en
このクォーツムーンフェイズ、なんと表示誤差は4.38年に1日とのこと!ムーンフェイズはなかなか使う機会は少ないかもしれません。デザイン面でご購入される方が多いかもしれませんね。そんなところも手を抜かず、高精度にこだわりぬくのがさすがハリーウィンストン。さらに、ムーンフェイズのインダイアル上にスモールセコンドを追加したことで、より華やかな逸品になりました。
全部で7モデルとなり、それぞれが非常に美しいダイヤモンドをたたえます。
いつかは着けたい。そんな女性としての憧れはまだまだ健在ですね。
出典:https://www.instagram.com/harrywinston/
なお、「20周年」とは打ち出されてませんが、同デザインアイデンティティと同ムーブメントで打ち出したローズゴールド・ホワイトゴールドモデルも6本ラインナップされています。
アヴェニューCミニ 20周年記念 ムーンフェイズ
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:縦36.12mm×横21.4mm
素材:ホワイトゴールド/ローズゴールド
ムーブメント:Cal.HW5101
駆動方式:クォーツ
防水:3気圧
アヴェニューCをダウンサイジングして、より女性らしく、より繊細な装いとなったアヴェニューCミニ。こちらも、20種年記念モデルが発表されました!
マザーオブパールの魅力を最大限引き出したかのような、美しさきわだつ文字盤が何よりの特徴です。と言うのも、今年はハリーウィンストンの文字盤への注力が非常に目立つ年で、ジュエラーとしての矜持のようなものを感じさせます。
クォーツを使うことで薄型を実現しており、どんなファッションでも上手にマッチしてエレガンスを演出してくれるでしょう。
アヴェニューCミニ も、記念モデルの他レギュラーに新作が4本追加されています。
ハリーウィンストン2019年新作 エメラルド
エメラルド オートマティック
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:縦39.3mm×横33mm×厚さ7.59mm
素材:ローズゴールド/ホワイトゴールド
ムーブメント:Cal.HW2003
駆動方式:自動巻き
パワーリザーブ:約40時間
防水:3気圧
レディースハリーウィンストンのエントリーモデルとしても知られるエメラルド。ケースのボリュームをアップさせた33mmモデルを新たに追加しました!
シリーズ名通り、エメラルドカットをモチーフにしたケースは33mmと確かにレディースとしては大型ですが、厚さはなんと8mm程度!自動巻きにもかかわらず、異例の薄さです。
ハリーウィンストンが大切にするエレガンスと、高い時計製造技術が上手にマッチする逸品に仕上がりました。
3針+日付のみ、文字盤に目立つジュエリーセッティングはなし、と、アヴェニューなどと比べるとシンプルかもしれませんが、サンレイ仕上げが施されたフェイスは美しく、また、視認性も申し分ありません。
なお、ブルータイプはグラデーションがかかっており、角度によって表情を変える一面を持ちます。
エメラルド クォーツ
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:縦39.3mm×横33.3mm×厚さ6.72mm
素材:ローズゴールド/ホワイトゴールド
ムーブメント:Cal.HW5104
駆動方式:クォーツ
防水:3気圧
同じく33mmエメラルドの、クォーツモデルもラインナップされております。
自動巻きよりさらに薄く、利便性は高いとあって、こちらもかなり人気が出そうです。
クォーツモデルはラグ・ベゼルにダイヤモンドをセッティングしたハイエンドラインも追加されております。
ハリーウィンストン2019年新作 ミッドナイト ヨゾラ オートマティック
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:直径42mmまたは直径39mm×厚さ9.06mm
素材:ホワイトゴールド
ムーブメント:Cal.HW2008
駆動方式:自動巻き
パワーリザーブ:約72時間
防水:3気圧
その他:世界限定各10本生産
ミッドナイトはクラシックな、シンプルで気品溢れる往年の名作シリーズです。
そんなミッドナイトから、同社初となるコラボレーションモデルが2019年新作として登場しました!コラボ相手は、『中屋万年筆』です。
中屋万年筆とは、オーダーメイドを中心に手掛ける、手作り万年筆専門店です。熟練の万年筆職人たちが2000年に立ち上げたブランドで、世界的に高い人気と知名度を誇ります。
中屋万年筆の製品には蒔絵技法を活かしたアーティスティックなデザイン万年筆があるのですが、その蒔絵を文字盤上で表現手法として採用しました。
漆塗りされたマザーオブパールベースの文字盤には、ハリーウィンストンのニューヨーク本店のファサードが表現された、とのこと。
42mmサイズと39mmサイズそれぞれ10本限定生産となっており、アメリカと日本の工芸技術が融合した美術工芸品のような新作です。
ハリーウィンストン2019年新作 プルミエール
プルミエール ロータス オートマティック
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:直径31mm
素材:ホワイトゴールド/ローズゴールド
ムーブメント:Cal.HW2010
駆動方式:自動巻き
パワーリザーブ:約40時間
防水:3気圧
今年のハリーウィンストンの文字盤がすごい。そんなことを改めて感じさせられるのが、プルミエールから出た数々の華やかな新作でしょう、
プルミエールは1989年から続くロングセラーで、「第一の」というシリーズ名通り、同社のシンボル的存在。様々なデザイン・機構のモデルが誕生していますが、中でも神聖な花として知られるロータス(蓮)モチーフデザインは美しくポエティックなことで高名です。
そんなロータスをダイヤモンドとマザーオブパールを駆使し、まるで文字盤上で咲いているような花姿を実現しました。
ホワイトゴールドモデルはブルー、ローズゴールドモデルはブラウンが差し色となっており、クラシックながら洗練された美をも感じさせます。
なお、多くのハリーウィンストンモデルに言えることですが、デザインのみならず高性能のムーブメントを使用しているのも嬉しいところ。こちらの新作プルミエールに搭載されているHW2010はフレデリック・ピゲ社製で、高い信頼性を誇ります。
とにかく特別な一本が欲しい。そんな女性に贈りたい一本です。
プルミエール マイクロモザイク オートマティック
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:直径36mm
素材:ホワイトゴールド/ローズゴールド
ムーブメント:Cal.HW2008
駆動方式:自動巻き
パワーリザーブ:約72時間
防水:3気圧
メンズ向けプルミエールの新作は、マイクロモザイクを文字盤上で表現した絵画的な逸品です!
マイクロモザイクとは、ローマ時代に端を発する歴史あるイタリアン・デザイン。ブローチやインテリアのモチーフなどに用いられてきました。
ハリーウィンストンは、この由緒正しいマイクロモザイクを、文字盤上に手作業で作り上げたと言います。
ハリーウィンストンらしくダイヤモンドを随所にあしらうことで、さらに極上の輝きを有することとなりました。
小径サイズのため、ちょっとしたパーティーなどフォーマルシーンにも使えそうです。
プルミエール プレシャス ピーコック(クジャク)
出典:https://www.harrywinston.com/en
スペック
ケースサイズ:直径36mm
素材:ホワイトゴールド/ローズゴールド
ムーブメント:Cal.HW2008
駆動方式:自動巻き
パワーリザーブ:約72時間
防水:3気圧
最後にご紹介するのは、孔雀を大胆にあしらったプレシャスラインのプルミエールです。ガラス製マイクロモザイクも併せてモチーフとなっており、人類のデザインの歴史と現代ウォッチが巧みに絡み合った至極の一本。
ハリーウィンストン製品の魅力のうちの一つは、何百年後も語り継がれるであろうこと。こちらの新作も、そんな家宝のような作品に他なりません。