「初めてのウブロでおすすめモデルはある?」
「クラシックフュージョンの魅力について知りたい」
ウブロに憧れている、という男性は多いもの。
他社とは一味も二味も違うかっこいいデザイン。
スーツの袖口からも目立つ存在感。
伝統と革新を融合させるブランド理念・・・
一流スポーツ選手や芸能人のウブロ愛好家も少なくありません。
ただ、初めてウブロを購入しようと思った時、存在感が強すぎると感じる方もいるようです。
そんな方におすすめしたいのがクラシックフュージョンですが、その魅力について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
ウブロ=ビッグバン感がありますが、クラシックフュージョンもまぎれもなく同社を代表する銘モデル。
初めてウブロあるいは高級時計をご購入される方に手にとっていただきたい一本です。
この記事ではクラシックフュージョンの魅力について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
人気モデルや価格帯の紹介もしますので、ウブロの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
ウブロ クラシックフュージョンってどんな時計?
「クラシック」をフュージョン(融合)する、という名前の当シリーズ。ビッグバンより後にリリースされ、現在もビッグバンの影に隠れがちですが、そのオリジナルはウブロの創業までさかのぼります。
1979年、イタリア人のカルロ・クロッコ氏が、スイスに創設したのがウブロです。ブランド名はフランス語で「舷窓(げんそう。船の採光用の小窓)」という意味。デビュー翌年のバーゼルワールドにて、舷窓をモチーフとした「クラシック」という時計を打ち出しました。このクラシック、当時はまだ珍しかったステンレススティールケースを使っていたこと。ベゼルやエンドピースにビスを打ち、舷窓を再現した斬新なデザインであったこと。そして当時としてはありえないラバーをベルトにしていたことから、大きな話題を呼びました。
もっとも、当時時計界から理解は得られず、もっぱらファッション業界から熱烈な支持を集めていたようですが・・・
このクラシックを現代風にリファインしたモデルこそがクラシックフュージョンなのです。
ちなみにクラシックフュージョン誕生以前にクラシック トラディションというモデルが発表されていることからも、ウブロがブランド処女作を特別に思っていたことがわかりますね。
「リファイン」とは言いましたが、もともとのクラシックとは大きく異なりスポーティーさが強まります。しかしながらビッグバンとも大きく異なります。
クラシックフュージョンを見ると、ビッグバンと比べて非常に薄型でシンプルな構造をしていることがわかるでしょう。
様々な素材やパーツを多重するビッグバンと違って、クラシックフュージョンを形成するパーツは大きく3つで、さらにベゼルとケースを繋ぎとめる耳を持ちます。ベゼルとケースはポリッシュとサテンとで仕上げを分けて高級感を出してはいますが、ビッグバンのように異素材同士を組み合わせるという手法ではありません。結果として、とてもシンプルに落ち着いています。
左:クラシックフュージョン/右:ビッグバン
また、カーボンやマット仕上げを利用しているビッグバンの文字盤と異なり、クラシックフュージョンはモデルにもよるものの、サンレイ仕上げが施された、とてもドレッシーな文字盤をしています。
つまりクラシックフュージョンとは、伝統的な腕時計に近く、スポーツウォッチでありながらドレスウォッチの側面をも持ち合わせているモデル、ということになります。
さらに、ケースサイズは33mm・38mm・42mm・45mmの4展開となっており、女性や腕の細い方でもウブロを楽しめる、というアドバンテージも(ビッグバンは42mmまたは45mm)。特に38mmサイズの誕生は、近年小径ケースが流行っていることもあり、クラシックフュージョン人気を押し上げることとなりました。
とは言え、クラシックフュージョンも長年ウブロの顔を張ってきただけあり、様々な派生モデルが出ています。後述しますがビッグバン ウニコのように文字盤をスケルトナイズしたアエロフュージョン。リチャード・オーリンスキー氏や皮革メーカー「ベルルッティ」とのコラボモデルなど・・・中にはスポーティーが強くなったモデルもあり、年々購入層を広げています。
ウブロ クラシックフュージョンの魅力
ウブロ クラシックフュージョンの魅力は様々ですが、大きく分けると「デザイン」「価格」「バリエーション」を挙げることができます。
魅力①デザインが落ち着いており、大人向き
出典:https://www.instagram.com/hublot/
腕が細い、あるいは小柄な方でなくとも、ビッグバンって結構大きいな・・・そう思ったことはありませんか?
2000年代に一世を風靡したデカ厚ケースのトレンドを、パネライやブライトリングなどとともに牽引してきたのはウブロです。そのシンボルとも言うべきモデルがビッグバンです。
現在も大きい時計は男らしさ・かっこよさを表現できるツールであり、大変人気があります。ただ、体格によっては合わせづらかったり、スーツの袖口からはみ出てしまってビジネス向けでなかったりといった側面もあります。特に厳しい職場であれば、ビッグバンはやや目立ちすぎるきらいがありますね。
そこへきてクラシックフュージョンは、薄型で非常にエレガント。落ち着いた大人の時計、といった様相です。
出典:https://www.instagram.com/hublot/
ビジネスシーンにも向いており、ケースサイズ42mmや45mmなど大きめのモデルを選んだとしても、薄型のためスーツから悪目立ちしません。
ちなみにこのケース、実はものすごく完成されていると時計業界でも高評価です。歪みがなく、流麗なケースラインを描いていること。前述の通りポリッシュとサテン仕上げを分けて立体感やクラス感を出していることからも、ドレッシーさが強調されます。
ベルトもラバーは使われてはいますが、表面を革にすることで見た目をクラシックにシフトさせました。
実際、クラシックフュージョンを愛用している芸能人などは、大人っぽい落ち着いた男性が目立ちます。
たとえばアナウンサーの羽鳥慎一さんやタレントの梅沢富美男さんや中丸雄一さんなど・・・落ち着いた方が多いですよね。
ビジネスシーンでの使用をお考えの方は、ぜひクラシックフュージョンをご選択ください。
魅力②低価格
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ウブロは時計ブランドの中では、比較的高価格帯に位置します。特にビッグバンなどの新品の平均単価は150万円前後。リーズナブルなものでも、90万円は用意したいところですね。
また、中古であっても大きく値段が下がりません。
その分資産価値が高く、しかもその価値が落ちづらいこと。加えてコンスタントに人気があるため、どの時計買取店でもリセールしやすいことなどに繋がりますが、初めてウブロ・あるいは高級時計を購入する、という方は、なかなか手が出せないのも事実ですよね。
そこへきて、クラシックフュージョンは、ウブロの中ではエントリーモデル的立ち位置で、低価格です。
新品の平均価格は100万円をきる程度ですが、シンプルなモデルであれば50万円台~のものも。このあたりだったら、初めての時計としても十分常識的なプライスレンジではないでしょうか。
ちなみにシンプルな方が衝撃などに強くメンテナンスコストも安価になるため、予算に限りがある方は3針モデルをぜひご検討ください。
魅力③バリエーションが豊富
出典:https://www.instagram.com/hublot/
これはウブロ全般に言えることですが、カラーや素材などにバリエーションをつけ、お気に入りの一本を見つけやすい、という特性があります。
例えばシンプルな3針+デイトモデルであっても、文字盤カラーはもちろん、ケース素材にチタンやキングゴールドなどが用意され、予算によってお好きな一つを楽しめます。
また、機能面でもクロノグラフにムーンフェイズ、パワーリザーブインジケーターと言ったコンプリケーションなど、豊富なバリエーションをラインナップに加えています。
時計を購入する方の中には、こういった機能性を重視する方、あるいは「人とかぶらない」を重視する方など、様々です。ウブロはそこを理解して、消費者に豊富な選択肢を用意することで購入層をさらに拡大しています。
実はウブロはシリーズ自体はそう多くはなく、ほとんどがビッグバンかクラシックフュージョンの派生です。
しかしながらそこにエッセンスを加えることで、どんな人でも「これだ!」と思うウブロに出会えるのです。
ウブロ クラシックフュージョンの派生シリーズ~アエロフュージョンやベルルッティなど~
前項でもご紹介したように、クラシックフュージョンは多彩な派生シリーズを用意しています。
一時的な限定モデルもありますが、非常に人気が高く、比較的手に入れやすいものをご紹介いたします。
①アエロフュージョン
これは文字盤をスケルトン化したもので、ウブロお得意の手法です。ビッグバンでもウニコと呼ばれる、自社製ムーブメント搭載機に用いられています。
よく「ウブロはデザインだけでムーブメントは大したことない」みたいな誤解がありますが、これは間違いです。むしろパーツ一つひとつを丁寧に磨いており、きちんと表面から見て美しいムーブメントに仕上げています。
また、「受け」「ブリッジ」などを黒くしたり、ツヤ消ししてあえて目立たなくしたりすることで、ムーブメント自体をデザインのアクセントとして用いるのも、ウブロならではの工夫です。
※ムーブメントパーツの要所に黒が用いられ、オールブラックを形成している。
なお、「スケルトンモデルが欲しい!」と思った時、ビッグバンのウニコだと自社製ムーブメントを使っているため高額です。でも、アエロフュージョンであればETA供給の汎用ムーブメントを使っているため、価格が抑えられているのも嬉しいポイントですね!
②ベルルッティ
出典:https://www.instagram.com/hublot/
ウブロは他メーカーや業種と「融合」することも得意です。
これまでワールドカップなどのスポーツ界やフェラーリなどとコラボレーションすることで、その業種のファンもウブロ購入層に取り込んできました。
ベルルッティとのコラボレーションも、そういった戦略的な融合ではありますが、これがクラシックフュージョンのコンセプトと非常によくマッチしており、2016年にコラボ開始するやいなや、瞬く間に人気を博しました。
ベルルッティは、「靴の宝石」とも称される、フランス パリの高級紳士靴ブランドです。1895年に創業して以来、ケネディ一族など世界中のセレブリティに愛されてきました。
現在では靴のみならず、財布やバッグなども手掛けているのですが、ベルルッティの魅力はなんといっても上質なレザーにあり。美しくエレガントで、丈夫でありながらも滑らか。使えば使うほど味わいが増すというベルルッティの品質は、まさにクラシックフュージョンそのものですね。
出典:https://www.facebook.com/HublotJapan/
ベルルッティモデルは、ただベルトにだけ同社の革が用いられているのではなく、文字盤にそれが使われていることが大きなポイント。そのためメタルやシェルなどとは全く異なる質感を手に入れました。
ちなみにベルルッティ購入者には、メーカーから大きな「靴箱」が届くことが特徴です。
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この付属品の中には靴磨きのためのクリームやブラシが一式取り揃えられます。
こういった「おまけ」から、コレクターズアイテムとしても高い注目を集めています。
③オーリンスキー
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リチャード・オーリンスキー氏は、フランスの現代アーティストで、とりわけ彫刻技法に一家言持つことで知られています。
そんな氏とのコラボが2018年から始まりましたが、オーリンスキー氏が得意とする切子加工を用い、アエロフュージョンのケースにファセットが作られました。この加工が施されることによって、まるでブリリアント・ダイヤモンドのような優美さ。そして遠目で見てもそれとわかるクラス感・存在感を獲得しました。
ほとんどが限定100本~200本ほどの生産と、きわめて少ない製造量となっております。
特別な切削工程が用いられているため、量産が難しいことが大きな要因です。
そのためウブロの中でも、屈指の稀少性を持つと言っていいでしょう。
ウブロ クラシックフュージョンの人気モデル
最後に、当店GINZA RASINで人気の高いクラシックフュージョンモデルをご紹介いたします!
①クラシックフュージョン チタニウム 45mmサイズ
【材質】チタン
【ケースサイズ】直径45mm×厚さ10.5mm×重さ98g
【文字盤】黒・青・緑・グレーなど
【ムーブメント】自動巻きムーブメントCal.HUB1112、パワーリザーブ約42時間
【防水性】5気圧
【機能】3針、日付
クラシックフュージョンの一番人気はコレ!45mmサイズとボリューミーながら、クラシックフュージョンらしい薄型ケースのため、むしろ落ち着きの方が強まります。また、チタン素材を使っていることもポイント。チタンはステンレススティールに比べてとても軽量で、45mm×自動巻きムーブメント(クォーツよりパーツが多いので思い)にもかかわらず重量は100g以下。とても爽快に着けられます。
ちなみにカラーバリエーションがあり、青文字盤が一番人気ですが、使いやすい黒やオシャレなグレー(レーシング)も高い支持率を得ています。
定価は80万円超えですが、新品並行相場は58万円程度~。
なお、45mmサイズは大きすぎる、と言う方は、42mmサイズのクラシックフュージョン(型番が542~から始まる)をお選びください。スペックや価格帯はそう大きくは変わりません。
②クラシックフュージョン クロノグラフ チタニウム
【材質】チタン
【ケースサイズ】直径45mm×厚さ13mm×重さ117g
【文字盤】黒・青・グレー・オパーリンなど
【ムーブメント】自動巻きムーブメントCal.HUB1143、パワーリザーブ約42時間
【防水性】5気圧
【機能】2針、スモールセコンド、日付、クロノグラフ
クラシックフュージョン二番人気はこちらのクロノグラフです。
珍しい二つ目インダイアルで、かなりオシャレに仕上がっていますね。ケース構造は3針モデルと共通のため、やはり上品な薄型に収まっています。
複雑機構となるため価格帯はやや上がり、80万円前後~。ただ、同程度の価格帯のクロノグラフはジラールペルゴやIWCなど名門ばかり。ウブロもこういった一流メーカーと遜色ない品質・ステータスの時計をラインナップしているブランドですので、思い切って購入してみてはいかがでしょうか。
なお、クロノグラフモデルも42mmサイズも豊富に出回っておりますので、好みに合わせてお選びください。
③アエロフュージョン チタニウム クロノグラフ525.NX.0170.LR
【材質】チタン
【ケースサイズ】直径45mm×厚さ13mm×重さ116g
【文字盤】スケルトン
【ムーブメント】自動巻きムーブメントCal.HUB1155、パワーリザーブ約42時間
【防水性】5気圧
【機能】2針、スモールセコンド、日付、クロノグラフ
アエロフュージョンのチタンケースモデルです。
機械が文字盤側から見えることで、とても近未来的でかっこいい意匠に仕上がっていますね。前述の通り、ウブロはムーブメントの仕上げや加工にもこだわりがあります。そのため見て楽しい機械としても完成されており、ウブロのセンスがいかに高いかがよくわかります。
ただ、アエロフュージョンはハイエンドモデルであるため、相場は110万円~。また、製造本数がとても多いモデルではないため、本当に欲しい方は見つけた時にすぐ買いましょう!
④アエロフュージョン ウニコ ブラックマジック 525.CM.0170.LR
【材質】セラミック
【ケースサイズ】直径45mm×厚さ14mm×重さ131g
【文字盤】スケルトン
【ムーブメント】自動巻きムーブメントCal.HUB1155、パワーリザーブ約42時間
【防水性】10気圧
【機能】2針、スモールセコンド、日付、クロノグラフ
同じくアエロフュージョンから、ブラックセラミックを使用し、精悍なオールブラックを獲得したモデルです。
ムーブメントパーツも黒く仕上げされており、どこから見ても真っ黒な様相を、「ブラックマジック」と同社は名付けました。
かなり斬新な意匠ですが、黒はどんな色とも合わせやすいため、ファッションの邪魔をしないのも嬉しいですね。
⑤クラシック フュージョン ベルルッティ スクリット キングゴールド 521.OX.0500.VR.BER17
【材質】キングゴールド
【ケースサイズ】直径45mm×厚さ14mm×重さ190g
【文字盤】ブラウン
【ムーブメント】自動巻きムーブメントCal.HUB1143、パワーリザーブ約42時間
【防水性】日常生活用防水
【機能】2針、スモールセコンド、日付、クロノグラフ
2017年に登場した、ラグジュアリーなクラシックフュージョン ベルルッティモデルです。
ベルルッティの上質な皮革に、ウブロが誇るキングゴールドがフュージョンされました。キングゴールドとは同社の独自配合によって生み出されたカラーゴールドで、妖艶な輝きを放つことが特徴です。
ゴールド素材を使っているため高価格なこと。加えて稀少性も高いですが、一生のパートナーにもなる、極上の一本であることに間違いありません。
まとめ
ウブロの銘シリーズ・クラシックフュージョンについてご紹介いたしました。
クラシックフュージョンとはウブロが1979年に創業した当時のファーストモデルを現代風にリファインしたものであること。ビッグバンとは打って変わって薄型×ドレッシーなモデルであること。アエロフュージョンやベルルッティとのコラボモデルなど、多くの派生型があることをご理解いただけたでしょうか。
クラシックフュージョンは新品・中古ともに非常に流通量が豊富ですが、大変人気が高く、当店でも在庫確保に頑張っている状態です。
そのため気になるモデルがありましたら、お問合せだけでもどうぞ!
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年