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WEBマガジン, 新美貴之, パネライ, ウブロ, オメガ, ジラールペルゴ, その他

究極のコラボレーション。フェラーリとウブロの関係性について調べてみました

最終更新日:

「フェラーリとウブロってどんな関係なの?」
「フェラーリ×ウブロのコラボモデルの魅力について知りたい」

1979年に創業され、時計ブランドの中では新参者ともいえるウブロ。

これまでウブロは各業界のトップリーダーたちとパートナーシップを結び、独創的な限定モデルを数多く誕生させてきました。

そんなウブロのパートナーシップの中でひと際目立つ存在があります。

それは世界屈指の自動車メーカー「フェラーリ」です。

フェラーリは過去にジラールペルゴ、パネライとコラボレーションを果たしており、自動車メーカーの中でもかなり積極的に「腕時計」に関わってきた歴史を持ちます。

そんなフェラーリとウブロの関係について知りたいという人は多いのではないでしょうか。

同じ志を分かち合う、超一流同士のコラボレーションは大きな相乗効果を生んでいます。

この記事ではフェラーリとウブロの関係について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。

コラボモデルの紹介もしますので、ウブロの時計に興味がある方はぜひ参考にしてください。

フェラーリ ウブロ

 

フェラーリと時計メーカーの関係

「高級時計」と「高級車」は価格帯が似ており、同じような購入者層を持つことが特徴です。そのため、パートナーシップ契約を結ぶことで”相乗効果”を得ることができます。

時計メーカーは自動車メーカーの知名度を利用することで販路の拡大が見込め、対して自動車メーカーは自社の認知度やステータス性を向上されることが可能です。双方にメリットがあるため、近年では多くの時計メーカーと自動車メーカーがコラボレーションすることが増えてきています。

コラボレーションウォッチ

フェラーリもその例に漏れず、現在までジラールペルゴ・パネライ・ウブロの三社とパートナーシップを結び、限定モデルを数多く製造してきました。現在はウブロのみと契約を結んでおり、毎年のように最高品質のコラボレーションモデルを発表しています。

時計メーカーとの結びつきが強いフェラーリですが、なぜそこまで時計メーカーと積極的に提携を果たしているのでしょうか。その理由を探すため、まずはウブロと契約する以前にパートナーシップを結んでいたジラールペルゴ・パネライとの関係を見てみましょう。

フェラーリ コラボレーション 時計

出典:https://www.hublot.com/

 

フェラーリとジラールペルゴ

フェラーリが最初にコラボレーションを果たした時計ブランドは老舗時計ブランド「ジラールペルゴ」。1995年に初めて連携を果たしており、それまであまり知名度が高くなかったジラールペルゴの名を世に知らしめました。

当時のジラールぺルゴの社長はルイジ・マカルーソ氏。彼はF1レーサーとして活躍していた経歴をもつ時計業界では異例の存在でした。そして実はルイジ・マルカーソ氏は当時のフェラーリの社長と友人関係にあり、フェラーリと時計メーカーのコラボレーションはこの「友人関係」から始まったとされています。

今でこそ時計メーカーが異業界とコラボレーションすることは一般化していますが、その礎を築いたのは”フェラーリとジラールペルゴ”のコラボレーションといわれるほど効果は絶大だったのです。

このコラボレーションは約10年ほど続き、数多くのコラボモデルが世に輩出されました。

ジラールペルゴ フェラーリ
ジラールペルゴ フェラーリクロノグラフ 8020 Girard Perregaux

文字盤の12字位置にフェラーリの「跳ね馬」ロゴが入ったモデル。完全自社製造による高い精度とブルーダイヤルのスポーティーなフォルムはが人気を博しました。コラボモデルにより、ジラールペルゴの知名度は大きく向上。まさに、ジラールペルゴにとってフェラーリとの提携は大成功だったと言えます。

 

フェラーリとパネライ

次にフェラーリが連携を果たしたのは「パネライ」。デカ厚時計のブームと共に2006年から連携をスタートさせ、「フェラーリウォッチ・エンジニアリング バイ オフィチーネパネライ」という本家パネライとは別ラインとして製造販売を行いました。

世界的に名高いスポーツカーの名門フェラーリと、同じくイタリアで誕生した名門ウォッチメーカーパネライ。 同じ伝統を共有する両者が、手を組み誕生したコラボレーションモデルは大きな話題となりました。

しかし、ミリタリーウォッチとしてのパネライを愛する時計ファンからはこのコラボレーションに否定的な意見もあり、わずか数年の製造でコラボレーションは終了してしまっています。そのため、いずれレアモデルとして価値が上がる可能性もございます。

パネライ フェラーリ パーペチュアルカレンダー 世界限定247本  FER00015
パネライ フェラーリ パーペチュアルカレンダー 世界限定247本  FER00015

世界247本限定で発売されたレアモデルがこちら。クルー・ド・パリ仕上げの文字盤はフェラーリのメーターをモチーフにデザインされ、12時位置にフェラーリロゴと跳ね馬マークが誇らしげに配されています。永久カレンダーを搭載しており、外観の美しさだけでなく機能性も高い逸品です。

 

フェラーリとウブロのコラボレーション

そして2011年。遂にフェラーリは自社にとって「究極のパートナー」となる”ウブロ”とパートナーシップ契約を結びます。ジラールペルゴやパネライにはなかった革新的でスポーティーなウブロのデザイン性はフェラーリのイメージにまさにピッタリ。お互いの世界観を併せ持つ”新たなる時計の価値観”を作り上げることに成功しました。

ウブロ フェラーリ コラボレーション

出典:https://www.hublot.com/

その成功の裏側にはウブロの現会長のジャン・クロード・ビバー氏の存在は大きいでしょう。2004年にウブロのCEOに就任したビバー氏は”時計界のスティーブ・ジョブズ”と呼ばれるほどの超大物。老舗時計ブランドであるブランパンを再興させ、更にはオメガにて有名アスリートをアンバサダー(大使)に起用して広告を打ち立てる「アンバサダー戦略」を主導した世界でも有名な敏腕経営者だったのです。

ジャン・クロード・ビバー

出典:https://www.tagheuer.com/

ビバー氏はウブロでもその敏腕ぶりを発揮し、人気コレクション「ビッグバン」を開発。ウブロを世界の超一流時計メーカーに成長させました。そして、アスリートやクラブチーム、ミュージシャンといった各業界のトップランナーたちとパートナーシップ契約を結ぶことにより、「成功者が身に着ける腕時計」というイメージを確立することに成功しています。

おそらくビバー氏はフェラーリとのコラボレーションによる”成功するビジョン”が強く見えていたに違いありません。実際にフェラーリとの連携は大成功を収め、お互いが主催者となったコラボレーション・イベントが130回以上も開催されました。

こうして生まれた新たな相乗効果は”販売地域の拡大”や”売上げの増加”など、互いに大きな成果を上げていきます。

 

コラボレーションモデルの紹介

2011年から現在まで、ウブロとフェラーリのコラボレーションモデルは数多くの製作されました。ここではその一部を紹介しようと思います。

 

ウブロ ビッグバン フェラーリ スペアチーレ グレーセラミック 401.FX.1123.VR

ウブロ ビッグバン フェラーリ スペアチーレ グレーセラミック
ウブロ ビッグバン フェラーリ スペアチーレ グレーセラミック 401.FX.1123.VR

世界限定250本で販売されたフェラーリとのコラボレーションモデルです。文字盤9時位置のフェラーリエンブレム「跳ね馬」がファンにはたまらない仕様となっております。ケースには新素材のグレーセラミックを採用。ムーブメントには自社の研究・開発部門で独自に開発された完全自社製ムーブメント“ウニコ”を搭載しております。

 

ウブロ ビッグバン フェラーリ ホワイトセラミック カーボン 401.HQ.0121.VR

ウブロ ビッグバン フェラーリ ホワイトセラミック カーボン 401.HQ.0121.VR
ウブロ ビッグバン フェラーリ ホワイトセラミック カーボン 401.HQ.0121.VR

世界500本限定で製作されたコラボモデル。ホワイトセラミックカーボンで作られたケースがスタイリッシュな印象を与えます。ダイアル9時位置にフェラーリのエンブレムがセットされ、針やインデックスもフェラーリのメーターを模したデザインとなっています。

 

ウブロ ビッグバン フェラーリ チタニウム カーボン 401.NQ.0123.VR

ウブロ ビッグバン フェラーリ チタニウム カーボン 401.NQ.0123.VR
ウブロ ビッグバン フェラーリ チタニウム カーボン 401.NQ.0123.VR

ガラスはレッドサファイヤクリスタルを採用し、独特な雰囲気を放つ人気コラボモデル。ベルトはワンタッチで交換が出来るタイプのため、気分に合わせて簡単に脱着できます。

 

フェラーリがパネライ・ウブロと提携した理由

フェラーリはジラールペルゴとの連携の成功により、時計メーカーとの結び付きを強めました。その後、パネライ・ウブロとのコラボレーションを実現しますが、この2つの時計ブランドには共通点があります。

それは、「現在の時計界のトレンドであること」です。

ウブロ 時計

出典:https://www.hublot.com/

物事には流行り廃りがあります。それは時計にも当てはまり、時代によって求めらるものは大きく変わってきました。例えば、今から4.50年前に製造された古い時計はケースサイズが35mmほどが一般的でしたが、2000年位からは40mmを超えるデカ厚時計が流行。現在はスポーティーなモデルが各時計ブランドの売れ筋になっています。

フェラーリは2006年にパネライとの連携を果たしていますが、この当時は”デカ厚ウォッチが流行った時期”であり、パネライの勢いが1番強かった時期です。自動車界を牽引するフェラーリは、コラボレーションする時計メーカーにも時計界を牽引している存在であることを求めていたと思われます。

そして、フェラーリは2011年にウブロとコラボレレーションを果たします。パネライと連携を図った時と同じく、現在「時計界のトレンド」として申し分ない輝きを放つウブロに目を付けたことは必然といえるかもしれません。

 

まとめ

ウブロとフェラーリ。同じ志を分かち合う超一流同士のコラボレーションは大きな相乗効果を生んでおり、現在もこのパートナーシップ契約は、お互いにとって極めて有意義なものであり続けています。

そして、ウブロCEOのジャン・クロード・ビバー氏はこのコラボレーションについてこう語っています。

「多彩な相乗効果を生むこのコラボレーションが、ウブロが進んでいくための強力な後押しを与えてくれている」と。

ウブロとフェラーリのこだわりのコラボレーションはまだまだ始まったばかり。これからの更なる活躍に注目していきましょう!

当記事の監修者

新美貴之(にいみ たかゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長

1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年


 

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