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伝統的な時計製造と革新的なコンセプトを「Fusion」させることで、時計業界に新しい価値観を築き上げてきたウブロ。近年では自社製ムーブメント「ウニコ」を核に、傑出した新作の数々を打ち出しています。
そんなウブロが2022年、新作モデルを発表しています!
3月30日~開催中の大規模見本市Watches & Wonders Geneveはもちろん、独自見本市LVMH Watch Week 2022にて繰り広げられた、至極のタイムピースを一挙にご紹介いたします!
目次
2022年ウブロ新作①スクエア・バン ウニコ
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スペック
外装
型番: | 821.NX.0170.RX他 |
ケースサイズ: | 直径42mm |
素材: | チタンまたはキングゴールドまたはセラミックス |
文字盤: | スケルトン |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal. HUB1280 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約72時間 |
機能
防水: | 10気圧 |
予価: | 2,684,000円~(税込) |
2005年、ウブロの名を世に知らしめるきっかけとなったビッグバンが誕生したことは、既にご存知の諸氏も多いでしょう。
多層構造のケース,異素材同士の組み合わせ,一目でビッグバンとわかる強烈なアイデンティティ・・・こういった鮮烈な特徴を有していたビッグバンは、時計業界のデザインやコンセプトにも大きな影響を与えていくこととなりました。
そんなウブロ ビッグバンから、全く新しいコレクションが出ています!その名もスクエアバンです!
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多層構造によって立体的になったケースや特徴的なベゼルのビス,随所にあしらわれた異素材は健在ですが、スクエアフォルムになったことでビッグバンとは印象がずいぶん変わっていますね。
ウブロのCEOリカルド・グアダルーペ氏曰く「全くユニークなタイムピースを製作するために」、スクエアバンの開発に取り組んだとのことです。
スクエア型の時計は、現在では他社からもラインナップされています。
しかしながらビッグバンは多層構造を持っていること。またシースルー文字盤を採用していることなどから、多くの調整が必要であったとウブロは語ります。
もっともウブロは、ベーシックなラウンド型以外にも、様々な形状へと挑戦してきたブランドでもあります。トノー型のスピリット・オブ・ビッグバンが代表的ですが、MP(マスターピース)コレクションというコンセプトモデルでは、時計の概念を超えるようなフォルムを実現しています。
そんなウブロが手掛けたスクエアバン。
形状が変わったからと言ってケースの多層構造に手を抜くことをしていません。まだ実機を見れていませんが宣材写真からは、ビッグバンらしくケース上下にプレートが存在し、また張り出したビス留めベゼルも立体感を強調しています。この多層構造による立体感こそ、ウブロらしさのようにも思います。
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ちなみにスクエア型というのは防水性の確保が難しいとされています。角型パッキンを使わなくてはならず、また通常の丸型ねじ込み式裏蓋のようなものが適用できないためです。
しかしながら、そこはウブロ、スクエアバンでも100m防水を確保することに成功しました。
なお、ベーシックなビッグバンはケースサイズは直径45mm・44mm・42mmですが、スクエアバンでは42mmが展開されています。針はビッグバンと同一とのことです。
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搭載するムーブメントはウブロ社製「ウニコ2」のCal.HUB1280です。
これは2018年、小径用ムーブメントとしてローンチされた新型機で、パワーリザーブ約72時間と高い実用性、そして信頼性を備えます。厚みが抑えられているため、よりスタイリッシュになっていることも特筆すべき点です。
このムーブメントをシースルーの文字盤・裏蓋側から鑑賞できるのも、ウブロらしいアイコニック!ウブロは「魅せるためのムーブメント」をよく理解し、各パーツを仕上げていることはもちろん、モデルによって色調を変えているのも特筆すべき点です。
バリエーションは計6つがリリースされました。
ベーシックなチタン製またはチタン×セラミックモデル。こちらは前者が2,684,000円、後者が2,816,000円です。またラグジュアリーなキングゴールド製が5,016,000円で、同素材にセラミックベゼルを載せたモデルが4,653,000円での提供です(いずれも税込)。
キングゴールドはウブロの独自合金の18Kカラーゴールドです。ピンクゴールドのような柔和な輝きを持ちつつも赤みを強調したことが特徴であり、また加工・仕上げに最適で、安定した美しさをユーザーに見せてくれる特別な素材となっております。
さらに精悍なオールブラックモデルも追加されています!250本限定生産とのことですが、これは手にしたい逸品ですね!
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オールブラックのスクエアバンは素材にブラックセラミックを使用しているのですが、しっかりとサテン仕上げ・ポリッシュ仕上げのコンビネーションを実現しており、さらに針やインデックス,内部ムーブメントのパーツもブラック基調に仕上げられているというのが心憎い点。
ウブロのオールブラックは細かいところまでしっかりとブラックなため美観に優れますが、これは同社が高い時計製造技術を有しているからに他なりません。丁寧な仕上げというのは(しかもセラミックに)、どうしても高いコストや熟達したノウハウが必要となるためです。
なお、全てのモデルにはチョコレート・スクエア装飾が施されたモールド加工のラバーストラップが搭載されています。
このスクエアバンは、新たなるウブロのスタンダードとなっていくことでしょう。
2022年ウブロ新作②ビッグバン インテグラル セラミック 42mm
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スペック
外装
型番: | 451.EX.5129.EX他 |
ケースサイズ: | 直径42mm |
素材: | セラミック |
文字盤: | スケルトン |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal. HUB1280 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約72時間 |
機能
防水: | 10気圧 |
予価: | 2,816,000円(全て税込) |
ここ2年ほど、高級時計ブランドのレギュラーモデルからはあまり出されなかったような、カラフルな文字盤デザインがトレンドとなりました。しかも、パステル調であったりヴィヴィッドであったりと、かなりポップな色味を使うメゾンも少なくありません。
こういったカラフル・テイストは、ともすれば高級感を失いがちです。とは言え各社では高い仕上げ・加工技術を駆使して、高級機としてもオシャレな腕時計としても完成されたプロダクトをリリースしてきました。
一方ウブロでは文字盤ではなく、ケース素材でこの「色の遊び」を実現しました!
選ばれたステージはビッグバン インテグラル。2020年からコレクションに追加された新ラインで、ストラップモデルが多かったウブロにおいて、ケース・ブレスレット統合型機種であったことから今なお話題性の高い一大シリーズとなっております。
チタン製やキングゴールド,後述するイエローゴールド製ビッグバン インテグラルとは、かなり印象が異なることが宣材写真から伝わってくるのではないでしょうか。
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4種の新作はそれぞれ「スカイブルー」「インディゴブルー」「サンドベージュ」「ジャングルグリーン」となっており、これは空・水・土・木の要素を再現しているとのことです。
なお、セラミック製のビッグバン インテグラルがこれまでなかったわけではありません。グレーやブラック等がラインナップされてきます。
そのノウハウがあったためか、新しいビッグバン インテグラル セラミックも丁寧な仕上げや細部に至る加工によって、ポップながら高級感溢れる逸品に仕上がっていると言えるでしょう。事実ビッグバンはパーツがかなり複雑です。これによって多層構造を実現する一方で、細部に至るまで仕上げを施していることが、高級時計として完成されている側面の一つです。
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これをセラミックでやるとなると、かなりのテクノロジーを必要とするものです。しかしながらウブロでは、見事なまでに実現。コンポジットラグやプッシャー,リューズを除いて完全にセラミックで統合された―インテグラルー当モデルは、カラーのみならず、「超高級セラミックウォッチ」というジャンルにおいても鮮烈なインパクトを放ちます。
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ちなみにブレスレットのみ取り上げても、22のセラミックパーツで構成されているとのことで、複雑な一方で細分化によって細部にまで手を加えていることが伺い知れます。写真からでも、リンクの面取りやポリッシュ・サテン仕上げの妙がわかりますね。
搭載するムーブメントは前項に同じく「ウニコ2」とも称される、小径薄型なCal.HUB1280です。こちらも表裏で鑑賞頂けますが、パーツはあえてつや消しすることで、全体のデザインに統一感がもたらされています。
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なお、前述の通り4種がリリースされていますが、それぞれが世界限定250本生産となっております。
スカイブルーは南太平洋を、インディゴブルーはモロッコのマジョレル庭園やシャウエン通り,ラジャスタン(こちらはインド)のブルーシティを、サンドベージュは砂漠やカリブ海の砂浜を、ジャングルグリーンは熱帯雨林をイメージしているとのことです。
ウブロ自身も自負するように、さながら世界旅行を楽しめるような2022年新作となっております。
併せてビッグバン インテグラルにコンビモデルも追加されていたので、ご紹介いたします。
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チタン×セラミックモデルと、キングゴールド×セラミックモデルです。
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随所に用いられたブラックセラミックが、メリハリの効いたデザインとして完成されています。
異素材使いのウブロですが、こういったコンビモデルはあまりなかったため(ベゼルやストラップで異素材同士を組み合わせることは多々ありますが)、また新しい定番を提供してくれたと言えますね。
チタン×セラミックモデルが定価2,816,000円、キングゴールド×セラミックモデルが5,258,000円となっております。
2022年ウブロ新作③ビッグバン トゥールビヨン オートマティック パープルサファイア
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スペック
外装
型番: | 429.JM.0120.RT |
ケースサイズ: | 直径44mm |
素材: | サファイアクリスタル |
文字盤: | スケルトン |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal. HUB6035 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約72時間 |
機能
防水: | 3気圧 |
予価: | 23,287,000円(税込) |
異素材の使い手ウブロにとって、もはや限界はないのでは?そんなことを思わせるのが、サファイアクリスタル製の特別モデルです。
2016年に同素材をケースに用いたビッグバンをリリースして以降、この硬くて傷つきづらく、それゆえ加工がきわめて難しいサファイアクリスタル製モデルを年々発表し続けてきました。
2022年、さらにスペシャルでエクスクルーシブな新作モデルが登場しています!「ビッグバン トゥールビヨン オートマティック パープルサファイア」です!
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2021年にはオレンジサファイアで同機構を実現しましたが、今年はなんとパープルに!とは言え強いパープルではないため、内部機構が「スケスケ」。機械としても、ユニークな腕時計としてもお楽しみ頂けるのではないでしょうか。なお、パープルの色味は酸化アルミニウムとクロムの複合素材によって実現しているとのことです。
加工の難しいサファイアクリスタルであっても、ビッグバンのアイコンでもある複雑な多層構造が実現されているのも素晴らしいですね。
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機構についてもお話しなくてはなりません。
世界三大複雑時計にも数え上げられるトゥールビヨンが搭載されていますが、ウブロらしく一筋縄ではいかないのが、さすがと言うべきか。
ウブロは2007年以降、トゥールビヨンモデルを意欲的に発表していますが、とりわけこのHUB6035は最新機種となり、オンリーウォッチなど特別なモデルでも活躍しています。
手巻き式の多いトゥールビヨンにおいて自動巻きを採用していますが、マイクロローターを12時側にセッティングするという驚くべき仕様を備えているのがミソ。マイクロローターが12時位置に搭載されることでトゥールビヨンの鑑賞を妨げないことはもちろん、これと対になって見た目の面白さをも提供しています。
なお、マイクロローターは通常のセンターローターに比べて小ぶりなため、機械がよく見えるとあって高級機を中心に用いられている手法ですが、センターローターに比べて巻き上げ効率が劣りがち。しかしながらウブロではセラミック製ボールベアリングを採用し、巻き上げ効率を向上。これによって約72時間のロングパワーリザーブをも備えています。
普通バックにくるローターが文字盤側となったことで、裏側からの情景もまた圧巻。
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ウブロは知名度やデザイン面で話題になりやすいですが、実は確かな時計製造技術があってこそ、奇抜なモデルをリリースできるのだということがよくわかる2022年新作です。
蛍光コーティングがあしらわれた針・インデックスのパープルも視認性に長けていますね。
さらにパープルストラップにはウブロが特許取得のワンクリックシステムが採用されているため、工具を用いずにベルト交換が容易にできます。こういった実用面のきめ細かさも、ウブロのウブロたる所以と言えます。フォールディングバックルは軽量で堅牢なチタン製です。
もっとも「実用的」とは言え、こちらは世界50本限定生産。価格も2000万円超と、なかなか気軽にお目にかかれる代物ではないかもしれません。
しかしながらウブロの高度な時計製造技術と、常に進化し続ける革新性。そしてウブロの業界内でのポジショニングが見える逸品ではないでしょうか。
2022年ウブロ新作④クラシックフュージョン オーリンスキー ブレスレット 40mm
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スペック
外装
型番: | 550.NS.1800.NS.ORL22他 |
ケースサイズ: | 直径40mm |
素材: | チタン(ダイヤモンドモデルもあり) |
文字盤: | ブラックまたはホワイト |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal. HUB1100 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約42時間 |
機能
防水: | 5気圧 |
予価: | 1,826,000円(ダイヤモデルは5,258,000円) |
ウブロのもう一つの柱・クラシックフュージョンから、美しい芸術品がリリースされました!そう、これは、芸術品と言う他ありません。
ウブロ×オーリンスキーのコラボレーションの、2022年新作です!
非常に複雑な形状に面取りされたチタンがさらに美しいポリッシュで仕上げられており、えもいわれぬ輝きを放っているのがまず目に飛び込んできました。
本当に美しいですね・・・!ジュエリーのような性質をも持ち合わせた、高級時計です(ダイヤモンドセッティングモデルでなくとも)。
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ウブロは異素材のみならず、様々な産業との「FUSION(融合)」でも知られています。他業種とコラボレーションすることで、腕時計の枠を超えた新しい風を巻き起こし続けているのです。
そんな中で2017年、フランス人彫刻家のリチャード・オーリンスキー氏とのFUSIONが発表されました。
リチャード・オーリンスキー氏は、多面カットを施す作風で知られています。この多面カットによって、唯一無二のモダン・アートを世に輩出し続けてきている、希代の芸術家です。
ウブロではこのオーリンスキー氏の作風を腕時計に落とし込み、巧みなファセットと優れたフォルムを持った、特別モデルを例年リリースしています。
しかしながら2022年新作クラシックフュージョンほど、ファセットの輝きが全身で楽しめる作品もなかったように思います。
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チタン製ケースはもちろん、それと統合されたブレスレットがカッティング・面取りされ、さらにポリッシュ仕上げが施されていることがまず驚きの一つです。クラシックフュージョンからもブレスレットモデルはいくつかラインナップされていますが、統合されており、かつここまで美しい加工が施されているモデルは、なかなかお目にかかれません。
このブレスレットは83個のパーツを用いて構成されているとのことです。H型のリンクはウブロのロゴも想起させ、コラボレーションの味わいを存分に感じられる仕様です。
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文字盤も多面カットが施され、さらにインデックス・針も鋭く加工されることで、唯一無二の存在感を獲得しました。
搭載するムーブメントは自動巻きCal.HUB1100。約42時間のパワーリザーブを備えます。
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ケースサイズは42mm。クラシックフュージョンは薄型であることも一つの特徴となっており、スーツの袖口に収まりながらも輝きを放てる一本に仕上がっています。
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ラインナップはブラックまたはホワイト。また随所にダイヤモンドがセッティングされた(ケースに112個、ベゼルに54個、ストラップに486個というゴージャスさ!)モデルも追加されました。
前者は定価1,826,000円、後者は5,258,000円での展開となっております。
これは実機を見て、腕に試着してみたい2022年新作です!
2022年ウブロ新作⑤ビッグバン インテグラル タイムオンリー 40mm
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スペック
外装
型番: | 456.VX.0130.VX/456.NX.0170.NX/456.CX.0140.CX |
ケースサイズ: | 直径40mm |
素材: | イエローゴールドまたはチタン |
文字盤: | スケルトン |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal. HUB1710 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約50時間 |
機能
防水: | 10気圧 |
予価: | 5,753,000円/2,079,000円/2,321,000円(全て税込) |
ここからは、2022年1月に先駆けて行われていたLVMH Watc Weekで既に発表されていたウブロ新作モデルについて、併せてご紹介致します。
それは、ウブロ渾身の新ラグジュアリー・スポーツウォッチ!
近年流行りのラグジュアリー・スポーツウォッチ。ラグスポなどといった略称で親しまれていますね。
この言葉に決まった定義はまだありませんが、その名の通りラグジュアリーブランドが手掛けるスポーツウォッチであること。
そしてオーデマピゲのロイヤルオークやパテックフィリップのノーチラスに代表されるように、ケースとブレスレットがシームレスに統合されていること。ラグジュアリーブランドらしく美しい鏡面仕上げとツヤ消し仕上げが施されていること。そして薄型であることなどが共通項としてしばしば持ち出されています。
そんな中においてウブロは、どこかラグジュアリー・スポーツウォッチと一線を画していたようにも思います。
なぜならフラグシップのビッグバンは多層構造ケースがアイデンティティの一つであり、また創業当時からラバーストラップを搭載させてきたためです。
しかしながら多層構造由来の立体感を活かしつつ、ブレスレット搭載型の新しいビッグバンが2020年に誕生しました。
ちなみにこの年は、ビッグバン生誕15周年の節目に当たります。
※2020年誕生のビッグバン インテグラル
その新しいビッグバンは名付けて「インテグラル」。
「インテグラル―統合された―」の名前が意味する通り、ケース・ブレスレットが一体型となったモデルとなります。
ちなみに過去、ブレスレットモデルのビッグバンがなかったわけではありません。しかしながら、こういった統合型モデルとしては新しく、いっそうビッグバンの魅力が広がる新作となりました。
そして2022年、このインテグラルから新ラインが出た形となります。その名も「ビッグバン インテグラル タイムオンリー」。
この2022年新作ビッグバン インテグラル タイムオンリーは、ケース直径40mm×厚さ9.25mmと、ビッグバンとしては非常に珍しい小径薄型に収まっていることが大きな特徴です。
ビッグバンの象徴でもあったクロノグラフではなく、シンプルな3針+デイトにしていることが薄型に大いに貢献するとともに、洗練された印象を植え付けます。
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ビッグバンの人気モデル「ビッグバン ウニコ チタニウム 411.NX.1170.RX」等に代表されるように、ウブロ製品はケース直径45mm×厚さ15mmなど、ダイナミックが魅力として打ち出されています。ウブロのダイナミックさはそのままカッコよさにも繋がっており、ウブロ人気を下支えしてきた大きな要因と言えるでしょう。
なお、2020年のビッグバン インテグラルはケース直径42mm×厚さ13.45mmと厚みは抑えられているものの、2022年のビッグバン インテグラル タイムオンリーによって10mmを切る薄さを実現し、従来からのカッコよさに加えてラグスポとしての魅力すら備えたことを示唆します。
もっともウブロはクラシックフュージョンという薄型クラシックなラインも手掛けてきましたので、当該ジャンルでも実力を発揮していることはご存知の通りです。
さて、では2022年新作ビッグバン インテグラルを見て行きましょう。
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10mmを切るケース厚は、前述したクラシックフュージョンをも凌ぐ薄さに仕上がりましたが、ビッグバン由来の立体感は損なわれていません。
ウブロCEOが「これまで以上にコンパクト」である一方で「パワフル」と表現している通り、ラグスポの上品さとウブロのインパクトが上手に融合―フュージョンこそ、ウブロのブランド精神―しているように思います。 100m防水を変わらず堅持しているのも、さすがウブロといったポイントですね。
従来のビッグバン インテグラル同様、ケースとブレスレットは鏡面仕上げ・サテン仕上げがコンビネーションとなっており、いかにも高級機然としています。
リンクが細かなため、ビッグバン インテグラルは優れた装着感とドレッシーな見た目を提供します。
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さらに特筆すべきはムーブメントです。
前述の通りクロノグラフ機構はなく、3針+デイトのみのシンプル機構へとシフトしています。
この自動巻きムーブメントCal.HUB1710はスピリット オブ ビッグバン等でも用いられてきましたが、ゼニスの薄型自動巻きムーブメント「エリート670」がベースとなっています。
28,800振動/時のハイビートムーブメントとなり、高精度と約50時間のパワーリザーブを提供する、実用機です。
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ビッグバンらしく文字盤・裏蓋ともにシースルー化されており、丁寧に仕上げされたパーツや日付ホイール,肉抜きされたローターなどを鑑賞できるのは面白いですよね。
新しいビッグバン インテグラル タイムオンリーはイエローゴールドモデル・チタンモデル・ブラックセラミックモデルの3機種がラインナップされました。
イエローゴールドモデルは定価5,753,000円、チタンモデルは定価2,079,000円。いずれもレギュラーモデルとして今後製造されていきます。
ブラックセラミックモデルは定価2,321,000円で、世界限定生産250本となっております。
40mmサイズの新しいビッグバン インテグラル タイムオンリーのみならず、既存のビッグバン インテグラルにもラグジュアリーなダイヤモンドモデルやゴールドモデルが追加されているようですので、また2022年もウブロが楽しくなりそうですね!
2022年ウブロ新作⑥ビッグバン ウニコ イエローゴールド
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スペック
外装
型番: | 441.VX.1131.RX |
ケースサイズ: | 直径42mm |
素材: | イエローゴールド |
文字盤: | スケルトン |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal.HUB1280 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約72時間 |
機能
防水: | 10気圧 |
予価: | 4,279,000円(税込) |
既存のビッグバンにも、新しいヴァージョンが追加されました!
イエローゴールド製のビッグバン ウニコです!
「ウニコ」はウブロは自社製ムーブメントに付けている相称で、ウニコ搭載機は文字盤・裏蓋がスケルトナイズされていることが大きな特徴となります。
インパクト抜群のケースと文字盤デザインは、当店でも屈指の人気を誇る逸品です。 とは言えこのデザインコードも搭載ムーブメント「ウニコ Cal.HUB1280」も、ウブロにとって新しいものではありません。
2022年新作モデルは、イエローゴールドの大変ラグジュアリーなケースに収められていることがミソ!
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ウニコ搭載モデルでイエローゴールドを用いたモデルは特別モデルなどに限られており、実はそう多くありません。
ウブロの独自合金「キングゴールド」では、レギュラーとしてラインナップがありました。
このキングゴールドはローズゴールドのように赤みのある上品なゴールドで、特許取得の独自配合によってゴールドでありながらも経年に強いと言われています。
キングゴールド製ビッグバンは優美な印象が強いものですが、2022年新作のイエローゴールドはまた違った華やかさを有しており、これは人気が出ること間違いなし!
インデックスや針,インダイアルのフチ取りもゴールドに彩られており、文字盤に浮かぶムーブメントと相まって、特別感を存分に味わえる新作ではないでしょうか。
なお、クラシックフュージョンやスピリット オブ ビッグバンでも、イエローゴールドモデルが追加されているようです。
2022年ウブロ新作⑦ビッグバン サンブルーII グリーンセラミック/ブラックマジック/マジックゴールド
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スペック
外装
型番: | 418.GX.5207.RX.MXM22他 |
ケースサイズ: | 直径45mm |
素材: | グリーンセラミック/ブラックセラミック/マジックゴールド |
文字盤: | スケルトン |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal.HUB1240 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約72時間 |
機能
防水: | 10気圧 |
予価: | 3,179,000円(セラミックモデル)/4,895,000円(マジックゴールドモデル。いずれも税込) |
一般市場によく流通する・・・といった類のモデルではありませんが、例年楽しみにしてしまうウブロのコラボウォッチです。
ウブロはスポーツ界やアート・音楽界などとコラボレーションして、例年特別な新作発表を行うのが常となっています。これまで伝統的な時計製造と新しいコンセプトをフュージョンさせてきたウブロだからこそ、既存の時計業界という枠に捉われず、あらゆるジャンルと意欲的に関係性を密にしているのでしょう。
その心は、「数々のアートを融合し、基本的に全く異なる世界を一つにする」。
2022年にいち早く発表された特別モデルは、「サンブルーII」です!
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サンブルーとは、ロンドンを拠点とするタトゥースタジオです。
ウブロは2016年にタトゥーデザイナーであるマキシム・ビューチ氏をブランドアンバサダーとして迎え入れていますが、以来、氏が創造した幾何学模様をベースに時計のデザインとして落とし込んだ、至極の特別モデルを世に送り出してきました。なお、サンブルーとはフランス語で「貴族」「高貴な血筋」を意味するようです。
ビッグバンがベースにありながらも六角形や長方形といった幾何学模様が錯綜しており、唯一無二の世界観を演出していますね。
に一般的な時分針が見当たりませんが、中央の菱形が時分針を、9時位置がスモールセコンドの役割を果たしているようです(クロノグラフ針はセンター)。
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サンブルーII自体は2019年に既に発売されていましたが、2022年、いっそうの輝きを放つ新ラインが三機種追加された形となります。
一つはオシャレなグリーンセラミック。
もう一つはウブロではお馴染みとなったブラックマジック―ブラックセラミックを用いたオールブラック仕様―。
さらにウブロの独自合金マジックゴールドです。
ちなみにキングゴールドを前項でご紹介致しましたが、マジックゴールドもまたウブロが特許を取得している特別な18kゴールドです。
通常柔らかく傷つきやすいゴールドですが、その配合を工夫することで、なんと高硬度の18Kゴールドを実現しているのです
ちなみにマジックゴールドのビッカース硬度はステンレススティールをも凌ぐとか!
前述の通り、なかなか一般市場に出回るモデルではありません。
かしながらウブロのきわめて優れた技術力と、絶大な人気にあぐらをかかない挑戦への意欲を感じられる、傑出した2022年新作モデルと言えるでしょう。
まとめ
Watches & Wonders GeneveおよびLVMH Watch Week 2022にて、発表されたウブロ新作モデルについてご紹介致しました!
やはり目玉はスクエアバンと新生ビッグバン インテグラル タイムオンリー。
とりわけ小径薄型なラグジュアリー・スポーツウォッチの様相を呈したビッグバンは、また新たに私たちの心を魅了していくことでしょう。
今年もウブロから、目が離せません!
当記事の監修者
田中拓郎(たなか たくろう)
高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年