「ヨットマスター 16622と116622の違いの違いって何だろう?」
「ヨットマスター 16622と116622だったらどちらを選んだら良い?」
ダイバーズウォッチではなく、ヨットクルージングなど遊び心あるマリンスポーツのためにロレックスが展開するヨットマスターシリーズ。
ハイエンドの位置づけにあるため、ラグジュアリーかつ大変気品あるデザインが魅力です。
そんなコレクションの中でも一見すると何が変わったのかわかりづらい、ヨットマスター 16622と116622の違いについて知りたいという人は多いのではないでしょうか。
2つのモデルの大きな違いは搭載ムーブメントの仕様です。
この記事ではロレックス ヨットマスター 16622と116622の違いを、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
ダイヤルのカラーバリエーションについても紹介しますので、ヨットマスターの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
ヨットマスター16622と116622の違い
製造期間:1999年 ~ 2012年
搭載ムーブメント:Cal.3135
ロレジウムはロレックスの造語で、ロレックス+ステンレススチール(SS)+プラチナ(PLATlNUM)のことです。
ヨットマスターにのみ採用されるコンビネーションで、1999年に発表されたコチラのRef.16622によって、ヨットマスターの知名度は一気に上がりました。
16622はケースとブレスレットには実用性高いステンレススチールを採用し、対してベゼルディスクにはプラチナをあしらっています。
2012年に廃盤となるまで、ヨットマスターの定番モデルとして人気を博し続けました。
製造期間:2012年 ~ 現在
搭載ムーブメント:Cal.3135
2012年に6桁リファレンスとして生まれ変わった新型ヨットマスター116622。見た目は殆ど前作の16622と同一ですが、細かな部分に違いが存在し、3色のカラーバリエーションがあります。
スポーツウォッチとは思えない重厚さと存在感を感じられる名作です。
ちなみに写真のシルバーダイヤルは2016年に製造終了しているため、現在はブルー・ダークロジウムの2色がラインナップされています。
これに関しては詳しくは後述致します。
16622と116622の違い① ヒゲゼンマイ
16622と116622は搭載ムーブメントに違いはありませんが、116622に関しては従来の10倍の高い耐磁性、耐衝撃性を実現したブルーパラクロム・ヒゲゼンマイが採用用されています。
ヨットマスターはスケルトンバックが採用されていないため、視覚的には変化が分かりませんが、確実に性能は向上しています。
出典:https://www.rolex.com/
16622と116622の違い② 夜光塗料が違う
これもまた細かな違いですが、116622は夜光塗料にスーパールミノバからクロマライトに変更され、主に性能や実用面の向上が図られました。
出典:https://www.rolex.com/ja/watches/sea-dweller/m116660-0003/magazine/spirit-of-the-rolex-deepsea.html
ルミノバのさらに二倍の8時間発光を実現したクロマライトは、ロレックスが独自に開発・特許を取得している放射性物質を一切含まない夜光塗料です。
ルミノバが緑色の発光であることに対し、青っぽく光ることも特徴的。
2007年頃から採用され、今では殆どの現行モデルでクロマライトが使用されています。
116622は2012年に発売されたモデルなので、クロマライトが採用されているというわけです。
16622と116622の違い③ バックルとフラッシュフィットが違う
16622と116622に外装の違いは殆ど見受けられません。120個の刻みが入ったリングと三角形のスプリングにより、高精度な操作を可能としたベゼルが装備されていることも同一です。
ただ、細部までよく見渡してみると、細かな違いがあることが分かります。
まず、バックルが違います。
116622のブレスレットは5mmの延長が可能なイージーリングを備えた新バックルが搭載されており、装着感が向上しています。
また、意外と気付かれていない違いがフラッシュフィットです。
16622ではラグより長かったフラッシュフィットが、116622ではラグに納まる長さに変更されています。
時計全体を見渡すと同じに見えますが、フラッシュフィットに注目すると結構違います。
16622の方がシャープな印象、116622は力強い印象です。
16622と116622の違い④ カラーバリエーションが違う
16622のダイヤルカラーはシルバーのみでしたが、116622ではサンレイ仕上げの「ブルーダイヤル」・「ダークロジウムダイヤル」がラインナップされています。
2012年に116622が発表された時はブルーダイヤルとシルバーダイヤルがラインナップされていましたが、2016年にダークロジウムダイヤルが発表され、シルバーダイヤルは廃盤となりました。
そのため、現在はブルーダイヤル・ダークロジウムダイヤルの2色が現行モデルとして発売されています。
ただ、廃盤となったシルバーダイヤルも未だ人気です。
16622はシルバー文字盤だけがラインナップされていました。対して116622のシルバー文字盤は2012年~2016年にかけて販売されましたが現在は廃盤。つまり、現行モデルにおいてシルバー文字盤は存在しません。
ロレックス ヨットマスター ロレジウム 116622 ブルー
シルバーで統一された優雅なプラチナダイヤルも素敵ですが、爽やかなブルーダイヤルもヨットマスターのイメージにピッタリ合うため、高い人気を博しています。赤い秒針と文字盤のコントラストの美しさは実に魅力的です。
ロレックス ヨットマスター ロレジウム 116622 ダークロジウム
ダークロジウムダイアルはロレックスが完全自社開発したプラチナ仕様のカラーです。光の加減によってシルバーが強まったりブラックが全面に出たりと、様々な表情を垣間見せます。
ターコイズブルーが差し色として使われているのも、上手にトレンドを取り入れてると言えるでしょう。
最後に
ヨットマスターはスポーツロレックスの中で唯一レディース・ボーイズサイズが存在する為、ペアウォッチとして楽しむことができます。スポーティかつラグジュアリーな時計をお探しのかたにおすすめのモデルです。
16622・116622、どちらも人気があるので、是非一度ご検討ください。
当記事の監修者
池田裕之(いけだ ひろゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長
39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年