モンブランと言えば万年筆を始め、高品質かつ高級ステーショナリーをメイン商材とするブランドです。「マイスターシュテュック」のボールペンを愛用されいている方もいらっしゃるでしょう。近年では事業を積極的に多角化しており、アクセサリーやレザーグッズ、フレグランスなどでも人気を獲得しています。
そんなモンブランのラインナップで、現在ひときわ強い存在感を放つのが「高級腕時計」です。
時計事業への参入は1997年。まだ20年ほどの歴史ですが、実は時計ファンの間でもとても高い評価がされています。
この記事では、筆記具メーカー・モンブランの腕時計の魅力をご紹介いたします。
20代・30代を迎えて、良い時計が欲しいと思っている方。ぜひモンブランウォッチをチェックしてみてくださいね。
出典:https://www.facebook.com/pg/montblanc/photos/
目次
モンブランってどんな企業?
万年筆メーカーと言った様相が強いモンブラン。いったいどのようにして生まれ、時計製造事業を成功させていったのでしょうか。
モンブランとはどのような企業であるかを、まず解説いたします。
①歴史
モンブランの歴史は1906年にまでさかのぼります。ドイツ・ハンブルグでのことでした。
銀行家アルフレッド・ネヘミアスとエンジニアのアウグスト・エーベルシュタインの両名は、「高級万年筆を作る」という理念のもと、シンプロ・フィラーペン・カンパニーを設立しました。これがモンブランの前身となります。
その後、万年筆のペン先が、イタリアとフランスの国境に位置するアルプス最高峰モンブランの頂きに似ていることから、製品にこの名が取り入れられるようになります。これをきっかけに同社の製品はモンブランの呼び名で親しまれるようになりますが、実際に社名となるのは1934年となります。ちなみに1924年に現在モンブランのフラグシップにあたる「マイスターシュテック(MEISERSTUCK)」シリーズが万年筆としてリリースしましたが、そのペン先に刻まれる「4810」は、モンブランの標高を示していると言います。もっとも、モンブランの標高は定期的な計測で変わることもあり、一時期「4807m」とされていた頃もありましたが・・・
1980年代に入るとダンヒルに買収され、次いで1993年、ダンヒルがリシュモングループに吸収されるとモンブランもその傘下となりました。
リシュモンはLVMHやスウォッチと並ぶ、時計・宝飾・ファッション分野の巨大企業です。
リシュモンにはカルティエを筆頭にピアジェやヴァンクリーフ&アーペル、クロエ、ラルフローレン。時計ブランドだとランゲ&ゾーネやIWC、パネライなどが加わっており、その資本力および製品の製造技術はきわめて高いことで知られています。
そのためモンブランはリシュモンからノウハウを上手に吸収し、ジュエリーやレザー製品など事業の多角化を行うようになりました。なお、腕時計製造が始まったのもリシュモン傘下となって以降です。
②ロゴの意味
リューズや秒針にしばしば見られるホワイトスター。これがモンブランのロゴです。
前述の通り、モンブランはアルプスの山から着想を得ています。そんなモンブランの山頂のように、最高峰の技術力と職人魂を製品に込めることを誓い、そこを覆う白い雪をイメージしてホワイトスターが生まれました。
なお、ロゴではありませんが、マイスターシュテック(MEISERSTUCK)のロゴがケース自体にエングレービングされた時計製品もしばしば見られます。これは商品名ではなく、「傑作」を意味するドイツ語で、至高の逸品であることを指し示しています。
③時計事業への参入とミネルバとの共同開発
現在、モンブランの売上高は、筆記具、レザーグッズ、時計製品の三つが柱になっています。つまり、筆記具メーカーとしてのイメージが強いですが、実は時計はそれに匹敵するほど同社が注力している事業ということ。
実際、近年では20代・30代に人気のあるブランド=モンブランという図式も成立しつつあります。
しかしながらモンブランが時計事業に参入したのは1997年と結構最近です。ただ、前述の通り、多くの名門時計ブランドが加わるリシュモンですから、そのノウハウを吸収することでスタート当時から非常に質の高い本格派機械式時計の製造を実現していました。
実際、モンブランの本社自体はドイツのハンブルグのままですが、新たにスイスのル・ロックルに「モンブラン モントレ S.A.社」という、時計製造工房を新たに開設しています。ル・ロックルはスイス ヌーシャテル州に位置するコミューンで、時計製造の聖地です。タグホイヤーやブライトリング、ジャガールクルトにユリスナルダンなど、様々な有名ブランドが本社や時計工房をそこに構えます。
なお、この工房が竣工し、時計事業が始まった翌年にすぐ、現在のモンブランウォッチのフラグシップとなるスターシリーズがリリースされました。
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このように、スタート時から好調だったモンブランの時計事業。もともと高級万年筆のような、ワンランク上の製品製造のノウハウに長けていたので、高級時計との親和性も高かったのでしょう。現在ではスマートウォッチにも手を広げるほどで、快進撃を続けています。
さらに2006年、時計業界で一つの語り草となった、ある買収劇が起こります。
世界最高のクロノグラフメーカーと呼ばれてきたミネルバ社が、リシュモングループに吸収され、モンブランと共同で時計開発を行うこととなったのです。
ミネルバ社は1858年にスイスで創業した時計メーカーです。
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規模はそこまで大きくなく、「知る人ぞ知る」といった存在ですが、20世紀初頭という早い段階からムーブメントの自社製造を行っていました。実はムーブメントをイチから製造しているブランドは、現代でも多くはありません。ベースとなるムーブメントを専門メーカーへ外注し、それを自社でチューンアップする、と言うのが主流です。
そのため自社製ムーブメントは「マニュファクチュール」と呼ばれ、それを作れるブランドは付加価値として売り出していますが、100年以上も前にマニュファクチュール体制を確立できていたミネルバがいかに稀有な存在であり、かつ時計愛好家垂涎のブランドかがおわかりいただけるでしょう。
また、クロノグラフ(ストップウォッチ)機構の開発も目覚ましく、正確な軍用時計としても供給されていました。
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そんなミネルバがリシュモン傘下に加わった。しかも時計分野ではぽっと出のモンブランと共同開発。地味ですが、昔ながらの時計ファンの間では非常にセンセーショナルな出来事として語られたものです。
でも、時計ファンの心配は杞憂でした。その後ラインナップされた両社による新製品は、ことごとく成功します。特にモンブランが「伝統のブランドを守ることが革新に繋がる」として、ミネルバをフィーチャーした製造体制を敷いたことも大きな要因でしょう。
ミネルバのノウハウを武器に自社製ムーブメントの開発で事業を加速させ、現在ではGMTやクロノグラフ、ムーンフェイズからトゥールビヨンなどと言ったコンプリケーション開発でも目覚ましい進化を遂げました。
なお、SIHH2017では、「1858シリーズ」と銘打ち、初代ミネルバの意匠やコンセプトをリバイバルしたヘリテージシリーズをラインナップしており、ますますモンブランとミネルバの関係性の深さを感じます。
このように、時計製造においても着々とシェアを伸ばしてきているだけでなく、時計への理念や哲学を伝統に則り大切にした姿勢が、モンブランが時計ファンをも魅了する大きな理由でしょう。
モンブランの腕時計の魅力
前述の通り、きわめて高い評価を得てきたモンブランの腕時計。
もちろん時計ファンでなくとも、必要にかられて初めて高級時計を購入する。今まではカジュアルな時計しか使ってこなかった。そんな20代・30代の男性にもお勧めです。
みんなモンブランを買いたくなる、三つの魅力をご紹介いたします。
①優れたコストパフォーマンス
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リシュモングループはラグジュアリーブランドを多く抱えます。ランゲ&ゾーネなどは世界屈指の高価格帯ブランドで、中古であっても200万円~300万円が当たり前の世界です。
モンブランもまた筆記具では高価格帯に位置しますが、時計という分野で鑑みればそこまでではありません。
特別モデルなどは100万円超えのものもありますが、その製品のほとんどが30万円以下。ステンレス製のシンプルなモデルであれば、並行輸入店なら10万円台から購入することが可能です。
リシュモンの、超高級時計ブランド群によって構成されたハイレベルな時計製造技術を、この価格帯で味わえるというのはとても稀有です。当然ながら時計としての質も、一般的なエントリークラスのブランドの製品と比べてワンランク上。非常によく仕上がった時計となっています。
正直、安かろう悪かろうという製品は世に溢れています。それとは対照的にモンブランは低価格帯で高品質を実現している。コストパフォーマンスという面において、きわめて優れたブランドであることがわかります。
②知名度が高い
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モンブランの筆記具メーカーとしての知名度の高さは皆さんご存知ですね。百貨店などのショーケースに並ぶ高級万年筆やボールペンに、モンブラン製品は必ずと言っていいほどあるでしょう。
そんな高級のイメージが強いモンブラン。高級時計としての認知度も年々上がっておりますので、周囲に「良い時計着けてる」「高級品を所有している」というイメージを植え付けられることは間違いありません。
高級時計はただ時刻を確認するだけでなく、自分自身を表現するためのツールです。あまりカジュアルすぎるとビジネスでは様になりませんし、かと言って高すぎても生意気と取られます。
そういう意味では、20代・30代の男性陣にとってモンブランは最適な選択ではないでしょうか。
なお、実はモンブランを愛用する一流有名人は少なくありません。俳優の藤木直人さんや伊藤淳史さん、市原隼人さんや大谷亮平さん、菅田将暉さんなど、男女に人気のある方ばかりですね。
③完成度の高いデザイン
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モンブランは同社の万年筆同様、クラシカルでシンプルなモデルが多くなります。基本はラウンドフォルムのケースで、革ベルトまたはコマが小さいドレッシーなブレスレットが付属します。
インデックスや針も、奇抜と言うよりもかなり正統派寄りで、目新しさはないかもしれません。
しかしながらこの正統派のデザイン、非常によく完成されており、高級ブランドのドレスウォッチとも遜色ありません。正統派のデザインは仕上げの巧拙やケースの歪みが目立ってしまうのですが、モンブランには全くそういった弱点はなく、端正に仕上がっているためです。
こういったデザインを持つため、ビジネススーツに合わせるのに最適です。
もちろんフォーマルすぎないので、プライベートでオシャレをする時にもさらにクラス感を演出してくれるでしょう。
モンブランの時計一本持っておけば、いざと言う時に困りません。
モンブランの腕時計シリーズを徹底解説!
最後に、モンブランの腕時計の、代表シリーズをご紹介いたします。
ぜひお気に入りの一本を見つけてみてくださいね。
①スターコレクション
モンブランのフラグシップがスターコレクションです。
ブランドのロゴ・ホワイトスターの理念を体現したシリーズで、派生モデルがいくつかありますが、そのいずれも時計としての機能性を重視したシンプルライン。外装も無駄の一切が排除されたドレッシーさで、何も考えずにモンブラン製品の上質さを楽しめると話題です。
なお、このシリーズは、秒針にスターモチーフがあしらわれていることと、リューズが丸みを帯びていることがポイント。クラシカルな中にも遊び心が感じられ、そこがまた大人のデザインウォッチといった様相です。
人気モデルをご紹介いたします。
スター クラシック デイト オートマティック 110717
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:39mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.MB24.09
防水性:3気圧
参考定価:375,840円
スターコレクションの中で基幹モデルにあたるのが、デイト表示のみの最もシンプルなスター クラシック デイトです。
本当にシンプルなのですが、それゆえにモンブランの良さが全面に押し出されています。
ゴールド色に輝く上品なインデックスとリーフ針、自動巻きであるにもかかわらず薄く高級感溢れるケース、モンブランならではの丸みを帯びたリューズ・・・全てがクラシックにまとめられています。
スターデイトの中でもいくつかデザインにバリエーションがあります。
スターデイト 107114/107316
いずれの定価も比較的リーズナブルですが、並行輸入店であれば新品が10万円台半ば~20万円前後という価格なことも特筆すべき点です。
コスパに優れたモンブランの中で、さらにコスパ最強の一本ではないでしょうか。
スター レガシー オートマティック デイト 117324
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:42mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.MB24.01
防水性:3気圧
参考定価:407,000 円
2018年、スターコレクションの20周年を記念して発表したのが「スター レガシー」です。レガシー「遺産」の名前の通り、これまでのスターが培ってきた技術力と美しさを、現代風にブラッシュアップしたシリーズ、とのこと。
その特別感を表すためか、文字盤中央に施されたギョーシェの下部に、星形があしらわれています。
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ケースサイズは従来のスターデイトから3mmもアップサイジングされているので、こちらの方が存在感を楽しめる、という方も多くいらっしゃいます。
2018年に発表された新しいモデルながら、こちらも新品並行相場は16万円前後~と、お値打ち価格です。
②トラディション
伝統的な時計製造技術に則りながらも、モダンさを打ち出したシリーズがトラディションです。
スターコレクション同様に奇抜さが一切なく、シンプルデザインで仕上がっており、40mmサイズのケースはやはり薄くドレッシーな印象となります。
しかしながらインデックスの配置や文字盤デザインはクラシカルよりもモダンで、オシャレ感の強いデザインになりました。
なお、トラディションはモンブランの入門機の役割も担っています。使いやすいクォーツを搭載することで、低価格帯を実現しています。モデルにもよりますが、新品並行店なら10万円以下で購入できます。
トラディション デイト 112633
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
駆動方式:クォーツ
防水性:3気圧
参考定価:167,200円
ドレッシーなトラディションモデルです。
新品並行相場はなんと7万円台。
機械式時計ではありませんが、モンブランとミネルバの協業による、至高の外装技術が詰まった逸品です。
文字盤はモダンですので、オフスタイルにも難なく使えるでしょう。
トラディション クロノグラフ 117048
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:42mm
駆動方式:クォーツ
防水性:3気圧
参考定価:258,500円
古き良きクロノグラフを感じさせながら、優美なケースラインがスタイリッシュさをも持ち合わせるトラディション。クォーツを搭載することで薄型を実現しており、クロノグラフなのにまるでドレスウォッチのようなエレガンスが魅力です。
このレベルのクロノグラフを13万円から購入できるというコスパの良さは、モンブランならではですね。
③モンブラン ヘリテイジ
2016年に創業110周年を迎えたモンブラン。
これまで培ってきたヘリテージ(遺産)を体現したシリーズが当シリーズです。
ヘリテイジシリーズはいくつかの派生モデルがありますが、「クロノメトリー」と付いた製品が基幹モデルとなります。
別の名をクロノメーターとも言うクロノメトリーは、かつて高精度の携帯用ぜんまい時計を指し、今では上質な時計の象徴そのものとなりました。
そんなモデルですので、搭載するムーブメントは至高。
時計にしろ万年筆にしろ、モンブランの長年のクラフトマンシップを感じられる逸品です。
ヘリテイジ クロノメトリー オートマティック 118225
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:38mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.MB24.18
防水性:3気圧
参考定価:329,400円
デイデイト表示を搭載したモンブランは大変珍しいです。
曜日もわかる、というのは、大変便利ですね。
さらにこちらは深みのあるブルー文字盤を使用することで、モダンさをも獲得しました。
新品並行相場は13万円台~。
④タイムウォーカー
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クラシカルなデザインが多いモンブランの中で、タイムウォーカーはやや異色の存在。と言うのも、スポーツウォッチラインに当たること。さらにレーシングスピリットを感じさせるデザインであることから、非常にかっこいいシリーズなのです。
2019年にフルモデルチェンジが行われ、レーシーなモデルが増えましたが、前世代にあたるダイナミックで独創性溢れるデザインも、今なお根強い人気を誇っています。
タイムウォーカー クロノグラフ 107321
素材:ステンレススティール×ピンクゴールド
ケースサイズ:43mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.4810/502
防水性:3気圧
参考定価:967,680円
43mmサイズの大胆なケースに、グレー文字盤を合わせた非常にスタイリッシュなタイムウォーカーです。
ちなみになぜタイムウォーカーという名前かと言うと、「絶え間なく変化し続ける社会を生きる、現代人の頼もしい相棒」となるように、という願いが込められています。
こちらはピンクゴールドが使用されているためハイエンドモデルとなりますが、特別な一本が欲しい、という方にお勧めしたい逸品です。
⑤1858シリーズ
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パッと見て、往年の銘スポーツウォッチを感じさせるような、そんなヴィンテージなデザインを持つ1858シリーズは、ミネルバ社へのオマージュとして2017年に誕生しました。1858とは、ミネルバの創業年です。
このシリーズの全ての時計はミネルバが1920年代~1930年代にかけて、軍に供給していたミリタリーウォッチのデザインをそのまま踏襲していることが特徴です。そのためあえてケースはツヤ消しがされていたり、ブロンズをそこかしこに使ったり、本当にかっこいい仕上がりです。ヴィンテージ好きは必携です。
なお、モデルにもよりますが裏蓋には、ジュラ渓谷に位置していたと言う、ミネルバの時計工房がエングレービングされています。
1858 オートマティック デュアルタイム 116479
素材:ステンレススティール×ブロンズ
ケースサイズ:44mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.29.19
防水性:3気圧
24時間針が搭載されており、第二時間帯が一度に視認できる1858シリーズです。
ベゼルにブロンズが使われており、また、インデックスや針にもあえてクリームがかった夜光を塗布することで、ヴィンテージ感が完璧にきまりました。
ケースサイズ44mmと、ちょっと大きいかな?と思うかもしれませんが、モンブランらしくその厚みはきわめて少ないので、気になる方はぜひ一度試着してみましょう!
⑥二コラ・リューセック
比較的リーズナブルな価格帯の多いモンブランの中で、異質の存在が二コラ・リューセックです。
ニコラ・リューセックとはルイ18世に仕えた時計技師の名前を由来としたモデルであり、モンブランの中でもハイエンドラインにしか搭載しない自社製造ムーブメント(Cal.MB R200 モノプッシャークロノグラフ)を搭載しています。いわば、モンブランが本気で作り上げたモデルであり、他のモデルとは一味も二味も違う仕上がりとなっています。
ニコラ・リューセックのデザインはとにかく斬新でメカニカルです。中央より上に配されたメインダイヤルにはホームタイム表示が備えられており、GMTウォッチとして高い実用性を誇ります。9時位置にはデイ/ナイト表示、 3時位置にはデイト表示を搭載。加えて下部の2つのサブダイヤルは独創的なクロノグラフ用の積算計となっています。
パワーリザーブも72時間と基本性能も抜群!定価は1,240,920円とモンブランのモデルとしてはかなりの高額ですが、その価格に見合ったスペックを誇る時計と言えるでしょう。
なお、シースルーバックからは、自社製ムーブメント”Cal.MB R200″を覗くことが可能です。特徴的なのは6時位置に配されたテンプの上側にある「5連歯車構造」。この独特の輪列構造は視覚的美しさだけでなく、高い精度も実現しています。
ニコラ・リューセック オープン ホームタイム 107068
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:43mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.MBR210
防水性:3気圧
黒文字盤の二コラ・リューセックモデルです。
基本構造は他モデルと変わりませんが、ビジネスで使いやすい黒が基調になっていることで、オンオフ問わず使いやすくなりました。
ケースサイズ自体が大きいので、人とかぶらず、かつスーツの袖口からも存在感を発揮するでしょう。
ニコラ・リューセック オープン ホームタイム 107068
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:43mm
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.MBR210
防水性:3気圧
参考定価:1,412,400円
文字盤からも機械式時計の魅力を堪能したい!という方にはこのオープンホームタイムがオススメです。基本的な構造はベーシックモデルと同じですが、オープンホームタイムでは中央の時針でローカルタイム、中央の回転ディスクでホームタイムの時刻を表示します。
ムーブメントには自社製Cal.MBR210を搭載。6時位置がオープンになっているため、装着したまま4番車とガンギ車の一部がご覧頂けます。
まとめ
リーズナブルでオシャレな「スターコレクション」、機械式時計の魅力を深く味わえる「ニコラ・リューセック」など、モンブランが作り上げる時計は今や一流時計ブランドと比べても何ら遜色のない品質を誇ります。
加えて近年はトゥールビヨン搭載モデルといったコンプリケーションモデルの開発も開始。時計ブランドとしての地位をどんどん高めています。
モンブランは時計ファンにとって今後注目のブランドであることは間違いないでしょう。
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年
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