出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/whitebirch/slgh005/
「世界に追いつけ、追い越せ」の気概のもと、初の国産高級時計ブランドとして誕生したグランドセイコー。
創業から60周年を迎えてなお勢いは加速し続け、成功を収めてきたわが国屈指の時計メーカーです。
2021年、そんなグランドセイコーから、順次新作発表が行われております!
コロナ禍においても勢いを失わない、グランドセイコー最新作とは?
目次
2021年新作①グランドセイコー エレガンスコレクション「二十四節気」GMT
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/news/pressrelease/20210225-01
メカニカルGMT スペック
外装
型番: | SBGJ251 / SBGJ249 |
ケースサイズ: | 直径39.5mm×厚さ14.1mm |
素材: | ステンレススティール |
文字盤: | 春分 / 小暑 |
ムーブメント
ムーブメント: | 9S86 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約55時間 |
機能
防水: | 日常生活用防水(3気圧) |
予価: | 814,000円(税込) |
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/news/pressrelease/20210225-01
スプリングドライブGMT スペック
外装
型番: | SBGE271 / SBGE269 |
ケースサイズ: | 直径40.2mm×厚さ14.0mm |
素材: | ステンレススティール |
文字盤: | 寒露 / 冬至 |
ムーブメント
ムーブメント: | 9R66 |
駆動方式: | スプリングドライブ自動巻き |
パワーリザーブ: | 約72時間 |
機能
防水: | 日常生活用強化防水(10気圧) |
予価: | 726,000円(税込) |
セイコー創業140周年を迎えることとなる、2021年。2017年より独立を果たしたとは言え、グランドセイコーからも続々と特筆すべき新作モデルがリリースされています!
セイコーの2021年新作の壮大なテーマ「日本の情感あふれる風景を表現」―。グランドセイコーはもともとブランド哲学として”THE NATURE OF TIME”を挙げており、実際の製造も自然豊かな地で行われています。
すなわち、機械式時計は岩手県の「雫石高級時計工房」。ここでムーブメントのヒゲゼンマイはもちろん、設計・組立といった、製品の一貫製造が行われています。また、長野県塩尻に位置する「信州 時の匠工房」。ここではスプリングドライブムーブメントの製造が手掛けられています。
既に雫石町に群生する「白樺」をイメージした2021年新作がリリースされていることをご存知の方も多いかもしれませんが、新たにエレガンスコレクションから4種のGMTモデルが追加発表されました。
当該4モデルは、二十四節気(にじゅうしせっき)を再現している、とのことです。
二十四節気とは、一年間を春夏秋冬の4つに分け、さらにそれぞれを6つに分類することで24区分する暦の考え方です。「春分」「立夏」「立秋」「立冬」なんかは聞きなじみがあるかもしれませんが、これが二十四節気による分類です。
グランドセイコーでは2021年新作において、メカニカルGMT(9Sムーブメント搭載機)で「春分」と「小暑」を、スプリングドライブGMT(9Rムーブメント搭載機)で「寒露」と「冬至」を腕時計に落とし込みました。
いずれもエレガンスコレクションらしくオーセンティックなラウンドケース×メタルブレスレットのサイドにはザラツ研磨が施されており、仕上げの異なる文字盤とともに高級機らしい味わいを感じられます。
メカニカルGMT 9S86 「春分」「小暑」
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/24sekki/
まずメカニカルからご紹介すると、「春分 SBGJ251」は例年3月21日頃に迎える暦で、昼夜の長さがほぼ同じになることが特徴です。
そんな春に芽吹く木々や花々から着想されている、とのこと。文字盤ベースのグリーンが芽吹き始めた緑を、ゴールドカラーのGMT針が山奥でひっそりと咲き始めた山桜をイメージしてデザインされました。
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「小暑 SBGJ249」は、例年7月7日頃の、夏の本格的な始まりが時計に落とし込まれました。
風―梅雨明けの白南風(しらはえ)―で湖や池のさざ波が文字盤にパターンとして描かれ、またGMT針や印字も爽やかなブルーで彩られます。
搭載するムーブメントは2014年に9Sメカニカルに加わったGMT搭載キャリバー9S86。9S特有の36,000振動/時のハイビートであるため、時計から聞こえてくる振動が春の鼓動や湖面のさざ波を彷彿とさせるとのことです。
宣材だとまだわかりませんが、恐らく他のメカニカルGMT同様、シースルーバックの設計となっているのでしょう。
2021年5月28日~販売開始、予価はそれぞれ税込814,000円です。
スプリングドライブGMT 「寒露」「冬至」
GMT搭載スプリングドライブは、同機構がグランドセイコーでリリースされた2年後にあたる2006年より製品化しました。
※スプリングドライブ…セイコー独自機構。簡単に言うとゼンマイを駆動力としながらも、クォーツで用いられる水晶振動子によって精度を取る画期的テクノロジー。機械式時計の「トルクが強い」「長寿命」とクォーツの「高精度」「高耐久性」を両立する
製品化から15年が経とうとする今なおグランドセイコーを代表するキャリバー9R66を搭載した2021年新作モデルは、「寒露 SBGE271」「冬至 SBGE269」の二種です!
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寒露とは例年10月8日頃にあたり。夏の終わりから初秋にかけて、露が冷たくなってきた時期を指します。肌寒くなる中、草木に宿った露がじょじょに冷やされていく。そんな秋の夜長をイメージして、黒文字盤には鰯雲のようなパターンが施されました。
こちらもGMT針や印字はゴールドカラーが用いられますが、闇夜を照らす月を彷彿とさせます。
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冬至は12月22日頃に迎える、最も夜が長く最も昼が短い一日を指します。「匠」が集う長野県や岩手県は、既に積雪のある時季となりますが、そんな雪の日の夕晴れがイメージされました。
ちなみに、メカニカルGMTの方は24時間スケールが偶数を、こちらのスプリングドライブGMTの方は奇数を表すという違いが見受けられます。また、スプリングドライブらしいパワーリザーブインジケーターも健在ですね(スプリングドライブは開発にあたって72時間パワーリザーブが重要視されていたこともあり、全モデルで残量インジケーターが搭載される)。
スプリングドライブGMTの新作は2021年9月17日~、予価は税込726,000円です。
2021年新作②グランドセイコー Cal.9SA5 「白樺」 SLGH005
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/whitebirch/slgh005/
スペック
外装
型番: | SLGH005 |
ケースサイズ: | 直径40mm×厚さ11.7mm |
素材: | ステンレススティール |
文字盤: | 白樺 |
ムーブメント
ムーブメント: | 9SA5 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約80時間 |
機能
防水: | 10気圧 |
予価: | 1,045,000 円(税込) |
グランドセイコー60周年を迎えた2020年、数々の周年記念モデルがリリースされることとなりました。この記念すべき年に、新世代ムーブメントが開されたことは記憶に新しい方もいらっしゃるでしょう。
もともと「高精度」を付加価値としてその名を広めてきたグランドセイコー。中でも伝統的な機械式時計でありながら36000振動のハイビート設計を施した9Sキャリバーは、同社の顔を張る存在でした。
そんな9Sキャリバーから2020年、次世代機が登場します。それが、Cal.9SA5です。これは、コロナ禍で鬱屈を抱えていた2020年時計業界に彗星のごとく現れた、まごうことなき超ビッグニュース。
2020年はヘリテージコレクションからリリースされたゴールド製SLGH002、スポーツコレクションからのステンレススティール製SLGH003の二機種に9SA5が搭載されるものの、いずれも限定生産でした(SLGH002に至ってはわずか100本生産です)。
しかしながら2021年、ついにレギュラーモデルとして9SA5搭載機が発表されています!9SA5を内包するにふさわしいデザインをまとって。
まず最初に、9SA5搭載グランドセイコー2021年新作モデルをご紹介いたします!
①「シリーズ9」デザインを踏襲した美しき “白樺”
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2021年のセイコーは140周年。そのため「日本の情緒あふれる風景を表現」するのが、コンセプトの一つとのこと。この心意気、セイコーから独立したとは言え、グランドセイコーも引き継いでいるのでしょう。
ヘリテージコレクションとして発表されたこちらのSLGH005、研ぎ澄まされた外装と、独創性と美しさを両立した文字盤デザインで、「白樺」が表現されました。
グランドセイコー曰く、岩手県雫石町に構えるグランドセイコースタジオ近隣に群生する、日本屈指の白樺林を表現したとのこと。
ちなみにグランドセイコースタジオとは、2020年7月に落成した高級時計専用工房です。主にグランドセイコーで用いられる機械式時計の製造を主としています。
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この表現に際し、白樺の特殊な樹皮をイメージしたシルバーの文字盤装飾が加えられることとなりました。グランドセイコー特有のファセットカットが施されたインデックス,太くきりっとした針も健在で、白樺、ひいてはグランドセイコーの力強い繁栄を象徴するかのようです。
なお、インデックス・針、そして外装にはセイコースタイルが継承されています。セイコースタイルは1967年リリースの44GSから続くデザイン文法。いくつかの原則がありますが、その一つが「燦然とした輝き」です。
そのため多面カットや幅を効かせた平面,そしてザラツ研磨によって丁寧に仕上げられた鏡面によって、高級機らしい輝きをまとうこととなるのです(ちなみにインデックスが面取りされていますが、SLGH005ならではの意匠です)。
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さらにこの伝統的なセイコースタイルに加えて、2021年新作SLGH005では、「シリーズ9」を基にしたグランドセイコースタイルを踏襲しているとのこと。
セイコースタイルと異なり、「シリーズ9」はあまり聞きなれませんでした。これは、グランドセイコー曰く、セイコースタイルを継承しつつも正統進化させたものとのこと。
「光と影の間」という日本特有のデザイン美学が基になっており、視認性や装着性の進化を鑑みつつも、「美しく光りを流す造形」にこだわりました。確かにまだ実機は見ていませんが、ベゼルやケース,ブレスレットにはあえてツヤ消し仕上げを施した箇所も多く、鏡面との対比がよりいっそう輝きを際立たせるように思います。
グランドセイコーは派手さはないとこれまで言われてきましたが、美しい文字盤やデザイン美学はもちろん、特徴的なラグ設計やインデックスの切り込みなど、実は大変独創性あふれており、「被り」のない一本と言えるのではないでしょうか。
ちなみに前述した装着性ですが、ブレスレットや重心を低く抑えられたケース設計は、直径40mm×厚さ11.7mmのスタンダードケースがよりいっそう腕に馴染みそうですね。
②次世代ムーブメントCal.9SA5とは
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冒頭でも言及しているように、2021年新作SLGH005ではCal.9SA5の量産化が最大の決め手でしょう。
9Sキャリバーはグランドセイコーが誇るハイビートムーブメントです。
機械式時計はテンプと呼ばれるパーツの振動数によって精度をとりますが、この振動数が多ければ多いほど理論上は安定した高精度となります。
一方でパーツの摩耗が早かったり、パワーリザーブ(持続時間)が短くなりがち。もともとグランドセイコーは「実用時計の最高峰」を志していたこともあり、半導体に用いられるような超精密加工技術MEMSによってパーツ摩耗の課題を改善していましたが、パワーリザーブは約55時間に留まっていました。
※ハイビートはエネルギー消費が大きくパワーリザーブが短くなります。また、振動数を増やせばそれだけかみ合う歯車の部位が多くなるため、パーツ摩耗にも影響します。
そんな中で2020年3月、グランドセイコーはついにパワーリザーブ約80時間のCal.9SA5をリリースします。
グランドセイコーにとってまさに「悲願」であったロングパワーリザーブ。これまでの約55時間から、大幅延長されることとなりました。
秘訣は「デュアルインパルス脱進機」と「ツインバレル」です。
まずデュアルインパルス脱進機では独自のエネルギー伝達構造を採用し、高い効率を実現しています。
ガンギ車からテンプへの動力伝達に「直接衝撃」「間接衝撃」を組み合わせているとのことで、これによって歯車が摩擦を受ける箇所が一方向どちらかにのみ発生し、摩擦によるエネルギー消費を受けず、スムーズな伝達効率を獲得した、というわけです(また、パーツ摩耗の問題も同時に解消していますね)。
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/whitebirch/slgh005/
ちなみにテンプもミソ。これはグランドセイコー独自の巻き上げひげで、安定した精度を維持できる機構となります。この巻き上げひげを搭載したグランドセイコーフリースプラングはハイビート特有の高精度を長時間安定して維持することとなりました。
また、ツインバレル(ゼンマイを収める香箱を二つ持つ仕様)によって十分なゼンマイを確保し、パワーリザーブ延長に貢献しています。
なお、ツインバレルを始め、機械式時計は性能を向上させればさせるほどムーブメントに厚みが出て、結果としてケース自体がオーバーサイズとなりがちです(もともと、グランドセイコーの厚みがしっかりとしたケース人気もありましたが)。
しかしながら新作においてMEMS技術や独自の水平輪列構造によって、前述の通りケース厚11.7mmに収めることに成功しました。
このムーブメントは当然、岩手県雫石のグランドセイコースタジオで製造されています。
今回の2021年新作SLGH005は100m防水、4,800A/mの耐磁性能を備えており、実用時計の最高峰と名高いグランドセイコーらしいハイスペックさを兼ね備えていることも付け加えておきます。
なお、定価は税込1,045,000円。2021年3月6日~の発売となります。
2021年新作③グランドセイコー Cal.9SA5 ヘリテージコレクション シリーズ9 プラチナ SLGH007
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/news/pressrelease/20210225-04
スペック
外装
型番: | SLGH007 |
ケースサイズ: | 直径40.0mm×厚さ11.7mm |
素材: | プラチナ950 |
文字盤: | 大樹 |
ムーブメント
ムーブメント: | 9SA5 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約80時間 |
機能
防水: | 日常生活用強化防水(10気圧) |
予価: | 6,600,000円(税込) |
前項の「白樺」は既に2月中旬に発表されていましたが、時を開けずに「シリーズ9」9SA5搭載機第二弾―厳密には第三弾―が後を追いました。しかも、プラチナ製ケースで!
前述の通り、メカニカルキャリバー9SA5はグランドセイコーが誇るテクノロジーの集大成的存在です。2020年にゴールドモデルがリリースされ、次いで2021年に白樺としてステンレススティール,そして今作のプラチナと続くこととなりました。
ちなみにただケースにプラチナを使っているだけではありません。2020年のゴールドモデル SLGH002と同様に、SD=スペシャルダイアルのマークが印字されています。
SDは初代グランドセイコーでも用いられたマークで、金無垢インデックスを使った個体を意味しています。2021年新作プラチナモデルでも、18Kホワイトゴールド製インデックスがファセットカットと面取りを施されており、まさにスペシャルな一本に仕上がりました。
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/news/pressrelease/20210225-04
なお、「白樺」同様にシリーズ9がデザインコードとして採用されているため、基本スタイルは同一となります。陰影によって立体感が際立ち、「美しく光を流す造形」となっていますね。
特徴的な木目筋の文字盤は年輪を重ねた大樹がイメージされました。ここにもわが国日本が古来より大切にしてきた自然美を感じさせる仕様ということでしょう。じっくりと一年ごとに層を重ねる木々のように、グランドセイコーもまた長い歴史の中で確実に時計製造技術とクラフトマンシップを育てあげてきました。
そんな歴史の重みを、龍泉的な筋目加工で表現しているのです。
数量限定140本生産、予価は660万円とのことですので、気軽に入手できる一本ではないかもしれません。
しかしながらセイコー140周年、そしてグランドセイコーの60年に渡る歴史を彩る特別モデルであり、一度は手にしたい逸品だと思います。
2021年新作④グランドセイコー スポーツコレクション スプリングドライブGMT SBGC240 セイコー創業140周年記念限定モデル
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/news/pressrelease/20210225-02
スペック
外装
型番: | SBGC240 |
ケースサイズ: | 直径43.8mm×厚さ16.1mm |
素材: | SS×イエローゴールド×セラミック |
文字盤: | ブラック |
ムーブメント
ムーブメント: | 9R86 |
駆動方式: | スプリングドライブ自動巻き |
パワーリザーブ: | 約72時間 |
機能
防水: | 日常生活用強化防水(10気圧) |
予価: | 2,090,000円(税込) |
冒頭で2021年新作GMTについてご紹介しましたが、スプリングドライブGMTにはクロノグラフを組み合わせた、屈指の人気ラインが存在します。それは9R86。そして2021年には同キャリバーで、グランドセイコー初となるイエローゴールド×セラミックのコンビベゼル搭載モデルがリリースされることとなりました!
さらにベゼルがラウンドではなくインデックスに合わせて12角形となっており、見た目のインパクト,光によって煌びやかに輝くイエローゴールドの美しさを楽しめることはもちろん、時刻をどの位置からも視認しやすくなるという利点を有します。
ちなみにセラミックベゼルは時計業界の一つのトレンドですね。傷つきづらく退色にも強く、それでいて独特の質感がスタイリッシュな印象を強めます。
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/news/pressrelease/20210225-02
文字盤もまたインデックス,時分針,インダイアル等随所にイエローゴールドカラーを用いることで、従来のスポーツコレクションとはまた違った華やかさを備えます。
ケース・ブレスレットに施されたザラツ研磨と相まって、高級機として燦然と輝く2021年新作と言えるでしょう。
こちらも限定500本生産、予価は税込2,090,000円と、量産はされないようです。しかしながら140周年と冠されているように、2021年セイコーのこれまでとこれからを彩るにふさわしい至高の一本となりました。
2021年新作⑤グランドセイコー ジュエリーウォッチ 御射鹿池(みしゃかいけ) SBGD207 セイコー創業140周年記念限定モデル
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/news/pressrelease/20210225-03
スペック
外装
型番: | SBGD207 |
ケースサイズ: | 直径43.0mm×厚さ13.5mm |
素材: | プラチナ950 |
文字盤: | 白蝶貝×ホワイトゴールド |
ムーブメント
ムーブメント: | 9R01 |
駆動方式: | スプリングドライブ手巻き |
パワーリザーブ: | 約192時間 |
機能
防水: | 日常生活用強化防水(10気圧) |
予価: | 22,000,000円(税込) |
セイコー創業140周年記念限定モデルとして、8日巻きものパワーリザーブを備えたスプリングドライブ ジュエリーウォッチも発表されています!
深いグリーンの白蝶貝,それと対をなす淡いグリーンガーネット,そしてダイヤモンドが織りなす文字盤は、長野県茅野市に位置する御射鹿池(みしゃかいけ)が表現されている、とのこと。ジュエリーウォッチもまた、”THE NATURE OF TIME”のスピリットが宿っていますね。
ちなみに御射鹿池(みしゃかいけ)は鏡のような水面を持ち、背景の山々が逆さに移り込む幻想的な風景で知られています。わが国が誇る画家・東山 魁夷(ひがしやま かいい)氏の作品「緑響く」のモチーフに同地がなっているとか。
出典:https://www.grand-seiko.com/jp-ja/news/pressrelease/20210225-03
プラチナケースに白蝶貝,ホワイトゴールド文字盤をベースに計2.23カラットものダイヤモンド,そして0.63カラットのグリーンガーネットが使用されているという絢爛さもさることながら、時計好きとしては搭載されるスプリングドライブ手巻きキャリバー9R01が気になるところではないでしょうか。
これは前述した「信州 時の匠工房」の中のマイクロアーティスト工房にて2016年に開発された名機です。ちなみに同工房は量産ムーブメントではなく、複雑機構等の高級機を生産するための部門となります。
スプリングドライブは1970年代に開発が始められたと言いますが、持続時間の点でどうしても実用化に至らず、リリースは1999年となりました(さらにグランドセイコーへの搭載は4年の月日を要します)。これはスプリングドライブに必要だとされた「約72時間」のパワーリザーブが実現できなかったため。
そこから約20年の時を経てついに完成された9R01。香箱を3つ備えることで8日間巻きを実現しました。
驚異的なパワーリザーブはもちろん、耐久性が飛躍的に高まっていることも特筆すべき点です。
15本のきわめて限定的な生産となり、価格も2200万円。市場にはなかなか出回らないでしょうが、2021年のグランドセイコーのさらなる飛躍を予見させる新作と言えるでしょう。
まとめ
グランドセイコー2021年新作をご紹介いたしました。
なお、2020年からグランドセイコーは古巣のバーゼルワールドを離れ、独自新作発表を行っております。
そのため2021年を通して、順次様々なモデルがリリースされていくことでしょう。
情報が入り次第、当サイトで詳報をお送りいたしますので乞うご期待!!
当記事の監修者
田中拓郎(たなか たくろう)
高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年