新型コロナウイルス禍の混乱の中でスタートし、今や時計業界で最大規模となった新作見本市Watches & Wonders Geneve。
スタート時はオンライン開催であったものの、2022年からはリアル・デジタルプラットフォームともに見本市が行われ、数々の名作がリリースされることとなりました。
そんなWatches & Wonders Geneveの、2023年版の詳細が決定しております!
2023年は、一般公開の日程も用意されているとのこと。
この記事では、Watches & Wonders Geneveの最新情報についてお届けいたします!
※2022年10月時点での情報となります。
目次
Watches & Wonders Geneve 2023の開催日程と参加ブランド
Watches & Wonders Geneveは、3月末から4月上旬に行われている時計業界の新作見本市です。
もともとはカルティエやIWC、ジャガールクルト等が属するリシュモングループが音頭を取っていた、SIHH(Salon International Haute Horlogerie。通称ジュネーブサロン)が名称変更した展示会となります。
現在ではバーゼルワールドに参画していたロレックスやパテックフィリップ、シャネル、チューダー。それにウブロやタグホイヤー属するLVMHグループもWatches & Wonders Geneveに加わり、非常に活気ある見本市へと成長しています。
※バーゼルワールド・・・SIHHと並んで、例年春に開催されていた新作見本市。2020年に新型コロナウイルスの影響で開催中止となって以降、開催予定などは告知されておりません。
そんなWatches & Wonders Geneveの、2023年開催の詳細が判明いたしましたので、ご紹介いたします。
日程:2023年3月27日(月)~2023年4月2日(月)
場所:Palexpo(パレクスポ)
Palexpoは伝統的にジュネーブサロンが開催されてきた展示場です。2022年のWatches & Wondersリアル開催もこの場所で行われましたが、2023年も変わらず踏襲されることとなりました。
ジュネーブ・コアントラン国際空港に隣接するコンベンションセンターとなり、各国からのアクセスも良好ですね。
ちなみに、2022年の開催は3月30日(水)~4月5日(火)でしたので、一週間ほど早まったこととなります。
さらに特筆すべきは、一般公開日が設けられたこと!
4月1日・2日の土日は、メディアや関係者のみならず、一般の時計愛好家も新作発表を展示会場で楽しめることとなりました。
SIHH時代は長らく招待制が採られていましたが、2017年から最終日のみ一般参加が可能に。このように時計ファンにとって、開かれた新作見本市になるというのは、大いに賛成すべきことですね。
入場券はWatches & Wonders Geneve公式サイトより、2月上旬から販売予定。入場券の価格は、現状では70スイスフランと報じられています。
また、参加ブランドも発表されております。
2022年に引き続きパテックフィリップやロレックス、チューダーにシャネル。カルティエやヴァシュロンコンスタンタン、ジャガールクルトといったリシュモングループ。それにウブロやタグホイヤー、ゼニスを代表するLVMHグループ。2022年に初参加を果たしたグランドセイコーが参加ブランドとして名を連ねます。
また、ベル&ロスにフレデリックコンスタント、クロノスイスなどといった初参加の面々も加わって、50近いブランドがWatches & Wonders Geneve 2023で新作発表を行うことになりました。
2023年も、新作で時計業界がいっそう湧きたちそうですね!
なお、オメガやロンジン、ブランパンを含むスウォッチグループは今年も参画はないようです、
参加予定ブランド一覧(一部抜粋,順不同)
パテックフィリップ
ロレックス
チューダー
シャネル
ショパール
グランドセイコー
エルメス
H.モーザー
モンブラン
オリス
ヴァンクリーフ&アーペル
カルティエ
ヴァシュロンコンスタンタン
ランゲ&ゾーネ
IWC
パネライ
ジャガールクルト
ロジェデュブイ
ボーム&メルシエ
ユリスナルダン
ウブロ
タグホイヤー
ゼニス
ブルガリ
ベル&ロス
フレデリック コンスタント
クロノスイス
アーノルド&サン
Watches & Wonders Genev財団の設立へ
もう一つ、Watches & Wonders Geneveについて、大きな情報が公開されました。
それは、ロレックス・パテックフィリップ・リシュモングループによって、新しく非営利財団となるWatches & Wonders財団(Watches and Wonders Geneva Foundation;WWGF)を設立された、というものです。発足は2022年9月でした。
設立の目的は、時計・宝飾品の見本市をリアル・デジタルプラットフォームともに組織していくことに留まらず、時計製造技術を促進させ、世界中に普及させる、とのこと!何とも力強いですね。
財団の会長を務めるのは、ジャン=フレデリック・デュフール氏。2014年にゼニスから移籍して、ロレックスのCEOに就任した人物です。
さらに副会長は、リシュモングループのエマニュエル・ペラン氏。CEOには、高級時計財団(Fondation de la Haute Horlogerie;FHH)との兼任になるマチュー・ユメール氏が名を連ねました。
SIHHという出自から、これまではリシュモングループが中心であったWatches & Wonders。
ここにパテックフィリップとロレックスという二大勢力が加わることで、いっそう時計業界にとって有意義な見本市になるとともに、業界の成長にとっても起爆剤となることを期待です!
まとめ
時計業界の目玉となる新作見本市Watches & Wonders Geneveの、2023年開催情報についてご紹介いたしました!
2022年も各ブランドが、コロナ禍をものともしない見事な新作の数々を発表しました。そして2023年も、さらに面白く、さらに盛り上がりそうな予感ですね!
文中でも掲載しているように、2023年の新作発表は3月27日から。それまで、各社の新作モデルを予想しても楽しいかもしれません。
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当記事の監修者
田中拓郎(たなか たくろう)
高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年