「オメガ スピードマスター ブロードアローの人気モデルはどれ?」
「スピードマスター ブロードアローの魅力について詳しく知りたい」
月に到達した歴史を持つ伝説のムーンウォッチ オメガ スピードマスター。
圧倒的な知名度を誇り、誰からも愛される名作中の名作です。
限定モデルや生産終了モデルを含めると膨大な数のバリエーションが展開されており、世代を問わず愛されています。
そんなスピードマスターの中でも一際異色を放っているのが「ブロードアロー」ですが、その人気モデルが知りたいという人は多いのではないでしょうか。
ブロードアローはファーストモデルの特徴を再現したビンテージ感溢れるデザイン性とスピードマスターならではのスタイリッシュな雰囲気を融合させた魅力的なコレクションです。
この記事ではスピードマスター ブロードアローの人気モデルを紹介します。
人気の理由や特長についても解説しますので、スピードマスターの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
出典:https://www.facebook.com/omega/
目次
オメガ スピードマスター ブロードアローとは
スピードマスター ブロードアローはファーストモデルを連想させる古き良きデザインを持つオメガの名作です。
シンプルを極めたメタルベゼル、針にはモデル名の由来となった特徴的なブロードアローが採用されています。
定番スピードマスターに採用されている針は画像左のペンシルタイプです。しかし、スピードマスター ブロードアローはシーマスターにも広く採用されている「ブロードアロー針」を配することで、定番ラインナップには無い個性を持たせることに成功しています。
メタルベゼルとの組み合わせもシックに決まっており、この美しいディティールに心奪われ、購入を決める方も少なくありません。
出典:https://www.facebook.com/omega/
オメガがスピードマスターを世に送り出したのは、1957年のこと。
今でこそ「スピードマスター=宇宙」という図式がすぐに浮かび上がりますが、実際は宇宙は全く関係のない、純粋なモータースポーツ用の時計として誕生したモデルです。
ダイヤルではなく外周ベゼルにタキメーターを表示した世界で初めての時計と言われており、歴史的なクロノグラフとしても評価されています。
そして、そのDNAを現代に復刻させたモデルがスピードマスター ブロードアローというわけです。
ブロードアローの殆どは限定モデル
ブロードアロー針自体はシーマスターで見慣れているせいか稀少性を感じることは少ないですが、実はスピードマスターで採用されているのは一部のモデルだけです。
主に復刻モデルや限定モデルにのみ採用されているため、実はレアモデルだったりもします。
たかが針、されど針。
定番モデルと針が違うだけと思われがちですが、ブロードアロー針からはスピードマスターがこれまで重ねてきた歴史の重みを感じることができます。
また、ブロードアローの型番には赤く1957という数字が入っているモデルが多いです。
これはスピードマスターのファーストモデルが製造された年のことを指しており、オリジナルのディティールを忠実に再現していることを意味します。
オメガ スピードマスター ブロードアローの人気モデル
メタルベゼル・ブロードアロー針という特徴は共通ですが、モデルごとに細かなデザインや機能性に違いが見受けられます。今回はその中でも特に人気のある5本を紹介したいと思います。
オメガ スピードマスター ブロードアロー 50周年記念モデル 321.10.42.50.01.001
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:42.0mm
ムーブメント:コーアクシャル Cal.3313
パワーリザーブ:約44時間
防水性:100m
321.10.42.50.01.001はスピードマスター生誕50周年を記念して発売されたモデルです。
ブロードアローの時針をはじめ、タキメーターインデックスを備えたメタルベゼル、ドーム型の風防など、1957年当時のモデルを彷彿とさせるデザインとなっています。
ムーブメントにはコラムホイール式コーアクシャルクロノグラフCal.3313を搭載しており、見た目こそヴィンテージな雰囲気を醸し出しますが、機能性はハイスペックです。
100m防水も有しており、様々なシーンで活躍してくれます。
製造終了モデルとなっていますが未だに人気は高く、現在の中古相場は約30~35万円です。
オメガ スピードマスター ブロードアロー 50周年記念モデル 1957 321.90.42.50.13.002
素材:ステンレススティール×ローズゴールド
ケースサイズ:42.0mm
ムーブメント:コーアクシャル Cal.3313
パワーリザーブ:約44時間
防水性:100m
50周年を記念して発売されたモデルは幾つかのバリエーションがありますが、その中でもひときわ目立つ存在感を放つのがこのモデルです。
文字盤には上品な印象を与えるブラウンを採用。特徴であったメタルベゼルも定番モデルと同じデザイン(色はブラウン)に変更が加えられています。
12時位置のロゴ下にはシリーズの誕生年である「1957」が赤字でプリントされており、オシャレな雰囲気を醸し出します。
ケース径は現代のトレンドである42mmを採用。
リューズとプッシュボタンにはローズゴールド素材が使われ、より一層の高級感を得ました。
ケースバックはブラックと同様にスケルトンバックが採用されており、機械式だけでしか味わえない魅力を秘めています。
販売終了後も評価され続け、現在も中古相場70万円前後と高値を記録しています。
オメガ スピードマスター ブロードアロー 321.10.44.50.01.001
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:44.0mm
ムーブメント:コーアクシャル Cal.3313
パワーリザーブ:約44時間
防水性:100m
あまり見かけないアラビアインデックスのスピードマスターです。
ハニカム状のインダイアル、縦に筋の入ったブラックダイアル、先端が赤くカラーリングされたクロノ秒針やインダイアルの針など、ディテールに拘りが感じられます。
風防はドーム型、デイトは4時と5時位置の間。
他のブロードアローよりもスポーティーな印象が強く、ヴィンテージ感が薄いことが特徴です。
ケース径が44.0mmと大型設計となっていることから、体格の良い方によく似合います。
ムーブメントにはコーアクシャルCal.3313を搭載。パーツの摩耗を抑えた設計となっているため、通常3年~5年に1度のオーバーホール周期が8年~10年に1度に伸びています。
ケースバックにはサファイアガラスが採用されており、機械式ムーブメントならではの精密な動きを堪能することも可能です。
オメガ スピードマスター 1957トリロジー 60周年リミテッドエディション 311.10.39.30.01.001
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:42.0mm
ムーブメント:手巻き式ムーブメント Cal.1861
パワーリザーブ:約48時間
防水性:60m
2017年にオメガ60周年を記念して発売されたモデル「オメガ 1957 トリロジー スピードマスター 60周年リミテッド」。外装は初代の面影を残しつつ、月面着陸時に着用されていた手巻きムーブメントと同じ機構を用いたCal.1861を搭載したヴィンテージデザインの時計です。
外観は当時のまま、機能は現代的。
3連タイプのブレスレットも中央のコマが横長いオリジナルデザインとなっています。
オメガファンのみならず、ヴィンテージファンからも人気の高い一本です。
裏蓋には高い防水性を象徴する海獣シーホースの刻印が刻まれています。
価格に関しては定価が約85万円、並行輸入新品の相場は75万円前後となっています。
オメガ スピードマスター57 クロノグラフ 331.10.42.51.01.002
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:縦41.5mm
ムーブメント:コーアクシャル cal.9300
パワーリザーブ:約60時間
防水性:100m
最後に紹介するのは現行のブロードアローとして人気を博している「331.10.42.51.01.002」。シンプルな2カウンタークロノグラフであること、高い機能性を持つコーアクシャルムーブメント Cal.9300 を搭載していることが特徴です。
全体的なデザインはトリロジーに似ていますが、331.10.42.51.01.002の方がスペック重視となっています。
直径41.5mmという程よいサイズ感から非常にスッキリとしたディティールです。ブラックダイヤルとメタルベゼルのコントラストも実に見事です。
渋くもあり、若々しさもある絶妙なデザイン性であることから、一生の相棒としても適しています。
ケースバックも特徴的です。サファイアガラスを使用したスケルトン仕様となっていますが、注目したいのはその面積。
ほぼ背面全体がスケルトンとなっており、機械式時計の魅力をこれ以上ないほどに感じることができます。
定価100万超えの高級機ではありますが、並行店であれば60万円台から購入することが可能。
これだけのスペックと個性を兼ね備える時計としては寧ろリーズナブルにも思えます。
まとめ
ブロードアローはファーストモデルの特徴を再現したビンテージ感溢れるデザイン性とスピードマスターならではのスタイリッシュな雰囲気を融合させた魅力的な一本です。
硬派なイメージを持ちながらも遊び心も持ち合わせ、満足度の高い仕上がりとなっています。
スピードマスターを買うならやっぱり定番!と考えていた方は勿論のこと、定番以外で良いスピードマスターは無いか?と探していた方にもお勧めのモデルです。
是非この機会に一度スピードマスター ブロードアローをご検討してみてはいかがでしょうか?
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。