みなさまこんにちは。
今日はクリスマスですね。みなさまどのようにお過ごしでしょうか?
プレゼントまだお決まりにない方はぜひ当店の時計はいかがでしょうか(*^-^*)
さて、今回は題名にあります通り手巻きと自動巻きの違いについてです。
「・・・・んなこと説明しなくても」って思ってる方もいらっしゃることでしょう。
意外と説明できないものです。
「文字盤にAUTOMATICって書いてれば自動巻きでしょ」
「手で巻くのが手巻きでしょ?」
そうではなく機能的な違いからメンテナンスらしく説明したいとおもいます♪(゚▽^*)ノ⌒☆
それではまずこのふたつの時計何がちがうでしょうか?
大きさとかは無しですよ(笑)
まず自動巻きに自動巻き機構がついてます。
つまり回転垂(ローター)、切替車(リバーシング)、切替中間車です。
せっかくなので少しばらします
これが
こうなる
今回のはロレックスのムーブメントなのでローターがどちらに回転しても巻上げれるようになってます。
つまりローター→切替車→切替中間車→角穴車→香箱と伝わりゼンマイが巻かれるわけですね
これが違いの一つd(^^*)
さてもう一つですが・・・
みなさま疑問に思ったことありませんか?
手巻きの時計は巻き止まりがあるのに、自動巻きの時計は巻き止まりがないということに。
それはなぜなのでしょうか?
またばらしていきましょう。
これは自動巻きと手巻きの香箱です。中にゼンマイが入ってます。
キャリバーによって大きさは違います。
特に違いはないですね。蓋を取ります。
これも特にちがいはないです。
ゼンマイとりますヾ(*・ω・)ノ゜
手巻きのゼンマイの端と香箱内部
自動巻きのゼンマイの端と香箱内部
手巻きはこの溝にゼンマイが入り固定するため巻き止まりがあるんですね。
なので必要以上に巻くと切れてしまうことがありますのでご注意ください。
自動巻きは溝がありますが、この香箱は3つ溝があります。
じつはゼンマイに秘密があります。
自動巻きの場合ローターが動くと巻かれるため手巻きの香箱構造だと切れてしまいます。
そのため溝にはまりある程度ゼンマイに負荷がかかると次の溝へスリップしてゼンマイの負担を軽減するようになってます。
この二つが大きな違いです。
スリップの音はカチッって感じの音がしますが、ゆっくり巻くと聴こえることがあります。
リューズを巻くとカリカリ音がしますがその中間くらいにかすかに音がします
よく耳をすまして聴いてみるのもおもしろい(???)ですね
ではまたヾ(*´Д`*)ノ
当記事の監修者
廣島浩二(ひろしま こうじ)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチ コーディネーター
一級時計修理技能士 平成31年取得
高級時計専門店GINZA RASIN 販売部門 ロジスティクス事業部 メンテナンス課 主任
1981年生まれ 岡山県出身 20歳から地方百貨店で時計・宝飾サロンで勤務し高級時計の販売に携わる。 25歳の時時計修理技師を目指し上京。専門学校で基礎技術を学び卒業後修理の道に進む。 2012年9月より更なる技術の向上を求めGINZA RASINに入社する。時計業界歴19年