Watches and Wonders Geneva, WEBマガジン, リシャールミル
2019年1月14日からSIHH2019(ジュネーブサロン)が開催されています!弊社スタッフが現地で撮影したリシャールミルの新作をいち早くお届けいたします!
※予価は税別となります。
目次
時計製造の伝統技法やモダンスタイルデザインの確立、そして老舗の新たなる挑戦・・・そんな群雄割拠のSIHH会場の中でも、ひときわ異彩を放っていたのはリシャールミルと言っていいでしょう。
カラフルでフェミニンな10作品がブースに並んでおりました。
全てがボンボンコレクション Fruits&Sweetsです。
現在、リシャールミルの新作に賛否両論あると聞いて驚きを隠せませんでした。
会場内で実機を見た折は、遊び心溢れるデザインながら素材使い・完成されたデザインのそこかしこに同社らしさを感じられたためです。
実際リシャールミル自身が「時計職人の素晴らしいクラフトマンシップにより、特別な時計が誕生した」と豪語します。
各モデルが30本世界限定生産。国内入荷予定は2019年夏。
それぞれの詳細を以下でご紹介いたします。
ボンボンコレクションは、フルーツシリーズとスイーツコレクションの二つに分類されます。
もうそのコンセプト自体が大人の遊び心をくすぐりますよね。
こちらは「ライチ」をイメージした新作RM 07-03のモデルです。
07シリーズはレディースラインとなりますが、サイズ感や見た目の印象から、モデルによってはファッション感度の高い男性にも身に着けていただけるでしょう。
冒頭で「同社らしい」と表現したのは、このフォルム、スケルトン文字盤及びそこから覗くメカニックな機械、そして何より軽量強靭を極めたカーボンTPT素材!
デザインや色調はポップなのに、ディテールはリシャールミルがこれまで培ってきた時計製造技術を存分に活かしていることが見てとれます。
ちなみに文字盤の色付けにはグランフーエナメル技法が使われているとのこと。
グランフーエナメルとは伝統工芸技法の至高・エナメルの中でも、さらに上位に位置付けられるものです。
通常のエナメル文字盤は800度近くの熱によって焼き上げますが、グランフーエナメルの場合はさらに高温となる1000度以上の熱で焼き上げます。これによって、通常エナメルを凌ぐ美しさを実現しているのです。
ちなみにグラン・フーとはフランス語で「gran fue―壮大な炎―」。ただでさえ温度調整や管理の難しいエナメルをさらに高温で焼成するこの装飾技法を用いた、という事実を鑑みれば、自ずとリシャ―ルミルの時計製造の実力を伺い知ることができるでしょう。
よく高級ブランドが奇抜なことをやると「迷走している」と言われたりしますが、リシャールミルは一貫してブレていませんね。
リシャールミルの時計全般に言えることですが、遠目から見てもすぐにリシャールミル着けてる!とわかるデザインは、高級時計の持つステータスシンボルの側面を上手に利用していると思いました。
同じくRM 07-03から、スイーツラインのマシュマロです!
フワフワして美味しそうな文字盤全面に広がるマシュマロは、実はかなり手が込んでいます。
ライチでもご紹介したように、手作業によるグランフーエナメル加工によってこの砂糖菓子の甘い質感を表現しているのです。
グランフーエナメルは数ある装飾技法の中でも、伝統的かつ非常に高度な技術力を要するもののうちの一つです。
そんな技法をこのポップな時計に組み合わせたことによって、またリシャールミルというブランドの格を上げることとなりました!
ミルティーユとは、フランス語でラズベリーのこと。
今回のRM 07-03シリーズには共通して自動巻きCa.CEMA2が搭載されているため、どれもケース厚が12mm弱と非常にスタイリッシュな印象が強くなります。
縦横サイズはかなり大振りなのに、厚みはそこまでないのでスーツの袖口にも収まりそうです。
もっとも、世界限定8本生産×予価1,420,000円(税別)というダブルコンボを考えると、普通のスーツで身に着ける機会は相当限定されそうですが・・・
こちらのカップケーキもまた文字盤の絵付けが非常に繊細に施されており、カラフルな中に美しさ・エレガントさを有します。
リシャールミルはスポーティー一択というイメージがありましたが、それを覆してくれるような逸品です。
文字盤にあしらわれた貴石もきらびやかでイイ味出してますね!
RM 37-01には、自動巻きCal.CRMA1が搭載されています。
37シリーズもまたレディースラインですが、こちらもオシャレ男子にぜひ見に着けていただきたいですね!
12位置にビッグデイト。そして4時位置プッシャーにセレクターを搭載し、巻き上げ(W)・ニュートラル(N)・時刻合わせ(H)を選択することが可能です。
これは、レーシングカーにインスパイアされてきた同社らしく、車のギアチェンジ的役割を果たしています。
操作の楽しみも増えますね。
キウイモチーフの一本ですが、文字盤はさながらフルーツポンチのように賑やかです。
スリーズとはフランス語でさくらんぼのこと。
さくらんぼの愛らしさをよく表現したモデルです。
ラバーストラップもピンク色に色づけられており、リシャールミルのスポーティーと相まって今はやりの「甘辛」テイストが上手に活かされていますね!
Sucette(スセット)は子どもも大人も大好きロリポップキャンディ!
外国のお菓子らしい質感と色合いですね!
会場があるジュネーブ市内では至るところにロリポップの広告が飾られており、ボンボンコレクションの中でも一つの目玉だったのではないでしょうか。
機械が鑑賞できるスケルトンタイプも魅力的ですがどちらかと言えば近未来的な印象。一方でエナメル文字盤であればどこかクラシックなテイストを保ちます。
これまでのリシャールミルのケースはラウンドかトノーフォルムがほとんどでしたが、こちらのボンボンコレクションではレクタンギュラーケースが採用されました!
16シリーズはユニセックス(ボーイズ)となります。
大きいながら10mmに満たない薄さを実現しているので、男女どちらでもスタイリッシュに着けこなせそうです。
甘酸っぱさを感じさせるシトロンスライスが、ボンボンコレクションのコンセプトをよく体現していると言えるでしょう。
フレーズ、つまりフランス語でイチゴをモチーフとした一本です!
日本ではイチゴというと赤がすぐイメージされますが、こちらは黄色イチゴやイチゴの花をもモチーフにしているのでしょうか。
ポップで明るい気持ちにさせてくれるようなデザインですね。
大きめレクタンギュラーケースと相まって、他社とは一味違った新作に仕上がりました。
最後にご紹介するのは、リコリス菓子をイメージした一本です!
「サルミアッキ」が有名ですね。文字盤のモチーフにもこのお菓子が用いられているのでしょう。
日本ではリコリス菓子の評判はイマイチ。結構美味しいんですけどね・・・
ピンクのセラミックスケースとコントラストになって、とっても可愛く仕上がっています。
今回のボンボンコレクションは以上10モデルとなります。
最後に、現在リシャールミルのアーティスティックディレクターであり、ボンボンコレクションを手掛けたセシル・ゲナ氏の言葉を紹介します。
「ボンボン―この一語を口にするだけで笑顔にできる。喜びや感性、それらの共有を一度に実現してくれるものです。」