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田所孝允, ロレックス

アンティークロレックスの魅力や人気の理由!ヴィンテージロレックスとの違いも解説

最終更新日:

ロレックス アンティーク

「アンティークロレックスの良さって何?」
「アンティークロレックスの魅力について知りたい」

時計業界に詳しくない方でも、高級時計といえばまず知らない方はいないブランド、ロレックス。

実用高級時計ブランドの頂点に君臨する、知名度とステータス性は、誰もが認めるところでしょう。

そんな中、近年世界中から注目されているアンティークロレックスの魅力が知りたいという人は多いのではないでしょうか。

ロレックス最大の特徴である実用性をアンティークロレックスも備えています。

この記事ではアンティークロレックスの魅力や人気の理由を、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。

ヴィンテージロレックスとの違いも解説しますので、中古ロレックスの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。

目次

アンティークロレックスってどんな時計?

ロレックスは1905年にロンドンで誕生し、その後スイスの高級時計ブランドにのぼり詰めたブランドです。

120年の歴史は、そのまま腕時計の歴史と重なります。

腕時計は第一次世界大戦前から戦場の兵士たちに使用されるようになり、戦場から戻った彼らから一般市民へと広がったと言われています。

長い歴史を乗り越えて、現代まで受け継がれてきたアンティークロレックスは、いったいどのような時計なのか、まず解説します。

アンティークロレックスとは

アンティークロレックスとは、一般的に「古い時代に製造されたロレックス」を指しています。

しかし、西洋の骨董業界では、製造されてから100年以上経過したものをアンティークと呼びならわしています。

腕時計はそもそも100年程度の歴史しかなく、それ以前は懐中時計が主な携帯用時計として製造・販売されていました。

時計業界では、クォーツショックが起きる1960年代から、ふたたび機械式時計が注目されはじめた1980年代後半にかけて作られたもの、それ以前に製造されたものをアンティークとよんでいます。

アンティークロレックスとヴィンテージロレックスの違い

アンティークロレックスとは1960年代から1980年代、そしてそれ以前に作られた、古き良き風情を持つロレックスです。

一方、ヴィンテージロレックスと呼ばれるものもあります。

ヴィンテージロレックスとは、比較的古い時代に製造された個体で、希少性があり、価値を認められているものを指します。

とはいえ、アンティークロレックスとヴィンテージロレックスに明確な違いはありません。

扱う時計店や骨董店によっても異なりますが、製造から40年~50年以上が経過し、今も使える名機をアンティークと呼んだり、ヴィンテージと呼んだりしています。

アンティークロレックスは何が良いの?その魅力とは

ロレックス アンティーク

アンティークロレックスは、アンティークウォッチのなかでも高い人気を誇ります。

では、アンティークロレックスはどこが魅力的なのでしょうか。

多くの方を惹きつけ続ける、アンティークロレックスの魅力について解説します。

価格が安くロレックスデビューに最適

ロレックスは非常に高い人気と徹底して管理された生産量で、人気モデルは直営店ですら手に入りにくい状況です。
また、並行輸入品も高価で、モデルによっては中古品が定価を大きく上回ることもあります。

しかし、アンティークロレックスほど古いものになると、価格も落ち着きをみせ、手に入りやすくなります。

特に、レディースであれば10万円台で購入できる個体も出てきます。

高級時計デビューにロレックスが欲しいけれど、そんなに予算がないという方に、アンティークロレックスはおすすめの選択肢です。

長年ロレックスを見続けてきた愛好家の間でも、アンティークロレックスは人気が高く、現行品にはないレトロでクラシカルな魅力があります。

モノによっては価値が上がることもある

アンティークロレックスは安価で買える可能性が魅力のひとつですが、ものによっては購入後に価値が上がるものもあります。

資産としてロレックスを求める方にも、アンティークロレックスはおすすめです。

アンティークの高級時計は安定的に人気があり、なかでもロレックスは過去数十年変わらない注目度を誇り、市場も成長を続けています。

生産終了・限定モデル

アンティークやヴィンテージと呼ばれるほどの歴史がなくても、生産終了が決まったモデルや数量限定モデルは需要が高まり、価値も上昇します。
人気があったモデルであれば、時間が経過するほど価格も上昇します。

有名人の着用モデルや映画で重要な小道具になったモデルなどは、さらに付加価値がつきます。
特に有名な例は、コスモグラフデイトナのポール・ニューマンモデルRef.6263です。

ベゼルやガラスなどオリジナル性が高い状態のもの

ベゼルや風防ガラス、文字盤など、腕時計には壊れやすいパーツがたくさん存在します。
そして、壊れた時計を修理した際に、壊れたからという理由で最新のパーツなどに交換されてしまうと、価値が低下してしまいます。

古い時計ほど修理に出されている可能性が高く、特に繊細な針が交換されていたり、リダンと呼ばれる再生文字盤がはめ込まれてしまう危険度もアップします。

発売された当時のまま、オリジナル性を高い水準で保っている個体は、価値の上昇が期待できるでしょう。

文字盤など経年による変化が特徴的なもの

どんなものでも経年劣化は訪れますが、アンティークロレックスの場合、レトロな色合いに変化したものを味わいとして高く評価する文化が根付いています。

たとえば、文字盤のなかでセピア色に変色したものは「トロピカルダイヤル」と呼ばれ、資産価値がぐっと上昇します。

ロレックス エクスプローラー cal.1560 1016 ブラウン トロピカル 11番 アンティーク メンズ
ロレックス エクスプローラー cal.1560 1016 ブラウン トロピカル 11番 アンティーク

型番:1016
ベルト素材:ステンレススティール
ケース素材:ステンレススティール
ケースサイズ:36mm
文字盤:ブラウン
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:cal.1560

トロピカルダイヤル以外にも、文字盤にクラックが入ったものをスパイダーダイヤルと呼んだり、ユニークな愛称がつけられ、価値もアップしています。

また、トリチウムの経年変化による色変化はパンプキンと呼ばれ、注目されつつありますよ。

コラボによるダブルネームモデル

ロレックスは、企業・ロレックス双方の宣伝のために、他社とコラボしたダブルネームモデルを出してきました。
年月が経過したコラボモデルは、アンティークロレックスのなかでも人気があり、価値もアップしています。

もっとも有名なダブルネームモデルはティファニーですね。
また、カルティエやフェラーリも人気のあるダブルネームモデルです。

なかには、ドミノ・ピザやコカ・コーラとのダブルネームモデルも存在します。

希少性が高く流通量も少ないので他人と被らない

アンティークロレックスが多くのファンを魅了する理由のひとつが、希少性です。

ロレックスは大量生産されているわけではありませんが、人気ゆえに現行モデルは他人と被る可能性があります。

しかし、アンティークロレックスは希少性が比較的に高く、流通量も少ないため他人と被ることがまずありません。

同じモデルでも経年変化で個性が際立ち、世界でたったひとつの魅力をそれぞれの個体がもっています。

資産としてだけでなく、あなただけの特別な愛機を探している方にもぴったりです。

同じ型番でも見た目が千差万別で個性的

アンティークロレックスは、一つ一つが長い年月を歩んでいます。

それぞれの個体が唯一無二の物語・背景を持っており、刻んできた時間が風貌に表れます。

全く同じ型番でも、アンティークロレックスであれば見た目は千差万別です。

トロピカルやスパイダーダイヤルになっているもの、ベゼルが色褪せて良い味わいを出しているものなど、10本あれば10の個性がきらめく……それがアンティークロレックスです。

時計界の王様ロレックスの歴史を感じられる

アンティークロレックスを所持することで、世界で最も名高い高級時計ブランド、ロレックスの歴史の一片を身につけている特別感が得られる、という方もたくさんいます。

ロレックスが歩んできた実用時計の王者への道、タイムピースがあなたの手に渡るまでに過ごしてきた時間、それらの物語がそのまま時計の価値となって、あなたを魅了します。

アンティークロレックスのデメリット

アンティークロレックスを所持することにはメリットもありますが、古いゆえのデメリットもあります。
購入する際は、デメリットもしっかり理解した上で決断してくださいね。

プラスチックケース風防で割れやすい

1920年代に製造されたロレックスは、プラスチック風防でした。
現在、高級時計の風防は、ほぼサファイアクリスタルが使用されています。

プラスチック風防がロレックスに採用された1920年代から、1990年代頃まで、プラスチックは風防の素材として使用されてきました。

ただし、プレシジョンやカメレオンではミネラルガラス風防、1975年からはサファイアクリスタルが採用されはじめ、広がっていきます。

型番では、4桁モデルがプラスチック風防モデルの中心です。

プラスチック風防は、現行のサファイアクリスタルと比較すると、どうしても堅牢度に欠けます。

時代を経ているので脆くなっている部分もあり、割れやすいため扱いに注意が必要な点が、デメリットのひとつです。

しかし、独特のやわらかさと透明感をもつプラスチック風防は、アンティークロレックスの魅力でもあり、人気があることも事実です。

部品や保証書が無いことが多い

アンティークロレックスは古い型番のため、替えの部品が本社にも残っていないケースがあります。

また、中古品として売却する際に価値のひとつとなる、保証書などの付属品が欠けていることも少なくありません。

保証書(ギャランティ)は、個体のオリジナル性を示す非常に重要な書類で、再発行されません。

保証書がある個体かどうかで、売却価格が数十万円異なるモデルもあります。

保証書がない個体を購入する場合は、売却時に価値が下がる可能性があることに留意してください。

さらに、18世紀から営業している老舗メゾンなどには、永久修理保証を設けているところもありますが、ロレックスでは行っていません。

壊れてしまった場合、純正部品では修理ができないことを理解したうえで購入してくださいね。

時計自体の精度が遅れたり、不調気味

アンティークロレックスが製造された時代は、今よりもはるかに技術が発達していなかったため、時計自体の精度は現行品にくらべ劣ります。

さらに時代を経ており、不調気味なことも珍しくありません。
書面上の日差よりも、はるかに遅れたり、進んだりするかもしれません。

ただし、アンティークウォッチの愛好家にとって、ちょっとした不調や精度の衰えもまた、愛着の対象です。

愛機の憎めないウィークポイント、として捉えれば、いとおしく見えてくるかもしれません。

アンティークロレックスは日常使いできる?

アンティークロレックスを手に入れたら、やはり身につけたい、と考える方は多いですよね。

ロレックスはもともと「実用」に重きを置いたブランドで、使ってこそ価値のある高級時計です。

しかし時代を経て、壊れやすくなっている個体もあります。

アンティークロレックスは日常使いできるのか?次の項目から詳しく解説していきます。

価値を下げたくないなら日常使いはお勧めしない

結論から言えば、資産としての価値を下げたくない場合は、日常使いは破損のリスクが高いためおすすめできません。

ロレックスはオイスター(牡蠣)になぞらえるほどの堅牢度が特徴ですが、アンティークロレックスはそこまでの強さを備えているとは限りません。

古い個体は、素材の質やデザインが現行品とは異なり、ブレスレットがへたっていたり、風防がもろくなっていたりする可能性があります。

また、古いほど本社にも純正部品が残っていないため、修理ができない恐れもあります。

現状維持を最優先する場合は、直射日光や湿気を防ぎ、大切に保管してください。

愛着があって身に付けたいなら日常的に使ってもOK

アンティークロレックスを資産としてではなく、愛着をもって使いたいため購入したのであれば、慎重な扱いを忘れずに使いましょう。

ロレックスの時計は、実用のために製造されています。
愛着をもって身につけたいと感じるのであれば、実用時計として愛用してください。

使用後は汗や汚れを優しく落として、リューズが上にくる位置で立てて保管すると、ケースバックの傷を防げます。
また、磁気に大変弱いため、スマートフォンやバッグのマグネットなどに注意してください。

アンティークロレックスが購入できる場所

アンティークロレックスが購入できる場所について、ご紹介します。
どのような場所で購入できるのか、それぞれの注意点も含めて解説します。

アンティークも扱う中古時計専門店

ロレックス アンティーク

アンティーク・中古時計専門店では、本物のアンティークロレックスを取り扱っている可能性が高く、安心して購入できるという点では最もおすすめです。

アンティーク時計の専門店もありますし、中古時計・新古品・並行輸入品などを全般的に扱っているところもあります。

なかには、アンティークロレックスを専門的に取り扱う業者もあり、愛好者の世界の深さを感じられます。

アンティーク・中古時計の専門店では、独自のルートを駆使して国内外から本物の個体を買い付けています。

また、専門の鑑定士が厳しくチェックを行っているため、偽物をつかまされることはほぼありません。

専門店の多くは、アンティークロレックスであってもオーバーホール済みで販売し、半年から数年の保証をつけてくれます。

また、専門店の立地もポイントで、銀座をはじめハイクラスの顧客が多く訪れハイレベルな品物がよく売れる場所にあるお店がおすすめです。

銀座や新宿は競争が厳しく、より良い品物を販売する店舗しか生き抜いていけません。

つまり、一等地に店舗を展開している店であれば、レベルの高い品とサービスが期待できます。

また、ロレックス専門店は店舗スタッフもロレックスの知識が豊富で、アンティークを多く扱っている場合はパーツの価値なども熟知しているため、よりおすすめです。

メリットしかないように思えますが、デメリットは他の方法で手に入れるより少々高価という点です。

安全に本物を手に入れたい場合は、専門店での購入が安心でしょう。

オークション

ロレックスは業界でもトップクラスの知名度を誇るブランドで、各種オークションでもよく出回ります。

オークションといっても、ネットオークションから、世界最高峰の「サザビーズ」「クリスティーズ」「フィリップス」まで規模は様々です。

多くの方が利用しているネットオークションでは、誰もが気軽に参加し、品物を出品したり落札したりできます。

店舗に赴く必要もなく、時間もかなり自由が利くため、インターネットの普及とともに骨董・アンティーク売買の場として急速に利用者を増やしてきました。

しかし、オークションでのアンティークロレックス購入は便利な一方でデメリットもあります。

オークションでは、目で現品を見て確認することが難しく、価格より価値の低いものや偽物を掴まされてしまうリスクがあります。

また、コンディションや内部の劣化具合などは見られません。

外装も、手に取って細部を観察できないため、申告されている傷やスレ、大きな欠損はわかっても、そうでなければ見逃してしまう可能性があります。

ネットオークションで購入する際は、まず出品者のプロフィールをよく読み、これまでの出品履歴も見られる場合はじっくりチェックしましょう。

また、商品に関するコメントに必ず目を通し、おかしなところがないか、簡潔すぎないか確認してください。

フリマアプリ

ネットオークションに次いで登場し、個人間での商品やり取りが簡単にできるようになったのが、フリマアプリです。メルカリなどがよく知られています。

まさにフリーマーケットのように、誰もが何でも出品でき、値段の交渉をして自由に売り買いできます。

フリマアプリもまた、手軽さというメリットの裏に、商品を手に取って確認できないまま購入するというデメリットがあります。

フリマアプリでアンティークロレックスを購入する際の注意点

ロレックスの売買では大きな金額が動くため、購入する前に慎重すぎるほど慎重に細部まで確認しましょう。

フリマアプリでは、多くの場合、売り手と買い手がチャット形式でやり取りでき、見たい箇所の画像を追加でアップしてもらえます。

購入したい商品があったら、現在写っていない部分の写真もアップしてもらい、傷やスレの状態を十分に確認してください。

さらに、ギャランティなどの重要な付属品があるかどうか、あれば画像も見せてもらえるか、コンディションやこれまでの所有・保管歴などもチェックしてみましょう。

やりとりのなかで、少しでも怪しいと感じた場合や、高圧的に「面倒なことを言ってくるなら売らない」などの発言があった場合は、やめる勇気も必要です。

フリマアプリも、出品者の売買履歴や利用者の評価、本人の自己紹介文などを閲覧できます。

これまでの売買でなにか問題が起きていないか、どんなものを売り買いしてきた人物かなど、アンティークロレックスを購入する前に調べておきたいですね。

質屋や買取専門店

質屋や買取専門店でも、中古・アンティークロレックスを扱っているところがあります。

近年は貴金属やブランドものを高価買取する買取専門店が増え、ショッピングモールなどで気軽に買取相談ができるようになってきました。

質屋や買取専門店でアンティークロレックスを購入する場合は、まずロレックスの取り扱いがある程度多い店かどうかを確認しましょう。

ロレックスを頻繁に扱っている店舗では、アンティークロレックスに関する知識もあり、真贋を見抜ける専門家がいるケースもあります。

逆に、ロレックスは滅多に入らず、取引の実績があまりない店舗は、あなた自身に真贋や価値を見抜くスキルがない場合、避けた方が安心です。

あなたがアンティークロレックスに詳しい方であれば、掘り出し物が見つかるチャンスがあるかもしれません。

アンティークロレックス購入時の注意点

魅力あふれる世界でひとつだけの一品、アンティークロレックスは、愛好家の心をつかんで離さない人気アイテムです。

アンティークゆえの魅力がある一方で、アンティークゆえの注意点もまた数多く存在します。

アンティークロレックスを購入するにあたり、知っておいて欲しい注意点をご紹介します。

本物かどうかとオリジナル性の高さを確認する

まずは、人気ゆえ偽物も多いため、本物かどうか真贋を確認しましょう。

高級腕時計は人気があるブランドほど偽物が多く出回り、最も人気と知名度の高いロレックスは、プロでなければ見抜けないスーパーコピーも存在します。

次に見るべきところはアンティークロレックスで最も重視されるオリジナル性の高さです。

パーツがどこまでオリジナルのままなのかを検証しましょう。

針や文字盤、風防が販売当時のままか、修理やオーバーホールで交換されているかで価値に大きな差が出ます。

また、ケースやストラップが研磨しすぎにより、痩せていないかしっかり確認しましょう。

本物かどうかの真贋や、パーツのオリジナル性はかなりの知識がなければ見抜けない部分です。

あなた自身もある程度アンティークロレックスについて学んだうえで、ロレックス・高級腕時計を専門に扱う、本物であることが担保されているお店で購入しましょう。

【真贋判定・整備済み】RASINのアンティークロレックス商品一覧はこちら

オーバーホール実施の有無を確認する

これまでの持ち主が、きちんとオーバーホールを実施していたかどうか、購入する際に確認しましょう。

アンティークロレックスは外装にもある程度の傷みが生じていますが、内部も同様に経年劣化を起こしています。

オーバーホールにはお金がかかりますが、機械式時計は精密機械のため、状態を維持するために必要なお手入れです。

ちなみに、売却する際、オーバーホールをきちんと行っていた個体は、全くメインテナンスされていない個体と比べ、高額で買取してもらえます。

長年オーバーホールをせずに放置しておくと、内部の細かな部品に塗られた油が劣化し、詰まりやスレを生じて、最終的に軸などが折れることもあります。

また、乾燥剤と一緒に収納されていたり、乾燥の強い場所で保管されていた場合、油が乾いてやはり不調や破損につながります。

逆に、湿気がサビを呼ぶこともありますし、磁気による精度の悪化も起こります。

オーバーホールは、大切に使用されてきた証でもあるため、購入時に確認するとともに、購入してからも定期的に行うことをおすすめします。

ただし研磨しすぎは研磨痩せを起こすため、注意しましょう。

口コミの良い時計専門店で購入しよう

購入するお店の良しあしを見極めるうえで、最終的に役立つものが口コミです。

実際に店舗で購入し、今も使用しているユーザーの生の声は、どこで買うか決める際に必ずチェックしましょう。

できるだけ多くの顧客が利用していて、しかも良い口コミが多く寄せられている店舗がおすすめです。

また、数が少なくても悪い口コミがあれば、内容とそれについての店舗の対応も確認すると、顧客に対する誠実さが垣間見られます。

資産価値が高いアンティークロレックスおすすめ5選

アンティークロレックスのなかで、人気が高く資産価値も高いおすすめのモデルを5選、ご紹介します。

以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

1.コスモグラフデイトナRef.6265

コスモグラフデイトナRef.6265

コスモグラフデイトナRef.6265の商品はこちら

コスモグラフデイトナは、現行品ですら「マラソンをしても買えない」と言われる超人気モデルです。
アンティークロレックスのなかでも特別な存在で、Ref.6263、通称「ポール・ニューマンモデル」は5億円で落札されたものもある、まさにレジェンド的存在です。

今回ご紹介するRef.6265は、1970年頃から1987年頃まで製造されたロングセラーで、デイトナとしてはRef.6263と同じ第三世代にあたります。

ロレックスの手巻きクロノグラフ最終世代で、その点でも価値があります。

Ref.6263(ポール・ニューマンモデル)と同世代に販売され、同じムーブメントを搭載していますが、大きな違いはベゼルにあります。

Ref.6263はプラスチック製ベゼルを備えており、Ref.6265はメタル製で、その希少性の違いやレトロな味わいから、多少価値の違いが出ています。

オリジナルの文字盤には大ぶりな赤い文字で「DAYTONA」ロゴが入っており、ビッグデイトナと呼ばれて珍重されています。

リダンダイヤルのものも多く出回っているなかで、ビッグデイトナは希少性の高さゆえに1,000万円を超える個体も珍しくありません。

非常に人気が高く、資産価値も高い有名モデルのため、偽物も多く出回っています。

購入する際は、信頼のおけるロレックス専門店がおすすめです。

2.GMTマスターRef.1675

GMTマスターRef.1675

GMTマスターRef.1675の商品はこちら

GMTマスターRef.1675は、1960年に第2世代のGMTマスターとしてリリースされました。

人気の高いレッド&ブルーの「ペプシ」モデルです。

GMTマスターはロレックスのパイロットウォッチで、今はなきパンアメリカン航空(パンナム航空)のパイロットのために開発された経緯があります。

1960年から1980年まで長く販売された超人気モデルで、様々な変遷もあり、仕様の違いで価格も変動します。

カメレオンアイ・フジツボと呼ばれる、トリチウムを塗布したインデックスや、ヒラメと呼ばれるリューズガードを備えたケースが特徴です。

また、ミラーダイヤルを採用したモデルでは、トロピカル変化があるものも見られます。

ティファニーとのダブルネームモデルや、6ドットと呼ばれる装飾など、レアモデルが多数存在します。

さらに、ブレスレットが最も進化を遂げた時代だったため、ブレスレットのバリエーションも豊かです。

スポーツモデルにも関わらず、ジュビリーブレスレットモデルがあり、そのアンバランスさも愛好家をとりこにするポイントです。

リベットブレスモデルや巻き込みブレスモデルは特に人気が高く、品薄状態です。

あまりにも人気が高く、どんどん市場から姿を消しているため、良いコンディションの個体が見つかれば幸運です。

3.サブマリーナRef.5513

サブマリーナRef.5513

サブマリーナRef.5513の商品はこちら

サブマリーナRef.5513は、1962年から1989年まで、約30年にわたって生産された人気の高いモデルです。

ロングセラーモデルだけあり、マイナーチェンジを繰り返していて、バリエーションの数だけレアモデルが存在します。

まず、インデックスの形状で「フチなし」と「フチあり」の2種類に分類されます。

「フチなし」の方が古く、1962年から1985年頃まで長く販売されました。

前期ダイヤルのフチなしは、さらに5つの特性で分類され、特性によって年代もだいたい把握できます。

分類 特性 年代
ミニッツサークル 外周目盛りの外側に
サークルが描かれている
1963年頃
ミラーダイヤル 鏡面のような輝きと
経年変色が魅力
1965年頃
メーターファースト
(マットダイヤル前期)
「200m=660ft」表示の下に
「SABMARINER」表記
防水表記がメートル/フィート順
1967年前後
フィートファースト
別称:下サブ
(マットダイヤル中期)
「660ft=200m」表示の下に
「SABMARINER」表記
防水表記がフィート/メートル順
1967年前後
ロリポップダイヤル
(マットダイヤル後期)
外周目盛りとドットインデックスが
ほぼくっついていて
ロリポップキャンディに見える
1970年代後半

もっとも古い時期にあたるミニッツサークル・ミラーダイヤルも、メーターファーストですが、よりレアで強い個性で呼ばれます。

4.エクスプローラーI Ref.1016

ロレックス エクスプローラー cal.1570

エクスプローラーI Ref.1016の商品はこちら

冒険者のために開発された時計、エクスプローラー。

無駄のない研ぎ澄まされたデザインと、実用性の高さが魅力です。

エクスプローラーのアンティークモデルの中でも、人気・資産価値ともに高いエクスプローラーI 1016は、1960年代から1980年代末までというロングセラーです。

エクスプローラーI 1016は、搭載ムーブメントの違いで「前期型」「後期型」に分類されます。

ムーブメント 機能 時期
前期 Cal.1560およびCal.1570 ハック機能なし 1960年代~
後期 Cal.1570 ハック機能あり
メインテナンス性向上
1972年頃~

ハック機能とは、リューズを引くと秒針が止まる機能で、秒針を止めることでより正確に時刻合わせができます。
1972年頃に登場して、新たなムーブメントに搭載されました。

そもそもエクスプローラーはシンプルさゆえに丈夫で、初心者にも扱いやすいアンティークロレックスのひとつです。

人気・価格はハック機能のある後期型の方が高く、特に1980年代後半に製造されたR番やL番は絶大な人気を誇るモデルです。

ただし、前期型にもレアモデルが存在します。

ミラーダイヤルを備えたモデルは経年変色を起こしていることがあり、見事なトロピカルダイヤルに加え、ミニッツサークルやドット6などのレアモデルは破格のお値段となります。

5.オイスターデイト プレシジョンRef.6694

オイスターデイト プレシジョンRef.6694

オイスターデイト プレシジョンRef.6694の商品はこちら

アンティークロレックスの定番で、現行品には見られない魅力がたっぷり詰まってます。

1950年代から1980年代後半まで製造されていたロングセラーモデルで、現在人気のスポーツロレックスとは一線を画すシンプルで品のあるデザインです。

オイスターデイト プレシジョンRef.6694の「プレシジョン」は、アンティークロレックスでよく目にする単語のひとつです。

プレシジョンとは正確・精密という意味で、かつてクロノメーター認定を受けていないムーブメントに表記されていました。

2007年にロレックスの全モデルがクロノメーター規格のムーブメントを搭載したため、プレシジョンというロゴも、ロレックスのタイムピースから消滅しています。

ロレックスが刻んできた進化の足跡を、様々な角度から感じられるモデルです。

また、リリースされた1950年代は、まだロレックスでも手巻きムーブメントが主流で、そのためローターを搭載していません。

手巻きは自動巻き(パーペチュアル)に比べ、パーツ数も少なくシンプルな構造で、故障に強いと言われています。

また、高騰を続けるスポーツモデルではないため、アンティークロレックスのなかでも比較的手ごろな価格で手に入ります。

手入れのしやすさや価格の面で、初めてアンティークロレックスを購入される方にもおすすめです。

バブルバックのモデルも魅力

ちなみに、防水性能を備えた自動巻き機構をもつモデルは、1930年代初頭には登場し、複雑な機構を収めるためぷっくり膨れたケースが特徴でした。
ぷっくりとした独特の形状から、「バブルバック」と呼ばれ多くのファンを魅了しています。

腕時計が大径化し、自動巻き機構や防水性能が進化してゆくにつれ、ケースはどんどん薄型になり、1950年代以降はふくらみを持つケースが姿を消していきます。

時代を経て一層輝くアンティークロレックス

アンティークロレックスの魅力についてご紹介しました。
人気ゆえに高額で取引されるものもありますが、ロレックス最大の特徴である「実用性」をアンティーク品も備えています。

堅牢で実用的なため、時代を経てもお手入れを受けながら、元気に現役をつらぬく良質な個体がたくさん存在します。

さらに、レアなモデル・個体は驚くほどの資産価値を誇ります。

歩んできた時代、紡いできた物語をダイヤモンドのように輝きへと変えながら、一層魅力を増していくアンティークロレックスは、若い世代からも注目されつつあります。

良心的な価格と正確なムーブメントを備えたモデルもあり、普段使いがしたい方にもおすすめできます。

限られた予算で唯一無二のロレックスを探している方にも、アンティークロレックスはおすすめの1本です。

当記事の監修者

田所 孝允(たどころ たかまさ)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 販売部門 営業物流部長/p>

1979年生まれ 神奈川県出身
ヒコみづのジュエリーカレッジ ウォッチメーカーコース卒業後、かねてより興味のあったアンティークウォッチの世界へ進む。 接客販売や広報などを経験した後に店長を務める。GINZA RASIN入社後は仕入れ・買取・商品管理などの業務に従事する。 未だにアンティークウォッチの査定が来るとついついときめいてしまうのは、アンティーク好きの性分か。
時計業界歴18年。

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