20代・30代の、初めての高級時計に。あるいは40代・50代以上の、時計コレクターたちの愛機に。
ロレックスは世代を超えて人々を魅了するブランドです。
ロレックスほど、これだけ幅広い層から愛されるブランドは、世界広しと言えどなかなかないでしょう。
普通、時計に限らずファッションブランドはターゲットにしている年代があり、購入層はそこに集中するものですが、ことロレックスに限ってはその垣根を消費者側が超えてきているのです。
とは言え年齢によって選択するモデルは異なります。
予算や使用シーン、嗜好などによって選ぶ一本は変わってくるためです。
では、自分自身と同年代のロレックスユーザーたちは、一体どのモデルを選択しているのでしょうか。
この記事では、当店GINZA RASINでの直近一年間のロレックスの売上本数をもとに、年齢別に売れているモデルを調査してみました!
それぞれの年代ごとにランキング形式で、人気モデルを5位まで掲載しております。
20代、30代、40代、50代・・・年代別ヒットロレックスはこれだ!!
目次
20代男性が購入しているロレックス
初めて高級時計を購入する、という方が多い20代男性。
20代をターゲットにしたブランドは多数存在しますが、そんな中であえてロレックスを選んだ方は、「仕事で必要になった」などという面もあるのでしょうが、既に腕時計が好き・詳しいという方も多いように思います。
今ロレックスを購入し、今後30代、40代を迎えて、キャリアステージが変わってもいつも傍らにあるロレックス・・・そんな一本を購入できたら素敵ですね。
それでは20代が選ぶ、ロレックスの人気モデルをご紹介いたします。
第5位 エクスプローラーI 114270
型番:114270
製造期間:2001年~2010年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径36mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3130)
20代に売れているロレックス、第5位はエクスプローラーI 114270です!
ロレックスファンで、エクスプローラーIを知らない方はいらっしゃらないでしょう。
1953年、「探検家」という名前を冠してローンチされたプロフェッショナルウォッチです。
同年に達成されたイギリス遠征隊の偉業・エベレスト登頂時にロレックスが携行されていたエピソードと結び付けられていること。
また過酷な環境にも耐えうる性能が訴求されていることから、名実ともに探検家の腕時計と言えるでしょう。
一方で視認性や使い勝手が突き詰められたシンプルで洗練されたデザインは、幅広い世代に愛される「普遍性」にも繋がります。
エクスプローラーIは、この「シンプルなデザイン」を初代から踏襲していますが、何度かのモデルチェンジを経ています。
ロレックスはロングセラーの多くで基本デザインは変えず、随所をアップデートしながら長い歴史を紡いできました。
エクスプローラーIもまた、剛性や精度、使い勝手などを着実に進化させています。
そして20代から売れてるロレックスで5位となったRef.114270は、2000年に発表されました。
先代Ref.14270と比べるとデザインはほとんど同じですが、フラッシュフィット(ケースとブレスレットを繋ぐパーツ)が一体化されて強度が向上。
また長年ロレックスの基幹ムーブメントとして、ロレックスの性能を下支えしたCal.3130が搭載され、いっそう「過酷な環境下にも耐えうる性能」を獲得していることが特徴です。
※左がフラッシュフィット一体型。つなぎ目がなくなっている
ケースサイズ直径36mmと、近年のスタンダードなサイズ感が40mm前後であることを鑑みると小径なようにも思われますが、厚みがないことも相まって、スーツスタイルへの最高の相棒になってくれることは間違いありません。
このRef.114270は2010年に生産終了していますが、10年以上が経過する今なおロレックス全体を通しても売れ筋です。
常に上位10本には入る人気モデルでしたが、直近一年間の売上データを見ると、過去の売上本数を大きく上回る結果であったことが見て取れます。
考えられる要因としては、2021年に発表されたエクスプローラー Ref.124270の影響が挙げられます。
Ref.114270は2010年、Ref.214270へとモデルチェンジを果たしました。
その際にケース直径が39mmへとアップサイジングされたのですが、2021年、さらにRef.124270への変遷によって、ケース直径36mmへと回帰したのです。
また、文字盤レイアウトもRef.114270時代が踏襲されており、リファレンスも当時は「224270」ではなく「124270」となりました。
この新作の登場によって、Ref.114270への注目度が再び増したこと。
加えて新作ロレックスの登場で生産終了が新たに判明したRef.214270の高値が続く中、そしてロレックス全体で相場高騰が続く中、Ref.114270は比較的落ち着いた90万円台~購入できる個体が出回っていることから、ここへきて買いが増えていると考察することができますね。
余談ですが、このランキングを集計する前は、20代に人気の時計は比較的ケースサイズの大きいモデルだと考えておりました。
しかしながら蓋を開けてみれば、直径36mm時代のRef.114270がランクイン。
今回はランクインはしませんでしたが、今後Ref.124270も同様の人気を獲得していくことが予想されます。
さらに、実は第6位にランクインしたのは、直径34mmのオイスターパーペチュアル エアキング 14000でした!
軒並み高騰を続けるロレックスの中では、まだお得感が高いといった面もあるかもしれませんが、20代のロレックスファンも、通好みなサイズ感を愛好していることを垣間見た思いです。
第4位 ターノグラフ 116264
型番:116264
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径36mm
文字盤:ブラック、ブルー、ホワイト
駆動方式:自動巻き(Cal.3135)
第4位にランクインしたのも、ケースサイズ36mmのターノグラフです!
なかなか、通が揃っていますね!
ちなみに2019年にも同様の記事を執筆するにあたって年齢別の売上データを調査したのですが、その際も20代に人気のロレックスとして第5位にターノグラフがランクインしました。
恐るべし、20代のロレックス愛好家。
ターノグラフは2004年、デイトジャストの中のバリエーションとして誕生しました。
デイトジャストらしいドレッシーなフルーテッド装飾を施したベゼルが、スポーツモデルのような回転式になっていることがターノグラフの大きな特徴です。
同時にスケールがプリントされているのが、いかにもスポーティーですね。
なお、Ref.116264はケース・ブレスレットはステンレススティールですが、ベゼルはホワイトゴールド製。ターノグラフの全てのモデルの素材はコンビ仕様となっております。
ターノグラフの名前は、時間計測が可能な回転ベゼル機能に由来しているなどと言われることがあります。
確かに6時位置には赤く「TURN-O-GRAPH」が表記され、「ゼロへ戻る」とは回転ベゼルを指しているように思われますね。
このターノグラフは2004年に初めてロレックス史に登場した、というわけではありません。
1953年、Ref.6202として初代ターノグラフがリリースされています。
Ref.6202はロレックス史において、回転ベゼルを搭載し、かつその個体が連続的に生産された初めてのモデルと言われています。
そのため、後年のスポーツロレックスの原型として扱われることも。
現代ターノグラフはRef.6202をそのままリバイバルしたわけではありませんが、回転ベゼルを備えたことから、スポーツロレックスの歴史を感じさせる一大コレクションと言えるでしょう。
もっとも現代ターノグラフはRef.6202ではなく、1956年に登場した「サンダーバード」の後継機と見る向きもあります。
サンダーバードもまた回転ベゼルを備えたデイトジャストであり、最終モデルのリファレンスがRef.16264であったことからも、DNAを感じますね。
そんな出自もターノグラフの魅力ですが、惜しむらくは製造期間がわずか10年ほど、ということです。
今なお市場には流通していますが、年々ジワジワと相場を上げていっており(もともと稀少性は囁かれていたターノグラフですが、近年、その注目度がとみに上昇していることを感じます)、現在の実勢相場はコンディションやバリエーションにもよりますが120万円前後~となっております。
かつて50万円台~購入できていたことを思うと、高騰の思いを禁じえません。
とは言え、現行ロレックスにはないデザインや36mmというスーツスタイルにマッチしたサイズ感、そしてロレックスらしい高性能を楽しめるターノグラフは、今なお鮮烈な印象によって若き時計愛好家らの心を惹きつけていることが伺えます。
文字盤はブラック・ホワイト・ブルーカラーがバリエーションとして存在し、最も高騰しているのはブルーですが、入荷数の多さもあってか売上本数ではブラックが一番人気に躍り出ました。
また、ジュビリーブレスレット・オイスターブレスレットと二種類がラインナップされており、人気や相場高騰はオイスターブレスの方に軍配が上がってきましたが、近年ではGMTマスターIIやスカイドゥエラーでのバリエーション効果も手伝ってかジュビリーブレス人気も侮れません。
さらに稀少とは言え、ピンクゴールドやイエローゴールドとのコンビのターノグラフも、素晴らしい出来栄えですね。
ターノグラフは、まだ流通量が豊富なうちに、買っておきたい一本です。
■価格推移から見るロレックス ターノグラフの価値と人気
第3位 サブマリーナー 116610LN
型番:116610LN
製造期間:2010年~2020年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3135)
後述しますが、全年代に売れてるロレックスとしてランクインしたのが、サブマリーナーです。
ロレックスを代表するダイバーズウォッチであり、当店で取り扱う「ダイバーズウォッチ」というくくりの中でも、常にナンバーワン人気を誇る、永世定番となっております。
サブマリーナーは1953年にロレックス史に誕生しました。
ちなみに前述したエクスプローラーI、ターノグラフも1953年誕生となります。
ターノグラフの方が僅かに早かったことから、ターノグラフの方を「プレサブマリーナー」などと称されることもあります。
もともと「オイスターケース」によって、時計の防水性に一家言持っていたロレックス。
さらにサブマリーナーは回転ベゼルを搭載した100m防水時計という画期的なモデルとして登場し、後のダイバーズウォッチの基本スタイルを確立しました(現行サブマリーナーは300m防水)。
サブマリーナーもまた、1953年の登場以来、アップデートを繰り返すことで内外ともに進化を果たしたロレックス屈指のロングセラーです。
20代からの人気第3位となったRef.116610LNは、2010年~2020年まで製造されたモデルとなります。
初代から続く、機能美を追求したシンプルなデザインはそのままに、セラクロムベゼルが搭載されていることが、Ref.116610LNの大きな特徴です。
従来のアルミベゼルも精悍な印象で素晴らしい出来栄えですが、美しい光沢と耐傷性・耐食性を有したハイテクセラミックのベゼルは、サブマリーナーを洗練させたと言えますね。
近年では、現行スポーツロレックスの多くにセラクロムベゼルが搭載されています。
2020年、サブマリーナーもまたモデルチェンジによってRef.126610LNへシフトしました。
Ref.126610LNはRef.116610LNと大きくデザインを変えませんでしたが、新型ムーブメントが搭載されたこと。
またケースサイズが41mmへとアップサイジングしたことで、巷間を騒がせました。
生産終了の影響もあり、Ref.116610LNもまた価格急騰。
現在は年式・コンディションにもよりますが170万円台~210万円台と、なかなかお若い方が気軽に購入できる価格帯ではないかもしれません。
しかしながら買い控えが見られないのは、さすが大人気サブマリーナー。
グリーンカラーのRef.116610LVに比べればまだ価格が上がり切っていないのも嬉しいところ。
サブマリーナーは年式を経てなお実用に耐えうる堅牢性や信頼性を有しますので、20代、30代、40代、50代・・・と人生を一緒に歩むパートナーとしても最適ですね。
第2位 サブマリーナー ノンデイト 114060
型番:114060
製造期間:2012年~2020年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3130)
20代から選ばれるロレックスの第2位は、現行サブマリーナのノンデイトタイプです!
デイト付きの116610LNも良いですが、ノンデイト サブマリーナーは初代から続く往年の名作といった様相を呈していますね。20代からの人気の軍配はこちらに上がった形となります。
もともとサブマリーナーはノンデイトとして1953年に歴史をスタートさせました。
デイト付きは1965年の登場と、後発になります。
サイクロップレンズのデイト表示を持たない分、シンプルですっきりとしたデザインがスーツスタイルにもカジュアルスタイルにもマッチします。
ノンデイト サブマリーナーは、デイト付きに比べて定価も実勢相場も安いといった、価格面での魅力も有します。
Ref.114060もまた、長らくお得な相場感が続いてきました。
しかしながら、デイト付きRef.116610系同様、2020年のモデルチェンジによって、Ref.114060も生産終了となります。
もともと生産終了したロレックスの相場は上昇しやすい傾向にある、と言われてきました。
しかしながら近年では、生産終了の噂が立った時点で買いが集中するほど、急激なアップダウンが見受けられます。
Ref.114060もまた、2020年に入ると100万円を大きく上回り、2024年8月現在では170万円台~といった実勢相場を記録しています。
これまた、なかなか気軽にポンと購入できる金額ではありませんね。
しかしながら前項でも言及しているように、サブマリーナーは高額とは言え決してコストパフォーマンスが悪いわけではありません。
なぜかと言うとロレックスのダイバーズラインは高度な堅牢性と気密性を有しているため、これは水場のみならず普段の使用においても時計が外乱の影響を受けづらいことを示唆しています。
特に繊細なムーブメントを守ることに繋がり、「壊れづらい」「質が落ちづらい」ことを意味するのです。
今サブマリーナを購入して、メンテナンスしながら大切に使えば、30代、40代、50代・・・いくつになっても使い続けていくことができるでしょう。
また、ロレックスは資産価値の高い時計ブランドとしても有名で、別のロレックスが欲しくなった時、サブマリーナを下取りに出せる、といった事情が購買マインドに繋がるケースも見受けられます。
もし予算が許すなら、年齢問わずサブマリーナーは一つの選択肢として入れたいですね。
第1位 エクスプローラー1 214270
型番:214270
製造期間:2010年~2021年(2016年にマイナーチェンジ)
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径39mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3132)
20代からの支持率ナンバーワンは、第5位と同じくエクスプローラーIの中の、Ref.214270です!
20代の王道、ずっとこの世代からの人気はナンバーワン。
それがエクスプローラーIです。
前述の通り、同様のコンテンツは2019年にも行いましたが、その際も20代の人気ナンバーワンはRef.214270でした。
Ref.214270は2010年~2021年まで製造されました。
現行から数えると、先代に当たります。
Ref.124270へのモデルチェンジでケースサイズ39mmが終了したことからも、「大きめのエクスプローラーIが欲しい」といった方にとってRef.214270は買いの一本ですね。
ちなみにRef.214270は、エクスプローラー専用のムーブメントを搭載していたことも、特別感を楽しめるモデルと言えます。
現行含む、歴代エクスプローラーIはサブマリーナー ノンデイトやエアキングなどと共有ムーブメントが用いられているのですが、ことRef.214270に関しては、専用のCal.3132が搭載されているのです(ただしオイスターパーペチュアル39 114300にも搭載)。
Cal.3132のベースはRef.114270にも搭載されたCal.3130です。
しかしながら、ここに磁気帯びしづらいブルーパラクロム・ヒゲゼンマイや衝撃吸収機能のパラフレックス・ショック・アブソーバーが搭載されているのが、Cal.3132の大きな特徴となります。
探検家らしい堅牢性や実用性を、いっそう高める工夫と言えますね。
なお、現在ロレックスのムーブメントはCal.3100系からCal.3200系へと変遷しており、この二つの機能はデフォルトとなっております。
そのため新型エクスプローラーI Ref.124270では特に住み分けがなされなかったと思われますが、ムーブメントの違いはRef.214270への特別感を強くします。
さらにエクスプローラーI Ref.214270が他モデルとちょっと違う点が、文字盤のランニングチェンジが途中で行われている、というところです。
エクスプローラーIは発表当初、ケースサイズ39mmへとアップサイジングしたものの、針は36mmサイズから大きく変わっておりませんでした。
そのため「バランスが悪い」などといった声もあったためか、2016年に針が長く改良され、これに伴いインデックス3・6・9に新たにクロマライト夜光が塗布されました。
上:最新型の214270 / 下:旧型の214270
元来、エクスプローラーI Ref.14270のレア仕様で「ブラックアウト」がありましたが、Ref.214270のマイナーチェンジ前の文字盤も、このような呼称で親しまれています。
実勢相場は生産終了の影響もあってか、中古であっても130万円台~。
前期型のブラックアウトであっても、100万円を切ることはなかなかなくなってきました(Ref.214270は、高年式の個体ほど価格が高くなる傾向にあります)。
もっとも、新作発表前後では一時期180万円台の実勢相場を記録したことも!
現在ではじょじょに落ち着きを取り戻してきております。
Ref.214270は生産終了したとは言え、比較的新しい個体がまだ豊富に出回っているので、欲しい方は今の内に入手しておきたいですね!
30代男性が購入しているロレックス
30代になるとロレックスを購入する方がぐっと増えます。
会社での地位が変わったり、後輩や部下ができたりとライフスタイルに変化の多い年代で、高級時計を所有することの必要性が上がった、といった方もいらっしゃいます。
そして当然、ずっと憧れてきたロレックスをようやく入手するといった方も。
もっとも30代は「スーツでもオシャレしたい」「ファッションにこだわりがある」と言う方も多く、ロレックスの選び方も様々。
そのため人気モデルが分散しやすい傾向にあり、30代に選ばれるロレックスTOP5が必ずしも誰からも支持されている、というわけではありません。
しかしながらやはり「定番」は強し。
30代のロレックス選びの一つの指標となるでしょう。
第5位 デイトナ 116500LN
型番:116500LN
製造期間:2016年~2023年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラックまたはホワイト
駆動方式:自動巻き(Cal.4130)
30代が購入しているロレックス、第5位は一世代前のデイトナ 116500LNです!
ロレックスファンにはもはや説明不要の、同社のクロノグラフモデル。
2016年の登場以来、いつもロレックスの話題にはこのRef.116500LNがありました。
デイトナは1963年に誕生しており、やはり他のロングセラー同様、年々進化を遂げてきた一大コレクションです。
ロレックスの各コレクションはいずれも非常に高い人気を誇りますが、デイトナはその中でも別格。
歴代モデルの多くが、まだロレックス相場が今ほど高騰していなかった時代から、定価超えのプレミア価格を記録していました。
このように、もともと絶大な指示を集めてきたデイトナですが、この人気を底上げしたのが現行Ref.116500LNと言われています。
1988年以降、デイトナは直接タキメーターが印字されたメタルベゼルをデザインコードの基本としてきました。
しかしながらRef.116500LNよりセラクロムベゼルが搭載されることとなり、アイコニックな顔立ちが一新します。
そう、Ref.116500LNはセラクロムベゼルによって、プラスティックベゼルの手巻きデイトナ時代を思わせる風貌を確立。
一方で従来通りのポリッシュとサテン仕上げをコンビネーションさせた、いかにも高級機なケース・ブレスレット。
さらにケースサイズは直径40mmと大きめながら厚みはおおよそ12.5mmに抑えられており、レーシーなクロノグラフでありながらもスーツスタイルにもマッチする万能選手と言って良いでしょう。
なお、これまでスポーツロレックスと言うと、ホワイトよりもブラック文字盤の方に人気の軍配が上がりました(そもそも、ホワイトのバリエーション自体が多くありませんが)。
しかしながらデイトナ Ref.116500LNの、爽やかなホワイトラッカー文字盤とブラックベゼルのメリハリが、多くのロレックスファンの心を鷲づかみに。
デイトナに限らず、他コレクションでもホワイト文字盤人気が急上昇するほどでした。
もっとも、ブラックが基調となった精悍なデザインもまた、デイトナらしさを体現していると言えます。
このように絶大な人気を誇ってきたモデルですが、2023年にデイトナ60周年のタイミングで、Ref.126500LNへと世代交代しました。
今なお入手困難となっており、二次流通市場でも品不足が深刻な状態が続いています。
並行輸入店にとっては絶対に在庫を切らせないモデルゆえ、業者間では常にデイトナ争奪戦が起きているといった状況で、デイトナの個人買取に力が入れられたこともあり、実勢相場はほぼ常に右肩上がりのラインを描いてきたのです。
一方で「高くても欲しい」という需要が根強く、一時ホワイト文字盤は600万円超の実勢相場を記録したことも。凄まじいまでの高騰と言って良いでしょう。
もっとも、相場急騰が影響してか、30代の人気ロレックスとしては、第5位となりました。
1位か2位を予想していましたが、さすがに高すぎたと言ったお声も大きかったようです。
現在、ロレックス全体の相場が落ち着いてきたと言われています。
デイトナ Ref.116500LNはブラック文字盤がおおよそ450万円前後~、ホワイト文字盤が500万円前後~。
なお、業界の中では「下げ止まった」と言った声も聞かれます。確かにこれからボーナス時期や、また新作発表時期が近付くにつれて、ロレックス相場全体がジワジワ上がっていくことが予測されます。
さらに相場が高くなる前に。
そして欲しい時が買い時。
このフレーズがよく似合うのが、デイトナ Ref.116500LNではないでしょうか。
■ロレックス デイトナ 116500LNを買うなら知っておきたいこと
第4位 エクスプローラーII 16570
型番:16570
製造期間:1991年~2011年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラックまたはホワイト
駆動方式:自動巻き(Cal.3185)
30代に人気のロレックス第4位は、エクスプローラーII Ref.16570です!
エクスプローラーI同様、エクスプローラーIIも2021年にモデルチェンジとなりました。
そのため先代はRef.216570となり、例年このモデルの人気が高かったのですが、そのさらに先代のRef.16570に買いが集中したようです。
エクスプローラーIIは1971年に誕生しました。
何度かご紹介しているエクスプローラーIの上位モデルとなりますが、そのデザインや機能は大きく異なります。
エクスプローラーIIは時分秒針の他に24時間針を備えており、24時間スケールが刻まれたメタルベゼルと合わせて、昼夜表示が可能となっているのです。
なお、第二世代より24時間針は単独稼働仕様となったため、第二時間帯表示も実現しています。
ケースサイズは直径40mm(現行は42mm)、サテン仕上げが基調となったケース・ブレスレットと相まって、とても力強いスポーツロレックスに仕上がっていますね。
エクスプローラーIIもまたモデルチェンジによって価格が急騰したコレクションの一つですが、新旧で大きなデザイン面の違いがなかったことなども手伝ってか、比較的早く相場が落ち着きを取り戻しました。
しかしながら先代Ref.216570は160万円台前後~で高値安定といった様相です。
一方、さらにその先代のこちらRef.16570は、仕様や年式にもよるものの130万円前後で購入できる個体も出回ります。
エクスプローラーIIとしての高機能は有しつつ、お得に買えるRef.16570というのは、かなりねらい目な存在ですよね。
もちろん、現行にはないサイズ感や赤い24時間針といったディテールに、心奪われる方も少なくないでしょう。
なお、「仕様や年式によって相場が異なる」と申し上げましたが、5桁リファレンス時代のスポーツロレックスには往々にしてある現象です。
とりわけ「夜光」や「バックル」は要チェック。
ロレックスでは1995年頃にシングルロックバックルからダブルロックバックルへ、1999年頃に夜光をトリチウムからルミノバへと変化させています。
この過渡期をまたぐ5桁スポーツロレックス―ポストヴィンテージなどとも―、とりわけ本項でご紹介しているRef.16570などは、この新旧仕様の違いによって相場が異なるといった特性を有するのです。
時計は精密機器です。
そのため新しい個体ほど高い価値を持つ傾向にあります。
しかしながらヴィンテージ・ポストヴィンテージ時代のロレックスは、必ずしもこの限りではありません。
「オリジナリティ」が評価され、よってシングルバックル・トリチウム個体の方が相場が高くなるといった現象が起きているのです(交換されていない、ということを示唆する)。
もっとも、特にこだわりがなければ高機能ロレックスを比較的お値打ちで購入できるのもRef.16570の大きな魅力。
ヴィンテージよりかは使い勝手が良いのに、現行にはない雰囲気を楽しめることもあり、Ref.16570、今後は全世代で人気が高まるのでは?と予想します!
■ロレックス エクスプローラーII最前線。その魅力と実勢相場とは~歴代モデルから最新作まで~
第3位 GMTマスターII 126710BLNR
型番:126710BLNR
製造期間:2019年~(オイスターブレスは2021年~)
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3285)
30代が購入しているロレックス第3位は、最新GMTマスターII Ref.126710BLNRです!
青×黒のツートンカラーが「バッドマン」の呼び名でも知られるこのモデル。
現行は2019年発表ですが、デザインコードが確立されたのは、先代Ref.116710BLNRが登場した2013年でしょう。
GMTマスターIIもまた、ロレックス屈指の人気モデル。
単独稼働可能なGMT針と回転ベゼルを用いて、第二時間帯・第三時間帯表示ができる多機能性は言わずもがな。
スポーツロレックスでは珍しく、カラフルなベゼルを楽しめることでも知られています。
GMTマスターIIがRef.116710系にモデルチェンジしたのは2007年です。
このGMTマスターIIはブラックが基調となったRef.116710LNで、2005年発表のイエローゴールド製Ref.116718LN、翌年のコンビRef.116713LNに続いて、セラクロムベゼルが搭載されることとなりました。
しかしながら、当時は技術的にセラクロムベゼルをツートンカラーにするのが難しかったと言われており、長らくアルミベゼル時代のような赤×青や赤×黒といった配色は行われませんでした。
しかしながら2013年、ロレックスは特許技術によって赤×青のツートンをセラクロムベゼルで実現。
さらにGMTマスターとしては初のカラーリングとなったことから、一躍GMTマスターII人気を押し上げることとなりました。
その後、2019年にムーブメントがCal.3200系へとアップデートしたRef.126710BLNRへとこの配色は引き継がれており、GMTマスターを代表する一つのデザインコードとなっております。
2019年発表当時はジュビリーブレスモデルのみのラインナップでしたが、2021年にはオイスターブレスレットモデルもリリース。
ちなみに、現在ロレックスはブレスレット交換も対応してくれるとのことで、雰囲気を使い分けるのも楽しそうですね。
実勢相場は280万円程度~。
当時は、オイスターブレスレットモデルの方がリリースされたばかりということもあり相場は高かったものですが、最近ではじょじょに出回り始めている状況です。
青×黒という洗練された配色が、30代のライフスタイルを彩ってくれることでしょう。
■ロレックス GMTマスターII 今買うならどのモデル?
第2位 サブマリーナー 126610LN
型番:126610LN
製造期間:2010年~2020年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3235)
30代から人気のロレックス第2位は、最新サブマリーナー Ref.126610LNです!
20代に人気のロレックスとして先代Ref.116610LNが第3位にランクインしておりましたが、30代からは直径41mmサイズのサブマリーナーが好評のようです。
ちなみに30代ではRef.116610LNは、第7位につけておりました。
何度かご紹介しているように、サブマリーナーはロレックスを代表するダイバーズウォッチであり、かつ現代ダイバーズウォッチの礎を築いた存在です。
現行モデルは2020年に発表されましたが、サブマリーナーらしいデザインを踏襲しつつ、最新世代Cal.3235を搭載することとなりました。
ケースサイズも直径41mmにアップサイジングしているのは前述の通りですが、近年の新作ロレックスの特徴の一つとして、ラグが細くシャープに再設計されています。
リューズガードも弧をより強調としたデザインとなり、いっそうの洗練をまとっていると言えるのではないでしょうか。
なお、ケースサイズは1mm大きくなったとは言え、厚みはほとんど変わらず、この点でもスタイリッシュなダイバーズウォッチとなっております。
実勢相場は230万円前後~と、2020年発表の比較的新しいモデル(しかもコロナ禍で発表が例年より半年後ろ倒しになり、出回り始めたのも同年9月以降)ということもあり、なかなかのプレミア価格。
しかしながら何度か言及しているように、ロレックスのダイバーズウォッチは堅牢性・気密性に非常に優れます。
経年変化にも強いゆえに一大中古市場を築いており、ある程度使った後でも値崩れしづらいのが嬉しいところ。
もちろん30代、40代、50代・・・と続く人生の中で、一生の相棒にするのもまた良いですね。
ただし、長持ちのためには、定期的なメンテナンスは欠かさないようにしましょう!
第1位 エクスプローラー1 214270
型番:214270
製造期間:2010年~2021年(2016年にマイナーチェンジ)
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3132)
30代が購入するロレックス。
第1位は20代購入者でもランク1位に輝いた、エクスプローラーIの現行モデルRef.214270です!
Ref.214270の魅力は前項でお伝えした通りですが、30代からの支持率の高さも圧倒的です。
Ref.214270の、実力のほどが伺えますね。
なお、30代は一番持ち物での冒険が難しい年代でもあります。
20代の頃ほどはっちゃけることもできず、かと言ってあまりにも渋すぎる時計は着けこなすのが難しい。
また、取引先やお客さんの目もあるため、ある程度のランクの高級時計が求められる。
でも、上司もビックリするような超高級モデルは、ヒンシュクを買ってしまうかも・・・
当店にいらっしゃる方からも、こんな声を聞くことがあります。
そんな時、鉄板のエクスプローラーIは悩みに答えてくれます。
その理由の一つは、ロレックスを代表するモデルとして有名なこと。
腕時計に詳しい方でなくとも、エクスプローラーIの外観はご存知だろうと思います。
そのため30代以上の男性に必要な「ステータス」「ワンランク上の風格」は十分クリアしてくれるでしょう。
理由のもう一つは、シンプルだけど地味すぎず、かっこいいこと。
ロレックスのモデルのどれにも共通することですが、シンプルなようでいて実は非常にデザイン性が高いのです。
もちろん実用面を重視して、視認性に特化させたり堅牢性のためにケース構造に厚みを持たせたりといったことはします。
しかしながらそれでいてなおスタイリッシュ。
例えばやや湾曲したケース構造は優美で、丁寧な仕上げが相まっていかにも高級スポーツ機。
また、太すぎず細すぎないベゼルはロレックスならではのデザイン性です。
30代以上の男性のニーズにマッチする、死角のないロレックスウォッチがエクスプローラーIではないでしょうか。
40代男性が購入しているロレックス
30代同様、ロレックスの購入者が多い40代。
しかしながら人気が集中するモデルは30代と結構異なったことに、驚かされました。
お客様それぞれで購入モデルが異なり、かなり人気が分散されたのです。
もちろん母数が多いのでそれぞれのモデルで一定の購入数があることは不自然ではありません。
とは言え、40代が選ぶモデルはエクスプローラーIからデイデイト、あるいは中古市場でレアリティ高い個体まで、本当に様々なモデルをご購入になる方が多く、なかなか「購買傾向」がつかみづらいものでした。
そんな40代の中で、人気を集めた上位5モデルとは?
第5位 ヨットマスター 126622
型番:126622
製造期間:2019年~
素材:ステンレススティール×プラチナ
ケースサイズ:直径41mm
文字盤:グレーまたはブルー
駆動方式:自動巻き(Cal.3235)
20代・30代の購入者はそこまで多くないにもかかわらず、40代で劇的に増えた。
そんなモデルの代表格がヨットマスターです。
ヨットマスターは1992年に誕生しました。
回転ベゼルや視認性高い文字盤からサブマリーナーを彷彿とさせますが、ダイバーズウォッチのような精悍さはなく、きわめて強いラグジュアリーを感じます。
防水性は100mに留まっており、潜水を目的とはしていないことがわかります。
実際ヨットマスターは発表当初はゴールドモデルのみがリリースされ、現在でもゴールドまたはプラチナが必ず用いられるコレクションとなります。
エンボス加工されたベゼルが立体的で、これがまた特別感を醸し出しますね。
「ヨットマスター」の名前の通り、ヨットクルージングなどといった優雅に海を楽しむセレブな空間を想定して開発されているがゆえ、どこまでもラグジュアリーなのでしょう。
ヨットマスターは発売当初は「定番外し」といった印象も強かったようで、知る人ぞ知るの立ち位置でした。
しかしながら1999年、ベゼルリングにプラチナをあしらった通称「ロレジウム」モデルが登場すると、一気に話題に。
秒針の差し色がロレジウムのシンプルさに効果的なアクセントを加えていることも、特筆すべき点ですね。
そんなヨットマスター ロレジウムの現行Ref.126622は、2019年に誕生しました。
先代Ref.116622とデザインは大きく変えずに、ムーブメントCal.3235を搭載させたことが変更点となります。
バリエーションは「スレート」「ダークロジウム」などと表記されることもある、グレー文字盤またはブルー文字盤。
グレー文字盤はヨットマスター人気をさらに押し上げるきっかけとなったとも言われるだけあり、本当に高い人気を誇りますが、濃いブルーを湛えた文字盤も、優雅な海を思わせる美しさです。
なお、Ref.116622までは存在していたシルバー文字盤は、現行ではラインナップされておりません。
実勢相場はグレー文字盤が250万円台~、ブルー文字盤が230万円前後~。
成熟した色気をまとう、40代にふさわしい一本ではないでしょうか。
■ロレックス ヨットマスターを持っているなら知っておかなければいけないこと
第4位 GMTマスターII 126711CHNR
型番:126711CHNR
製造期間:2018年~
素材:ステンレススティール×エバ―ローズゴールド
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3285)
40代に売れてるロレックス、第4位は新型GMTマスターIIの中でも、ステンレススティール×エバーローズゴールド(エバーロレゾール)の華やかな一本です!
「30代男性が購入しているロレックス」で第3位として、Ref.126710BLNRをご紹介いたしました。
Ref.126710BLNR―通称バッドマン―がリリースされたのは2019年。
この前年、GMTマスターIIのモデルチェンジが一足早く行われており、その際にRef.126710BLROとともに新たにロレックス史に誕生したのが、Ref.126711CHNRとなります。
エバ―ローズゴールドとの組み合わせが、これまた「大人のロレックス」といった様相ですよね!
ちなみにエバーローズゴールドとは、2005年にロレックスが開発した独自合金です。
ピンクゴールドのように優美で上品な発色が魅力ですが、少量のプラチナを配合することで、ピンクゴールドにありがちな褪色を抑えます。
デイトジャストやデイトナでその美しさの程を証明しておりましたが、2018年、GMTマスターIIでもついにエバ―ローズゴールド素材が採用されるに至りました。
なお、GMTマスターは過去、Ref.1675やRef.16713などといったブラウン×ゴールド、あるいはブラウン×ブラックの組み合わせをラインナップしてきました。
この配色は海外でルートビア(アメリカの炭酸飲料水)の愛称を有しており、Ref.126711CHNRもまた、この呼び名で親しまれているようです。
もっとも日本国内では「カフェオレ」も浸透しています
実勢相場は330万円前後~。
ゴールドが素材として用いられていることもあり、ハイエンドクラスに位置する価格帯です。
しかしながら近年、ステンレススティール製モデルであっても、ロレックスの人気機種は300万円を超えることもしばしばです。
事実、ペプシの呼び名で親しまれるGMTマスターII Ref.126710BLROは300万円超の実勢相場となっております。
そのためゴールド×ステンレススティールのコンビRef.126711CHNRは、お得感が強いと言えるのではないでしょうか。
第3位 シードゥエラー 126600
型番:126600
製造期間:2017年~
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3235)
ヨットマスターやエバーロレゾールのGMTマスターIIとは打って変わって、超スポーティーなシードゥエラーが第3位にランクインしました!
シードゥエラーはサブマリーナの上位モデルです。
「海の居住者」という名前を持つように高い防水性が自慢の一本で、なんと現行モデルは1,220m防水。
直径43mm×厚さ15mmというビッグサイズのケースやヘリウムエスケープバルブ、ダイビングスーツの上からでも長さを容易に調節できるグライドロック・エクステンションシステムなど、真のダイバーズウォッチであるシードゥエラーだからこそ、備わる機能は少なくありません。
一方でサブマリーナなどに比べて大型なため、着ける人を選ぶとも言われてきました。
しかしながら現在のスポーツモデル人気も手伝ってか、堅調な売れ筋を誇っており、40代からの支持率第3位という結果になりました。
ちなみに、2019年に行ったランキングでは、40代・50代ともにシードゥエラー Ref.126600が上位にランクインしておりました。
当時は2017年にモデルチェンジしたばかりということが影響したと思ったものですが、一過性の人気ではなかったことがわかります。
そう、現行Ref.126600は、2017年、シードゥエラー誕生50周年という節目に登場した最新機種です!
初代シードゥエラーのさらに初期にのみ生産されていた赤い文字盤ロゴ「SEE-DWELLER」―通称赤シード―を踏襲していることが、大きな特徴となります。
また、風防破損防止のため使用していなかったサイクロップレンズを、技術の進歩とともに改めて搭載することとなりました。
このように、ロレックスファンにとってはたまらない仕様がそこかしこに感じられます。
40代は生粋のロレックスファンも少なくないので、こういったストーリーのあるモデルに人気が集まるのでしょう。
なお、シードゥエラー Ref.126600は製造期間わずか5年ほどながら、文字盤にマイナーチェンジが確認できます。
と言うのもシードゥエラーに限らず、2018年頃からロレックスで6時位置のSWISS MADE表記が変わってクラウンマークが挿入されたのですが、現行シードゥエラーはこの過渡期にあったため、クラウンあり・なしの個体が市場に混在しているのです。
左:ノークラウン / 右:クラウン有
シードゥエラーの文字盤の移行時期は明確ではありません。
しかしながら2019年頃よりクラウン有の126600が出回っていることから、ノークラウン個体はわずか一年ほどの製造期間であったのではと思われます。
このノークラウン個体は「マークIダイアル」と分類され、その稀少性から現在クラウン有りの個体を上回る実勢相場となっております。
■ロレックス シードゥエラーを総ざらい!歴史・価格・今買うべきモデルは?
第2位 デイトナ 116520
型番:116520
製造期間:2000年~2016年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラックまたはホワイト
駆動方式:自動巻き(Cal.4130)
40代が購入しているロレックス、第2位はデイトナ Ref.116520です!
デイトナ Ref.116500LNと人気を二分する存在ですが、ロレックスの自社製クロノグラフCal.4130が初めて搭載されたのが、こちらのRef.116520。
それまではゼニスのエルプリメロをベースとした、Cal.4030を搭載していました。
Cal.4030も傑出したムーブメントであることは言わずもがな。
さらにCal.4130はパワーリザーブ約70時間、耐磁性や堅牢性といった高性能が突き詰められることとなりました。
現行モデルとは違った、精悍なメタルベゼルを愛してやまないファンは多いことでしょう。
デイトナの中でも製造期間が長いことから、Ref.116520は比較的流通量が豊富です。
そのため、先代Ref.16520や、2023年に生産終了となったRef.116500LNと比べると、相場は落ち着いていると言われてきました。
しかしながら近年の世界的なロレックス人気が高まるにつれ、「落ち着いた相場」も今は昔。
ロレックスを代表すると言って良い、狂騒的な急騰をここ数年で描いてきました。
なお、デイトナ Ref.116520は長い歴史の中で繰り返しアップデートが果たされており、この年式・仕様によって価格を大きく上下させるという点もこれから購入になる方は知っておきたいところです。
高相場の個体としては、比較的新しいランダム番。
また、2015年頃にバックルの中板が梨地仕様から鏡面仕様へとマイナーチェンジしていますが、この鏡面バックルはランダム番の中でも高い値付けがなされます。
加えて、初期製造(2000年~2004年頃まで。シリアルにするとP番・K番・Y番・F番)のホワイト文字盤に見受けられる、アイボリー(クリームダイアル)仕様は昔ながらのレアロレックスとして高名です。
これはもともと白であったにもかかわらずアイボリーに経年変化した個体を指しているのですが、この変化理由や変化するであろう個体がはっきりとわからず(ホワイトと異なる塗料が使用されているらしいですが)、なかなかミステリアスな存在でもあります。
美しく色づいた個体の中には、500万円超の値付けとなるものも!
こういった仕様による違いも、ロレックスならではの楽しみ方ですね。
もっとも、他のロレックス同様に年式問わず堅牢な設計となっているので、低年式だからと言って性能面が著しく劣るというわけではありません。
■デイトナ 116520のマイナーチェンジを制する者がロレックス相場を制す
第1位 デイトナ 116500LN
型番:116500LN
製造期間:2016年~2023年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラックまたはホワイト
駆動方式:自動巻き(Cal.4130)
第2位と大きく差をつけて、40代男性からの圧倒的人気ナンバーワンとなったのはデイトナ Ref.116500LNです!
30代からの人気ランキングでもご紹介いたしましたが、長らく相場高騰を記録し続けるデイトナ Ref.116500LN。
にもかかわらず40代からも屈指の支持率を誇っているところに、デイトナという時計の凄まじさを感じさせられます。
デイトナはしばしば「キングオブクロノグラフ」などと称されますが、名実ともに王者に君臨していることがわかります。
こちらのデイトナRef.116500LNは、2023年デイトナ60周年のタイミングで、Ref.126500LNへとモデルチェンジしました。
Ref.116500LN自体はまだ比較的新しかったのですが、搭載ムーブメントは既に20年選手でした。
ムーブメントをCal.4131へ刷新し、リファレンス自体も新しくなりました。
ロレックスの話題の中心には、いつもデイトナが存在していますね!
50代以上の男性が購入しているロレックス
人生の酸いも甘いも嚙み分けて、人間として最も深みを出す50代以上の男性陣。
ビジネスシーンでは重要な役割がより増して、地位に見合った腕時計の必要性も併せていや増します。
また、嗜好も成熟してくるため、「良いモノ」を見極め「良いモノ」へのニーズが高まるといったご年齢でもありますね。
そんな50代以上の男性陣が購入するロレックスの傾向として、「ポストヴィンテージ」が多かった、というものがあります。
ヴィンテージ・ポストヴィンテージは近年、人気がジワジワと増していますが、50代で古き良きロレックスを渋く着けこなしている男性は、思わず見とれてしまうものです。
それでは50代以上の男性が購入している、ロレックスランキングをご紹介いたします!
※ポストヴィンテージ・・・決まった定義はありませんが、1980年代頃~1990年頃に製造された個体のこと。ロレックスだと、5桁リファレンスをこのように指す方もいらっしゃいます。アンティークほど年式を経ていないものの、エイジングや現行にはないデザインを楽しめる年代です。
第5位 デイトジャスト 16233
型番:16233
製造期間:1980年代後半~2004年頃
素材:ステンレススティール×イエローゴールド
ケースサイズ:直径36mm
文字盤:モデルによる
駆動方式:自動巻き(Cal.3135)
50代以上の男性陣が選ぶロレックス、第5位は往年のデイトジャストです!
この渋さ、50代以上の大人の男性のセンスの良さを感じます。
デイトジャストはドレスウォッチですが、ひとくちにデイトジャストと言っても素材、文字盤デザイン、インデックスバリエーション、サイズ・・・
実に様々の種類が長い歴史の中でラインナップされており、その全てを網羅することは困難です。
例えば20代の購入者数ランキングで第4位となったターノグラフのようにスポーツテイストが強いものから、ゴールド×ダイヤモンドをギラギラに使った超ゴージャスな逸品まで、豊かなバリエーションは枚挙にいとまがありません。
そのため売れ筋は好みに大きく左右されますが、50代男性が多く購入したRef.16233系は、個人的にはベストチョイス!
このRef.16233はデイトジャストとしては第五世代に当たるのですが、現行にはない緩やかな雰囲気を保ちつつも、Cal.3135を搭載したことで非常に高性能なロレックスウォッチに仕上がっているためです。
控えめなフルーテッドベゼルにジュビリーブレスレットが、えもいわれぬ美しさをたたえますね。
文字盤のバリエーションが多く、自分好みの一本をチョイスできるというのも、デイトジャストの楽しみの一つです。
実勢相場はバリエーションにもよりますが、シンプルなモデルであれば90万円台~。ダイヤモンドインデックスのモデルであれば130万円台~。
特別な一本をお探しの50代にはうってつけです。
なお、5桁リファレンス時代のデイトジャストは経年によって使用感が出ている個体も結構出回ります。
この使用感こそが5桁リファレンスの魅力だとも思いますが、コンディションはお客様それぞれで許容範囲が異なるもの。
これから購入される方は、ベゼルやブレスレット、あるいは文字盤等々、ご自身が納得いく個体を見つけるために、事前に問い合わせたり、実機を見て確認したりすることをお勧めいたします。
第4位 GMTマスターII 16710
型番:16710
製造期間:1990年~2007年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラック
駆動方式:自動巻き(Cal.3185)
みんな大好きGMTマスターII。
でも、実は50代の方で116710系や126710系をご購入されている方は私が思っていたほど多くはなく、ナンバー入りはしませんでした(とは言えどちらも、上位10番には入っていましたが)。
代わって第4位にランクインしているGMTマスターIIが、1990年~2007年まで製造されていたGMTマスターIIです。
何度かご紹介しているGMTマスターコレクションは、1954年にロレックス史に登場しました。
ロレックスがパン・アメリカン航空(パンナム航空)より「ローカルタイムの他に第二時間帯を表示できる腕時計」の要請を受けて開発に至った、ロレックス初のパイロットウォッチという出自を持つGMTマスター。
発表当初はGMT針が単独稼働せず、そのため回転ベゼルと合わせて第二時間帯表示を可能とした腕時計でした。
しかしながら183年にリリースされたRef.16760以降はGMT針が単独稼働する仕様となり、第三時間帯表示をも実現。
このモデルはGMTマスターIIと名付けられ、1999年にGMTマスター Ref.16700が生産終了するとともに、主流の現行コレクションへとなっていきました。
Ref.16710は、そんなGMTマスターIIの二代目にあたるモデルとなります。
バリエーションは赤青ベゼル・赤黒ベゼル・黒ベゼルと、GMTマスターIIらしい配色がとても魅力的。
かつては黒ベゼルに人気の軍配が上がりましたが、2007年にRef.116710系にモデルチェンジしたことでGMTマスター伝統のツートンカラーが一時中断になったこと。
また近年では時計デザインも多様化していることなどから、現在の実勢相場という面ではツートンカラーのモデルの方が高くなります(もっとも、オーセンティックな黒ベゼルもシックで素敵です)。
実勢相場は特にレア仕様などでなければ、200万円台~。
ちなみにエクスプローラーII Ref.16570同様、GMTマスターIIもトリチウム夜光やシングルバックル個体が最近の要注目トピックとなっております。
また、6時位置のGMTマスターIIに横棒が入っていない「スティックダイアル」。
そして生産終了間際の個体に確認できる、Cal.3186搭載モデルなどといったレア仕様も存在しており、ロレックスのポストヴィンテージらしい仕様による評価の変遷が楽しめるコレクションとも言えるでしょう。
※米国空軍パイロット「チャック・イエーガー」の音速突破50周年記念モデルが1999年にGMTマスターII Ref.16710で150本限定発売されており、こちらは激レア個体となっております。
第3位 デイトナ 116500LN
型番:116500LN
製造期間:2016年~2023年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラックまたはホワイト
駆動方式:自動巻き(Cal.4130)
50代に人気のロレックス、第3位にも一世代前のデイトナ Ref.116500LNがランクインしました!
30代では第5位、40代では第1位、そして50代では第3位・・・デイトナは、本当に世代を超えて愛されるロレックスなのだと、改めて実感させられるものです。
発売以来、定価を大きく上回るプレミア価格であるにもかかわらず、常にトップクラスの人気を誇るデイトナ。
当店でもロレックスの売上ランキングを集計すると、ここ数年は毎年デイトナ Ref.116500LNが1位か2位にランクインするものでした。
しかしながら、これほどまでに全年齢層から指示を得ているとは、とても予想外です。
確かにデイトナのかっこよくも高級感溢れるデザインは、時代や世代を超えて愛される魅力がありますね。
今後も、まだまだ王者の座は明け渡しそうにない、キング・オブ・クロノグラフです。
第2位 サブマリーナー 16613
型番:16613
製造期間:1989年~2009年
素材:ステンレススティール×イエローゴールド
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラック・ブルー・シャンパン
駆動方式:自動巻き(Cal.3135)
50代に購入されているロレックス、第2位にランクインしたのはポストヴィンテージ時代のコンビサブマリーナーです!
デイトジャストでも思いましたが、本当に渋くて素晴らしいチョイスですね。
ちなみに同時期に製造されたステンレススティールサブマリーナーRef.16610は第6位でした。
サブマリーナーもまた、全世代に非常に高い人気を誇るスポーツロレックスです。
しかしながらその人気は、ステンレススティール製モデルに集中しているようにも思われます。
一方でサブマリーナーは長い歴史の中で、コンビ・イエローゴールドモデル・ホワイトゴールドモデルと、豊かなバリエーション展開を行ってきました。
Ref.16613は、そんなサブマリーナーの中でも、さらに文字盤デザインも多彩に展開してきた一大コレクションです。
定番のブラックの他、鮮やかなブルーやシャンパン。
また初期製造個体に見られるバイオレットや、トロピカル・グレーへと褪色した個体なども見受けられ、その様は百花繚乱と言って良いでしょう。
現行サブマリーナーにもイエローロレゾール Ref.126613系として「青サブ」「黒サブ」はラインナップされておりますが、5桁時代独特のバリエーションの豊かさ。
そして堅牢性の面では後塵を拝するものの、現行にはない決してない緩やかな雰囲気。
これらを味わい、楽しめるのはポストヴィンテージの醍醐味の一つですね。
もっとも、Ref.16613時代もまた、定番は黒サブと青サブになります。
実勢相場も黒サブが190万円台~、青サブは180万円台~とサブマリーナーの中では高値安定傾向にあり、また流通量も豊富ですので、入手のしやすさをも持ち合わせます。
50代以上の男性の色気のある腕に、華やかなサブマリーナーはいかがでしょうか。
第1位 デイトナ 116520
型番:116520
製造期間:2000年~2016年
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
文字盤:ブラックまたはホワイト
駆動方式:自動巻き(Cal.4130)
50代以上の男性陣に購入されるロレックス第一位!やはり文句なしにデイトナです!
これまた意外な結果と個人的に思ったのですが、40代購入者数でトップとなった現行116500LNの購入者数は、50代を超えると第3位という結果に。
代わって前モデルの116520がダントツ人気という結果になったのです。
前述の通り、Ref.116520はムーブメントはRef.116500LNと変わらないため、スペック面はほぼ同じ。
一方でベゼルが今は無きステンレス製で、インダイアルの縁取りも光沢あるシルバーが使用されています。
よりヴィンテージ調が強いデザインであること。
また、ロレックスファンから根強い人気があることから、生産終了して8年経つ今にきて、いっそう高い相場を誇っております。
こういったRef.116520人気は、50代以上の世代に代表される、大人の男性陣が牽引しているのでしょう。
この世代は生粋のロレックスファンが多いのか、生産終了モデルやレアモデルへの購買傾向が強い印象です。
繰り返しご紹介しているように、Ref.116520は生産期間が2000年~2016年と長いため比較的流通量が多いのですが、現行品をも超える人気があり、常時品薄。
そんなロレックスを所有する。成熟した、大人の男性に許された特権と言えるでしょう。
まとめ
ロレックスの、当店GINZA RASINでの年齢別購入者数を調査し、それぞれのTOP5をランキング形式で発表いたしました。
今回調査してみて、自分の予想とは全く違った結果だったな、というのに驚かされました。
また、ロレックスを購入する層の厚さというのにも改めて目を見張る思いです。
同年代のヒットロレックス、気になる方はぜひ一度お問合せくださいませ!