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WEBマガジン, 池田裕之, ロレックス

新品か中古か?USEDロレックスのメリット・デメリットを徹底解説!

最終更新日:

「ロレックスは新品と中古どちらを選んだら良い?」
「ユーズドロレックスのメリットが知りたい」

新品よりも遥かに安い価格で買えることがユーズドロレックスの魅力ですが、中古品ということで状態や保証に不安を抱く人も少なからずいると思います。

買ってもすぐ壊れるような状態の中古時計を買うならば新品を買った方が良いでしょうし、中古品でも新品と比べても遜色ない状態ならば中古時計の方がお得でしょう。

ユーズドロレックスのメリットについて知りたいという人は多いのではないでしょうか。

中古とはいえきちんと手入れされ、販売されているユーズドロレックスは、新品同様に長く愛用することができます。

この記事ではユーズドロレックスのメリット・デメリットを、GINZA RASINスタッフ監修のもと比較します。

中古ロレックスが店頭に並ぶまでについても解説しますので、ロレックスの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。

ロレックス ユーズド

 

中古ロレックスが店頭に並ぶまで

買取された時計はどのような工程を経て店頭に並ぶのでしょうか?

街にあるリサイクルショップなど、様々な商品のリユースを手掛けているお店では、時計の専門知識を持っているスタッフが少なく、自社内に時計技術者や修理工房もないので、買取した時計をそのまま店頭に出すことが多いです。

逆に時計を専門で取り扱っている優良時計専門店ならば買取した時計をそのまま店頭に並べることはほとんどありません。

数々のメンテナンスを通し、次に買われるお客様に満足いただけるクオリティーに時計を仕上げてから店頭に並べます。

では、具体的にどのような流れで中古ロレックスが店頭に並ぶのかご覧ください。

 

①買取

時計 買取査定

お客様の大切なロレックスを適正価格で買取します。時計専門店によって得意なブランドに違いはありますが、ロレックスならばどの時計専門店でも高額査定されるでしょう。また、エクスプローラーやサブマリーナ、デイトナといった人気モデルは70%~80%以上という極めて高いリセールバリューとなります。

 

②内部メンテナンス

高級腕時計 メンテナンス

買取したロレックスの時計は内部メンテナンスが行われます。必要に応じて自社でオーバーホールを行ったり、日本ロレックス社に修理依頼を出すなど、メンテナンス内容は様々です。

また、この段階で摩耗しているパーツは新しいものに交換され、精度に不具合がないか細かなチェックが行われます。そのため問題のある時計が店頭に出されることはほとんどありません。

新品で購入してから数か月で売りに出された時計の場合は、内部状態が良好なためメンテナンスを行わないこともありますが、基本的には全ての検査項目をパスした時計のみが店頭に出されます。

このように、技術者たちは日々拘りと責任をもって中古時計に向きあっているのです。

 

③外部メンテナンス

腕時計 研磨 ポリッシュ

ムーブメントのメンテナンスが問題なく行われたら、次は外装のメンテナンスです。この工程では主にケースに「研磨」を施すことで、新品と見間違えるほどの輝きを取り戻させます。研磨技術は店舗や技術者によって大きく異なり、高い技術を要する店舗ほど綺麗な仕上がりになるでしょう。

気を付けたいのは削り過ぎている場合。綺麗にしたいからといってケースの至る所を研磨してしまう技術者もいますが、そうするとエッジやラグが削られすぎて丸くなりすぎる場合もあります。中古品を購入する時には、綺麗であることはもちろん、削り過ぎてカッコ悪くなっていないかどうか確認したいところです。

 

④防水性能チェック

ディープシー 防水時計
ロレックスの時計は高い防水性能を誇るモデルが多く、この防水性能が正しく機能するかはとても重要な項目です。そこで、中古店では内部・外部メンテナンスを行ったのち防水性能チェックを行います。

仮に防水性能が著しく落ちていたり消失していることがあれば、もちろん店頭に出すことはできません。その場合はパーツの交換が行われます。

 

⑤機械の最終チェック

ロレックス ムーブメント

②~④のチェックをパスした時計は最後に再度機械の最終チェックを行います。針ズレ・磁気帯び・クロノグラフ動作など、ムーブメントが正常かつ誤差なく動いていることが確認できたら、最終原価を基に売価が決定。

これでやっと店頭に出すことができるようになります。

 

⑥店頭に並ぶ

時計並行輸入店

数々の綿密なチェックを何段階も受けた後、ようやく時計は商品として店頭に並びます。精密機械故に稀に初期不良が起こることもありますが、この体制でチェックされた中古品は新品と同様に安心して使えます。

中古品だからといって「汚い・状態が悪い」といった心配は優良中古店で購入するならば無用でしょう。

ちなみに、製造年はメーカー保証書の日付からある程度割り出すことができます。またモデルによってはシリアルナンバーから判別することも可能です。中古時計でも、とにかく新しいものを選びたいという方は参考にしても良いでしょう。

ただ、前所有者の使い方によって程度の差が激しく変わるため、製造年よりも実物を見た印象を重視した方が無難です。

 
 

中古時計のメリット・デメリット

さて、中古ロレックスがどのようにして店頭に並んでいるか分かったところで、次は中古時計のメリットとデメリットをまとめてみましょう。下記を参考に、デメリットよりもメリットの方が勝っている!と感じた人は迷わず中古時計を選んでください。ただ、デメリットを受け入れることができないという方は無理に中古時計を選ぶ必要はありません。その場合は正規店にて新品時計を買うのがオススメです。

並行品/正規品

 

中古ロレックスのメリット①新品に比べかなり割安な価格で入手できる

中古ロレックスの価格は基本的に新品の価格と連動して変わっていきます。販売されている時計の状態が新品同様のモデルならば新品価格の「約8~9割」ほどの価格で販売され、年式が古いモデル・あまり人気が無いモデルならば新品価格の「6~7割」ほどで購入することができます。

もともと高級腕時計はとても高価なもの。中古品を購入することで何十万円も安く買えるならば、とてもお得ではないでしょうか。また、新品では手の届かないワンランク上のモデルにも手が届くチャンスも生まれます。

時計の状態をみて、気にならない程度の使用感ならば迷わず中古ロレックスを買うのがオススメです。

ロレックス ヨットマスター40 116655

 

中古ロレックスのメリット②予算に応じてモデルを選ぶことができる

ロレックスはモデルチェンジするまでの期間が長いため、同一リファレンスでも製造年が10年以上違うモデルが存在します。それだけ製造年が違ければ「細かな仕様の変更や素材の改良」が施されるため、価格に影響が生じるのは当然です。もちろん仕様変更後のモデルの方が価格は高くなりますし、その分変更前のモデルは安くなります。

同一リファレンスでも値段が変わるという現象が起こるのはこのためです。

ロレックス エクスプローラー

例えば、エクスプローラー Ref.214270。このモデルは2010年に発売されましたが、2016年にマイナーチェンジが施されました(インデックス3.6.9に夜光が塗布され、針の長さが少し長くなりました)。

正規店ではどのモデルも最新版しか買うことができません。それに対し、ユーズドロレックスは製造年の新しいもの・古いもの、さらには状態が良いもの・キズが多いものなど、選択の幅が大幅に広げることが可能です。そのため予算に合わせた時計を購入することができるメリットが中古時計にはあります。

 

中古ロレックスのメリット③売るときに得をする

高級腕時計はバッグやジュエリーに比べ資産価値が高いのが特徴です。特にロレックスの時計は圧倒的知名度・需要があるため、非常に高く売れます。

尚、年式・程度が同一ならば、新品で購入していようが中古で購入していようが査定額は同額です。査定額が一緒ならば安く購入しておいた方がお得になるため、中古で状態の良いロレックスを手に入れた方は売却時に得をします。

買取 相場 時計

 
 
 

中古時計のデメリット① 一度は誰かが手にした時計であるということ

中古時計を敬遠する人が最も多く口にする意見は「一度誰かが使った時計であるから」ということです。

高級時計はかなり高額な買い物な為、一生モノを購入するならば誰も使われていない「まっさらなモノ」でなければ嫌という気持ちは凄くわかります。欲しいモデルが新品で買えるものであり、かつ予算が十分な方ならばやはり新品は魅力的でしょう。

しかし、実際は誰かが使っていた中古時計であっても内部メンテンスや外装の研磨・不具合のチェックが行われるため、状態が良い時計ならば新品との差はそこまでありません。新品以外は買う気にならないという方でなければ、非常に状態のよい中古時計を選ぶのもアリです。

 

中古時計のデメリット②購入後の保証期間が短い

ロレックスのメーカー保証期間は販売日より5年間です。正規店で新品を購入した場合、この5年間をそのまま受けることができますが、中古時計の場合は保証期間が短くなります。

前オーナーが2年間使われていれば、保証期間は3年になりますし、5年以上使われていれば保証期間はありません。

 

しかし各販売店ではこの保証期間の差を埋めるため、独自のサービスや保証を用意している事が多いです。

ちなみに当店の保証期間は「アンティーク品6ヵ月 中古品1年 新品・未使用品2年」となっています。中古品は新品で買うよりも保証期間が1年短いため、壊れたら損をするんじゃないか?と思われる方も多いですが、ちゃんとメンテナンスが施された中古時計ならば、正しい取扱いを心がければ早々壊れることはありません。

 

中古時計のデメリット③価格差が理解しにくい

時計に精通していなければ、なかなか中古ロレックスの程度や仕様の違いが理解できない場合が多いです。ムーブメントの違い・塗料の違い・ブレスレット仕様の違いなど、時計を専門とする人ならわかる違いでも、初めてロレックスを買う人にはわからないものです。

例えば同じ型番で古いものと最新のものがあったとします。最新版と一世代前の性能差は僅かなのに価格が10万ほど違うとしたら、あなたはどちらを購入しますか?時計に詳しい人ならば、これをお得!と考え、古い方を買う人が多いでしょう。

しかし、初心者はその性能差や仕様の違いがイメージできないので、「10万円も違ったらが壊れやすいのではないか?」「だんだんと精度に違いが生じてくるのではないか?」「新しいモデルを買ったほうが得なのではないか?」と不安になってしまうのです。

そのため、結果的には一番新しい「現行新品」を買うことが一番後悔しない選択になる場合もあります。

 
 

まとめ

中古ロレックスのメリット・デメリットをご理解いただけたでしょうか。中古とはいえ、様々なメンテナンスやチェックをパスして店頭に並んでいるユーズドロレックスは、使い方を誤らなければ新品同様に長く愛用頂けます。

予算に応じて購入するモデルも選びやすく、売りに出す時も得をするため、ロレックスは他のブランド時計よりも中古で買うと得をする時計ともいえます。

人が使った時計は絶対にイヤだ!という方以外でしたら、中古ロレックスは大変オススメです。是非一度ご検討くださいませ。

 

当記事の監修者

池田裕之(いけだ ひろゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長

39歳 熊本県出身
19歳で上京し、22歳で某ブランド販売店に勤務。 同社の時計フロア勤務期に、高級ブランド腕時計の魅力とその奥深さに感銘を受ける。しばらくは腕時計販売で実績を積み、29歳で腕時計専門店へ転職を決意。銀座ラシンに入社後は時計専門店のスタッフとして販売・買取・仕入れを経験。そして2018年8月、ロレックス専門店オープン時に店長へ就任。時計業界歴17年

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