「セイコー プレザージュって何がすごいの?」
「プレザージュの魅力や特長について詳しく知りたい」
その価格帯からは想像もつかないほど、優れた外装と高い実用性,そしてラグジュアリーテイストを有するプレザージュ。
日本の伝統美をモダナイズしたデザインと、自社が得意とする機械式時計ノウハウを上手に融合することで生み出されたこの腕時計は、ビジネスパーソンをさらにワンランク格上げする名コレクションとして高い評価を得ています。
そんなプレザージュの魅力や特長について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
プレザージュには「琺瑯」や「有田焼」,ジブリコラボなど特筆すべきモデルがあります。
この記事ではプレザージュの魅力や特長について、GINZA RASINスタッフ監修のもと紹介します。
おすすめモデルの紹介もしますので、セイコーウォッチの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
出典:https://www.facebook.com/Seiko.Japan/photos/
目次
セイコー プレザージュとは?
セイコーの時計といえば、スポーツウォッチではセイコー5・プロスペックス・アストロン。ドレスウォッチとしてはドルチェ&エクセリーヌやクレドールが有名どころですが、プレザージュは「手が届くラグジュアリー」をテーマとするドレッシーなラインです。
2011年に同社のコレクションに加わりました。
冒頭でも述べたように、プレザージュの大きな特徴であり魅力は、日本の「美」と機械式時計の融合(一部スプリングドライブモデルあり)。ここで言う「美」とは、わが国が誇る伝統工芸品や美術品に通じる高いデザインはもちろん、機能美や無駄を排した美を含め、一本の製品としての機械式時計へと昇華した、ということです。
日本の時計製造史の大きい部分をセイコーが担ってきたと言って過言ではありませんが、そんなセイコーだからこそ生み出せた至極のコレクションと言っていいでしょう。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/special/arita_dial/
しかも驚くべきは、この至高の逸品をベーシックラインで5万円前後~7万円前後。プレステージライン(高価格帯のライン)でほとんど20万円以下を実現している、ということ。数多くの時計ブランドの製品を目にしてきましたが、これほどコストパフォーマンスに優れるモデルは非常に稀有な存在です。
とは言えバリエーションが本当に豊富なため―そこもまた、プレザージュの魅力の一つですが―、どんなコレクションなのかわかりづらいと言ったご意見もあるでしょう。「日本の美」と言われても、やや抽象的ですよね。
プレザージュがどんな時計かは、「外装」と「ムーブメント」込められたこだわりで見ることができます。
①完成された外装とデザイン
まず外装について。
セイコーは諸外国のメーカーと異なり、時計製造を内製化している珍しいブランドです。いわゆるマニュファクチュールと呼ばれる生産体制が古くから整備されていました。そのため伝統的に時計製造技術が社内で培われており、外装加工技術においても優れたノウハウを発揮しています。
グランドセイコーやクレドールといった高級機になればなるほど外装の仕上げや装飾が美しく、また実用面も向上します。
もっとも、こういった外装の加工・仕上げは、お金をかければどこでもできる、といったものではありません。むしろ非常に高度な技術力を要するものであり、長年外装技術を磨いてきたセイコーだからこそ、プレザージュでもそのノウハウがいかんなく発揮されているのです。
例えばプレザージュのケース仕上げやブレスレットの造りは、同価格帯の製品と比べて随一。腕なじみ良いワンランク上のウォッチとして、非常に高い評価を得ています。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/special/sharp_edged_series/
また、プレザージュはラグジュアリーを基調としたデザインが多いことも特徴です。
プレザージュでは、この「ラグジュアリー」に見合うだけの美しい針や文字盤装飾を備えていることも、セイコーだから成しえた業と言えるでしょう。
ところでセイコー製品の文法として用いられている「COMFOTEX(コンフォテックス)」というものをご存知でしょうか。
コンフォテックスは「スーパークリアコーティング」「ダイヤシールド」が施された外装のことで、時計の美しさを長期的に保つためのセイコー独自手法です。
スーパークリアコーティングとはガラスの多層無反射コーティングを指し、光の反射を99%以上抑えて視認性を確保するのみならず、ガラスがそこにないかのような透明度の高さを維持するものです。ダイヤシールドとはステンレススティールやチタンといった金属外装に施される加工で、硬度を高めて小傷や擦れから時計を守るものとなります。
全てのモデルに施されているわけではありませんが、こういった「美」へのこだわりがあったからこそ、セイコーはプレザージュを生み出したと言えますね。
②高い信頼性を担保するムーブメント
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長年時計製造を手掛けてきたセイコーだからこそ、時計本来の価値―時間の正確性はもちろん、止まらない,壊れない時計であること―を重要視してきました。この時計本来の価値を担う大きいところは、ムーブメントに拠ります。そして、もちろんプレザージュでも、優れた信頼性を発揮するムーブメントが搭載されてきました。
使われるムーブメントは「4R」系やワンランク上の「6R」系、クロノグラフの「8R」系が搭載されており、そのいずれも他モデルにも採用された、精度・安定性・耐久性が高い機械となります。
また、2019年には6Rを70時間とロングパワーリザーブ化した「6R35」や薄型「6L」系、2020年にはスプリングドライブを投入していく等、セイコー自身も積極的に機能面でのバリエーション拡充を図っており、デザイン面のみならず「性能」「スペック」の選択肢も豊富となっていきました。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/presage-movement-info
ちなみに6R系ムーブメントには、トライマチックが搭載されます。
トライマチックとは、「マジックレバー」「スプロン」「ダイヤショック」の三本柱を相称したセイコーの独自機構のことです。
簡単に言うとマジックレバーが自動巻きローターの巻き上げ効率を高める機構です。スプロンが堅牢で錆びづらい独自合金。主ゼンマイやヒゲゼンマイに採用されます。そしてダイヤショックは耐震装置です。いずれも古くからセイコーが独自に用いてきた機構で、高い精度と信頼性のもの、安定した普段使いに適した自動巻き時計製造に貢献してきました。
プレザージュは文字盤や裏蓋がシースルー化されているので、ぜひセイコーが誇るムーブメントを鑑賞してみて下さいね。
③多彩かつユニークなバリエーションが海外でも人気に
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2011年にセイコー・ラインナップに加わり、海外展開も行っているプレザージュは、国内外でファンを大いに増やしています。その大きな理由は、多彩かつユニークなバリエーションに見出すことができるでしょう。
プレザージュは基本的に、「ベーシックライン」とハイエンドな「プレステージライン」に分類されています。
しかしながらこの中で3針デイトモデルを中心に、文字盤からテンプの動きを眺められるオープンハート、緻密に設計されたパワーリザーブインジケーター…また、バーテンダーと共同することで「マルガリータ」や・「サイドカー」といったお酒のカクテルをイメージした通称カクテルタイムシリーズを生み出す等、見た目もコンセプトもユニークで楽しいバリエーション展開が行われています。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/special/rikiwatanabe/enamel_springdrive.html
中でも特筆すべきは、日本の伝統工芸に根付いた「琺瑯(ほうろう)」「漆(うるし)」「有田焼」といった一大シリーズでしょう。
2014年にシリーズ化したこの伝統美をフィーチャーした作品群。詳細は後述しますが、実際の琺瑯職人や陶工を招き入れることで、「工芸品としての腕時計」を作り上げることに成功しました。むろん、数百万円等ではなく、プレザージュ価格で。
この日本らしい独特の美と世界観が海外でもヒットを呼んでおり、プレザージュはわずか10年の歴史の中で、セイコーを支える一大コレクションへと成長しました。
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最近ではジブリ作品「紅の豚」「天空の城ラピュタ」とコラボレーションしたオマージュモデルも発売するなど、何かと話題に事欠かないコレクションでもあります。
セイコー プレザージュの特筆すべきモデル8選
前述の通りプレザージュは基本的にハイエンドモデルのプレザージュライン、誰でも手が届くプライスに設定されたベーシックラインの2種類が存在します。しかしながら派生モデルは非常に多岐に渡るのは、繰り返し述べている通りです。
セイコー プレザージュの中でも、特筆すべきモデルを8本ご紹介致します。
①プレザージュ プレステージライン スプリングドライブ 琺瑯文字盤 SARR001/SARR003
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarr003
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40.0mm×厚さ13.1mm
ストラップ:革ベルト
駆動方式:スプリングドライブ
ムーブメント:5R65
パワーリザーブ:約72時間
防水性:10気圧
定価:528,000円(税込)
セイコー プレザージュは機械式モデルが主流でしたが、2019年9月、シリーズ初となるスプリングドライブ搭載機が発表されます!
スプリングドライブとは、1999年にセイコーが独自開発に成功した革新機構です。簡単に言うと機械式時計とクォーツ式時計の良いとこ取り機構。機械式時計の力強いトルクと、クォーツ式時計の高い精度を融合させた、夢の機構と言えるでしょう。
現在セイコー及びグランドセイコーでは、ハイエンドラインを中心にこのスプリングドライブを搭載しています。
スプリングドライブは本当にユーザーからの支持も厚い機構で、「セイコーを買うならスプリングドライブ」といった方もいらっしゃるでしょう。ついにプレザージュでも、採用に至ったと言うわけです。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarr001
さらに特筆すべきは、琺瑯(ほうろう)文字盤であること!琺瑯をお探しの方もいらっしゃるでしょう。エナメルではなく「琺瑯」とするところも、心憎いですよね。
琺瑯はいわゆる磁器です。
かつて懐中時計の文字盤は磁器(ポーセリン)が用いられてきましたが、1930年代頃からじょじょに現在の金属製へと取って変わられました。その美しくも端正な質感を持つ琺瑯は、一方で製造難易度が高くコストがかかりやすいこと。加えて割れやすいことが課題であったため、より利便性の高い金属が採用されるようになったのです。
しかしながら現在でも、一部の高級メゾンでは琺瑯文字盤(海外ではエナメル文字盤と言われますが)を採用していますが、セイコーでは2014年からはプレザージュにおいて当該文字盤もで鵜をシリーズ化、つまり量産化するといった驚異の戦略に打って出ました。琺瑯のように製造コストや時間がかかる文字盤は、前述の通り量産には向かないためです。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarr003
この戦略が大成功したことは、言うまでもありません。
琺瑯の持つ美しくも柔らかな印象とプレザージュの相性が抜群であったこと。美しい琺瑯の光沢が視認性の向上に一役買ったことが大きな要因ですね。
またこの琺瑯文字盤の量産に成功したこともあり、10万円台~20万円台のプライスレンジを実現してのけたことも、さすがセイコーですよね。
もっともこちらはスプリングドライブ搭載機ということもあり定価は528,000円です。しかしながら普通、琺瑯文字盤が備わった高級機ともなれば、数百万円クラスが当たり前ですからね。いかに圧倒的コストパフォーマンスを実現してのけたかがおわかり頂けるでしょう。
なお、セイコー プレザージュの琺瑯文字盤は、原型となる金属に釉薬(ゆうやく。うわぐすり)を塗り、高温焼成させる、といったもの。ちなみにこの金属を金・銀とする場合は「七宝」と称するのだとか。
琺瑯文字盤シリーズの成功を受けて、プレザージュでは有田焼や漆といった日本伝統工芸モデルが続々登場。
セイコー プレザージュの世界的人気を牽引する要素となっています。
ちなみにこのスプリングドライブモデルの文字盤デザインは、日本のモダンデザインのパイオニアである渡辺力氏の哲学を表現したそうです。
②プレザージュ プレステージライン 有田焼 SARW049
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarw049
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40.6mm×厚さ14.1mm
ストラップ:革ベルト
駆動方式:メカニカル
ムーブメント:6R27
パワーリザーブ:約45時間
防水性:10気圧
定価:220,000円(税込)
琺瑯に続き、2019年に「有田焼」をもラインナップに登場させたセイコー プレザージュ、恐るべし。この有田焼文字盤を備えたプレザージュもまた限定品ではなく、価格も22万円と驚異のコストパフォーマンスですね。
有田焼とは、佐賀県有田町とその周辺地域を中心に発展した、日本伝統の焼き物です。伊万里焼などと呼ばれることもあります。17世紀、日本で初めて製造された白磁とも言われており、琺瑯同様に美しく暖かみのある質感が大きな特徴です。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/special/arita_dial/
セイコーは有田焼の名陶工・橋口博之氏の協力のもと、伝統的な工法に則りつつも新しい磁器の開発に取り組みます。なぜなら有田焼もまた割れやすく、日常使いの腕時計としては不安が残るためです。
そこでセイコーでは、鋳込み(いこみ)と呼ばれる工程で生地を1,300度以上の高温で焼成。これによって強度を獲得するに至りました。
また、鋳込みの後は釉薬が塗られ、改めて焼き上げが行われますが、この釉薬に「柞灰(いずばい)」なるものを用いているとか。この柞灰とは有田焼の初期に用いられていた釉薬で、白の中にほのかな青みを実現するのに一役買っているとのことです。
ちなみに12時位置のインデックスが赤く彩られているのが見て取れるかと思いますが、これはセイコーが1913年、国産初の腕時計として発売に至った「ローレル」に範を取っているとのこと。
また、ローマンインデックスは1895年セイコー初の懐中時計「タイムキーパー」をオマージュしました。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/SARX061
ポインターデイト・パワーリザーブインジケーターがない、シンプル3針のSARX061もまた人気の高いモデルです。
よりローレル時代のクラシックを感じられるのではないでしょうか。
③プレザージュ プレステージライン 琺瑯 SARW047
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarw047
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40.5mm×厚さ12.8mm
ストラップ:ステンレスブレス
駆動方式:メカニカル
ムーブメント:6R27
パワーリザーブ:約45時間
防水性:10気圧
定価:165,000円(税込)
ディープブルーカラーの琺瑯文字盤を備えたプレザージュです。
インデックスやパワーリザーブインジケーター,ポインターデイトが白抜きされているため、抜群の視認性と美しさを備えますね。
ちなみにプレザージュ全てのモデルに言えることですが、3気圧~10気圧防水と、日常生活において不安の少ないスペックがあるのは嬉しいところ。
とりわけこういった工芸品のような美しいモデルは水気や湿気によって変色・腐食してしまうことを避けるために、10気圧防水が備わりました。
これで165,000円という破格のお値段と併せて、買いの一本ではないでしょうか。
④プレザージュ Sharp Edged Series 暁 SARX085
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarx085
素材:ステンレススティール(ブラック硬質コーティング)
ケースサイズ:直径39.5mm×厚さ11.1mm
ストラップ:ステンレスブレス
駆動方式:メカニカル
ムーブメント:6R35
パワーリザーブ:約70時間
防水性:10気圧
定価:132,000円(税込)
2021年、セイコー創業140周年を記念して打ち出された特別プレザージュです。一目見て、美しい文字盤に心を奪われるのではないでしょうか。
セイコーは140周年に当たりいくつかの特別モデルをリリースしたのですが、そのいずれも日本人が古くから大切にしてきたわが国の風景,自然を一つのテーマとしていました。
そしてこちらは、夜明け前にじょじょに明るくなっていく、暁(あかつき)を表現した、とのこと。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarx085
確かにブラックとゴールドを上手に配色した様は、白み始めた夜空を彷彿とさせますね。
ちなみに、当モデルは2020年9月からプレザージュラインの中で始まった「Sharp Edged Series」シリーズの一つとなります。
これはより日本の美意識をフィーチャーしたシリーズとなり、特徴としてはエッジの効いたシャープな外装,美しい仕上げ,麻の葉模様をイメージした独特の文字盤等が挙げられます。
搭載ムーブメントは2019年開発の6R35。約70時間のロングパワーリザーブが嬉しいところですね。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarx077
なお、「暁」は4000本限定生産となりますが、「Sharp Edged Series」ではレギュラーでブルーやグリーン文字盤が登場しており、GMT搭載機など多機能モデルもございますので、ぜひお気に入りの一本を見つけて下さいね。
⑤プレザージュ プレステージライン SARX055
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarx055
素材:チタン
ケースサイズ:直径40.8mm×厚さ11mm
ストラップ:チタンブレス
駆動方式:メカニカル
ムーブメント:6R15
パワーリザーブ:約50時間
防水性:10気圧
定価:132,000円(税込)
2018年、セイコー プレザージュラインに追加されたチタンモデル。ステンレススティールと比べて軽量でありながら強靭。また、金属アレルギーを誘発しづらいことでも知られていますね。
なお、一般的にチタンは加工や表面仕上げが難しく、ステンレススティールに比べると割高になります。しかしながらこちらのチタン製プレザージュは随所にポリッシュ仕上げを施して美しい外装を実現しているにもかかわらず、132,000円というお求めやすい価格に収まっています。
文字盤のモノトーン,青針も、この価格帯とは思えない仕上がりですね。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sarx057
なお、ベーシックな黒文字盤も人気が高い逸品です。
⑥プレザージュ Style60’s SARY193 / SARY195
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sary193
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40.8mm×厚さ12mm
ストラップ:ステンレスブレス
駆動方式:メカニカル
ムーブメント:4R35
パワーリザーブ:約41時間
防水性:5気圧
定価:60,500円(税込)
レトロな顔立ちが特徴的なこちらは、2021年、セイコーが新シリーズとしてプレザージュに加えた「Style60’s」です。
近年ではファッション業界全体で往年の名作デザインの復刻が流行していますが、こちらもまた1964年に同社が手掛けた「クラウン クロノグラフ」の意匠を取り入れました。
1964年は、東京オリンピックが開催された年です。
戦後、マーケットの拡大とともに成長してきた国産時計ブランドは、東京オリンピックの計時技術を磨くために切磋琢磨することとなりますが、そこを牽引していたのがセイコーです。
そんな背景もあって開発された、歴史的名機こそがクラウン クロノグラフでした。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/special/style60s/
60年代当時のボックス型風防や楚々としたインデックス,独特のラウンドフォルムをモダナイズすることで、現代風に合わせたスタイリッシュ・デザインをも実現していることが大きな特徴です。
前述の通り復刻は近年のトレンドである一方で、歴史あるブランドのみに許された特権です。
「Style60’s」はシリーズ化していくようなので、今後往年の名作が現代に蘇ってくることを期待してしまう一本ではないでしょうか。
⑦プレザージュ カクテルタイム SARY163
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sary163
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径38.5mm×厚さ11.8mm
ストラップ:革ベルト
駆動方式:メカニカル
ムーブメント:4R35
パワーリザーブ:約41時間
防水性:5気圧
定価:51,700円(税込)
ハイソなプレザージュとして高名な、通称カクテルタイム。このSARY163は旅先のバーからインスピレーションを得た、ビンテージ感あふれるデザインが魅力的な一本です。
きめ細やかな型打ち模様とグラデーション塗装でビンテージグラスに入った美しいカクテルを表現し、知的で大人の色気を感じさせる華やかなデザインに仕上がっています。
使いやすい38.5mmケースはビジネスシーンにもピッタリ合い、シンプルながら上品な仕上がりです。
5気圧の防水性能も兼ね備えるため、初めての機械式時計としても大きな支持を集めています。
⑧プレザージュ カクテルタイム SARY171
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/sary171
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径38.5mm×厚さ11.8mm
ストラップ:メッシュブレスレット
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:4R35
パワーリザーブ:約41時間
防水性:5気圧
定価:71,500円(税込)
こちらも人気のカクテルタイムから。SARY171はフローズンマルガリータをイメージしたブルーダイヤルを採用した色鮮やかな一本で、旅先のホテルのルーフトップバーで飲むカクテルからインスピレーションを得てデザインされました。
ブレスレットには簡易着脱式機構を備えたメッシュタイプが備えられ、気分によって他のストラップに変更することも可能です。
数量限定5000本のレアモデルなので、気になる方は早めに手に入れることをオススメします!
まとめ
国内外で絶大な人気を集めるセイコー プレザージュ。リーズナブルなベーシックライン、ハイエンド機に当たるプレザージュラインともに需要が高く、年々評価を高めているシリーズでもあります。
機械式時計としては低価格でありながらもスペックが高く、日本の美を追求したデザイン性に関しても文句の付け所のない素晴らしい出来栄えです。
今回紹介したモデル以外にもプレザージュには魅力的なモデルが多数ラインナップされているので、この機会に是非ご購入を検討されてみてはいかがでしょうか?
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。