WEBマガジン, Watches and Wonders Geneva 2024 現地から速報!, 新美貴之, IWC
速報!2021年IWC新作モデルを発表!by Watches & Wonders Geneve
最終更新日:
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/pilots-watch-chronograph-41.html
2020年、コロナ禍においても新型ポルトギーゼを続々市場に投入させ、勢いを見せつけたIWC。
続く2021年では、パイロットウォッチの年となりました!
質実剛健ながらも洗練されたデザインで愛好家を虜にしてきた、IWC渾身の2021年新作とは?
目次
IWC2021年新作①ビッグパイロットウォッチ43
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/big-pilots-watch-43.html
スペック
外装
型番: | IW329301/IW329303/IW329304 |
ケースサイズ: | 直径43mm×厚さ13.6mm |
素材: | ステンレススティール |
文字盤: | ブラックまたはブルー |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal.82100 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約60時間 |
機能
防水: | 10気圧 |
予価: | ストラップ:1,061,500円/金属ブレス:1,182,500円 |
冒頭で述べたように、2021年新作としてIWCが打ち出したパイロットウォッチ・コレクションは豊作!
最初にご紹介するのは、2002年にコレクションに追加されたビッグパイロットウォッチです!
①ビッグパイロットウォッチの歴史を知るとIWCが好きになる
IWCは一つのコレクションの中でも派生型が多岐に渡るため、そもそもビッグパイロットウォッチとは?と思う方も多いかもしれません。
ビッグパイロットウォッチは前述の通り2002年からスタートしたモデルとなります。マークシリーズと双璧を成す人気ラインで、「ビッグ」の名の通りケースサイズは46mm及び48mm,さらには55mmがこれまでに製造されてきました(現行は今回リリースされた新作と、46mmおよび46.2mmです)。
このビッグパイロットウォッチの祖は、1940年にまで遡ります。
※1940年にIWCが製造したCal.52 T.S.C搭載パイロットウォッチ(画像出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/big-pilots-watch-43.html)
当時、飛行監視要員のために製造されたパイロットウォッチが原型となりますが、非常にボリューミーなケース・文字盤サイズであったため、このように呼ばれています。
なぜ全体的にビッグになったかと言えば、パイロットウォッチに求められる視認性を追求したため、ということもあります。加えて高精度を突き詰めるために当時懐中時計に用いられていたCal.52 T.S.Cというムーブメントを搭載したことも、このボリュームに影響しました。
そんな背景を持つビッグパイロットウォッチ、やはりビッグなオニオンシェイプリューズやアイコニックな文字盤デザインもまた魅力的ですね。
IWCの歴史と伝統を感じる、一大コレクションと言えるでしょう。
②新作概要
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/big-pilots-watch-43.html
歴史的なアイコニックピース・ビッグパイロットウォッチに新作として追加されたのは、なんと前代未聞の43mmサイズ!
前述の通り大振りケースがこれまでラインナップの中心でしたが、この度扱いやすいサイズ感で登場しました(もっとも小径ケーストレンドも盛んな今、40mmオーバーを大きいと捉える向きもありませんが)。
ちなみに従来の基幹モデルにあたる46mmサイズと比較して、機構にも変更が加えられています。
46mmサイズでは3時位置にパワーリザーブインジケーターーなんせ、7日間ものパワーリザーブを備えているのですから―、6時位置にデイト窓が配置されていました。しかしながら新作ビッグパイロットウォッチでは、これらの機構が取り払われ、シンプルな3針に。
なお、このシンプル機構を実現しているのは、自社製ムーブメントCal.82100です。
昨年やはり自社製ムーブメントを伴って発表されたポルトギーゼに搭載されていたCal.82200のスモールセコンドをセンター秒針とした機械となります。
IWCはETA(またはセリタ)社製ムーブメントを独自に改良して扱うことが多かったですが、マニュファクチュールトレンドもあってか、近年の自社開発には目を見張るものがあります。
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/big-pilots-watch-43.html
Cal.82200も28,800振動/時のハイビート、にもかかわらずパワーリザーブは約60時間を確保しており、精度・性能面で秀でた名機と言えるでしょう。
もちろんIWCのお家芸でもあるペラトン式が採用されています。
※ペラトン式…IWC独自の自動巻き機構。簡単に言うと、非常に高効率な両方向巻き上げが可能。1950年に登場しているが、今なおIWCでは用いている。なお、アルバート・ペラトン氏からその名をちなむ。
このムーブメント変更に伴い裏蓋はスケルトナイズされ、Cal.82100を鑑賞する仕様となりました。
シースルーになったとは言えねじ込み式のため、従来の6気圧から10気圧防水へとアップデートされているのは嬉しいですね。
なお、軟鉄製インナーケースがなくなったことで耐磁性能は気になるところですが、Cal.82200同様にCal.82100も脱進機がニッケル・リン、そして各パーツも最新素材になっていると思われますので、耐磁性能を獲得しているでしょう。
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/big-pilots-watch-43.html
さらに特筆すべき点として、クイックチェンジストラップが採用されたことも言及しなくてはなりません。
これは近年カルティエやヴァシュロンコンスタンタン等、多くの時計ブランドが採用しているストラップシステム。同じくリシュモン系列のIWCでも採用してくれましたね!
これは工具なしでもベルト交換可能な機構で、好きなベルトに付け替えたり、時計をお手入れしたりする際にも大いに役立ってくれるでしょう。
ストラップタイプの他、ビッグパイロットウォッチにブレスレットモデルが追加されることとなりました。
さらには人気の青文字盤も携えており、これは人気が出ないはずがありません!
定価はストラップタイプが1,061,500円、金属ブレスは1,182,500円。
2021年5月~発売予定とのこと。国内入荷を待ちましょう!
IWC2021年新作②パイロットウォッチ クロノグラフ41
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/pilots-watch-chronograph-41.html
スペック
外装
型番: | IW388102/IW388104/IW388101/IW388103 |
ケースサイズ: | 直径41mm×厚さ14.5mm |
素材: | ステンレススティール |
文字盤: | ブルーまたはグリーン |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal.69385 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約46時間 |
機能
防水: | 10気圧 |
予価: | 金属ブレス:913,000円/ストラップ:825,000円 |
同じくIWCの人気コレクション・パイロットウォッチ クロノグラフ。しかしながら「ケースサイズが大きい」と言った声は少なくありませんでした。
もともと堅牢性を優先したパイロットウォッチであること。加えてムーブメントによってケースサイズが決まることの多いIWCの製品傾向があること。さらに耐久性に富んだ機械をメインに載せていることが手伝って、確かにIWCのケースサイズは大きめが主流でした。
しかしながら小径ニーズの声を受けてかSIHH2019にて、IWC初となる41mmパイロットウォッチがリリースされます。このモデルは「スピットファイア」。ミリオタにはおなじみの英国空軍迎撃機ですが、2019年に世界一周が敢行されたことを受け、IWCからはオマージュモデルが多く誕生しました。
当時はそのスピットファイアコレクションの一部だったのですが、2021年は通常のパイロットウォッチ クロノグラフで41mmサイズがリリース!しかも、さらなるアップデートを遂げています!
①スペック
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/pilots-watch-chronograph-41.html
新作パイロットウォッチ クロノグラフ41の特筆すべき点は、スペックアップでしょう。
まず、自社製ムーブメントについて。
2019年の41mmサイズのパイロットウォッチ スピットファイアでも、自社製のCal.69380が搭載されました。これはクロノグラフにデイデイト機構を備えた、実用性高い名機です。
2021年の当新作でも69000系が採用されたのですが、厚みがダウン!ケース厚は約2mmほど小さい14.5mmに抑えることを可能としました。
また、新作パイロットウォッチ クロノグラフではシースルーバックが採用されているので、IWC渾身のキャリバーをご鑑賞頂けるでしょう(もっともスピットファイアシリーズは裏蓋にエングレービングが施されており、それはそれで非常に味わいがあるのですが)。
さらに従来6気圧がスタンダードであった防水性ですが、新作では10気圧に。
ケース径がダウンし、かつシースルーバックになったにもかかわらず、この十分なスペックは嬉しいですね。
②洗練されたデザイン
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/pilots-watch-chronograph-41.html
新作パイロットウォッチ、よくスペックや背景について知らなくとも、惹かれるデザインではないでしょうか。
プティ・フランスで大人気の美しいブルー,そしてさらにはグリーンを文字盤にあしらうことで、洗練さを獲得しているように思います。昨年も、新型ポルトギーゼでこれまでになかったワインレッドおよびグリーンのカラーバリエーションを追加しました。
当新作でも遊び心溢れるデザインに仕上がったことで、またIWCファンの購買欲を後押しするのでは…
ちなみにホームページの着用画像のモデルを、男女ともに採用していました。女性の腕やセンスにもマッチする、オシャレな腕時計を目指したことは明白です。
そんなデザインの面白さをさらにアップデートするのが、ストラップのクイックチェンジシステムです。
新作ビッグパイロットウォッチの項でもご紹介しましたが、ブレスレット・ストラップともに工具なしで容易に交換可能なため、気分によって付け替えを楽しむことができるでしょう。
定価はブレスレットタイプが913,000円、ストラップタイプが825,000円。
既存のパイロットウォッチ クロノグラフのプライスレンジは70万円台~80万円台であったため若干お高め設定とはなりますが、これは欲しい一本になりそうです。
IWC2021年新作③ビッグパイロットウォッチ トップガン“モハーヴェ・デザート”
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/top-gun-mojave-desert.html
スペック
外装
型番: | IW506003/IW503004 |
ケースサイズ: | 直径46mm×厚さ14.6mm/直径46.5mm×厚さ15.5mm |
素材: | セラミック |
文字盤: | ダークブラウン |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal.52110/Cal.52615 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約168時間 |
機能
防水: | 6気圧 |
予価: | IW506003 :1,831,500円/IW503004:4,026,000円 |
IWCのパイロットウォッチは非常に多彩な派生モデルで構成されていますが、中でも精悍で無骨なイメージなのが、トップガンではないでしょうか。
アメリカ海軍戦闘機兵器学校NFWS、通称 「トップガン」。
パイロットのキャリア組を養成する、きわめて厳格な教育機関となっております。IWCではこのトップガンへのオマージュモデルを2012年から製造し始めました。ちなみにトム・クルーズさんが映画で実際に着用したことでも話題ですね。
そんなトップガンから、なんとも渋みあるモデルがリリースされました!その名も“モハーヴェ・デザート”―モハーヴェ砂漠―。
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/top-gun-mojave-desert.html
もっとも全く新しいコレクションというわけではありません。
2019年、SIHHにて、パイロットウォッチ クロノグラフとしてリリースされました。
しかしながら当新作では、3針に加えてなんとパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)搭載モデルを打ち出してくるとは…!
詳細をご紹介致します。
①トップガン“モハーヴェ・デザート”モデルとは?
モハーヴェ砂漠はアメリカ西部に位置する砂漠地帯です。ちなみにグランドキャニオンやラスベガス郊外に行く時に必ず通ると言われています。多くのアーティストがミュージックPVなどの舞台としていることも併せて、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
そして当地は、米海軍最大の陸上施設「チャイナレイク武器センター」を抱えており、航空兵器の開発やテストの他、トップガンのパイロットらの訓練が行われています。
そんな“モハーヴェ・デザート”の過酷な環境をデザインに落とし込んだのがこちらのシリーズ。
サンドカラーがあしらわれたセラミックケースに深みあるブラウン(さらにツヤ消しによって砂漠を彷彿とさせる)を組み合わせることで、他のパイロットウォッチにはない味わいを獲得しました。
2019年では限定500本生産されましたが、2021年も3針モデルが250本、永久カレンダーモデルが150本のみ少量生産となります。
②特筆すべきは「機構」
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/top-gun-mojave-desert.html
デザインの渋みも素晴らしいですが、やはりIWCは機構面も言及しなくてはなりません。
搭載するムーブメントは3針の方がCal.52110、パーペチュアルカレンダーの方がCal.52615。
IWCの52000系は2015年に登場した新開発ムーブメントです。超ロングパワーリザーブであること。加えて大型ゆえに非常に高い堅牢性を有することが特徴です。パーペチュアルカレンダーの方の搭載がよく話題になっているので、ご存知の方も多いでしょう。
とりわけ7日間(168時間)のパワーリザーブは目を見張りますね。ゼンマイの巻き上げ時間が長いことは利便性が高いだけではなく、安定した精度を維持することに繋がります。さらにIWCでは52000系の香箱設計に一工夫加えることで、ゼンマイの残量にかかわらず一定のテンプ振動を保つことも特筆すべき点です(さらにパーペチュアルカレンダーは時間が止まってしまうと面倒なことも多いので、1週間の持ちは素晴らしいと言う他ありませんね)。
このロングパワーリザーブを一目で視認できるよう、9時位置にはインジケーターが備わりました。
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/top-gun-mojave-desert.html
大型ムーブメントゆえにケース直径はいずれも46mm程度とボリューミー。しかしながらトップガンのコンセプトに、非常によくマッチしていると言えるでしょう。
さらに機構の話を続けると、パーペチュアルカレンダーの存在もIWCらしさが詰まる新作と言えます。
IWCがお好きな方にとって、同社のパーペチュアルカレンダーは特別な思い入れがあるのではないでしょうか。
※パーペチュアルカレンダー…時計が動き続けている限り、手動での日付・曜日・月調整が不要な機構のこと。月による日数の違いや、4年に1度の閏年を自動調整してくれる。IWC のパーペチュアルカレンダーの基本搭載機構は日付、曜日、月、そしてムーンフェイズ。
世界三大複雑機構に入ると言われるパーペチュアルカレンダーは、その複雑さと比例するようにして当然時計製造難易度も高くなります。しかしながらIWCにとっては、お家芸と言ってもいいかもしれません。
と言うのも、かつてIWCがクォーツショックの打撃をもろに受けていた1985年、お家復興の足掛かりとなったのがダヴィンチ パーペチュアルカレンダーでした。
そしてこのモデルは、時計業界にも大きな功績を残す一本となります。
※ダヴィンチ パーペチュアルカレンダー
当時、パーペチュアルカレンダーの価格は超高額でした(今もですが)。
「高い時計」と言うと金無垢やダイヤモンドといった貴石が使われた、ラグジュアリーな一本を思い浮かべるかもしれません。しかしながら時計の世界では「機構が複雑」であることも価格を大きく上げていきます。時計という非常にコンパクトなサイズの中で、様々な機構を実現することは、きわめて高い時計製造技術を要するためです。
それゆえパーペチュアルカレンダー搭載モデルと言うと、1000万円超えが当たり前…そんな世界であったものです。
近年では素材加工技術が発達したことなども手伝って、コストを抑えた製造を行うブランドもあります。
しかしながら今よりも昔、1985年、IWCはダヴィンチで低価格帯のパーペチュアルカレンダーモデルを実現しているのです。その新品価格たるや、200万円!今なお当時の価格設定は語り草となっています。
このからくりは、ETAベースに永久カレンダーをモジュール的に組み込んだ、というもの。現在も当時のパーペチュアルカレンダーの基本設計を継承し、IWCコレクションの中でも特別な存在感を発揮します。
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/top-gun-mojave-desert.html
前置きが長くなりましたが、そんなパーペチュアルカレンダーを搭載したビッグパイロットウォッチ。やはりオリジナルのお家芸同様に、52000系にモジュール的にパーペチュアルカレンダー機構を組み込んだことが特徴です。
それゆえロングパワーリザーブや堅牢性はそのままに、2100年まで手動調整不要、という半永久的な利便性を内包します。大型なところも、文字盤レイアウトをすっきりとさせますね。
なお、パーペチュアルカレンダーはリューズ以外にも、別途取り付けられたプッシャーで操作することがほとんどです。しかしながらこちらのモデルは、操作はリューズ一つのみ!
さすが長年IWCが熟成を進めてきたジャンルと言えるのではないでしょうか。
IW506003/IW503004ともにシースルーバックからこの機構を垣間見ることができます。
③ビッグパイロットウォッチ パーペチュアルカレンダー IW503605
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/pilots-watch-perpetual-calendar.html
なお、同様のムーブメントを搭載した新作として、ビッグパイロットウォッチのステンレススティールモデルも登場しています。
こちらもプティ・フランスでおなじみのブルーカラーが採用されており、気になるところですね。
こちらは定価3,564,000円、特に限定生産の文言はありませんでしたので、気になる方はぜひチェックしてみて下さいね。
IWC2021年新作④ビッグパイロットウォッチ ショックアブソーバー XPL
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/big-pilots-watch-shock-absorber.html
スペック
外装
型番: | IW357201 |
ケースサイズ: | 直径44mm×厚さ12mm |
素材: | セラタニウム |
文字盤: | ブラック |
ムーブメント
ムーブメント: | Cal.32111 |
駆動方式: | 自動巻き |
パワーリザーブ: | 約120時間 |
機能
防水: | 10気圧 |
予価: | ASK |
最後に、なんともIWCらしくない新作パイロットウォッチが名を連ねていたので、ご紹介致します。
年間10本生産とのことで現在はなかなか手にする機会がないでしょうが、IWCの最先端技術を象徴する一本のようです。
ビッグパイロットウォッチ ショックアブソーバー XPLは、IWC特許取得のSPRIN-gシステムと呼ばれる耐衝撃機構を搭載しています。
IWCが「IWC Experimental」なる部門を立ち上げ、足掛け8年を経て特許取得に至ったとか。
出典:https://www.iwc.com/ja/watches-and-wonders/big-pilots-watch-shock-absorber.html
このSPRIN-gシステムによって、最大30キロの衝撃にも耐えうる時計に仕上がったことが何よりも特筆すべき点でしょう。
さらにセラミックとチタンを組み合わせた「セラタニウム」素材をケースに採用することで、衝撃・傷・経年変化に強力な一本に仕上がりました。セラミックゆえに軽量であろうことも、嬉しいポイントですね。
ムーブメントはCal.32115搭載。
32000系はIWC自社製のベーシックな3針ムーブメントですが、XPL専用として素材に特殊合金を用い、軽量さ・強靭さを付加しました。
120時間パワーリザーブと、従来の32000系が72時間であることを鑑みると、大幅延長されていますね。
確かになかなかお目にかかる機会はまだ少なそうですが、デザイン的にもかっこいいですし、今後の量産に期待しましょう!
まとめ
IWC渾身の2021年新作について、ご紹介致しました!
銘パイロットウォッチの数々…まだ実機を見ていませんが、いずれも名門らしい出来栄えかと思われます。パイロットウォッチはその歴史的ストーリーもデザインもスペックも、IWCを象徴するものの一つです。今後もますます目が離せないコレクションとなっていくことでしょう。
なお、IWCは2019年末より、保証延長プログラムを新たに設定する等、よりユーザビリティ高い取り組みを行っています。そのためご購入を検討している方には、自信を持って背中を押したいブランドの一つです。
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年