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速報!2022年パルミジャーニ・フルリエ新作モデルを発表!by Watches & Wonders Geneve
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出典:https://www.facebook.com/ParmigianiFleurier
天才時計師ミシェル・パルミジャーニによって1996年に創業されたパルミジャーニ・フルリエ。
時計業界の中では比較的若いブランドとなりますが、早い段階でマニュファクチュールを確立しており、ムーブメントを始めとしたウォッチの自社製造には一家言持つブランドです。
ユニークながら高度な技術力で作られたコレクション群にも定評があるため、新作発表を心待ちにしている時計愛好家も少なくないでしょう。
この記事では、Watches & Wonders Gemeve2022で発表された、パルミジャーニ・フルリエの新作モデルをご紹介いたします!
目次
2022年パルミジャーニ・フルリエ新作①トンダ PF GMT ラトラパンテ
出典:https://parmigiani.com/en/
スペック
外装
ケースサイズ: | 直径40mm×厚さ約10.7mm |
素材: | ステンレススティール |
文字盤: | ブルー |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | PF051 |
パワーリザーブ: | 約48時間 |
機能
防水: | 60m |
定価: | 3,289,000円 |
とても複雑機構が搭載されているとは思えない、美しくもシンプルなトンダ PFが発表されました。
トンダは、パルミジャーニ・フルリエが手掛けるラウンドケースを主体としたコレクションです。
2020年に発表されたスポーツライン「トンダ GT」が最近とみに話題になりますが、一方翌年発表のトンダ PFは、どこまでもドレッシーでエレガントな装いです。
このトンダPFからは、パルミジャーニ・フルリエの高度な時計製造技術を一身に感じられるものです。なぜならトンダ PFは文字盤からブランドネームすら省かれており、無駄な装飾はなく、シンプルでベーシックな美しさを基調としているためです。
そんなトンダ PFに2022年追加された、世界初の複雑機構がこちらです。
出典:https://parmigiani.com/en/
もっとも複雑さとは正反対の、ミニマムな表情を見せていますね。デイト窓すら、新作トンダPFには見受けられません。肉抜きされた色違いの美しい針と、バーリーコーンのギョーシェ装飾が施されたブルー文字盤が、ただただ美しい。そんな印象です。
この2022年新作モデルは、パルミジャーニ・フルリエ曰く「クロノグラフの崇高な扱いやすさを有したデュアルタイムウォッチ」である、と。ちなみにラトラパンテと言うとラップタイムを計測できるスプリットセコンド・クロノグラフ(ダブルクロノグラフ)を一般的に指しますが、この新作にクロノグラフ機能はありません。GMT針が、文字通りホームタイムを「追いかける」仕様となっているため、この名前が冠されました。
どういうことかと言うと、まずロジウムメッキが施された時分針、そしてローズゴールドのGMT針が付属していますが、8時位置のプッシャーを推すと、ロジウムメッキの方の針が1時間ごとにジャンプして進みます。これによって海外での現地時間(ローカルタイム)に、時刻を容易に合わせることができますね。GMT針はホームタイムを指したままです。
現地から帰国した。あるいは時間を誤ってしまって再操作したい。そんな時にリューズのローズゴールドのプッシャーを押すと、なんと時針がさながらラトラパンテのように、GMT針の位置に瞬時に戻るという動きを見せるのです。
出典:https://www.facebook.com/ParmigianiFleurier
GMT機構は大変便利ですが、針の位置を合わせたり、帰国時にまた時刻調整したりと、何かと手順が煩雑になるものです。この2022年の新作トンダ PFでは、そんな煩わしさを一瞬で解決してみせた、というわけです。
美しく上品な佇まいの中に、驚くべきギミックが隠されており、さすがパルミジャーニ・フルリエの渾身の新作ですね。
この機構を実現するのは、同社が手掛ける自動巻きムーブメントCal.PF051です。
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シースルーバックからは美しいマイクロローターと、丁寧な仕上げ・装飾が施された各パーツを鑑賞することができます。パワーリザーブ約48時間と、実用性も十二分です。
パルミジャーニ・フルリエは新作トンダPFについて「旅行の回帰と遠く離れた人々との繋がりを祝う」と称しており、まさに新型コロナウイルス禍でなかなかできなかったレジャーの再開を想起させるとともに、お気に入りの場所に着けていきたい名作と言えます。
2022年パルミジャーニ・フルリエ新作②トンダ PF スケルトン
出典:https://parmigiani.com/en/
スペック
外装
ケースサイズ: | 直径40mm×厚さ約8.5mm |
素材: | ステンレススティール(プラチナ製ベゼル)/ローズゴールド |
文字盤: | スケルトン |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | Cal.PF777 |
パワーリザーブ: | 約60時間 |
機能
防水: | 100m |
定価: | 7,469,000円/11,132,000円 |
機械好きにはたまらない新作トンダPFが、こちらのスケルトンモデルです!美しいですね!
サファイアクリスタルガラスの採用によって、近年では文字盤・裏蓋側をスケルトナイズし、ムーブメントを魅せるデザインコードが増えてまいりました。とは言え、ムーブメントへの丁寧な仕上げや装飾がなければ、なかなかこのデザインコードはなしえないこと。
一方パルミジャーニ・フルリエは美しい機械についても一家言持つため、最高のスケルトンモデルに仕上がっているのではないでしょうか。
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ラインナップはステンレススティールモデル(ベゼルはプラチナ製)とローズゴールドモデルですが、いずれも黒が基調となったツヤ消し仕上げのブリッジがまるで絵画のように文字盤に浮かんでおり、ローズゴールドのスケルトン針と控えめなインデックスに大変よくマッチしていますね。
ケースサイズ40mmと確かな存在感を放つ一方で、8.5mmの薄型仕様になっていることも特筆すべき点です。薄型は上品なだけでなく装着感にも優れており、ただ奇抜なだけではない、パルミジャーニ・フルリエの実力を感じさせる一幕です。
なお、スケルトナイズ仕様&薄型にもかかわらず100m防水というスペックもさすがですね。
出典:https://www.facebook.com/ParmigianiFleurier
この美しきモデルの主役として搭載されるムーブメントが、自動巻きのCal.PF777です。シースルーバックから覗く肉抜きされたセンターローターはゴールド製で、さらにその奥にやはりマットブラック調のブリッジがアートな世界観を演出しています。
トンダ PFに、また時計愛好家を魅了する一本がリリースされたと言えるでしょう。
2022年パルミジャーニ・フルリエ新作③トンダ PF フライングトゥールビヨン
出典:https://parmigiani.com/en/
スペック
外装
ケースサイズ: | 直径42mm×厚さ約8.6mm |
素材: | プラチナ |
文字盤: | プラチナ |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | Cal.PF517 |
パワーリザーブ: | 約48時間 |
機能
防水: | 100m |
定価: | 17,710,000円 |
2021年、ブランド創設25周年ということで、フルプラチナで作られたトンダ PF スプリットセコンド・クロノグラフモデルがリリースされました。
続く2022年には、美しくフライングトゥールビヨンを搭載したフルプラチナモデルが公開されています!
実用としての利便性と言うよりも、「美しさ」で進化を続けるトゥールビヨン。文字通り「渦」のような動きは、機械式時計ならではの妙ではないでしょうか。
そんな中でもフライングトゥールビヨンはブリッジを持たず、浮いているかのように見えることからこの名で呼ばれています。トンダ PFのシンプルで美しい文字盤に浮かぶトゥールビヨンは、さながらアートをも思わせる佇まいです。
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なお、トンダ PFシリーズにはバーリーコーンのギョーシェ装飾が入りますが、プラチナモデルにはそれがありません。外装と同じくプラチナで製造されていると言う文字盤は梨地になっており、ロジウムメッキされたゴールド製の針・インデックスと、大変良い相性ですね。トンダ PFの無駄を一切排除した美しさが、いっそう引き立つ仕上げです。
さらに驚かされるのが、ケースサイズです。
パルミジャーニ・フルリエらしく細部まで作り込まれた直径42mmのケースは、なんと8.6mmの厚みしか持たないと言います。
トゥールビヨン等の複雑機構は、通常のシンプルな機構に比べてパーツ数が多くなるため、ムーブメント自体に厚みが出がち。とりわけトゥールビヨンは脱進機をキャリッジに入れて回しているため、どうしても高さを必要とします。
しかしながらこちらのトンダ PFは8.6mmと、機械式時計としてもきわめて薄い設計を実現しています。ちなみに自動巻きかつ100m防水を堅持しているというのだから、驚きを禁じえません。
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シースルーバックからは見事な仕上げを施したプラチナ製マイクロローターを備えた、Cal.PF517をご鑑賞頂けます。裏側からもトゥールビヨンの動きを楽しめるのは嬉しいですね。
予価は17,710,000円と、ハイエンドなパルミジャーニ・フルリエ製品の中でも、さらに超高額。とは言え一度は手にしてみたい。そんな時計ではないでしょうか。
いずれにしろトンダ PF フライングトゥールビヨンは、パルミジャーニ・フルリエの名を、また時計業界に轟かせる新作となりました。
2022年パルミジャーニ・フルリエ新作④トンダ GT クロノグラフ
出典:https://parmigiani.com/en/
スペック
外装
ケースサイズ: | 直径42mm×厚さ約14.3mm |
素材: | ローズゴールド/ステンレススティール |
文字盤: | シルバー |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | Cal.PF071/PF043 |
パワーリザーブ: | 約65時間/約45時間 |
機能
防水: | 100m |
定価: | 5,456,000円/2,464,000円 |
「GT―イタリア語でグランツーリスモ―」の名を冠するトンダ GTは、他のパルミジャーニ・フルリエの製品とは一風変わったスポーティー・テイストを備えています。
そのトンダ GTのクロノグラフおよびクロノグラフ×アニュアルカレンダー搭載モデルに、それぞれ新色が追加されました!
クロノグラフにアウトサイズデイトを備えた自動巻きCal.PF071搭載モデルは、ローズゴールドから2パターン追加されました。
出典:https://parmigiani.com/en/
ギョーシェ装飾が丁寧にあしらわれたシルバー文字盤に各ストラップと合わせたインダイアルが備わっており、ヴィンテージなパンダ文字盤に。ケース・ストラップがシームレスになっている様は、ラグジュアリースポーツウォッチとしても男心をくすぐるのではないでしょうか。
クロノグラフ×アニュアルカレンダー機構の自動巻きCal.PF043搭載モデルには、ステンレススティールからやはり2パターン追加されています。
出典:https://parmigiani.com/en/
ちなみにアニュアルカレンダーとは、2月末日を除いて一年間の大の月・小の月の判別をし、自動で日送りをしてくれる機構のことです。レーシーなデザインの中にもさりげない複雑さを添えるところが、さすがパルミジャーニ・フルリエと言えるでしょう。
出典:https://parmigiani.com/en/
いずれもシースルーバックからは肉抜きされたローズゴールドのセンターローターを始め、各ムーブメントをご鑑賞頂ける仕様となっております。
まとめ
パルミジャーニ・フルリエの2022年新作をご紹介いたしました!
トンダ PFを中心とした、美しき機械式時計の世界観を楽しめる新作ばかりで、2022年もパルミジャーニ・フルリエのさらなる活躍を示唆するコレクション群でした。
いずれも、一度実機を手に取ってみたいものばかりです。
当記事の監修者
田中拓郎(たなか たくろう)
高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年