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速報!2022年パテックフィリップ新作モデルを発表!by Watches & Wonders Geneve
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出典:https://www.patek.com/en/home
近年ではノーチラスの価格高騰がとみに騒がれるパテックフィリップですが、カラトラバやコンプリケーション等、名作はスポーツだけにあらず。
そんなことを新作で以て例年伝えてくれる同社の、2022年新作モデルが発表されました!
この記事では、Watches & Wonders Geneveで公開された、パテックフィリップの2022年 新作モデルをご紹介いたします。
目次
2022年パテックフィリップ新作①1/10秒 モノプッシャー・クロノグラフ Ref.5470P-001
出典:https://www.patek.com/en/home
スペック
外装
ケースサイズ: | 直径41mm×厚さ約13.68mm |
素材: | プラチナ |
文字盤: | ブルー |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | Cal.CH 29-535 PS 1/10 |
パワーリザーブ: | 最小48時間 |
機能
防水: | 30m |
定価: | 要問合せ |
2022年3月30日~同年4月5日までスイスで開催された、Watches and wonders Geneve。2年ぶりにリアル開催された時計業界最大規模の新作見本市とあって、パテックフィリップからは多彩な新ラインがローンチされました。
この新作見本市が無事に終わった直後、なんとパテックフィリップから驚きのクロノグラフモデルが登場しています!
こんな隠し玉を持っていて、さらにそれを絶妙のタイミングで公開するパテックフィリップ、恐るべし。
さて、そんな驚嘆の新作クロノグラフは、こちらのRef.5470P-001。ブルー×レッドの色合いが、レーシーな印象を醸し出す逸品です。
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当新作、パテックフィリップ初となる1/10秒単位での精密計測可能なクロノグラフであることも特筆すべき点ですが、さらに時分針の他に2本の針が搭載されていることが見て取れるでしょう。
なんと、それぞれ別々のクロノグラフメカニズムによって、シルバーの方のクロノグラフ針が一般的な1分間に1周を、赤いクロノグラフ針が12秒で1周する(一般的なクロノグラフの5倍のスピード)というのが、こちらのRef.5470P-001という時計なのです。
この高速クロノグラフのために、外周には12のセクターで分かれた精密なトラックが配されました。つまり通常のクロノグラフで経過秒数を読み取り、外周トラックでさらに秒より細かな1/10秒計測を瞬時に読み取れることを意味します。
なぜこのような機構としたのか。パテックフィリップ曰く「センタークロノグラフ秒針のみでは、十分な視認性で(中略)1/10秒単位の表示を行うことはできません」と。
精密・精緻な計測をしつつも瞬時の読み取りを実現するため、パテックフィリップでは特許取得システムを考案のうえ、1/10秒 モノプッシャークロノグラフモデルを作り上げたと言うことですね。
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1/10秒単位での精密なクロノグラフ計測を実現するため、既存のCH 29-535 PSをチューンアップしています。
このCal.CH 29-535 PSは2009年にローンチされたパテックフィリップ社製コラムホイール式手巻きクロノグラフで、後述する新作コンプリケーションでも述べていますが、「最も美しいクロノグラフのうちの一つ」と称されることもあります。ちなみに6件の特許を取得しているとのことです。
パテックフィリップは従来28,800振動/時(4ヘルツ)であった当キャリバーの振動数を36,000振動/時(5ヘルツ)へとハイビート化。しかしながらクロノグラフ針に針飛びなどは見受けられず、滑らかなスイープ運針をも実現していると言います。
これだけでも十分偉業なのですが、そこへきて別々のメカニズムを搭載させるという発想に、驚きを禁じえません。
とは言え高速振動はパーツが摩耗しやすかったり、エネルギー消費が大きくなりがちです。
そこでパテックフィリップは1/10秒計測クロノグラフに加えて「効率・信頼性・高精度」を実現するため、Oscillomax調速機構を搭載しました。
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Oscillomaxはパテックフィリップが2011年、「アドバンストリサーチ(パテックフィリップが2005年に創設したコンセプト部門)」が発表した特別モデルに搭載させた調速機です。17件の特許技術を取得したうえで開発されたOscillomaxが現行コレクションで採用されるのは、初の試みとのことです。
Oscillomaxの特徴は、ハイテク・シリコン素材Silinvarテクノロジーを用いた3つのパーツで構成されていることにあります。
この三つとはSpiromaxヒゲゼンマイ、Pulsomax脱進機、GyromaxSiテンプであり、これらの使用によって大幅にエネルギー効率が向上しています。さらにシリコンベースゆえ、耐久性や耐磁性にも大きく寄与することとなりました。
これらの革新技術によってパワーリザーブ最小48時間を実現しており、きわめて高い実用性をも有していると言えるでしょう。
クロノグラフはモノプッシャーでの制御となるゆえ、フォルムがスッキリと美しいのもさすがパテックフィリップですね。
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なお、裏蓋はサファイアクリスタルバック・通常のソリッドバックがともに付属しており、変更可能に。シースルーバックとして、この美しくも高性能なクロノグラフ・ムーブメントを鑑賞するもよし。通常時はソリッドバックとするもよし、というわけですね。
美しいプラチナケースに合わせるストラップは、エンボス加工のファブリックパターンと赤いステッチがあしらわれた、カーフスキン製。
レーシーな印象はそのままに、どこまでも上品なクロノグラフとして完成されています。
2022年パテックフィリップ新作②コンプリケーション アニュアルカレンダー トラベルタイム Ref.5326G-001
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スペック
外装
ケースサイズ: | 直径41mm×厚さ約11.07mm |
素材: | ホワイトゴールド |
文字盤: | グレー |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | Cal.31-260 PS QA LU FUS 24H |
パワーリザーブ: | 最大48時間 |
機能
防水: | 30m |
定価: | 8,880,000円 |
パイロットウォッチを彷彿とさせるアラビアインデックスに力強い針。そして粗いテクスチャに経年で焼けたような風合いの夜光が、とにかくヴィンテージなこの2022年新作モデル。パテックフィリップでは非常に珍しいタイプのデザインではないでしょうか。
もちろんサーモンピンクの文字盤や「カラトラバ パイロット トラベルタイム」等に代表されるように、古き良き時代を感じさせるデザインはこれまでもラインナップされてきました。しかしながら2022年に発表されたこちらの新作コンプリケーションモデルは、いっそうレトロな趣を感じさせます。
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もっとも内部はパテックフィリップの最先端技術が詰め込まれています。
と言うのも同社初となる、アニュアルカレンダー×トラベルタイムを融合させた、新開発の自動巻きCal.31-260 PS QA LU FUS 24Hを搭載しているためです。
アニュアルカレンダーは年次カレンダーとも表記されるように、年に一度の2月末日以外は手動でのカレンダー修正を必要としない、という複雑機構です。
1996年、パテックフィリップが特許を取得して以降ポピュラーとなってきました。パーペチュアルカレンダーよりもシンプルで実用性が高いというのもポイントですね。カレンダー機構はパテックフィリップが得意とする手法の一つですが、アニュアルカレンダーもまた多彩なラインナップを抱えています。
しかしながら、トラベルタイムとの融合は初です。
これまでアニュアルカレンダー×クロノグラフ搭載モデルやアニュアルカレンダー×ミニッツリピーター搭載モデル等は存在しましたが、2022年、ここにきて新しい試みがなされたことを示唆しています。
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なおトラベルタイムとはGMT機能のことです。ちなみにアニュアルカレンダーの製造と同年にあたる1996年、パテックフィリップから初めてローンチされることとなりました。
GMTはGMT針や回転ベゼルを用いて、ホームタイムとは別のローカルタイムを表示させる機能です。この操作は、一つのリューズを使って行うことがほとんどです。しかしながらパテックフィリップのトラベルタイムではケース9時側に別途プッシャーを設置。このプッシャーによって針を単独稼働させることで、より視覚的にも操作的にもわかりやすいコンプリケーションとして完成されていると言えます(ただし当新作のローカルタイム操作はリューズ)。
トラベルタイムにはGMT針の他、ローカルタイムを対象としたポインターデイトやローカルタイム・ホームタイムの昼夜を窓表示させる機能をも備えます。
そんなトラベルタイムとアニュアルカレンダーを併載させるという発想には、驚きを禁じえません。
アニュアルカレンダーはつまるところ、一年の大の月・小の月の情報を2月以外インプットしているということです。一方トラベルタイムに代表されるGMTは、ホームにいる時と別の場所での現地時間とで、コロコロと腕時計の時刻を切り替えなくてはなりません。パテックフィリップのトラベルタイムのカレンダーは常に現地時間の正確な日付を示すと言いますが、並大抵の設計や技術では実現しえないことは想像に難くないでしょう。
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パテックフィリップでは今回アニュアルカレンダー×トラベルタイムのコンプリケーションを作成するにあたり、新たに8個もの特許を取得したとのことです。
なお新作ではポインターデイトではなく、6時位置にデイト窓が搭載されることとなりました。このデイトは前進・後進どちらも可能とのことです。
さらにムーンフェイズや12時位置の曜日・月のための窓が端正に並んでおり、コンプリケーションでありながら視認性にも優れます。GMT針は肉抜きされているため、ホームタイム・ローカルタイムの区別がつきやすいのみならず、高級感も備わります。
まさにコンプリケーションはパテックフィリップのお家芸であることを知らしめる新作と言えるでしょう。
ホワイトゴールド製ケースは直径41mm×厚さ11.7mmと、上品な薄型です。
先端がシャープになったラグやケースサイドのクル・ド・パリ装飾等、細部に至るまでこだわりが感じられる外装であることも、特筆すべき点ですね。
パッと見のデザインで驚かされ、内部機構で驚かされと、発見の絶えない2022年新作ではないでしょうか。
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こちらの新作モデルにはストラップが二つ付属しています。
ベージュのスエード調カーフスキンベルトか、エンボス加工のテキスタイル仕上げが施されたベージュのカーブスキンベルトとのことで、全体的にヴィンテージなテイストが訴求されています。
2022年パテックフィリップ新作③カラトラバ Ref.5226G-001
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スペック
外装
ケースサイズ: | 直径40mm×厚さ約8.53mm |
素材: | ホワイトゴールド |
文字盤: | グレー |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | Cal.26-330 S C |
パワーリザーブ: | 最大45時間 |
機能
防水: | 30m |
定価: | 4,510,000円 |
もう一つ、チャコールグレーの粗いテクスチャ文字盤がヴィンテージな2022年新作が発表されています。なんと、カラトラバからです!
カラトラバは1932年のRef.96(クンロク)から始まる、パテックフィリップのフラグシップです。「世界の丸形時計の規範」などと称される、銘ウォッチでもあります。
2021年は手巻きムーブメントがリニューアルし、新型カラトラバRef.6119系が発表されたことで話題になりました。そして2022年は、自動巻きカラトラバでまた鮮烈な新作を打ち出してきたこととなります。
ヴィンテージ風の文字盤やインパクト大な針もさることながら、驚くべきはケースサイドのクル・ド・パリ装飾ではないでしょうか。
2021年新作Ref.6119でも踏襲されているように、カラトラバは過去、ベゼルに同様の装飾を施すことが珍しくありませんでした。この装飾があしらわれたカラトラバのファンは、結構多いものです。
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しかしながら新作ではケースサイドにこれを行うことで、スムースベゼルを搭載。よりモダンな丸型ウォッチとして仕上げられています。
さらにケース直径は40mmと、これまた当世風なカラトラバであることは間違いありません。一方で歴代カラトラバらしく厚みは8.53mmに抑えられているので、ドレッシーさも忘れていないと言えますね。
ムーブメントは自動巻き3針モデルの新世代キャリバーとして、ノーチラス Ref.5711系等にも搭載されてきた26-330 S Cです。
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なお、こちらのヴィンテージスタイル・カラトラバにも前項でご紹介したコンプリケーションモデル同様、二本のカーフスキンベルトが付属します。
ところでパテックフィリップのホームページからRef.5196系が全て消えています。
前述した初代クンロクの系譜を引くモデルには代々リファレンスに「96」が付けられており、Ref.5196は2004年に誕生したケースサイズ37mmの手巻きモデルでした。昨年発表されたカラトラバは大径サイズ用の手巻きムーブメントCal.30-255 PSとともに打ち出されていたため、もともとRef.5196の生産終了は噂されていたところですが、クンロク自体がなくなってしまうとしたら寂しいところです(Ref.6119は傑出した腕時計ですが、従来のクンロクモデルとはデザインが異なる)。
2022年パテックフィリップ新作④グランドコンプリケーション パーペチュアルカレンダー Ref.5320G-011
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スペック
外装
ケースサイズ: | 直径40mm×厚さ約11.13mm |
素材: | ホワイトゴールド |
文字盤: | サーモンピンク |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | Cal.324 S Q |
パワーリザーブ: | 最大45時間 |
機能
防水: | 30m |
定価: | 10,934,000円 |
サーモンピンクにダイナミックな針を備えた、やはり古き良き時代を感じさせるデザインの2022年新作が、グランドコンプリケーションからも登場しています。個人的には一目見てその魅力に心を奪われてしまうほど、鮮烈な印象が残りました。
もっともカラー以外―機構や文字盤レイアウト―は、新しいものではありません。バーゼルワールド2017で新作パーペチュアルカレンダーモデルとして発表されていた、Ref.5320Gを踏襲しています。
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パーペチュアルカレンダーとは文字通り、時計が動き続けている限りは、原則として半永久的にカレンダーの手動修正をしなくて良い機構のことです。ちなみに、これまたパテックフィリップが1889年に特許を取得した懐中時計が、現在の同機構の原型と言われています。
とは言えパーペチュアルカレンダーは時分針・月の他に、やれムーンフェイズがあったり曜日や月表示があったりと、文字盤デザインが複雑になりがち。
しかしながら2017年に発表されたRef.5320Gは、すっきりと端正な顔立ちを実現しました。これはポインターデイトとムーンフェイズを同軸上に、そしてそのすぐ右に閏年ディスクを、12時側に大きな月・曜日窓をあしらう、といったレイアウトに秘訣があります。
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こういった「見やすいパーペチュアルカレンダー」であることは言わずもがな、パテックフィリップが「コンテンポラリー・ヴィンテージ・スタイル」としてリリースしたように、どこか懐かしさを感じさせるデザインであったことも、2017年発表のRef.5320Gの特徴であり魅力でした。なお、このレイアウトやデザインはパテックフィリップミュージアムに保管されている1940年代~1950年代のタイムピースからインスパイアされたとのことです。
2017年発表のクリーム調から一転して、2021年はサーモンピンクが用いられたことで、また別の味わいを感じられる一本に仕上がりました。針・インデックスには夜光が塗布されているので、暗所での視認性も確保しています。
シースルーバックからは美しく仕上げられたCal.324S Qが鑑賞できることも、2017年発表モデルから踏襲されています。Cal.324系は巻き上げ効率の高い18Kゴールド製センターローターを搭載していますが、こちらも丁寧に仕上げられているため、見てて楽しい自動巻きに仕上がっていますね。
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パテックフィリップの歴史も、そしてこれからの進化も感じさせる逸品です。
2022年パテックフィリップ新作⑤コンプリケーション クロノグラフ Ref.5172G-010
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スペック
外装
ケースサイズ: | 直径41mm×厚さ約11.45mm |
素材: | ホワイトゴールド |
文字盤: | サーモンピンク |
ムーブメント
駆動方式: | 手巻き |
ムーブメント: | Cal.CH 29-535 PS |
パワーリザーブ: | 最小65時間 |
機能
防水: | 30m |
定価: | 9,295,000円 |
2005年に完全自社製クロノグラフCal.CH 29-535を開発して以降、パテックフィリップのクロノグラフモデルは百花繚乱です(もちろんヌーヴェル・レマニア製ムーブメント搭載機も、また傑出したモデルが多く存在しますが)。
アニュアルカレンダーやトラベルタイムと併載されるコンプリケーションも素晴らしいですが、2019年に発表された純然たる手巻きクロノグラフは本当に美しく、クロノグラフらしい精密・精緻な世界観をお楽しみ頂けます。
2019年発表モデルについて簡単に解説を加えると、ネイビー文字盤にアラビアインデックス・注射器のような針,2カウンターのインダイアル。そして古き良き時代のパイロットウォッチを彷彿とさせる3ステップ・ラグが特徴的な一本でした。
搭載するCal.CH 29-535 PSはもともと2009年に発表されていたコラムホイール式手巻きクロノグラフで、「最も美しいクロノグラフのうちの一つ」と呼び声高い銘品となります。
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そんな美しくエレガントな手巻きクロノグラフに、サーモンピンク版が追加されました。ヴィンテージスタイルがいっそう強調されており、オールドウォッチ好きには堪りません。
3ステップラグも踏襲されたホワイトゴールド製ケースは直径41mm×厚さ11.45mm。ボックス型サファイアクリスタルガラスによって見た目にも高さが増しているように思われますが、それがまたヴィンテージらしくて素晴らしいですね。
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プッシャーにもギョーシェ彫り装飾が施されているのは、さすがパテックフィリップの所作と言えます。
ちなみにツーカウンターに加えて、アウターベゼルを持たないところも、オールド・クロノグラフの雰囲気によくマッチしていますね。パテックフィリップは正統派の美を大切にするブランドのため、スポーティーに拠りすぎていません。
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シースルーバックからは最も美しい手巻きクロノグラフが鑑賞できるとあって、シンプルながら、機械式時計の真髄を一身に詰め込んだ2022年新作と言えるのではないでしょうか。
2022年パテックフィリップ新作⑥グランドコンプリケーション オリーブグリーンダイアル 5270P/5205R
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スペック
外装
ケースサイズ: | 直径41mm×厚さ約12.4mm/直径40mm×厚さ11.36mm |
素材: | プラチナ/ローズゴールド |
文字盤: | グリーン |
ムーブメント
駆動方式: | 手巻き/自動巻き |
ムーブメント: | Cal.CH 29-535 PS Q/Cal.324 S QA LU 24H/206 |
パワーリザーブ: | 最大65時間/最大45時間 |
機能
防水: | 30m |
定価: | 24,464,000円/6,424,000円 |
2021年、各社から示し合わせたかのようにリリースされた、グリーン文字盤。
パテックフィリップでもノーチラス Ref.5711/1A-014や、ステンレススティール製アニュアルカレンダー×クロノグラフモデル Ref.5905/1A-001等で見受けられ、話題を席捲しました。
グリーンカラーの文字盤が、これまで時計業界になかったわけではありません。しかしながらパテックフィリップの、ニュアンスの効いた美しいオリーブグリーンカラーは唯一無二。実際、金属製の文字盤上に繊細な色付けを行うには、高度な製造技術を要します。
もっとも、そこはパテックフィリップ。2021年に続いて2022年にも、グリーン文字盤をバリエーションに追加してきました。
一つはパーペチュアルカレンダー×クロノグラフを備えた、Ref.5270Pです。プラチナの美しく白い輝きと、少し深いオリーブグリーンが非常にマッチしていますね。
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ちなみにRef.5270は、2011年から続くパテックフィリップ グランドコンプリケーションを代表する名作です。
2020年には同シリーズ初となるイエローゴールドモデルが追加されていますが、プラチナ×オリーブグリーンのバリエーション追加によって、さらに華やかなコレクションに昇華されました。なおプラチナ製Ref.5270Pは2018年、サーモンピンク文字盤でリリースされていましたが、こちらは現在では生産終了となっております。
もう一つのグリーンのバリエーションは、コンプリケーションモデルのRef.5205Rです。
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5205系は前述したように、2021年にステンレススティール製の5905/1Aでグリーン文字盤が既にラインナップされていますが、今作ではローズゴールドが選ばれました。
アニュアルカレンダー×クロノグラフモデルと言うと、パテックフィリップでは過去、レーシーなモデルも少なくありませんでした。しかしながらローズゴールドと革ベルトをまとったことで、エレガントなコンプリケーションとして確立しています。
もっともグリーンという遊びのあるカラーのため、「一風変わった銘品」という意味合いをも持ち合わせますね。
いずれの新作も複雑機構とあって、そうたくさんは生産されるものではありません。
しかしながらデリバリーされれば、時計愛好家を中心に高い人気を誇るであろうことも、間違いありません。
2022年パテックフィリップ新作⑦ワールドタイム Ref.5230P-001/Ref.5231G-011
出典:https://www.patek.com/en/home
スペック
外装
ケースサイズ: | 直径38.5mm×厚さ約10.23mm |
素材: | プラチナ/ホワイトゴールド |
文字盤: | ブルー/エナメル |
ムーブメント
駆動方式: | 自動巻き |
ムーブメント: | Cal.240 H U |
パワーリザーブ: | 最小48時間 |
機能
防水: | 30m |
定価: | 8,206,000円/10,252,000円 |
美しいワールドタイムも、2種が新作として追加されました!このデザインコード、パテックフィリップを象徴する一つのように思います!
ワールドタイムは文字盤上に時分針と連動した都市ディスクが搭載されており、世界各国の24の主要都市の時刻が一目でわかるというコンプリケーションです。1930年代、パテックフィリップによって実用化が果たされました。
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現在ワールドタイムに搭載されるムーブメントCal.240 H Uは、2000年に開発されました。10時位置のプッシュボタンを押すことで都市ディスクを回転させることができ、ワールドタイム操作がより簡便な仕組みとなっていることが特徴です。ちなみにHUとは、フランス語で世界時間を指すHeure Universelleの略称だそうです。
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2022年新作では、ブルーを基調としたプラチナ製Ref.5230Pと、グラン・フー・エナメルで描かれた世界地図が美しいホワイトゴールド製Ref.5231Gがリリースされました。
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Cal.240 H Uは自動巻きですが、マイクロローターを採用しているため、機械が鑑賞しやすいというのも嬉しいところですね。
まだまだ新型コロナウイルスの影響は根強く、旅行にも飛び立ちづらい昨今。パテックフィリップのワールドタイムを眺めながら世界に思いを馳せるのも良いですね。
まとめ
パテックフィリップの2022年新作をご紹介いたしました!
新生カラトラバや新開発のコンプリケーション等、また時計業界に新しい風を吹き込む逸品ばかりだったのではないでしょうか。
なお、本稿でご紹介した以外にも、パーペチュアルカレンダー×ミニッツリピーターを搭載した超絶グランドコンプリケーションや、レディースモデル等もパテックフィリップ2022年新作モデルとしてラインナップされています。
メンズ・レディースともに豊作なパテックフィリップから、2022年も目が離せません!
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。