Watches and Wonders Geneva 2024 現地から速報!, 田中拓郎, ピアジェ
速報!WATCHES&WONDERS 2020(旧SIHH) ピアジェ新作モデルを発表!
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出典:https://www.youtube.com/watch?v=CyxQPLjeumk
美しく、そしてエレガントな時計を製造するピアジェ。
薄型設計のムーブメントを駆使して作られる「ドレスウォッチ」の数々は最高峰の品質を持つと称される一流ブランドです。
そんなピアジェから早くも2020年新作が発表されています。
目次
アルティプラノ アルティメート コンセプト
出典:https://www.lesrhabilleurs.com/
「アルティプラノ アルティメート コンセプト」は2018年のジュネーブサロンにて発表された超薄型時計であり、2mmの薄さで作られた機械式時計として注目を集めたモデルです。
「アルティメート(究極の)」という名の通り、まさに究極の薄さが実現されています。
名刺2枚ほどの薄さで作られているため、内部機構は非常に高度な技術の集合体。美術工芸品とも呼べる仕上がりは世界中の時計ファンの心を鷲掴みにしました。
出典:https://www.piaget.jp/piaget-society/altiplano-ultimate-concept
近年のピアジェは「一体化」というコンセプトの元、2014年の900P(3.65mm)、2018年の910P(4.3mm)など、薄型ムーブメントの製造を行ってきました。
ただ、アルティメートコンセプトはこれまでのムーブメント設計の常識を覆す超小型設計として構想されたため、実現には4年以上の年月がかかったといわれています。
5件もの特許を申請、ゴールドの2.3倍の強度を誇るコバルト合金をケースに採用、歯車のサイズダウン、香箱設計の革新。
あらゆる技術を駆使し、遂に作り上げられたモデルこそが「アルティプラノ アルティメート コンセプト」なのです。
出典:https://www.lesrhabilleurs.com/
「アルティプラノ アルティメート コンセプト」は発表こそ2018年でしたが、商品化にはまだ至らず、あくまで技術の発表に留まっていました。
しかし、更に2年の月日を重ねるごとでピアジェの技術はより高いレベルに革新され、遂に2020年新作モデルとして発売されることになりました。
今回発表されたのはブラック・シルバー・グレー×ブルーの3種類。
部品の数は283個にも及び、小型でありながらも一般的なムーブメントの2倍にも及ぶパーツが盛り込まれています。顕微鏡でしか見えない歯車も搭載されており、まさに時計の歴史を変える究極の一本に仕上がっています。
出典:https://www.lesrhabilleurs.com/
文字盤はいずれもスケルトン仕様。12時位置に時分針、6時位置に香箱、9時位置にテンプが備えられ、それぞれ精密に動く様を覗くことができます。
なお、風防に使われたサファイアクリスタルは通常の20%ほどの厚み(わずか0.2mm)しかありません。
機械式時計にはトゥールビヨン・ミニッツリピーター・パーペチュアルカレンダーといった超複雑時計が存在しますが、「アルティメート コンセプト」はそれを凌駕し究極の時計と呼べるでしょう。
発売日はまだ未定。価格は¥36,400,000(税抜)です。
スペック
外装
ケースサイズ: | 直径41mm |
素材: | コバルト合金製ケース |
文字盤: | シルバー / ブラック / グレー×ブルー |
ムーブメント
ムーブメント: | 900P-UC |
駆動方式: | 手巻き |
パワーリザーブ: | 約40時間 |
機能
防水: | 20m |
定価: | 36,400,000(税抜) |
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当記事の監修者
田中拓郎(たなか たくろう)
高級時計専門店GINZA RASIN 取締役 兼 経営企画管理本部長
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
当サイトの管理者。GINZA RASINのWEB、システム系全般を担当。スイスジュネーブで行われる腕時計見本市の取材なども担当している。好きなブランドはブレゲ、ランゲ&ゾーネ。時計業界歴12年