Watches and Wonders Geneva 2024 現地から速報!
速報!2024年ロジェデュブイ新作モデルを発表!一挙紹介|Watches And Wonders Geneva 2024
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時計業界最大のイベント「Watches And Wonders Geneve 2024」がついに開催!
「ロジェデュブイ」の新作モデルが続々と発表されました!
この記事では、2024年新作ロジェデュブイ各モデルについて詳しいスペックや魅力を徹底解説していきます。
ロジェデュブイの新作モデルについて知りたい人は、ぜひじっくりとお読みください!
目次
【2024年】ロジェデュブイ新作モデル
「Watches & Wonders Geneve 2024」で発表されたロジェデュブイの2024年新作モデルを一挙紹介いたします。
ハイパーウォッチ オルビス イン マキナ|DBEX1119
スペック |
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【外装】 ケースサイズ:直径45mm ケース素材:ピンクゴールド ストラップ:カーフ 文字盤:ピンクゴールド |
【ムーブメント】 駆動方式:手巻き ムーブメント:Cal.RD115 パワーリザーブ:約72時間 |
【機能】 防水:10気圧防水 |
【価格・発売時期】 予定価格:35,090,000円(税込)※要問合せ 発売予定:2024年 |
2024年の新作「オルビス・イン・マキナ」は、ラテン語で「地球」や「円運動」を意味する「ORBIS」という名を冠しています。この時計は、ダイアルの中央に設置されたトゥールビヨンを核とし、秒針、分針、時針が同心円上に配置されて外へと放射状に拡がっています。この構成は、永遠に広がる時間の流れを象徴しているようで、飽きることのない作品です。
フェイスのグレーとピンクゴールドの配色、ピンクゴールドのケース、そしてブラックのバンドが組み合わさり、色彩の濃淡が巧妙に調和されています。この配色は、時計の外観に豊かな深みを与え、フェイスから広がる世界観を時計全体へと行き渡らせた完成度の高い1本となっています。
外装の特徴
特筆すべき点は、オルビス・イン・マキナのダイアルの立体感です。正面から見ると、その美しい同心円のレイアウトがやや控えめな印象を与えますが、斜めから見るとその真価を発揮します。時針、分針、秒針がそれぞれ異なる高さに配置されており、この配置が奥行きを感じさせる立体的な広がりを生み出しています。
また、時間を示すインデックスと分目盛りの間には広大な空間があり、この「谷間」から3時の位置にあるジュネーブシールのマークが望めます。
斜めから見た時の針の厚みにも驚かされます。特に、分針と時針は角度の大きな斜面を持ち、美しいヘアライン仕上げが施されています。この斜面の角度の大きさが、針の厚みを示しています。厚みのある針は動かすのに相応の力を要します。
このことから、ムーブメントの実力があって成り立つ外装表現だと言わざるを得ません。時分針のピンクゴールドのヘアライン仕上げの斜面に挟まれた中心部には目盛やインデックスを差し示しているシルバーのラインが配置され、時間の判読性にも配慮されている点が伺えます。
ムーブメントの特徴
ムーブメントをシースルーバックから観察する際、まず注目されるのはローターの有無です。これにより、時計が自動巻きか手巻きかが判別できます。オルビス・イン・マキナはローターがないため、手巻きであるとわかります。次に、多くの方が気になるのがパワーリザーブです。
このモデルでは、裏面から見た3時位置に配置された大きな香箱があり、これが72時間のパワーリザーブを提供し、実用性を高めています。
特に手巻き時計では、ローターによって覆われ流れることがないため、受け類やメインプレートの仕上げが際立ちます。受け類のエッジや石周りの鏡面仕上げ、コート・ド・ジュネーブの施された受け類、そして今回は特にペルラージュ(隣接する小さい円模様)に注目します。
オルビス・イン・マキナはフェイス側が近代的なデザインであるにも関わらず、裏面では伝統的な手仕上げが施されており、ペルラージュの細かい円模様が特徴的です。
これは、大柄なペルラージュ模様よりも細かい模様の方が加工時間が多くかかることを示しており、伝統的な技術を活かし丁寧に作り込んだムーブメントと言えます。このような詳細な仕上げは、時計の技術力だけでなく、メゾンの姿勢を感じさせてくれます。
また、フェイス側からもシースルーバックからもトゥールビヨンのキャリッジへのブリッジが見当たらず宙に浮かんで見えることからフライングトゥールビヨンであることが確認できます。この幻想的な見栄えが「ORBIS」という円を意味する言葉を冠する作品を完璧なものへと仕上げています。もしもブリッジが見えていたら、同心円状のデザインを横に遮るブリッジができてしまうので、フライングトゥールビヨン以外は考えられない必然性があります。
機能の特徴
オルビス・イン・マキナの腕時計は、時、分、秒を表示する基本的な機能を持っていますが、そのシンプルさを超えた特別な価値を提供しています。
フェイス側は近代的なデザインを採用しつつ、フライングトゥールビヨンや重厚な針を支える強力なムーブメント、72時間のパワーリザーブなど、技術的な実力を背景に持つ外観が魅力です。一方で、裏面のシースルーバックを通じて見ることができる伝統的な手仕上げは、時計の歴史や職人技を感じさせ、視覚的な楽しみを提供しています。
この時計では、ただ時間を知るだけでなく、その時を感じること自体が重要な機能となっています。近代フェイスと伝統的なシースルーバックのギャップは感情的な価値を感じさせるアプローチを用いて、単なる時間計測器以上の存在感を時計に与えています。
なお、風防ガラスはサファイアガラス、防水性は10気圧防水、バンドはクイックリリースシステムにより交換性にも優れており基本スペックも長く愛せる1本へと昇華しています。
価格と発売時期
予定価格:35,090,000円(税込)※要問合せ
発売予定:2024年
エクスカリバー サンライズ ダブルトゥールビヨン|DBEX1130
スペック |
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【外装】 ケースサイズ:直径45mm ケース素材:ピンクゴールド ストラップ:ブラックカーフレザー 文字盤:ピンクゴールド |
【ムーブメント】 駆動方式:手巻き ムーブメント:Cal.RD108 パワーリザーブ:約72時間 |
【機能】 防水:10気圧防水 |
【価格・発売時期】 予定価格:58,795,000円(税込)※要問合せ 発売予定:2024年 |
朝焼けの空からインスピレーションを得たエクスカリバーサンライズ ダブルトゥールビヨンはジェムストーンによるグラデーションが美しく際立っています。
色彩の旋風と表される宝飾による彩りと双璧を成す特徴が、5時と7時位置に鎮座するダブルトゥールビヨンです。
外装の特徴
ジェムストーンのグラデーションを見ていくと、ケースのベゼルに台形のバゲットカットされたジェムストーンが6個セットでセッティングされています。
そのジェムストーンは1つずつ形状が異なるため、カット精度とベゼルへのセッティングに相応の難しさが伴います。
なお、グラデーションを表現するためにジェムストーン1つずつの色の選定が求められるため、この完璧なレッドからイエローへのグラデーションを成り立たせるには難易度の高い手仕事を必要とします。
そういった卓越した技術を持ち合わせるメゾンにのみ表現できる時計であることが伺えます。
フェイスの8時位置から3時位置に広がる星型のモチーフについても、ジェムストーンによるグラデーションがその星の中心から外側に向けてレッドからイエローに変化しており、同様の難しさをはらんでいます。
限定8本の商品ですが、108個もの色や形状の異なるジェムストーンを組み合わせる難易度の高いジュエリーウォッチを8本も用意する難しさを想像することで、鑑賞の楽しみや希少価値が増幅する1本になっています。
ムーブメントの特徴
新設計によるスケルトンダブルフライングトゥールビヨンは72時間のパワーリザーブを備え、チタンとコバルトクロームのキャリッジにより耐磁性を向上しています。
Roger Dubuisでは当たり前となっていますが、ジュネーブシールを取得。
手巻きのみの機械式時計である本ムーブメントは毎朝、朝の光を受けながら時計を巻くたびに美しいジェムストーンのグラデーションを鑑賞する様が目に浮かびます。
こういった時計と対峙する時間を生み出すことが人生の豊かさにつながると考えられます。メゾンがインスピレーションを「朝焼けの空」としたのもそんな思いがあるのではないでしょうか?
機能の特徴
18Kピンクゴールドを採用した宝飾時計にも関わらず、驚きの10気圧防水仕様のため安心です。
バンドはクイックリリースシステム(QRS)によって交換できることで装着する楽しさが広がる機能も持ち合わせています。
価格と発売時期
58,795,000円(税込価格)2024年発売
エクスカリバー チタン モノトゥールビヨン|DBEX1112
スペック |
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【外装】 ケースサイズ:直径42mm ケース素材:チタン ストラップ:チタン 文字盤:チタン |
【ムーブメント】 駆動方式:手巻き ムーブメント:Cal.RD512 パワーリザーブ:約72時間 |
【機能】 防水:10気圧防水 |
【価格・発売時期】 予定価格:21,175,000円(税込)※要問合せ 発売予定:2024年 |
モデル名のエクスカリバーチタン モノトゥールビヨンにも含まれている様に「チタン」を採用したことが際立つモデルとなります。
チタンは難削材に分類され、加工の難しさから面粗度(面の美しさ)や寸法精度の出しにくさがあります。
ではなぜ、その「チタン」を加工することに挑戦するのか?それは相応のメリットがあるためです。
ステンレススチールの約1/2の軽さと高耐食性、耐磁性を備えたチタンを採用することで腕時計として装着した時の重さを軽減するとともに長く使える頑丈さに寄与しています。
また、チタンは一般的に金属アレルギーを引き起こしにくいとされています。端正な印象のデザインながら、その実はオーナーの肌にも優しく寄り添う1本となっています。
外装の特徴
ここでも、採用素材「チタン」を深掘りしてみたいと思います。
ケース、ベゼル、リューズ、オープンケースバック、全てチタン。
ダイヤルの主要素材はチタン。
バンドのトリプルフォールディングバックルもチタン。
ここまでで、どこまでもチタンを採用している徹底した姿勢を感じることができます。
また上述の通りチタンは加工が難しく、美しく加工することは難しいため、普及価格帯の腕時計では「チタン」と題されたモデルであってもリューズはステンレス製であったりする場合があります。
おおよその部品素材をチタンで統一するのは難しく、製造の背後には大変な努力と技術が隠されています。
また、これは本モデルに限ったことではないのですが、ケースのラグはある部分から急激に落ち込む形状をしています。これは一見不自然にも見えますが、大径のケースに合わせ装着性を高めた形状とも考えられます。
大型化して足を一般的な腕時計同様に一定の曲率でラグを伸ばしてくると形状は違和感なく繋がった足に見えるのですが、腕に載せてみるとラグが突っ張って腕にフィットしない様な感覚に陥ることがあります。
一方Roger Dubuisのケースを見てみると先ほどのご紹介通り足がある一部分から急激に落ち込んでいるので、腕の上で突っ張らない装着性をよく考えられたケースに仕上がっていることがわかります。
ムーブメントの特徴
ムーブメントはRoger Dubuisで定番とも言うべき7時位置のトゥールビヨンが搭載されています。
そして大きく切り抜かれたメインプレートはそのシンプルさを担保しながらケルト十字から想起したトゥールビヨンのケージとフェイスの星型のモチーフを浮き上がらせます。
マットメタルの質感はショットブラストの仕上げと考えられ、部品類のエッジに施された鏡面とのコントラストで観る者の目を飽きさせない工夫が凝らされています。
機能の特徴
ベーシックなスペックは72時間のパワーリザーブと10気圧防水、時分針とインデックスへのスーパールミノバ塗布という、1日中装着しても十分な駆動時間と水深100mの水圧まで浸水せず、夜間の視認性にも優れた機能性と鑑賞に耐える品質には目を見張るものがあります。
価格と発売時期
21,175,000円(税込価格)2024年発売
エクスカリバー モノトゥールビヨン ドラゴン|DBEX1111
スペック |
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【外装】 ケースサイズ:直径42○mm ケース素材:ピンクゴールド ストラップ:カーフ 文字盤:ピンクゴールド |
【ムーブメント】 駆動方式:自動巻き ムーブメント:Cal.RD512SQ パワーリザーブ:約72時間 |
【機能】 防水:10気圧防水 |
【価格・発売時期】 予定価格:33,715,000円(税込)※要問合せ 発売予定:2024年 |
今年の新作「モノトゥールビヨン ドラゴン」は、以前のモデル「エクスカリバー LONG DBEX0901」における写実的で立体的なドラゴンの表現から、より抽象的なスタイルへと変化しました。
この変化は、ドラゴンのデザインがシンプル化されたように見えるかもしれませんが、その抽象性が鑑賞者の感受性やイマジネーションに訴えかけ、多様な解釈を可能にしています。
また、裏面のムーブメントを除くシースルーバックにもドラゴンが表現されており、どこから見ても飛翔するドラゴンが確認できる本品は辰年に相応しい1本となっています。その魅力を考察してみたいと思います。
外装の特徴
やはり、1番の魅力はダイアルのドラゴンです。
ミラー面が美しく表現できる真鍮を採用し、27個の部品で構成されています。その側面はブラックラッカーで彩られ完全にダイアルとの融合を果たしています。
真正面から見るとやや単純な幾何学要素で構成された様に見えるかもしれませんが、その実は非常に複雑。
もし、簡単に作ってしまうのであれば、ドラゴンの外径に合わせて浮き出させた真鍮部品を全て並べてダイヤバイトで平にカットすれば、ドラゴンの形状でカット面の鏡面が出現し、そこへピンクゴールドのメッキを施せばできてしまうでしょう。
しかし、Roger Dubuisはそういった簡単なアプローチでは生み出せない深い表現を実現しています。
よく見ると各部品は異なる方向や角度に傾斜がついており、決して1回のカットで作れる様な構成はしておらず、それぞれの部品を個々に制作して組み上げた際に完全なバランスで成り立つ様に製造していることが伺えます。
そういった工夫がシンプルなドラゴンに奥行きを与えることに成功しています。むしろ写実的に表現するよりも高難度とも捉えられる表現に挑戦する姿は、ドラゴンの様に飛翔したいと願う人を鼓舞しているかの様です。
ムーブメントの特徴
7時位置に配置されたトゥールビヨンもドラゴンと同様にフェイスに浮かんでいることから、ブリッジがないフライングトゥールビヨンであることがわかります。
キャリバーRD512SQは72時間と驚異的なパワーリザーブを誇り、フライングトゥールビヨンのケージには非磁性コバルトクロム合金素材やステンレススチールから2倍も軽い非磁性チタン素材を採用し外部影響を軽減しています。
そして、シースルーバックから確認できるドラゴンは細い線の表現や金属光沢を持った表現から、ほとんどの部分はガラス内面への蒸着だと考えられます。
そして四肢の尻尾側(後ろ足?)と尻尾の先端はムーブメント側に立体で表現されており、ガラス内面とムーブメント表面との距離感をうまく使った躍動感溢れる表現をしています。
こちらは全体を回して閉める裏蓋ではなく、やや手間のかかる4本ネジによる裏蓋固定だから位置がしっかりと決まることで絶妙なドラゴンのレイアウトが実現できています。
なお、見た目だけでなく本ムーブメントでは加えて新しい潤滑油により耐久性の向上もされています。
まさに素材や加工方法の選定が外部影響の軽減や躍動感の表現に繋がり、活動的な所有者の飛躍を支えてくれるものになっています。
機能の特徴
トゥールビヨン搭載であることから姿勢差に対応してヒゲゼンマイが規則正しく伸縮することは本製品の機能として非常に重要です。
さらに、この時計は実用性も考慮されており、時分針にはスーパールミノバが塗布されています。これにより、暗闇でも針がはっきりと見え、夜間の視認性が向上しています。
インデックスにも同様にスーパールミノバが施されており、どんな状況でも時間を確認することが容易です。
これらの詳細への配慮は、ただ美しいだけでなく、実用的な機能性をも兼ね備えたデザインと言えます。
トゥールビヨンの技術的な優位性と夜間でも使いやすい視認性の高いデザインは、時計がただのアクセサリーでなく、日常生活で実際に役立つ精密機械であることを強調しています。
このような特性が、時計製造の伝統と革新的なアプローチを見事に融合させ、優美な時間を提供し続ける信頼性の高い製品となっています
価格と発売時期
予定価格:33,715,000円(税込)2024年発売
ロジェ・デュブイのブースの様子(2024年)
タグ:ロジェデュブイ