「ヴァシュロン・コンスタンタン222コレクションは何がすごいの?」
「222コレクションの魅力について知りたい」
1755年にスイス ジュネーヴで創業されたヴァシュロンコンスタンタンは世界三大時計ブランドの一角に数えられ、現在でも時計愛好家の憧れとして君臨し続けています。
ヴァシュロンコンスタンタンは時計ブランドとして非常に古い歴史を持つため、数々の貴重なアンティーク時計が存在するのも大きな魅力です。
特にヴァシュロンコンスタンタン社創立222周年を記念し、1977年に発表されたモデル”222コレクション”はアンティーク時計の中でも高い人気を誇ります。
そんな222コレクションの魅力について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
222コレクションは誕生から40年近く経過した現代、時計ファン垂涎のモデルとされています。
この記事では222コレクションの魅力について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
当店に入荷した非常に貴重なシャンパンカラー44018/411の紹介もしますので、ヴァシュロン・コンスタンタンに興味がある方はぜひ参考にしてください。
目次
ヴァシュロンコンスタンタン 「222」は1977年にヴァシュロンコンスタンタン社創立222周年を記念して発売された限定モデルです。
当時、非常に人気のあった時計デザイナー”ヨルグ・イゼック氏”をデザイナーに起用し、今までのヴァシュロンにはない新たなる価値観を創造しました。
ヴァシュロンコンスタンタン 222コレクションはオーデマピゲ「ロイヤルオーク」、パテックフィリップ「ノーチラス」と同時期に生まれ、現在のスポーツウォッチ人気の礎を築いたモデルとして時計愛好家の中で高く評価されています。
それ故、222コレクションの魅力を知るには当時の時代背景を知るのが必要不可欠なのです。
ヴァシュロンコンスタンタン 222コレクションが発売された1977年前後の時代はクォーツ時計の台頭により、スイスの機械式時計の売上が致命的に落ち込んだ時期です。
そのため、スイス時計界では「今までにない斬新な時計」を開発し、クォーツ時計との差別化を図る試みが多く行われていました。
特に各社が力を入れていたのはラグジュアリースポーツモデルと称される「薄型スポーツウォッチ」の開発です。
現在の時計界を牽引する人気モデル「ロイヤルオーク」「ノーチラス」もこの時期に生まれています。
機械式時計冬の時代にライバルであるオーデマ・ピゲ社から1972年に発売されたのが同ブランドの人気モデル「ロイヤルオーク」。
時計界の天才デザイナー「ジェラルドジェンダ」氏によって作られたロイヤルオークは”ステンレス素材のオクタゴンケース“、”薄型設計のスポーツウォッチ“といった画期的な特徴を持ち、高級腕時計に新たなる価値観をもたらしました。
オーデマピゲ ロイヤルオーク ジャンボ 5402ST.344
ロイヤルオークのデザインはジェラルドジェンタ氏が”たった1日”で書きあげたと言われています。
そして、このロイヤルオークは現代のスポーツウォッチの礎となったモデルと言っても過言ではありません。
ロイヤルオークのデザインはとにかく薄型設計。
当時では大型として認識されていた直径39.0mmケースに、8本のビスを裏蓋まで貫通させたデザイン性は未だかつてない個性を発揮しました。
しかし、ロイヤルオークは直ぐに時計界で評価されたわけではなく、実際に高評価を博すのは1990年代以降の話です。
この当時はロイヤルオークの素晴らしさはまだまだ世界に浸透しませんでした。
また、ロイヤルオークに追随するようにパテックフィリップ社も薄型のスポーツウォッチ「ノーチラス」を1976年に発表。
デザイナーにはこちらも同じくジェラルドジェンダ氏が起用され、ロイヤルオークとは一味違うラグジュアリースポーツウォッチを打ち出しました。
パテックフィリップ ノーチラス 3700/1A
パテックフィリップ初めてのスポーツウォッチとして誕生したノーチラス 3700/1A。
その力強いフォルムは時計界に大きな衝撃を与えます。
ケース直径は左右の耳の部分を含み39.0mm。文字盤色はブラックカラーで開発されました。
今でこそ超人気モデルとして君臨しているノーチラスですが、開発当初はラグジュアリースポーツウォッチが現在の様に市民権を得ていなかったため、ロイヤルオーク同様に人気は伸び悩みました。
このようにライバルブランドから次々と薄型スポーツモデルが発売され、遅れをとった形となったヴァシュロンコンスタンタン。
しかし、ノーチラス誕生の翌年に当たる1977年に222コレクションを発表します。
同じ薄型設計であるロイヤルオークとノーチラスはブランドの定番ラインナップとして誕生しましたが、ヴァシュロンの222コレクションは222本という少数限定モデルとして発表されました。
そのため、今では非常にレアリティの高いモデルとなっています。
素材:ステンレススティール
ケース:直径 37.0mm
駆動方式:自動巻き
基本的なコンセプトは先に発売されたロイヤルオーク、ノーチラスと似ています。
ただ、この222コレクションは世界三大時計ブランドの薄型スポーツモデルの中では唯一ジェラルドジェンタ氏のデザインではないことが特徴です。
デザインを担当したヨルグ・イゼック氏のデザインはドイツ時計によく見受けられる”バウハウスの理念”が基本となっているため、他の2モデルと比べると機能性重視の雰囲気となっています。
222コレクションは以下のような特徴があります。
ヨルグ・イゼック氏が作り上げた222コレクションのデザイン性は、バランス感覚に優れています。
機能性を重視しつつ、カーブや輪郭に至るまで外観との完璧なバランス調和を考えた設計で作られているのです。
薄型スポーツモデルとしては耐久性も申し分なく、ブレスレットが組み込まれたモノブロックのケース構造は過酷な環境での使用にも耐えることができます。
また、文字盤デザインはロイヤルオーク、ノーチラスと比べると保守的なデザインとなっています。
伝統的な時計作りのイメージが強いヴァシュロンコンスタンタンらしい仕上がりといえるでしょう。
横からみると222コレクションの薄型設計が良くわかります。
ブレスレットも極薄設計になっており、非常に優れた装着感を誇ります。
また、222コレクションは薄型でありながらも120mまでの防水性を持っていることも魅力です。
対の保護用ガスケットが付いたリューズが備わっているなど、現代に通用する防水性能を誇ります。
この「高い防水性を誇るスポーツスポーツウォッチ」という特徴は、1996年に発表されるオーヴァーシーズへと受け継がれていきます。
つまり、222コレクションはオーヴァーシーズの原型ともいえるわけです。
裏蓋には222コレクションならではのレアポイント「222」の刻印が入っています。
ロイヤルオーク、ノーチラスと比較するとシンプルなケースバックデザインですが、この落ち着いた雰囲気もまた魅力です。
ヴァシュロンコンスタンタン 222コレクションにはイエローゴールドモデルも存在します。
文字盤は美しいシャンパンカラーとなっており、スタンダードモデルにはない存在感があります。
素材:イエローゴールド
ケース:直径 37.0mm
駆動方式:自動巻き
基本的なスペックは通常モデルと変わりませんが、文字盤がシャンパン文字盤となっているため、針以外には蛍光塗料は塗られていません。
シャンパンカラーモデルは全面イエローゴールド仕上げになっているため、存在感が抜群です。
ただ、その分ケース5時位置に配されたマルタ十字は若干地味な印象になっています。
この個体は1988年に販売された個体ですが、文字盤や針などに大きな傷、シミ、腐食はなく、年式を考慮すれば良いコンディションがキープされています。
ケースバックの「222」刻印はイエローゴールドモデルでも健在。
アンティークウォッチとは思えない煌びやかさがこのモデルには存在します。
ステンレスモデルと同じくベゼル部を回転させてムーブメントを取り出す構造となっているため、裏蓋からムーブメントを取り外すことはできません。
実際にこの貴重な「222コレクション 44018/411 イエローゴールドモデル」をスーツに合わせて着用してみました!
世界三大ブランドとしてのステータス性。
アンティーク時計としての趣。少数生産モデルのレアリティ。
現行モデルでは味わうことの出来ない魅力が44018/411 イエローゴールドモデルには溢れています。
全面金無垢は個性が強いですが、薄型で且つ直径37.0mmというケースサイズからか意外と悪目立ちしません。
ヴァシュロンの魅力に溢れるこのモデルは毎日身に着けていても決して飽きることはないでしょう。
雲上時計ブランドのアンティークウォッチとして、申し分ない高貴さに溢れています。
ヴァシュロンコンスタンタン 222コレクションはスイス時計業界の冬の時代に生まれた薄型時計です。
発売当時は同年代に発表された他のラグジュアリースポーツウォッチに比べ評価が低いモデルでしたが、誕生から40年近く経過した現代では時計ファン垂涎のモデルとされています。
オーヴァーシーズの原型として、今となっては非常に貴重なモデルとなった222コレクション。幻のモデルともいわれる程なので、市場で見かけたら早めに手に入れることをオススメします。
当記事の監修者
田所 孝允(たどころ たかまさ)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 販売部門 営業物流部長/p>
1979年生まれ 神奈川県出身
ヒコみづのジュエリーカレッジ ウォッチメーカーコース卒業後、かねてより興味のあったアンティークウォッチの世界へ進む。 接客販売や広報などを経験した後に店長を務める。GINZA RASIN入社後は仕入れ・買取・商品管理などの業務に従事する。 未だにアンティークウォッチの査定が来るとついついときめいてしまうのは、アンティーク好きの性分か。
時計業界歴18年。