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時計 付属品

「高級腕時計の付属品について知りたい」
「ブランド時計の付属品にはどんなものがあるの?」

腕時計を買うとついてくるボックス、取扱説明書、保証書・・・

もちろん時計本体がお目当てですが、立派な付属品がついているとワクワクしますね。

また、買った時と同じ状態で保存しておけば、時計を売る際に有利になります。

腕時計を購入する際の付属品について知りたい人は多いのではないでしょうか。

カジュアルブランドとは一味違う、立派な付属品は高級ブランドならでは。

この記事では高級腕時計を実際に買った方でないと見られない付属品を、GINZA RASINで取り扱っている商品から紹介します。

時計の付属品の用途についても解説していますので、高級腕時計に興味がある方はぜひ参考にしてください。

ムーンウォッチ

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/watches/speedmaster/moonwatch/professional/product/

1.時計の付属品の用途

ボックス、取扱説明書、保証書はなんとなく説明がつくものですが、実際には他に様々な付属の品が各ブランドで用意されています。
その代表的なものをいくつかまとめてみました。

①ボックス

多くの場合内箱・外箱があります。
このボックスがあるかないかで時計の買取価格に影響することがあります。

②保証書

故障した場合に無料で修理・調整されることが保証される証明書のこと。

ボックス同様、保証書の有無で買取査定が大きく変わることがあります。
たとえ保証期間が過ぎていたとしても、型番やシリアルナンバーでその時計が本物であることを証明しますので保管しておくことをお勧めします。

③取扱説明書

その名の通り、時計の取扱い方に関して記載されている冊子です。クロノグラフやムーンフェイズなど、そのモデル特有の機能についても記載されているため、必ず一読するようにしてください。

【その他】クロノメーター証明書

コスク

クロノメーターとは、スイス公認クロノメーター検定協会(COSC/:Controle Officiel Suisse des Chronometres)によって規定の精度検査に合格した時計に与えられる称号です。
この認定機に与えられるのがクロノメーター証明書です。

認定機はダイアル上に「クロノメーター」の表記をしていることが多いため必ずしも購入した時計についてくるわけではありません。

また、ジュネーブシールやブザンソンなど他の公的規格や、グランドセイコーなど独自の規格の証明書を付属するブランドもあります。

証明書

【その他】専用工具、専用ピン、替えベルトなど
時計の操作はリューズに依るところが多いですが、複雑機構を搭載した多機能な時計はケースサイドにあるプッシュボタンなどを使用することがあり、そのための工具がついてくるものもあります。

IWCなどベルトをオーナー自身で調節できるよう専用ピンが付属するブランドもあります。また、パテックフィリップやオメガ、ランゲ&ゾーネ、モンブランの一部モデルはカレンダー調整用のピンが付属します。

パネライは多くのモデルで替えベルトが付属します。

2.定番ブランドの付属品

①ロレックス


ロレックス現行モデルの付属品

コーポレートカラーであるグリーンが特徴的なロレックスの付属品。上の写真は現行の付属品ですが、製造された年代によってさまざまなデザインがございます。

またロレックスの付属品の特徴として、グリーンのタグが挙げられます。

グリーンタグ

出典:https://www.rolex.com/ja/watches/rolex-watchmaking/movements.html

これはムーブメントがスイス公認クロノメーターによる公式認定を受けており、さらにロレックスが自社内で行う一連の最終検査を通過したことを証明しています。
ちなみに時計自体には文字盤にSuperlative Chronometerと表記されます。

このクロノメータータグも製造年代により形状が異なります。かつては緑ではなく赤いタグが付属していました。

また、取扱説明書とは別に小冊子がついてくるものもありますが、これはモデルによって異なります。

②オメガ

オメガ
オメガ現行モデルの付属品

立派な木目調の箱がおしゃれなオメガ
オークションサイトでは、この箱だけで1万円を超える値がつけられることもあるそうです。

オメガカラーの赤い取扱説明書もファッショナブルですね。

オメガもロレックス同様、高い精度のムーブメントで名高いブランド。
そのため、赤いカード型のクロノメーター証明書が付属していることもあります。

また、近年ではオメガがスイス連邦計量・認定局(METAS)とタッグを組んで、さらに新しく、時代に特化したマスタークロノメーターという規格を制定、認定機にはその証明カードが付けられます。

METAS

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/planet-omega/watchmaking/the-worlds-first-master-chronometer/

ちなみにマスタークロノメーターのテスト結果(精度や機能)は、このカードをスマートフォンやパソコンでスキャンすることにより確認できるとのこと。

さらにオメガの付属品で特筆すべきことは、特別なモデルによってその様相を大きく変えるというもの。
コレクターズアイテムとしても高い注目を集めます。

最も有名なのは、スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチの化粧箱。

スピマス

オメガの通常のボックスと比べて、かなりの大きさです。

このムーンウォッチは、オメガの華やかなストーリーのうちの一つ、月面着陸を果たした栄えあるモデル。
NASAの月面着陸プロジェクトには、いつもこの時計が携えられていました。

オメガ スピードマスター ムーンウォッチ 付属品
オメガ スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチの付属品

そんな経歴にふさわしく多様でぜいたくな付属の品が見られます。
NATOストラップと宇宙飛行士仕様のストラップの2種類、ブレスレットを交換するための工具、スピードマスター専用のルーペ、メタルプレート、スピードマスターの冒険が書かれた冊子・・・

通常のオメガカラーがレッドなことに対し、ブラック基調なことも特別感があっていいですね。

他にもオリンピックモデルやコラボレーションモデルなどで、特別な付属品をラインナップしています。

オリンピックモデル
オメガ オリンピック限定モデルの付属品(一例)

出典:https://www.omegawatches.jp/ja/watches/specialities/olympic-collection/pyeongchang-2018/product/

③パネライ

パネライ付属品
パネライの付属品(一例)

ボリューミーなケースやシンプルながら存在感のあるデザインが特徴のパネライ
時計同様、がっしりとしたボックスが付属します。

しかしその大きさとは裏腹に、あたたかな木目調の内箱が現れます。

保証書や取扱説明書の他にナンバーステッカー、クロノメーター証明書など様々なアイテムが付いてきますが、特筆すべきは替ベルト。

パネライは持ち主によってストラップ交換が容易にできることをウリにしています。

それゆえ、パネライウォッチにはそのための工具が付属するものもございます。

また限定モデルでは、ボックスのカギやルーペ、専用の冊子が付属するものもございます。

④ウブロ

ウブロ
ウブロの付属品(一例)

近年高級時計産業においてもIT化が進み、ウブロの付属品でその流れが顕著に見られます。

ウブロは現在、取扱説明書を付属しておりません。
ウブロのホームページに時計の型番を入れると、取扱説明書をダウンロードできるようになっています。これによりペーパーレス化が図れるだけでなく、説明書をなくしてしまったり中古で買ったためもともとついていない、といった取扱説明書に付きもののトラブルを回避できます。

また保証書の仕様も独特で、ウブロホームページ上のHUBLOTISTAからスマートフォンもしくはタブレットに専用アプリをダウンロード、型番・シリアルを入れると保証書情報(時計のデータ、型番・シリアル番号・保証書日付)が閲覧できるようになっています。

尚。旧型のモデルには「ウブロティスタキット」が付属します。

ティスタキット

これは、ICチップのついた保証書をパソコンに繋げるUSBキットで、こちらを使いHUBLOTISTAに接続する事が可能です。

⑤ブライトリング

ブライトリング
ブライトリングの付属品(一例)

ブライトリングもまたIT化が顕著なブランドのうちの一つです。

付属品にもその流れがあり、2013年より電子保証書、その名も「e-Warranty」国際保証カードが採用されています。
SFチックな外観がかっこいいですね。

カードの中にはモデル名、COSC・シリアル、モデル名、購入店舗、購入日が登録されており、ディスプレイから閲覧が可能。

ブライトリングは付属品が魅力的なブランドのうちの一つで、モデルによって特別なものが付いてくることも購入者には嬉しいポイント。

例えばナビタイマーにはその時計の機能と同じく回転計算尺が付いてきます。

計算尺

内箱がボリュームが抑えられた時計ケースになっていることも特徴。

ブラックとイエロー基調が航空計器をリスペクトするブライトリングのデザインアイデンティティを彷彿とさせるように思います。

3.雲上ブランドの付属品

①パテックフィリップ

パテック
パテックフィリップの付属品(一例)

雲上ブランドの付属品ともなると、ボックスからその高級感が違ってくるのではないでしょうか。

世界三大高級時計メーカーに数え上げられるパテックフィリップも、超高級時計を引き立てるにふさわしい立派なボックスが特徴。

最近のボックスは縦約13cm×幅約25cmほどのやや大型の、木目調と内部のクリーム色が気品あるデザイン。
別格な高級感を醸します。

保証書も古式ゆかしいテイストが誠実に守られています。

ちなみにパテックフィリップはメーカーに依頼することで「アーカイブ」の取得が可能です。

アーカイブ
パテックフィリップ アーカイブ

アーカイブとは直訳すると「古文書」という意味で、保存記録や公文書として使われる英単語。
近年ではIT分野におけるデータ保存などでも使用されていますね。

パテックフィリップのアーカイブはパテックフィリップに有料で依頼して発行してもらうもので、時計の証明書のようなもの。
パテックフィリップは178年に及ぶ歴史の中で製造した全ての時計のレコードを保存しています。
そのためアンティーク品や中古品でこのアーカイブが付いていると、その時計が本物であることを証明してくれるのです。

老舗のパテックフィリップならではの証明書ではないでしょうか。

その他、ワインディングマシーンが付いたボックスや限定品の復刻ボックス、世界各国のアダプターが付属したものなど、時計だけでなく付属品にもこだわりが見られる、雲上と呼ばれるに恥じない仕様です。

パテック 化粧箱
パテックフィリップ 限定BOXの一例

②ヴァシュロンコンスタンタン

ヴァシュロン
ヴァシュロンコンスタンタンの付属品(一例)

同じく世界三大高級時計メーカーに数え上げられるヴァシュロンコンスタンタン
創業1755年以来一度も途切れることなく時計製造を続ける希少なブランドで、ダイナミックなのにどこか気品あるスポーツウォッチ・オーヴァーシーズから正統はクラシックであるパトリモニーなど、最高峰の時計を幅広くラインナップしてきました。

ヴァシュロンコンスタンタンのボックスは非常に特徴的で、縦長(現行オーソドックスなタイプ)。
中央はシースルーになっているため、外装から時計を鑑賞することができます。

この下に一回り小さいケースが入っている小憎らしい演出も。
小ケースに時計を入れて持ち運ぶことが可能です。

ヴァシュロン ボックス

また近年、正規店で購入したものにはヴァシュロンコンスタンタンのロゴであるマルタ十字が記されたUSBが付属しており、ブランドの紹介ビデオを見ることができます。

③オーデマピゲ

オーデマピゲ
オーデマピゲの付属品(一例)

最後にご紹介するのは、パテックフィリップ・ヴァシュロンコンスタンタンと並んで世界三大メーカーの一角を成すオーデマピゲから。

オーデマピゲは「ラグジュアリースポーツウォッチ」の火付け役的存在で、老舗には珍しくその歴史も実際も様々な新しい価値観の先駆者であり続けてきました。

最近の付属品は落ち着いた深緑のカラーで、しっかりとした立派なボックスが特徴。
取扱説明書や保証書ブックもずっしりと高級感があります。

一昔前はロイヤルオークの象徴である八角形のボックスも存在しました。

ロイヤルオーク ボックス

ちなみにオーデマピゲは限定モデルによって付属品も一風変わったデザインとなることがあり、老舗ながら遊び心のようなものを感じさせます。

デザインやバリエーションは様々なれど、世界トップクラスの超高級時計ブランドの付属品は、他とは一線を画す高級感や味わい深さがありますね。

まとめ

実際に時計の購入決定をする際に付属品はあまり関係がないでしょう。
しかし、時計そのものはもちろん、それを包むボックス、クロスなどに施されたこだわりにはワクワクさせられ、どこか期待させられてしまうものです。

一般的なカジュアルブランドではなかなかお目にかかれない立派な付属品の数々、やはり高級ブランド特有の楽しみ方と言えます。

当記事の監修者

新美貴之(にいみ たかゆき)

(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長

1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年

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