出典:https://www.chopard.jp/news/post/2020-revolution-awards-jp
「ショパール アルパイン イーグルって何がすごいの?」
「アルパイン イーグルの魅力や特長について知りたい」
近年「ラグスポ」こと、ラグジュアリースポーツウォッチの人気が沸騰中です。
一部の人気ラグジュアリースポーツウォッチは世界的な需要の高まりとともに流通が枯渇してています。
しかし、至高のラグジュアリースポーツウォッチをラインナップできるブランドは、限られていると言って良いでしょう。
そんな中、ショパールが手掛けるアルパイン イーグルは2019年誕生と比較的新しいシリーズではあるものの、完成されたラグジュアリースポーツウォッチとして人気を博しています。
一部ブランドほど相場高騰していないため、今最も当該ジャンルで注目を集めているウォッチと言って過言ではありません。
そんなアルパイン イーグルの魅力や特長について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
ラグスポの時計が欲しいという人にとって、ショパール アルパイン イーグルは有力な選択肢となるはずです。
この記事ではアルパイン イーグルの魅力や特長を、GINZA RASINスタッフ監修のもと紹介します。
人気モデルの紹介もしますので、ショパールの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
ショパール アルパイン イーグルとは?
冒頭でもご紹介した通り、アルパインイーグルはショパールが2019年に発表した新コレクションであり、ラグジュアリースポーツウォッチの新たなる定番です。
ちなみにショパールがどのようなブランドかを簡単に解説すると、1860年、ルイ-ユリス・ショパールによってスイス ジュラ地方ソンヴィリエに創業された老舗です。2020年には創業160周年を迎えました。ショパールが手掛ける高品質な時計はヨーロッパの王侯貴族に愛され続け、1920年にはジュネーブに本社を移転させています。
しかしながら1963年、後継者が途絶えたことでドイツの高級ジュエラー・ショイフレ家に経営が引き継がれました。1976年には、文字盤上でダイヤモンドが美しく動くハッピーダイヤモンドをリリース。薄型クォーツ式腕時計が時計業界のシェアを大きく占めていたこともあり、上質な宝飾ウォッチの担い手として人気を博しました。
その後、機械式時計が復権を果たした1990年代に入ると、ショパールはいち早く自社開発ムーブメントの製造に着手しました。そうして1996年に誕生した「L.U.C」。これは創業者のイニシャルであり、かつてのショパールのウォッチの文字盤にも記されていたロゴです。1996年に生み出されたL.U.Cは、自動巻きムーブメントでありながらもマイクロローターを採用することで上品は薄さを保ちながらも、高精度と高性能を保持する名機でした。
これを皮切りに宝飾ウォッチのみならず本格機械式ウォッチでも名を馳せていき、時計業界でも宝飾業界でも特別な輝きを放つ存在です。
※このムーブメントはL.U.C初号機にあたるCal.1.96の量産型Cal.3.96。マイクロローターを用いることで自動巻きでありながら薄型を実現している。22K製ローターやコート・ド・ジュネーブ仕上げが名門らしい美しさを醸し出す。
ちなみに時計業界にはカリテ・フルリエと呼ばれる、きわめて厳格な品質規格が存在しますが、これはショパールとボヴェ、そしてパルミジャーニ・フルリエがともに協定し、設立した経緯があります。ショパールの一部の上位モデルにはこのカリテフルリエが認定されており、時計業界でショパールが特別な立ち位置を占める一つの要因となっております。
さて、そんなショパールが2019年に打ち出したラグジュアリースポーツウォッチ「アルパインイーグル」。
ショパールはこれまで「ミッレミリア」などレーシーなコレクションを手掛けてはいたものの、スポーツラインはそこまで多くありませんでした。しかしながらアルパインイーグルには、実はモデルが存在していると言います。それは、1980年代の「サンモリッツ」です。
サンモリッツの製造は、当時若干22歳であったカール-フリードリッヒ・ショイフレ氏に拠るとのこと。ちなみに氏は、現在ショパールの共同社長です。
なお上の画像はレディースサンモリッツですが、メンズモデルでもラインナップされました。
サンモリッツはショパール初のスポーツラインであったことでも知られています。そして、ラグジュアリースポーツウォッチの特徴を体現していました。
そもそもラグジュアリースポーツウォッチが何かといった具体的な定義はありません。しかしながら1970年代以降、ラグジュアリーメーカーが挑戦したスポーツラインであること。またステンレススティール製モデルをラインナップに加えていること。スポーツウォッチらしく防水性や堅牢性を保ちつつも、上品な薄型であること。そして―現在ではこの限りではありませんが―ケースとブレスレットが一体型となっていることなどが特徴として挙げられます。
今でこそ高級ステンレススティールウォッチというのは珍しくありませんが、1970年代当時に高級時計と言えば、ゴールドなどの貴金属を用いていることが一般的でした。しかしながら1972年、雲上時計ブランドのオーデマピゲが、世界初のラグジュアリースポーツウォッチとしてステンレススティール製ロイヤルオークをリリース。以降、各高級ブランドがステンレススティール製スポーツウォッチの開発を進め、パテックフィリップのノーチラスやIWCのインジュニア、ヴァシュロンコンスタンタンのRef.222などがこれに続きました。
サンモリッツもショパール初のスポーツウォッチ、しかもハッピーダイヤモンドが主力の中にあってステンレススティールを用いたモデルでしたが、人気の主力ラインに。以降、10年ほども製造されたとのことです。
すなわちアルパインイーグルは、このサンモリッツの復刻でもあり、現代風に内外ともに解釈されたラグジュアリースポーツウォッチと言えるでしょう。
出典:https://www.facebook.com/ChopardJP/photos/
このアルパインイーグルと言う名前は、アルプスの豊かな自然に対する情熱と、そこに生息するイーグル(ワシ)の圧倒的な力強さが由来となっています。サンモリッツはスイスのアルペンスキーリゾートにちなんでいたため、ショパールがいかにスイスの自然、とりわけアルプスの山々を大切にしているかが垣間見えてきますね。
アルパインイーグルの基幹モデルはワシの虹彩を連想させる装飾が文字盤に施されており、この美しい特徴もアルパインイーグルという名を体現します。
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なお、詳細は後述しますが現在のアルパインイーグルの基幹モデルはラージ41mmモデルとスモール36mmモデルの2種類です。素材としては「ルーセント スチールA223」の他にローズゴールド、それぞれを採用したコンビが用意されています。
36mmラインでは華やかなダイヤモンドを配置したモデルもあり、カラーバリエーションも徐々に増えています。
さらに44mmサイズにはクロノグラフがラインナップされており、2022年には初のラバーストラップ搭載モデルが追加されました。
定価もシンプルな41mmモデルであれば、170万円台~と雲上ラグスポに比べるとお得感が強いのも嬉しいですね。
年々華やかさを増していくアルパインイーグルのラインナップに、ショパールが同コレクションに捧げる情熱のようなものを見て取れます。
これに呼応するかのようにユーザーからの人気も白熱していき、当店GINZA RASINでも、売れ筋商品として君臨しています。調べたところ、当店で取り扱ったアルパインイーグルのほとんどの個体の滞留日数(仕入れから成約までの期間)は一か月以内という驚異的な回転率でした。アルパインイーグルは雲上ラグスポに比べればお手頃とはいえ、プライスレンジとしては100万円オーバー。近年では人気を受けて、3針モデルでも150万円超となることが珍しくありません。このクラスの個体が一か月以内で売れるというのは(仕入れから販売までは、商品のメンテナンスを行ったりホームページのための画像を撮ったりするため、実際に店頭に並んでいる期間はさらに短いと思われる)、なかなか多いことではありません。
いったい、なぜショパールのアルパインイーグルはここまでの人気を獲得しているのでしょうか。次項ではその人気の秘密に迫ります。
ショパール アルパイン イーグル 人気の理由とは?
誕生してからまだ間もないショパールのアルパイン イーグルですが、前述の通り、その人気の高さは驚くべきものがあります。
とりわけ現在、ラグジュアリースポーツウォッチを代表するパテックフィリップのノーチラスおよびオーデマピゲの流通量が枯渇。一方で世界的な需要は高まり続けていることもあり、実勢相場が数年で数百万円以上も急騰している状況です。ノーチラスに至っては生産終了も関係してか、最終定価3,872,000円であったにもかかわらず、現在では2000万円超の値付けがなされる個体もあり、しかも天井は見えません。
そんな中で新たなるラグジュアリースポーツウォッチが模索されますが、冒頭でも述べたように、どのブランドでも製造できる代物ではないのが泣かせどころ。高級ブランドのスポーツウォッチは数あれど、ラグスポという一大ジャンルはまた違ったものと言えるためです。
では、ショパールのアルパインイーグルは、「ラグジュアリースポーツウォッチ」としてなぜここまでの人気を博しているのでしょうか?
ショパールのアルパインイーグルは「ラグジュアリースポーツウォッチ」としての実力はどうなのでしょうか?
雲上ブランドのラグスポよりも定価が安いことも支持を集める理由の一つではありますが、それ以上にアルパイン イーグルが持つデザインや品質の高さが人気の秘訣だと言えます。
詳しく解説いたします。
作り込みの高さ。一目でわかる高級機
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決して安い金額ではないラグジュアリースポーツウォッチを購入する時、外装の高級感は重要事項ではないでしょうか。
「高級感」はやや抽象的な言い回しですが、その一つの指標に立体感があるように思います。そしてアルパインイーグルは、この立体感が本当に素晴らしくよくできているのです。
随所にエッジの効いたフォルムもさることながら、ポリッシュ仕上げとツヤ消し仕上げのコンビネーションが丁寧に施されることで、見た目に奥行きが出て、存分に立体的な造形を楽しめるのがアルパインイーグルの外装です。
またスタンダードなメンズモデルで41mmサイズと、ケースは決して小さくありません。しかしながらショパールらしく厚みは9.7mmほどに抑えられているため、高級機らしいエレガンスも備えます。薄型は防水性が気になるところですが、100m防水というスペックも嬉しいですね。
ちなみに、アルパインイーグルのベゼルのビスは向きが揃えられていると聞き、そんな気遣いもさすが名門ショパールですね。
作り込まれたブレスレットのリンクもしなやかで、重量は41mmサイズで150gオーバーとはなるものの、装着感は快適です。
さらにミソは文字盤ではないでしょうか。
前述の通り、イーグルの瞳の虹彩を表すというこの文字盤装飾。最近では文字盤に手の込んだ装飾を施すブランドも増えつつありますが、アルパインイーグルのそれは異彩です。
異彩とは言え視認性を損ねることなく、美しい印象をもたらしているのはさすが名門ジュエラーとしての歴史をも持つショパールです。
なお、秒針はイーグルの羽毛をイメージしてデザインされています。
こういった「見る人が見れば、一目でそれとわかる高級感」は所有欲をくすぐるものです。この佇まいは、ラグジュアリースポーツウォッチの新たなる規範とも言えるのではないでしょうか。
新素材 ルーセントスティールA223の採用
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アルパイン イーグルの素材にはステンレススティールが採用されていますが、このステンレス素材はただのステンレスではありません。
ショパールの職人たちが約4年の歳月をかけて完成させた「ルーセント スチールA223」と呼ばれる独自のステンレススチールが採用されています。
近年では様々なブランドで高性能スティールが採用され始めましたが、アルパインイーグルもこの波を見事にキャッチしていると言えます。
この素材は一般的なステンレススチールの1.5倍の磨耗耐性と優れた硬度を有し、強い輝きと光度を持つことからプラチナのような質感が実現されているのが大きな魅力です。
従来のステンレスよりも金属アレルギーが出にくいことも特徴となります。
なお、ステンレスの機能性を遥かに凌駕した素材であることから価格の高騰が懸念されていましたが、大半のモデルは並行相場150万円台の範囲で収まっています。
スペック・美しさを考慮するとかなり良心的なプライスですね!
信頼性の高いムーブメントを搭載
前項でもご紹介したように、アルパイン イーグルのサイズは大きく分けて三つあります。現代的なトレンドを取り入れたラージ41mmモデルと男女共に着用できるスモール36mmモデルです。また、2020年にクロノグラフXLとして44mmモデルが新たに加わりました。そしてそれぞれのサイズに合ったムーブメントが搭載されることとなります。
このムーブメントもまた、アルパインイーグルの人気の理由を語るうえでは欠かせない要素です。
ショパールのグループメーカー「フルリエ」が製造した汎用ムーブメントをベースとした、信頼性高いムーブメントが採用されているのです。
ラージサイズには「Cal.01.01-C」、スモールサイズには「Cal.09.01-C」が搭載されており、ケースそれぞれで効率よく機能を発揮できる心遣いが見られます。
なお、どちらもスイス公式クロノメーター検査協会(C.O.S.C.)の認定を取得した高精度ムーブメントとなっております。
出典:https://www.chopard.jp/alpine-eagle-movement
さらに言うとアルパイン イーグルの裏蓋はスケルトンバックが採用されているため、ショパールムーブメントの美しさを視覚的に楽しむことができます。
シンプルながらも細部まで繊細に作りこまれており、ムーブメントを眺めているだけでも誇らしい気持ちになれることでしょう。
なお、パワーリザーブはラージサイズが60時間、スモールサイズが42時間という仕様です。
ショパール アルパインイーグルの当店人気モデル
最後に、当店で売れ筋のショパール アルパインイーグルモデルをご紹介いたします。
アルパイン イーグル ラージ 298600-3001
ケースサイズ:直径41mm
素材:ルーセントスティール
文字盤:ブルー
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.01.01-C/パワーリザーブ約60時間
防水性:100m
定価:1,705,000円(税込)
アルパイン イーグルにおいて最も人気のあるラインナップがこちら。
上品なだけでなく男らしさも兼ね備え、大人の色気を放つまさにラグジュアリーな仕上がりとなっています。
ブルーは人気カラーの一つであり、様々なスタイルに合わせやすいのも嬉しいところですね。
なお、グレー文字盤も同様に非常によく売れるアルパインイーグル ラージです。
アルパイン イーグル ラージ 298600-6001
ケースサイズ:直径41mm
素材:ルーセントスティール×ローズゴールド
文字盤:グレー
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.01.01-C/パワーリザーブ約60時間
防水性:100m
定価:2,695,000円(税込)
高性能ルーセントスティールとローズゴールドをコンビネーションした、華やかな一本です。
アルパインイーグルのエレガンスに、ゴールド素材がよくマッチしていますね。
若干価格は高くなるものの、特別な一本が欲しい方にお勧めです。
アルパイン イーグル スモール 298601-3001
ケースサイズ:直径36mm
素材:ルーセントスティール
文字盤:ブルー
駆動方式:自動巻き
ムーブメント: 09.01-C/パワーリザーブ約42時間
防水性:100m
定価:1,298,000円(税込)
36mmのスモールサイズです。男女問わず使えるサイズ感は嬉しいところですね。
こちらもラインナップがあり、ブルー×ルーセントスティール、グレー×ルーセントスティールが売れ筋です。その他ではベゼルダイヤやシェルダイヤルもラインナップされています。
出典:https://www.chopard.jp/watches/mens-watches
ジュエラーらしい華やかなモデルが多数用意されており、世界中のセレブリティーから注目を浴びています。
かつてより相場は上がっているものの、シンプルなルーセントスティールモデルであれば100万円台~の並行輸入価格で入手することができるため、初めてのラグスポとしても良い候補になるのではないでしょうか。
アルパイン イーグル XL クロノ 298609-3001
ケースサイズ:直径44mm
素材:ルーセントスティール
文字盤:ブルー
駆動方式:自動巻き
ムーブメント: 03.05-C/パワーリザーブ約60時間
防水性:100m
定価:2,497,000円(税込)
アルパインイーグル クロノグラフは2020年に新たにラインナップに加わった、フライバック機能を搭載したシリーズ初の複雑機構モデルです。
クロノグラフとしては丸みを帯びたデザインとなっており、針の先端に赤の差し色が使われているのが特徴となっています。
ケースサイズは44mmと迫力のあるフォルム。華やさを持ちつつ、スポーティーな印象を与えます。
出典:https://www.chopard.jp/watches/mens-watches
3カウンター仕様の文字盤にはタキメーターが配され、4時位置と5時位置の間にはデイトが備えられています。
ワシの虹彩を連想させる装飾はクロノグラフにおいても健在で、力強さがより強調されています。
まとめ
ラグジュアリースポーツウォッチが欲しいという時計好きにとって、ショパール アルパイン イーグルは有力な選択肢となるはずです。
デザイン性や素材の良さは勿論のこと、ムーブメントの性能自体も優れており、全てにおいて高い次元で纏った魅力的なラグスポに仕上がっています。
「男らしさと上品さを突き詰めた時計が欲しい」
このようにお考えの方に、ぜひお手にとっていただけたらと思います。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。