出典:https://www.facebook.com/pg/Breitling/photos/?ref=page_internal
まるで航空計器のようなスペック、そして外装に定評があるブライトリングから、2020年新作が続々発表されています!
今年は新型コロナウイルスの影響を受けて新作をWEB CAST(ネット配信)することとなりましたが、銘品ばかりなことはさすがブライトリングと言うべきか。
しかも、パイロットウォッチが豊作です!中でもブライトリングの顔を象徴するクロノマットやナビタイマーから、特筆すべきニューモデルがリリースされました。
2017年以降ジョージ・カーン氏率いる新体制下で、賛否両論を集めることもあったブライトリングの、期待の新作とは?
目次
ブライトリング2020新作①クロノマット 42 B01 復刻モデル
出典:https://www.breitling.com/jp-en/watches/chronomat/chronomat-b01-42/
クロノマットから、ブライトリングから、1984年に発表されたクロノマット初期モデルが復刻されています。
初期モデルの特徴はなんといってもブレスレットです。
筒を連ねたような形状の「ルーローブレス」が採用されており、当時の雰囲気を醸し出しています。
ケースサイズは42mm。
2004年にクロノマット・エボリューションが登場する以前のライダータブ付き仕様となっていることも特徴的で、現代のクロノマットにはない魅力を蘇らせています。
出典:https://www.breitling.com/jp-en/watches/chronomat/chronomat-b01-42/
今作のラインナップは多岐にわたり、8種類以上にも及ぶバリエーションが展開されます。
最もベーシックなモデルとしてはステンレススティールタイプ、ブラック/ブルー/シルバー。それに加えて個性派のブロンズ。しかも全モデルが近年注目を浴びるパンダダイアルなのも、時計愛好家には嬉しいポイントですね。
ムーブメントにはブライトリングが誇る自社ムーブメントcal.B01が採用されており、デザイン面のみならず機能面に関しても申し分ありません。
誰からも愛されるスタイリッシュなデザインのため、今後大きな人気を博すことになるでしょう。
スペック
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
ムーブメント:B01
パワーリザーブ:約70時間
防水:200m
予価:979,000円(税込み)
出典:https://www.breitling.com/jp-en/watches/chronomat/chronomat-b01-42/
ステンレス以外では18Kレッドゴールドとコンビもラインナップしています。
予価はコンビが1,122,000円、レッドゴールドが1,441,000円。搭載ムーブメントや基本的なスペックはステンレスと同じです。
出典:https://www.breitling.com/jp-en/watches/chronomat/chronomat-b01-42/
なお、数量限定モデルとしてクロノマットフレッチェトリコローリも同時発表されました。
こちらは有名なイタリアの航空戦隊のために開発された1983年のクロノグラフに敬意を表したモデルで、250個限定で発売されます。
通常版との違いは12時位置にイタリアの航空戦隊のロゴがあしらわれていること。
美しく輝くブルー文字盤と共に、歴史的クロノグラフの魅力を堪能することができます。
ブライトリング2020新作②スーパーオーシャン ヘリテージ57
クロノマットに復刻モデルが展開されたように、スーパーオーシャンからも復刻モデル ヘリテージコレクションが発表されました。
こちらは1957年のオリジナルモデルを現代的に再解釈したモデルで、古き良きデザインと最先端のスペックを両立させています。
ベゼルは凹型の双方向セラミックベゼル。インデックスの12時・3時・6時・9時位置にはラウンド型のアワーマーカーが配され、これまでのスーパーオーシャンとは一味も二味も違う魅力を秘めています。
出典:https://www.breitling.com/jp-en/watches/superocean-heritage/superocean-heritage-57/
バリエーションはステンレス・18Kレッドゴールド、コンビ。文字盤はブラックやブルーなど、定番どころがラインナップされています。
さらに、現行スーパーオーシャンではきわめて珍しい仕様となる、革ベルトがラインナップされており、「古き良き時代の復刻」という意味ではきわめて忠実かつ上質と言えるでしょう。
もちろんステンレス×メッシュブレスの注目度も高く、ビジネス向きであることから30代40代の男性から支持を集めそうです。
なお、ムーブメントには品質とコスパのバランスに富んだブライトリングキャリバー10が搭載されています。
薄型設計の防水時計として、今後どのように愛されていくのか今から楽しみです!
スペック
素材:ステンレススティール/18k レッドゴールド / コンビ
ケースサイズ:直径42mm
ムーブメント:B10
パワーリザーブ:約42時間
防水:100m
予価:599,500円(税込み)※ステンレス×メッシュブレス
出典:https://www.facebook.com/Breitling
ちなみにヘリテージ57からも限定モデルが登場!
1960年代のサーフィンライフからインスピレーションを受けて制作されたこのモデルはインデックスをカラフルに彩った画期的な仕上がりとなっています。
時針と分針が別のカラーリングになっていることも特徴的ですね。
250本限定で製造され、予価は税込み 610,500円 となっています。
ブライトリング2020新作③スーパーオーシャン オートマチック48
同じくブライトリングを代表するダイバーズ・コレクション「スーパーオーシャン」からは力強い新作がラインナップ。
ダイバーのニーズに合わせてデザインされたチタニウムモデルが発表されました!
出典:https://www.breitling.com/
スーパーオーシャンオートマチック48は大迫力の48mmケースにDLCコーティングチタンをあしらった実用性の高い一本です。
堅牢性・対磁性能が強化されており、より一層海中での活動を安心して行えるようになっています。
ラインナップはブラックチタン×ブルー、チタン×イエロー、ブラックチタン×グリーンの3種類。
文字盤デザインはスーパーオーシャンらしいスタイリッシュなフェイスとなっていますが、ヴィンテージデザインとなっているグリーンはとりわけ存在感が強いです。
出典:https://www.breitling.com/
なお、スーパーオーシャンオートマチック48の魅力はケース素材とデザイン性だけではありません。
ストラップにも大きなこだわりがあります。
同モデルにあしらわれている「ベンテッドストラップ」は深海で水圧がストラップに与える影響を相殺し、最適な気密性を確保することができる画期的なストラップです。
海中において腕に負担がかかりにくく、快適度が増しています。
ムーブメントにはこれまで幾度のモデルに搭載されてきた信頼のムーブメント ブライトリング17を搭載。
30気圧防水性能と共に、確かな精度でダイバーの命を支えてくれます。
スペック
型番:V17369161C1S1/E17369241I1S1/V17369241L1S1
素材:ブラックチタン/チタン
ケースサイズ:直径42mm
ムーブメント:B17
パワーリザーブ:約38時間
防水:300m
予価:660,000円(税抜き)※チタン×イエローは616,000円
ブライトリング2020新作④スーパーオーシャン オートマチック
こちらは2019年新作の同シリーズに新たに加わったバリエーションで、ベゼルやインデックスにローズゴールドをあしらい、大胆かつラグジュアリーな雰囲気に仕上がっています。
出典:https://www.breitling.com/
マットなブラックの文字盤は、ケースとの一体感が有り、ミリタリー感溢れる美しいデザイン。
ケースにはDLC コーティングが施された46mmのステンレスケースが採用されています。
スペック
素材:ステンレススティール(DLC コーティング)
ケースサイズ:直径42mm
ムーブメント:B17
パワーリザーブ:約38時間
防水:200m
予価:726,000円(税込み)
ブライトリング2020新作⑤スーパーオーシャン クロノグラフ 500本限定モデル
出典:https://www.breitling.com/jp-en/watches/superocean-heritage/b01-chronograph-44/AB01621A1L1/
クロノグラフの限定モデルもラインナップされました。
深みのあるブラックアイグリーンダイヤルが特徴的なこのモデルはブラックラバーストラップを配したまさにダイバーズウォッチのお手本です。
スーパーオーシャンクロノグラフ44シリーズのバリエーションとして展開されるため、スペックに真新しさはありませんが、個性の強いスーパーオーシャンをお求めの方にはうってつけの一本になると思います。
世界限定500個限定の稀少モデルなので、お早めのご購入をお勧めします。
スペック
型番:AB01621A1L1S1
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
ムーブメント:B01
パワーリザーブ:約70時間
防水:200m
予価:942,700円(税込み)
ブライトリング2020新作⑥ナビタイマー B01 クロノグラフ43 日本限定モデル
出典:https://www.instagram.com/breitling_japan/
冒頭でもご紹介したように、今年はパイロットウォッチが豊作です!中でもブライトリング屈指のロングセラー「ナビタイマー」の話題は欠かせません。
ナビタイマーは1952年に誕生した、ブライトリングきってのロングセラーモデルです。
ヘリテージ、オールドナビタイマー、モンブリランなどバリエーションはあるものの基本的なデザインコードを発売以来踏襲しており、「ブライトリングといえばこの顔!」といった立ち位置を示していますね。
この顔の特徴は、「航空用計算尺(フライトコンピュータ)」に起因するものです。
ナビタイマーのほとんど全ての歴代モデルには文字盤に細かな数値がプリントされていますが、これは航空機のパイロットが飛行中に速度・距離・時間・燃料を計算するための計器を文字盤に落とし込んだものとなります。
そのため、ナビタイマー一本あれば、電気系統などのトラブルでコックピットのフライトコンピューターが使えなくなっても飛行は可能とか。
また、ナビタイマーだけではありませんが、よりブライトリングのパイロット感を醸し出す要素として、Bロゴの存在も欠かせません。
ブライトリング(Breitling)のイニシャルBに翼が生えた形で、1980年代頃からブライトリングを象徴するエンブレムとして君臨してきました。
冒頭でもご紹介したように、ブライトリングは2017年にイギリスの投資会社傘下となり、経営陣が変わりました。
なぜ「賛否両論」かは色々あるのですが、その一つにこのBロゴが一新された、というものが挙げられます。
翼がなくなり、すっきりとシンプルな形になったのが、やや寂しさを感じさせる、と・・・もっとも、このロゴは翼のBロゴ以前に使われた歴史があり、かつてはオールドエンブレムと称されていたものではありますが(また、後年モンブリランなどにも搭載されてきた)。
前置きが長くなりましたが、翼のロゴが恋しかった皆様、お待たせしました!!
なんと2020年、該当ロゴがナビタイマー1で復刻を果たしたのです!しかも、日本限定モデルですよ!!
限定モデルとして打ち出された新作は全二種類。
いずれもケース直径43mmのステンレススティール製ですが、アンスラサイト文字盤×シルバーハンド&インデックス、またはブラック文字盤×ゴールドハンド&インデックスの二つのデザインコードがお選び頂けます。
出典:https://www.instagram.com/breitling_japan/
6時位置の12時間積算計にはSPECIAL EDITIONとプリントされており、特別モデルであることを示唆します。
搭載するムーブメントはブライトリング渾身のマニュファクチュールB01。
ブライトリングは全ムーブメントをCOSC(クロノメーター)認定機としていることからもわかりますが、きわめて優れた精度と高い信頼性を誇ります。
なお、2012年より自社製ムーブメントに限り5年保証を提供していることからも、その自信のほどが伺えますね。
シースルーバックが採用されているため、オーナーは同機械を鑑賞することが可能です。
ブライトリングから製造本数などは公表されていませんが、日本限定モデルであるため期間を区切っての販売となるでしょう。
日本限定モデルは過去とても人気が高く、中古市場でも高いニーズを誇ります。
既にファーストデリバリーは流通しているようですが、当新作も高い人気が予見されますね!
スペック
型番:AB0121A11B1A1 /AB0121A21B1A1
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径43mm
ムーブメント:B01
パワーリザーブ:約70時間
防水:3気圧
定価:1,040,000円(税抜)
ブライトリング2020新作⑦ナビタイマー B03 クロノグラフ ラトラパンテ45
出典:https://www.facebook.com/pg/Breitling/photos/?ref=page_internal
特筆すべきナビタイマーは一本ではありません。
パイロットウォッチのみならず、クロノグラフ機構でも一家言持ってきたブライトリングらしい、コンプリケーションモデルもまた登場しています。それは、同社の「ラトラパンテ」初となるラグジュアリーなK18レッドゴールドモデルです!
ラトラパンテは機構の名前であり、クロノグラフの一種であり、そしてクロノグラフの中でも特に複雑な設計で知られています。
ちなみにフランス語で「追いかける」という意味で、英語だとスプリットセコンドです。
簡単に言うとクロノグラフ(ストップウォッチ)のための針が二本付属しており、片方でメインの時間計測を、そしてラトラパンテ針でラップタイムを計測することができる機能となります。
例えばプッシャーを押して動作をスタートさせると二本の針は同時に進んでいきますが、専用プッシャーをワンタッチすることでラトラパンテ針だけがストップ。つまり、ラトラパンテ-クロノグラフ針間の中間計時を行うことが可能です。
多くのラトラパンテが再び専用プッシャーを押すとクロノグラフ針位置にジャンプして、再び同時進行していくこととなります。そしてリセットのプッシャーをタッチすると、ゼロ位置にフライバックすることとなります。
出典:https://www.instagram.com/breitling_japan/
なぜラトラパンテがクロノグラフの中でも複雑かというと、時分秒を刻むのと、クロノグラフ針と、ラトラパンテ針とを全て一つのムーブメントで制御しなくてはならないため。腕時計はスペースが限られているため、リューズ・二つのプッシャーでオンオフ制御をしなくてはいけない、ということもあるでしょう。
しかも、ラトラパンテ針がクロノグラフ針の動作を邪魔することは許されず、それぞれ絶妙な配置で設計する必要があります。
そんな複雑さも相まって、パテックフィリップやランゲ&ゾーネ、IWCなど、限られたブランドだけが製造している機構でした。
しかしながらブライトリングもまた、名門ブランドのうちの一つ。
2017年に自社製ラトラパンテ搭載クロノグラフムーブメントB03の開発に成功し、ナビタイマー1に搭載させたスペシャルエディションをローンチしました。
ちなみに前項でもご紹介したB01がベースになっているので、COSC認定の高い精度・信頼性、そして約70時間というロングパワーリザーブは踏襲されております。
しかも、スプリットセコンド機構はわずか28パーツで搭載されたため、ムーブメント厚はわずか9mmほど。ケース厚も15.7mmに収まっており、B01搭載機とそう変わりません(もっとも、ブライトリングは耐久性や無骨な男らしさのためにあえてダイナミックなケース厚を演出することも少なくありませんが)。
当時はステンレススティール製のオーソドックスなモデルがリリースされましたが、2020年の今年、ラグジュアリーなレッドゴールドモデルが新たにラインナップに加わりました!
高級感ある外装にふさわしい、ストラトスグレー文字盤が採用されていることも見ものです。
ちなみにラトラパンテモデルの特徴として、従来のクロノグラフ針では錨(アンカー)とイニシャルBが融合しているのに対して分離した構造を採る、というものがあります。
出典:https://www.instagram.com/breitling_japan/
そのためゼロ位置にある時にのみ、この二つのエンブレムは合体することとなります。
また、ラグジュアリーな当新作が出るにあたって、新体制下で採用されるようになった新ロゴ(例の、翼のないシンプルなB)を全ラトラパンテモデルに付与しております。
さらに言うと、こちらも自社開発ムーブメントとなるため、5年保証がブライトリングから約束されています。
定価が税抜きで3,322,000円と、もともとラトラパンテ自体が高級機であることに加えて強気な価格設定ではあります。
しかしながら過去、ラトラパンテモデルは「ワンランク上のブライトリングウォッチが欲しい」という層からきわめて強い需要を誇っており(当店でも昨年入荷しましたが、かなり早い段階で売り切れました)、こちらもやはり人気モデルになるであろうことは想像に難くありません。
スペック
型番:RB0311E61F1P1
素材:レッドゴールド
ケースサイズ:直径45mm
ムーブメント:B03
パワーリザーブ:約70時間
防水:3気圧
定価:3,020,000円(税抜)
ブライトリング2020新作⑧アビエーター8 AVI Ref.765-1953 リ・エディション
出典:https://www.facebook.com/pg/Breitling/photos/?ref=page_internal
ブライトリングファンも、ヴィンテージLOVERSにも朗報です!リ・エディションの二発目が2020年もリリースされています!
リ・エディションは、近年流行りの復刻シリーズの一つ。
とは言えブライトリングはこれまで「ヘリテージ」と称して、過去モデルのリバイバルを一大コレクションとしてラインナップに加えてきました。
しかしながら2019年から始まったリ・エディションは、ブライトリングの記念すべき名機を忠実に再現していることが特徴です。
第一弾のナビタイマーRef.806-1959は、初代ナビタイマーのうちの一つRef.806をリバイバル。ちなみに『銀河鉄道999』の原作者・松本零士先生が初めて買った高級時計が、何を隠そうRef.806だったとか。
そんなリ・エディションシリーズ第二弾は、1950年代、ナビタイマーと並んでパイロットウォッチの一時代を築いた「AVI Ref.765」の復刻です!
このAVIは、ナビタイマーほどのインパクトはなかったものの銘クロノグラフという評価はナビタイマーには劣っておらず、「コ・パイロット」(副操縦士という意味)という愛称で親しまれることとなりました。
AVI Ref.765がどのようなモデルだったかを簡単に解説します。
もともとは1930年代にルーツを持つパイロットウォッチです。当時はRef.765または734がブライトリングを代表するパイロットウォッチであり、ミリタリーウォッチでした。ちなみに当機のデザインコードはアビエーター8に通じているとお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
アビエーター8はブライトリングが軍民両用のパイロットウォッチや飛行計器を製造するための部門として1938年に設立したユイット・アビエーションをフィーチャーして登場した新シリーズとなりますが、同部門の処女作がAVI 765(あるいは734)だったのです。
ただ、その後に迎えた第二次世界大戦が激化していく中で、ミリタリーウォッチはより堅牢に、より厳格に、よりボリューミーになっていくこととなりました。どんな過酷な状況下でも時刻を読み取れることが時計の大前提となったためです。
しかしながら戦後、ブライトリング、ひいてはユイット・アビエーション部隊は、今一度そのデザインを見直すこととなります。なぜなら部隊の主目的は「軍民両用」ですからね。
そうして1953年、当時としてはやや大きめな40mmケースサイズを持ちながらも、シンプルで視認性高く、それでいて上品さをも見失わないAVI 765が生まれ変わりを見せました。
なお、スペックダウンしたかというとそのような事実はなく、変わらずフランスやイタリア空軍など、各国軍隊で使用された華麗なる経歴を持ちます。
オリジナルのRef.765(画像出典:https://monochrome-watches.com/breitling-765-avi-1953-re-edition-co-pilot-introducing-price/)
ちなみに「ブレゲのタイプXXに似てない?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実はブレゲとブライトリングの同時期のモデルの類似性は、かなり議論の的となっているようです。タイプXXも1955年当時にフランス軍に卸されていたモデルのリバイバルですからね。
ただ、当時は冷戦下にあって、歴史ある時計メーカーが軍事時計を多数提供していたこともあり、どこかで繋がりがあったのかもしれません。
AVI 765は1964年までの製造となりましたが、以降もこの哲学やデザインコードがブライトリングの精神に刻まれていったことは、現行モデルを見ても一目瞭然ですね。
出典:https://www.facebook.com/pg/Breitling/photos/?ref=page_internal
そんなAVI 765のリバイバルとなる当新作「リ・エディション」、本当に忠実に再現されています!
まず、ケース径が当時の40mmとほど近い41mmであり、回転ベゼルに特大のアラビア数字がプリントされています。
ベゼルは若干ボリュームを増したものの、シャープに採られたラグや視認性のきわめて高い文字盤は再現されることとなりました。
インデックスと針にはスーパールミノバ夜光が塗布されており、暗闇で視認性を保つことはもちろん、やや茶色みがかった色合いがヴィンテージを醸し出していますね。
ガラスもまた、オリジナルが製造されていた当時らしいドーム型のアクリル製ガラスを踏襲しつつ、サファイアクリスタルにてリファインされております。
さらに特筆すべきは、手巻きムーブメントもまた再現されていること!
昨年のリ・エディションモデルにあたるナビタイマー、手巻きムーブメントが搭載されていました。そう、初代ナビタイマーは、実は自動巻きではなく手巻きだったのです。
そんな細かなところまで再現するのが俺たちのブライトリング。
完全自社製ムーブメントB01をベースに、リ・エディションモデルのために開発したのが手巻きB09です。ちなみにこれによってリ・エディションシリーズの評価がぐんと上がったことは言わずもがなですね。
このB09が2020年新作のAVI 765でも引用されています。
ちなみにオリジナルはかの有名なヴィーナス社製178が搭載されていました。バルジューの原型ともいうべき名機ですね。
なお、機構が全く同じというわけではありませんが、インダイアル間のスペースが同一で、やはり「忠実」と言う他ありません。
もちろん信頼のB01がベースであるため、その性能はお墨付き。
マニュファクチュールとなりますので、メーカー5年保証対象機です。
オリジナルでは非防水だったケースが3気圧になっているのも嬉しいですね。
ステンレススティールのほか、レッドゴールドモデル、プラチナモデルが同時発表されています。それぞれ世界限定で1953本、253本、153本生産です。
昨年のリ・エディションシリーズはなかなか市場に出回らず、臍を嚙む思いをされた方もいらっしゃるでしょう。
こちらは実機が手元にきてくれることを期待です!
スペック
型番:AB0920131B1X1 / RB0920131B1X1 / LB0920131C1X1
素材:SS / レッドゴールド / プラチナ
ケースサイズ:直径41mm
ムーブメント:手巻きB09
パワーリザーブ:約70時間
防水:3気圧
予価:1,056,000円(SSモデル。税抜き)
発売時期:2020年3月以降より順次(素材によって発売時期が異なります)
ブライトリング2020新作⑨プレミエ B01 クロノグラフ 42 ベントレーマリナーリミテッドエディション
出典:https://www.facebook.com/pg/Breitling/photos/?ref=page_internal
ベントレー×ブライトリングの蜜月は、もはや時計業界では常識です。今年はブライトリングは出展を取りやめましたが(そもそも2020年開催見送りとなっていますが)、例年バーゼルワールド会場内で、広いスペースを取ってベントレーの新作が展示されていますね。
ベントレーはイギリスのスポーツカーメーカーで、2003年よりブライトリングとパートナーシップ契約を締結しています。
この13年という長年にわたる関係性、車メーカー×時計ブランドでは初。
ブライトリングには「ベントレー」という一大コレクションが存在しますが、実はスペシャルエディションでも何度かリリースされており、当新作はプレミエでは第二段。2020年3月に発売される、ベントレーコンチネンタルGT マリーナコンバーチブルをインスパイアされた一本です。
出典:https://www.facebook.com/pg/Breitling/photos/?ref=page_internal
新作ベントレー コンチネンタルGTのかっこよさもさることながら、同色を文字盤に使ったり、タキメーターやミニッツサークルが車のダッシュボードの計器のようになっていたりと、非常に完成されたデザインですね。
なお、搭載するムーブメントは自社製のB01。
しかしながらあえて12時間計を取り払うことで、より洗練されたスポーツカーのような風貌を獲得しました。アラビア数字を使うことで、ヴィンテージらしい風合いも味わうことができます。
ステンレススティールという使いやすさも嬉しいですね。
発売は2020年5月から。
世界限定1000本とのことです。
スペック
型番:AB0118A71G1P1
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
ムーブメント:B01
パワーリザーブ:約70時間
防水:3気圧
予価:900,000円(穴留タイプは880,000円。いずれも税抜き)
発売時期:2020年5月~
ブライトリング2020新作⑩プレミエ B01トップタイム リミテッド エディション
プルミエからはもう一本新作が発表されます。
新しくラインナップに加わるのはコレクターから「怪傑ゾロ」と親しまれているトップタイムのリミテッド エディションです!
出典:https://www.breitling.com/
トップタイムは1960年代に発売された古き良きクロノグラフで、「ゾロ・ダイヤル」と呼ばれる特徴的な文字盤を持つことで知られます。
超モダンなクロノグラフとして当時人気を博し、それから60年が経った今、オリジナルの意匠は残しつつも現代的な一本として生まれ変わりました。
出典:https://www.breitling.com/
ドーム形サファイアクリスタルに両面無反射コーティング。ヴィンテージな雰囲気は残しつつも最先端の技術が採用されています。
赤針が豊かな文字盤とのコントラストを生み出し、30分積算計は他のモデルにはない個性的なデザインです。
ケースは41mmステンレススティール、ムーブメントにはブライトリング キャリバーB23クロノグラフムーブメントを搭載。
世界2000本限定のレアモデルとして発売されます。
出典:https://www.breitling.com/
なお、ブライトリング トップタイムは、ブライトリングのオンライン ブティックで発売予定です。
ブライトリング ブティック 東京、ブライトリング ブティック 大阪での販売も予定されているので、情報を待ちましょう。
スペック
型番:A23310121G1X1
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
ムーブメント:B23
パワーリザーブ:約48時間
防水:3気圧
予価:594,000円(税抜き)
ブライトリング2020新作⑪クロノマット JSP ローマンインデックス MOP
出典:https://www.instagram.com/breitling_japan/
もう一本、日本限定モデルがあります!
クロノマットから、クラス感たっぷりのマザー・オブ・パールを文字盤素材に採用した一本です!
しかも、ローマンインデックスが採用されたことで、クラス感に拍車がかかった印象ですね。
実は例年、同素材のバーインデックスタイプはラインナップされているのですが、500本限定など少数生産が主流となっており(そもそもJSPとはジャパン・スペシャル・エディションのため数量限定)、どうしても稀少性が高まってしまいます。
2020年新作もまた500本生産・・・やはり品薄は避けられないでしょう。
スペック
型番:AB01153A1B1A1
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
ムーブメント:B01
パワーリザーブ:約70時間
防水:200m
予価:1,080,000円(税抜き)
ブライトリング2020新作⑫ エンデュランス プロ【8月31日追記】
エンデュランス プロはアスリート用の超軽量ウォッチとして開発された、ブライトリング待望のニューコレクションです。
カジュアルなクロノグラフとして早くも話題を博しており、温度補正スーパークォーツムーブメントを搭載していることも注目されています。
出典:https://www.breitling.com/jp-en/campaigns/endurance/
エンデュランス プロは1970年代に流行したアスリート用に作られたモデル「ブライトリング スプリント」を現代的に再解釈したモデルで、クロノグラフにパルスメーターが組みこまれています。迫力のある44mmケースに採用されるのは超軽量素材ブライトライト。
ステンレススチールの1/6ほどの重量で作られており、傷や腐食に対する耐性・対アレルギー性など、あらゆる項目で従来の素材を凌駕するスペックを持ちます。
また、ベゼルにはコンパススケールを刻印した両方向回転ベゼルを装備。N,S,E,Wが他のモデルにはない個性を引き立てます。
出典:https://www.breitling.com/jp-en/campaigns/squad-on-a-mission/triathlon/
ラインナップは赤・青・黄・オレンジ・白の5種類。
ベルトカラーはもちろんのこと、パルスメーターが刻まれたインナーベゼルのカラーもそれぞれ異なる色合いを持ちます。
気になる定価に関しては、いずれも32万5000円(税別)とのこと。アウターノーンECONYLヤーンNATOストラップは別売りで1万6000円(税別)となります。
スペック
型番:15210BC.OO.A068CR.01 など
素材:ブライトライト
ケースサイズ:直径42mm
ムーブメント:cal.82
パワーリザーブ:-
防水:10気圧
予価:325,000円(税抜き)
まとめ
ブライトリングの、2020年新作をご紹介いたしました!
文中でもご紹介したように、今年はパイロットウォッチ豊作年。ナビタイマーはもちろんアビエーター8やアベンジャー、クロノマットなど、ブライトリング人気にますます火が付きそうですね。
なお、バーゼルワールドおよびSIHH(Watches & Wonders GENEVE)は開催見送りとなりましたが、各ブランドが魅力的な新作を発表することは変わりません!
当店でも順次速報していきますので、ぜひご覧くださいませ!
当記事の監修者
新美貴之(にいみ たかゆき)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 部長
1975年生まれ 愛知県出身。
大学卒業後、時計専門店に入社。ロレックス専門店にて販売、仕入れに携わる。 その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験。
時計業界歴24年
今年は同時期に同じく高級時計の見本市である『WATCHES&WONDERS(旧SIHH)』も開催されます。同じくGINZA RASINのスタッフが現地速報致します!
—>