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20代、30代のビジネスマン必見!機械式時計入門機お勧め9選
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誰もがスマホを手にする現代においても、街を歩いていると学生がダニエルウェリントンやポールスミスなど、オシャレなカジュアルウォッチを身に着けているのを目にする機会が数多くあります。
学生でいる間は値段も手頃なカジュアルウォッチで満足していても、社会人になると「身に着けるモノ」で品格が見られるようになるため、ステータス性の高い機械式時計が欲しくなるものです。
そこで今回は、銀座にある腕時計専門店GINZA RASINのスタッフが20代・30代向けの機械式時計入門機をセレクト致しました。高級腕時計最初の一本として、是非ご検討ください。
※掲載する定価・相場は2020年5月現在の情報となります。
目次
20代、30代にお勧めの機械式時計入門機① タグホイヤー
機械式時計のエントリーモデルとして、最有力候補の一角に挙げられるのがタグホイヤーです。スポーティなフェイスに豊かな機能性。知名度やステータス性においてもトップクラスであることが魅力です。
「カレラ」・「モナコ」・「フォーミュラ1」・「アクアレーサー」など、タグホイヤーの時計はカースポーツからインスピレーションを受けたモデルが多く、F1ファンやスポーツファンに強く支持されています。
カースポーツ以外でも、テニスやサッカーの人気スポーツ選手とアンバサダー契約を結び、スポーツ界とも太いパイプでつながっていることが特徴です。有名どころとしては、サッカーの香川真司選手やテニスの錦織圭選手などですね。
エネルギッシュでありスタイリッシュ。仕事に邁進する20代・30代のパートナーとしては最適なブランドだと思います。
タグホイヤーの人気モデル① カレラ キャリバー5 デイデイト
タグホイヤーのフラグシップは「カレラ」です。
カレラはロードレース「カレラ パンアメリカーナ・メキシコ」とF1チャンピオン「ファン・アニュエル・ファンジオ」へのオマージュとして誕生した、生粋のレーシングモデル。1969年誕生と、とても歴史のあるコレクションでもあります。
とは言え、レーシーすぎてカジュアルすぎる、ということはありません。カレラは何度かデザインコードが変遷しており、現行モデルは随所にエッジが効いた、スタイリッシュが魅力的であるためです。
さらに採用する機械式ムーブメントによっても文字盤等デザインに変化が加えられるのですが、20代・30代の一本目としてお勧めなのがこちらのキャリバー5搭載モデルとなります。機械式時計最初の一本としては、王道中の王道と言えるでしょう。
3針にデイト表示のみの視認性と使い勝手を重視したシンプルな設計は、誰が身に着けても違和感がありません。
39mmというスーツにピッタリのサイズ感で作られたステンレスケースに、シックなブラックダイヤル。そして、ケースバックから見える自動巻きムーブメント「キャリバー5」。全てにおいてスポーティーでありながら、上品さを全身に纏っています。
なお、こちらのブラック文字盤モデルが当店で非常に人気が高く、数あるタグホイヤーのラインナップの中でも最も売れています。
カレラ キャリバー5 WAR211A.BA0782
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径39mm
全重量:132g
駆動方式:機械式
ムーブメント:キャリバー5
パワーリザーブ:約38時間
防水性:100m
また、デイトのみならず、曜日表示を加えたデイデイトモデルも、例年タグホイヤー人気ランキングにおいて1・2を争います。
タグホイヤー カレラ キャリバー5 デイデイト WAR201E.BA0723
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
全重量:167g
駆動方式:機械式
ムーブメント:キャリバー5
パワーリザーブ:約38時間
防水性:100m
タグホイヤー カレラ キャリバー5 デイデイト WAR201A.BA0723
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
全重量:167g
駆動方式:機械式
ムーブメント:キャリバー5
パワーリザーブ:約38時間
防水性:100m
デイデイトの方がケースが2mmアップサイジングされていますが、スタイリッシュなカレラであれば悪目立ちせず、スーツの袖口にしっくりと収まるでしょう。
カレラ キャリバー5の持つ若々しくエネルギッシュな印象は、全ての若手ビジネスマンにオススメです。
なお、新品並行相場はデイトモデルが17万円台~、デイデイトモデルが18万円台~。「ちょっと良い機械式時計が欲しい!」と思った時、無理のない金額なのも嬉しいところです。
タグホイヤーの人気モデル② アクアレーサー
出展:https://www.instagram.com/tagheuer/
レーシングモデルでありながらも本格的なダイバーズウォッチの機能を備えた“アクアレーサー”コレクションも、20代・30代の男性から強い支持を受けています。
ダイバーズウォッチの持つ堅牢な外装やアグレッシブな逆回転ベゼル。惹かれるメンズも多いのではありませんか?
アクアレーサーもまたいくつかのデザインバリエーションがありますが、若手ビジネスマンにお勧めなのが、やはりキャリバー5搭載モデル!3針に日付表示のみというシンプルさに加え、洗練されたスポーティーなフォルムは実に魅力的です。
アクアレーサー キャリバー5 WAY211A.BA0928
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
全重量:166g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:キャリバー5
パワーリザーブ:約38時間
防水性:300m
こちらは、頑丈なステンレスベルトに立体的なセラミックベゼルが特徴的な一本。秒針はカラーチップのアクセント付きで、高級感と遊び心を融合させたモデルとなっています。
アクアレーサー キャリバー5 WBD2110.BA0928
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
全重量:172g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:キャリバー5
パワーリザーブ:約38時間
防水性:300m
また、メタルベゼルの精悍なアクアレーサーも、20代・30代から大人気。
ちなみにアクアレーサーの基本スペックは300m防水ですので、雨の日の外出や汗をかいた日でも安心です。
プライベートでの使用は勿論のこと、スーツにもよく似合うためビジネスシーンにもオススメです。
新品並行相場はメタルベゼルが15万円台~、セラミックベゼルモデルは18万円台~です。
20代、30代にお勧めの機械式時計入門機② チューダー(チュードル)
チューダーはロレックスのディフュージョン(普及版)ブランドとして1930年代に誕生しました。
長らく日本に正規代理店がなかったため国内では「知る人ぞ知る」といった知名度でした。
しかしながら2018年ついに日本上陸を果たし、かつラグビーワールドカップ2019で公式タイムキーパーを担ったことから人気急上昇。今では、時計に詳しくなくとも、チューダーのアイコニックな盾ロゴを見たことがある、と言う方も多いかもしれません。
そんなチューダーは、前述の通りロレックスの弟分です。
実はチューダーのパーツの多くはロレックスと共用となっており、ムーブメント以外で性能に大きな違いはありません。
それなのに、価格帯はロレックスの半分以下!!非常にお買い得ですよね。
現在はロレックスとはまた毛色を変えたユニークなシリーズも多数ラインナップしており、「ビジネスシーンでも、目立たない程度に個性を出したい」という20代・30代の男性陣には、ぜひ一度試してみてほしい機械式時計入門ブランドです。
チュードルの人気モデル① ブラックベイ
チューダーの主力コレクションはブラックベイです。
これは、1960年頃~1990年代にかけて同社が製造していたサブマリーナをリバイバルしたコレクションです。
リバイバルとは言え本当に多彩なバリエーションに溢れており、チューダーの独自性を最も楽しめるモデルと言えるでしょう。
20代・30代のビジネスマンにオススメしたいのは、こちらの非常にシンプルな3針モデルです。
ブラックベイ41 79540
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
全重量:169g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.2824
パワーリザーブ:約38時間
防水性:150m
日付表示すら持たない、視認性の高いシンプルでクラシックなブラックベイです。
ロレックスのエクスプローラーIを彷彿とさせるようなデザインコードですね。エクスプローラーIもまた長らくロレックスの入門機と言われていたため、まさに初めて機械式時計をご購入になる方にうってつけの一本です。
ちなみに2018年には青文字盤が追加されており、「定番外し」をしたい若手世代から、厚い支持を得ております。
ブラックベイ36 79500
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径36mm
全重量:125g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.2824
パワーリザーブ:約38時間
防水性:150m
現在、ファッション業界全体でクラシック・スタイルが流行しています。
それを受けて、こちらの36mmサイズの小径なブラックベイもますますの人気を博してきました。
もともとブラックベイに2016年、シンプルな36mmモデルが加わり、次いで翌年41mmが誕生した、という時系列なのですが、従来は41mmモデルの方がよく売れている印象でした。
しかしながらここへきて36mmサイズも人気沸騰。
出典:https://www.tudorwatch.com/ja/watches
エレガントな着こなしに憧れる20代・30代の方は、一度チューダーの小径ケースを試して頂きたいです。
新品並行相場は20万円台後半~となっております。
ブラックベイ 79230
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
全重量:183g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:自社製MT5601
パワーリザーブ:約70時間
防水性:200m
なお、新品並行相場30万円台~とややお高くなりますが、ブラックベイの一番人気コレクションはこちらのダイバーズモデルです。
ロレックスのサブマリーナに近いモデルですが、ベゼルカラーや文字盤デザインにはチューダーの独自性が現れています。
通称イカ針と呼ばれる個性的な針に加え、ゴールドとブラックの美しいコントラスト。防水性も申し分なく、当記事の中ではお高めとは言え、非常にコストパフォーマンスに優れた一本だと思います。
カラーバリエーションはブラックの他にレッド・ブルーも存在し、いずれも人気です。また、スレンレス製ブレスレットのモデルだけでなく、革ベルトモデルも販売されています。
ちなみに、近年のロレックス相場上昇に比例するように、チューダー相場も上がり気味・・・欲しい方は、早めに購入しましょう!!
チュードルの人気モデル② プリンス デイトデイ
プリンス デイトデイ 76200
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径36mm
全重量:100g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:2834-2
パワーリザーブ:約38時間
防水性:100m
プリンス・デイトデイはロレックスのデイトジャスト等、ドレスウォッチを踏襲したコレクションです。
このモデルは遠目でみるとロレックスと区別が付かないほど似ており、ドレスウォッチでありながら100m防水を誇るという堅牢性もまた受け継がれました。
新品並行輸入価格がで17万円前後のため、とてもお得。「パーティーなどにも着けていける、華やかな機械式時計が欲しい」といった男性陣に手に取って頂きたいモデルです。
20代、30代にお勧めの機械式時計入門機③ ノモス
シンプルで薄型の時計が欲しい。クラシックスタイルが好き。そう思われている方にはノモスが最適です。
ノモスはドイツ グラスヒュッテに拠点を構える人気沸騰中の時計ブランドです。
機械式時計と言うとまずスイスが思い浮かぶかもしれませんが、実はドイツもまた時計の名産地。数々の名門メーカーを輩出してきましたが、ノモスもまたそのうちの一つです。
ノモスの特徴は「シンプルで緻密」。
このシンプルなのに美しい時計を実現するには高度なデザイン力が必須です。その点ノモスは国際的プロダクトデザイン賞「レッド・ドット・デザイン賞」を始め、数々の栄誉ある賞を授かっており、多くの専門家がノモスの美しさに墨をつけていることがおわかり頂けるでしょう。
また、ノモスはETAを代表とするムーブメント製造メーカーが作る汎用ムーブメントを使用せず、自社で開発した高品質ムーブメントを使用していることが特徴です。
自社ムーブメントを搭載すると高価格になるのが一般的ですが、ノモスは10万円台で買えるモデルも多く、抜群のコストパフォーマンスを誇ることもまたノモスの魅力を下支えしています。
ノモスの人気モデル① タンジェント
タンジェントはノモスのフラグシップです。
35mmまたは38mmケースに飛びアラビアインデックス、そして青く美しい針が、端正な表情を作り上げますね。
さらに、ケース厚がわずか6mmほどであることも驚かされます。
この薄さの秘訣は、タンジェントが基本的に手巻きムーブメントを搭載しているためです。
これまで自動巻きをメインにご紹介してきましたが、機械式時計の伝統的な機構は手巻きとなります。
薄くシンプルな佇まいや、リューズを使って手でゼンマイを巻き上げるスタイルは、時計愛好家から根強い支持を集めます。
ちなみに設計がシンプルな分、自動巻きに比べて故障が少ないとも言われています。
こだわり派の20代・30代ビジネスマンは、ぜひ手巻きノモスにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
タンジェント38 TN1A1W238
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径38mm
全重量:48g
駆動方式:手巻き
ムーブメント:自社製α(アルファ)
パワーリザーブ:約43時間
防水性:3気圧
こちらは38mmサイズのタンジェントです。
大きすぎず小さすぎず、タンジェントの持つ完璧なプロポーションをお楽しみいただけるでしょう。
ケースバックからはノモスが誇る自社ムーブメント「α(アルファ)」が覗けます。このαは薄型設計のノモスに合わせて作られた画期的なムーブメントで、一日に+3秒ほどの誤差しか生まないエントリーモデルとしては抜群の精度を誇ります。
また、ドイツ時計ならではの3/4プレートという仕様によって、耐久性能も大幅に向上していることも魅力です。
タンジェント TN1A1W2(139)
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径35mm
全重量:42g
駆動方式:手巻き
ムーブメント:自社製α(アルファ)
パワーリザーブ:約43時間
防水性:3気圧
タンジェントは、従来は35mmケースが主流でした。
よりクラシックな雰囲気を味わいたい、という方はこちらがオススメです。
スペック面はどちらも変わりません。
また、価格帯は10万円台半ば~。38mmサイズの方が若干相場が上がりますが、初めての機械式時計、しかも手巻きとしては、決して無理のない金額ではないでしょうか。
ノモスの人気モデル ラドウィグ
ラドウィッグ 35 LD1A2W2(205)
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径35mm
全重量:38g
駆動方式:手巻き
ムーブメント:自社製α(アルファ)
パワーリザーブ:約43時間
防水性:3気圧
飛びアラビアインデックスではなく、ローマンインデックスが配されたモダンなコレクションがラドウィグです。
このコレクションの特徴は、インデックスの外周にレールウェイと呼ばれるはしごのような目盛が採用されていること。タンジェントとは違う上品さがあります。
ちなみにこれまた手巻きシリーズであり、ノモス屈指のクラシックコレクションとなります。
ラドウィグもまた38mmまたは35mmケースがラインナップされており、正統派エレガンスをお楽しみいただけるでしょう。
価格帯は10万円台後半~となっております。
20代、30代にお勧めの機械式時計入門機④ ハミルトン
次にご紹介するのは、ハミルトンです。
鉄道用時計のメーカーとしてアメリカに誕生し、数々のタフで正確な時計を製造してきた時計ブランドです。価格帯もリーズナブルなことから、機械式時計最初の一本として選ばれる方が非常に多いです。
デザインは若々しさがありつつも硬派なイメージ。ファッションアイテムとしても最適です。
出典:https://www.instagram.com/hamiltonwatch/
ちなみに、このファッションアイテムとしての有用性は、映画界やメディア御用達である点でも裏打ちされているでしょう。
不朽の名作『フロッグメン』(1951年公開)から始まり、『ブルーハワイ』や『メン・イン・ブラック』。日本国内でも『相棒』シリーズや『さらばあぶない刑事』『踊る大捜査線』などで実際に着用されました。
これほどまでに重宝される時計ブランドはなかなか珍しいこと。
ハミルトンの持つファッション性。それに伴う機能美が、多くの産業界で認められているためでしょう。
「初めての機械式時計、どのブランドがいいかわからない・・・」迷った時は、好きな映画で俳優が着けてた時計、などといった選択肢もまた粋ですね。
ハミルトンの人気モデル① ジャズマスター
音楽のジャズの世界観を時計に落とし込んだジャズマスターシリーズ。
優美なラウンドケースというオーソドックスなスタイルな中にも、文字盤デザインで遊び心をうんと演出していることが特徴です。
かなりバリエーションが多いのですが、売れ筋モデルをご紹介いたします。
ジャズマスター オープンハート H32565155
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径39mm
全重量:163g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:H-10
パワーリザーブ:約80時間
防水性:5気圧
ジャズマスターの中で、ひときわ目立つのが文字盤一部をスケルトナイズしたオープンハートです。
このモデルは装着時にもムーブメントの動きが見える設計となっており、機械式時計が好きな20代・30代男性から特に支持を受けています。
ケース直径 39.0mmはスーツの袖口に程よく収まるサイズ感で、機械式時計ならではの存在感を保ちつつも悪目立ちをすることがありません。
また、少し崩したラフなスタイルにも違和感無く合わせられるでしょう。
ジャズマスター オートクロノ H32596181
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
全重量:208g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:H-21
パワーリザーブ:約60時間
防水性:10気圧
オートクロノは、自動巻きクロノグラフシリーズ。さらにジャズマスターの基幹モデルとなるため、数あるモデルの中でどれがいいか迷った時は、とりあえずこちらをお手に取って頂きたいと思います。
クロノグラフを搭載していますが時速を測るタキメーターベゼルは持たず、あえてシンプル。
クラシック&ヴィンテージを思わせるスタイルが特徴です。
ちなみにハミルトンは、1969年、タグホイヤーやブライトリングなどと共同で、世界に先駆けた自動巻きクロノグラフを開発した経緯があるため、ハミルトンの伝統を感じられるコレクションでもあります。
ハミルトンの人気モデル② カーキフィールド
出典:https://www.instagram.com/hamiltonwatch/
ハミルトンのカーキシリーズは、ミリタリーウォッチ(軍用時計)のラインです。
鉄道時計に出自を持つハミルトンは、あらゆる産業で重宝されていることは前述の通りです。さらに、とりわけ第二次世界大戦下において米軍兵士御用達であったことは、ハミルトンの時計製造技術の高さを物語るエピソードです。
カーキシリーズにもいくつかの派生があり、海軍向けの「カーキネイビー」、パイロットウォッチの「カーキアヴィエーション」などがありますが、今回お勧めするのは陸上で活躍するプロフェッショナルのために作られた「カーキフィールド」です。
カーキフィールド オート H70595523
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
全重量:81g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:H-10
パワーリザーブ:約80時間
防水性:10気圧
アイボリー文字盤に大きめアラビアンインデックスが並べられた、非常に視認性の高い一本です。
さらにインナーサークルに24時間表記が付いているため、太陽光の射さない場所でも昼夜表示が可能となりました。
レトロな色合いのベージュの文字盤と、ステッチ入の入ったブラウンのレザーベルトの組み合わせが抜群にセンスの良さを感じさせる一本です。
なお、ジャズマスターにしろ、カーキシリーズにしろ、ハミルトンの嬉しいところは新品並行相場が10万円以下のモデルが多いというところ!
非常に質の良い機械式時計であるにもかかわらずこの価格帯は、ハミルトンの大きな魅力です。
そのため初めて機械式時計をご購入になる方はもちろん、プライベートで使うためのサブ機として買われる方もいらっしゃいます。
20代、30代にお勧めの機械式時計入門機⑤ オリス
オリスは、スイス北西部のヘルシュタインを拠点に運営しているスイスブランドの時計メーカーです。購入しやすい機械式時計を作るというコンセプトのもと、ダイバーズウォッチやパイロットウォッチ、さらには複雑機構を搭載したモデルまで、幅広く時計を製造しています。
出典:https://www.oris.ch/jp/home
また、オリスは電池を動力源とするクォーツ時計には一切手を出さず、機械式時計の製造だけにこだわる姿勢を貫いていることが魅力のブランドです。
さらに言うと、スイスの工房でスイス職人によって製造された100%スイスメイドであることも一貫して徹底しています。
それ故、時計愛好家からも高い評価を受けるブランドであり、機械式時計の所有は初めて、という方であっても、オリスに魅入られることで機械式時計の味わいを思う存分感じられることでしょう。
オリスのオススメモデル① ダイバーズモデル アクイス
オリスのダイバーズウォッチシリーズはいくつかあるのですが、最も有名どころはこちらのアクイスです。
当店でも非常に人気が高く、よく売れるオリスの一つです。
プロユースのダイバーズウォッチに必須の逆回転防止ベゼル、気密性の高い防水ケース・ブレスレット、夜光が塗布された視認性高いインデックスや針など基本に忠実で、質実剛健なスイス職人らしさを感じさせるコレクションですね。
アクイスデイト 733 7730 4135R
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径43mm
全重量:128g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Oris 733
パワーリザーブ:約38時間
防水性:300m
ネイビーブルーの文字盤とブラックベゼル、ブラックラバーベルトの組み合わせがカッコイイ、43mmモデルです。
装着してみると、スーツにピッタリ似合うことが分かります。ダイバーズウォッチはダイバーの為だけでなく、スーツを着ている時に着けても問題ありません。
また、43mmケースは大きいイメージがありますが、意外とその大き目のサイズ感が良かったりもします。
ケースバックはスケルトンタイプとなっており、オリスに商標登録されているレッドローターを眺めることができます。「赤いローターを見つけたらオリスであって、良質な時計の証拠」とオリスが豪語しているだけあり、この同価格帯の時計の中では精度も非常に高いです。
文字盤カラーやインデックス仕様に様々なバリエーションがあるため、ぜひお好きな一本をチョイスしてみましょう。
新品並行相場は10万円台~と、初めての機械式時計としてはうってつけです。
オリスの人気モデル② ダイバーズ65
出展:https://www.instagram.com/oris/
見た目は60年代当初のデザインそのままに、中身は最先端技術を用いたオリスの復刻版ダイバーズウォッチが「ダイバーズ65」です。
2015年、オリスのラインに新たに加わりました。
ドーム型の風防ということでプラスチック製かと思われることが多いですが、実は湾曲構造をとったサファイヤクリスタルが採用されているため、壊れにくい上に文字盤が見やすくなっています。
ダイバーズ65のレトロ感溢れる文字盤デザインにはカジュアル感もあるので、クリエイティブ業界で働く方などの堅すぎない職業の方に好まれています。
ダイバーズ65 733 7707 4064M
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
全重量:127g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Oris 733
パワーリザーブ:約38時間
防水性:100m
ブラック文字盤が、ヴィンテージテイストに拍車をかける一本です。
ちなみに蓄光塗料も、当時の色合いを限りなく再現しつつも、スーパールミノバに変更されていることも特筆すべき点です。
薄型設計なのも古き良き時代のダイバーズウォッチを感じさせますね。
こちらも現在様々なバリエーションが存在しますが、いずれも10万円台~とお値打ち。
リーズナブルに、真のスイス製時計を味わいましょう!
20代、30代にお勧めの機械式時計入門機⑥ ロンジン
1832年スイスのサンティミエで創業したロンジンは、パイロットウォッチや軍用時計を中心に高品質な時計を製作してきた老舗時計ブランドです。全盛期であった19世紀末から20世紀前半にかけては、国際的コンテストに数々の賞を獲得し、世界でも有数のトップブランドとして名乗りを上げました。
当時の知名度はオメガと同等であり、今で言う「ロレックス」の立ち位置であったと表現すれば想像しやすいでしょうか。
しかし、1970年代に開発されたクォーツ時計(電池式)の登場によって腕時計の在り方が変わってからは、「リーズナブルな価格」の腕時計製造に方向性をシフト。現在はデザイン性を重視した時計を販売しています。
シフトしたとは言え、ロンジンの時計製造技術の伝統は今なお製品に息づいています。
ラウンドフォルムケースにこだわり、かつ上質な機械式ムーブメントを搭載する、といったこだわりは正統派そのもの。
また、特にクロノグラフには定評があるので、クロノグラフをお探しの方は是非ロンジンをご検討くださいませ!
ロンジンの人気モデル① マスターコレクション
出典:https://www.facebook.com/Longines
機械式時計最初の一本としてオススメなのがこの「マスターコレクション」です。
前述の通り、ロンジンは基本的に機械式時計の伝統にのっとった、正統派にこだわるブランドとなります。そして、そんなロンジンのフラグシップであり、ブランド理念を忠実に表したのがマスターコレクションなのです。
そのため、デザインからディテールまでが、とてもシックに仕上がります。
青く焼かれたブルースティール針に、繊細なギョーシェ装飾が施された文字盤。そしてクラシカルで美しいアラビアインデックス。
非常に上品にまとまっており、誰が身に着けても満足できるデザインコードでしょう。
ロンジン マスターコレクション L2.759.4.78.3
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
全重量:104g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:L688
パワーリザーブ:約42時間
防水性:3気圧
マスターコレクションはシンプルからコンプリケーションモデルまでといくつかの派生型が存在しますが、やはりロンジンと言えばクロノグラフ!
インダイアル三つが均等に配され、イケメン顔を実現しました。
ケースサイズは直径42.0mm。クラシックでありながらも現代の流行に上手くマッチしたサイズ感です。
シースルーバックから、機械部分の細かな動きを鑑賞することも可能です。
新品並行相場は22万円前後~。
この美しいスタイルとしては、とてもコストパフォーマンスに優れた逸品と言えます。
マスターコレクション ムーンフェイズ L2.673.4.78.3
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
全重量:95g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:L687
パワーリザーブ:約54時間
防水性:3気圧
ロンジンは、他社だったら数十万円~するような上質なコンプリケーション(複雑機構)も、比較的リーズナブルに手に入れることが可能です。
こちらのモデルは、当店のロンジン売上の中で、一番人気の一本です。
トリプルカレンダー、ポインターデイト、ムーンフェイズと非常に複雑精緻な機構を搭載しながらも、ロンジンらしい端正な文字盤デザインにまとめ上げられました。
新品並行相場は20万円台~。
機械式時計の良さ全てを詰め合わせた逸品です。
ロンジンの人気モデル② レジェンドダイバー
レジェンドダイバーは、ロンジンが1960年代に製造していたダイバーズウォッチのリバイバルです。
レジェンド ダイバー デイト L3.674.4.50.0
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
全重量:128g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:L633
パワーリザーブ:約38時間
防水性:300m
他社のダイバーズウォッチのデザインコードとはちょっと異なり、インナー回転ベゼルとなっているのが特徴的ですね。
ちなみにこの回転ベゼルは、2時位置のリューズで操作することが可能です。
針はシルバー色でフラット。インデックスと針には夜光塗料であるスーパールミノバが塗布されています。また、ケースバックはステンレス裏蓋にダイバーシンボルのレリーフが施されています。
ベルトに採用されている「シンセティックベルト」は軽くしなやかなバンドで、有名時計ブランドのパネライにも採用されている素材として知られています。
レジェンドダイバーはマスターコレクションよりも定価は少しリーズナブルな価格帯の10万円台後半から購入することが可能です。
20代、30代にお勧めの機械式時計入門機⑦ オメガ
「月に到達した腕時計」というエピソードを持つオメガ。今回紹介する時計ブランドの中では、間違いなくNO.1の知名度を誇っていることでしょう。
「オメガ」の名を聞けば、大半の人が「有名な高級時計!」という印象を持つため、ステータス性を求める方には打って付けの一本となること間違い無しのブランドです。
オメガは主に月に到達したムーンウォッチとしての歴史を持つ「スピードマスター」と、オン・オフ問わず活躍する万能なダイバーズウォッチ「シーマスター」という2つのコレクションが有名なため、恐らくはその二択で自分にあったモデルを選ぶことになることでしょう。
とは言え、その中でもいくつかの派生モデルがあるため、自分好みの機械式時計を手に入れられるブランドでもあります。
なお、オメガは当記事でご紹介するブランドの中では、価格としてはややお高めとなります。
しかしながらオメガは現在20代・30代の方が、40代・50代と年齢を重ねても愛用していけます。末永く使い続けていけます。
ちょっと背伸びして、ワンランク上の機械式時計を購入しようと思った時、オメガは最善の選択ではないでしょうか。
オメガの人気モデル① スピードマスター
時計にあまり詳しくない方が抱くオメガのイメージは、恐らくこのスピードマスターのイメージでしょう。
スピードマスターは1969年に、アメリカNASAのアポロ計画にて「月面着陸に携行された唯一のムーンウォッチ」という輝かしい伝説を持ちます。
この伝説のイメージは強烈で、そのスペックや機能性に拘らず「スピードマスター」というネームバリューのみで購入を決定する方がいるほどです。
ただ、基幹モデルと言えば、こちらのスピードマスター プロフェッショナルです。
スピードマスター プロフェッショナル 311.30.42.30.01.005
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
全重量:156g
駆動方式:手巻き
ムーブメント:Cal.1861
パワーリザーブ:約48時間
防水性:50m
プロフェッショナルと付くモデルは、ムーンウォッチのDNAを受け継ぐモデルとなります。
NASAの公式装備品として月面着陸に傾向されたモデルのデザインを踏襲しており、また、手巻きムーブメントが搭載されていることが特徴です。
このデザインを踏襲している、というのがミソで、何十年経っても、時代遅れにならないモデルのメリットは思っているよりも大きいものがあります。飽きがこず、何十年経っても時代遅れにならない、というアドバンテージを抱えているためです。
なお、スピードマスター プロフェッショナルはシースルーバックとなった311.30.42.30.01.006も人気です。
新品並行相場はメタルバックが41万円程度~、シースルーバックモデルが51万円程度~。
ただ、中古市場にも豊富に出回っており、状態の良い個体を選ぶことで購入価格を抑える、というコツもあります。
オメガの人気モデル② シーマスター
個々のモデルの売上を見るとスピードマスター プロフェッショナルが一番人気なのですが、シリーズ全体を通して見ると、最も売れているオメガはシーマスターとなります。
シーマスターは同一シリーズ内に様々な派生モデルを抱えており、デザインからスペックまで種々様々。
あらゆる時計好きのニーズを満たす、ということからも、ファン層が厚いためこれだけ大きな人気に繋がっているのでしょう。
20代・30代のビジネスマンで、初めて機械式時計を購入される方は、シーマスター300Mはいかがでしょうか。
シーマスター300M 210.32.42.20.01.001
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
全重量:118g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.8800
パワーリザーブ:約55時間
防水性:300m
1993年にシーマスターに追加されたラインで、300m防水という高いスペック、そして逆回転防止ベゼルやヘリウムエスケープバルブなど、プロユースのダイバーズウォッチであることが特徴です。
2018年にデザインにブラッシュアップが加わったことで人気が加速し、数あるシーマスターの中でも1・2を争う人気モデルとなりました。
文字盤カラーや素材に非常に多くのバリエーションがあるので、ビジネススーツとの相性や好みを考えながら、最適な一本をお選びください。
新品並行相場は、素材にもよりますが40万円前後~となります。
また、同じ300m防水を誇るものの、ヴィンテージテイストがフィーチャーされたこちらのモデルも売れ筋です。
シーマスター 300 233.30.41.21.01.001
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
全重量:176g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:Cal.8400
パワーリザーブ:約60時間
防水性:300m
初期のシーマスターを現代に蘇らせたクラシカルなモデル “シーマスター300 233.30.41.21.01.001″。
シンプルなブラック文字盤に、アロー針がきわだちますね。
ちなみに2019年は当店のオメガ全体で、二番目に売れたモデルとなりました。
ヴィンテージ感のある文字盤デザインに、優れた視認性。更には300mの防水性能まで備わっているので、身に着けたまま泳ぐことも可能です。
総合的なポテンシャルの高さは随一といっても過言ではありません。
ちなみにコーアクシャルムーブメントとは、オメガだけが製造している超高性能ムーブメントです。パーツの摩耗を抑える画期的な設計により、通常3年~5年に一度必要とされるオーバーホールの周期を約8年~10年までに伸ばすことに成功しています。
これは時計の維持費が2分の1になるということを意味しており、機械式時計を末永く使っていく上では大きなアドバンテージとなります。
しかも、機械式時計の大敵である磁力に対しても強く、15,000ガウスもの磁気に晒されても耐磁することはありません。総合的なスペックは今回紹介したムーブメントの中でNo.1です。
但し、当然その分お値段は高くなり、価格は40万円前後。予算との相談になりそうです。
20代、30代にお勧めの機械式時計入門機⑧ ユンハンス
ユンハンスは1861年にドイツ・シュランベルクで創業した時計ブランドです。
20世紀初期には3000人以上の従業員を有する世界一の時計ブランドに成長し、栄光への階段を駆け上がりました。
ただ第二次世界大戦によって製造工場は大打撃を受け、規模は大幅に縮小。倒産に追い込まれてもおかしくない状況でしたが、現在に至るまで歴史を紡ぐことに成功しています。
戦後のユンハンスは試行錯誤を繰り返し、「シンプルで美しい」バウハウススタイルの時計製造に着手。そのデザインは現代では世代を問わず高い評価を獲得しています。
なお、同じドイツブランドであるノモスとよく比較されますが、細部のデザイン・価格帯・使用される素材などは大きく異なります。
ただ、どちらも質実剛健で高度な時計製造技術を武器に、上質な機械式時計を連綿と造り続けるブランドとなります。
ユンハンスの人気モデル① マックスビル
マックスビルはまさにユンハンスの顔ともいえるモデル。ユンハンス=マックスビルといっても過言ではないほどです。
見た目はノモスよりもシンプルな仕上がりとなっていますが、ドーム状の形状となっているプラスチック風防や僅かに湾曲した針など、細かな部分が繊細な仕上がりとなっています。
マックスビル 027/4700.00M
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径38mm
全重量:78g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:J800.1
パワーリザーブ:約42時間
防水性:生活防水
さらにファッション性の高いミラネーゼブレスレットが採用されることで、唯一無二のオシャレさを演出することに成功しました。
マックスビル クロノスコープ 027/4501.05
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径40mm
全重量:67g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:J880.2
パワーリザーブ:約42時間
防水性:生活防水
また、ひとくちにマックスビルと言っても、派生モデルが多岐に渡ります。
こちらのクロノグラフ搭載のクロノスコープは、マックスビルのシンプルさを活かしつつ、レーシーなカッコよさも併せ持つこととなりました。
マックスビルの多くは新品並行相場が10万円以下。
クロノスコープでも10万円台~ですので、機械式時計入門機としてまさにうってつけと言えるでしょう。
ユンハンスの人気モデル② フォーム
2017年に発売されたニューコレクション「フォーム」。マックスビルの特徴であるドーム型のプレキシガラスではなく、フラットなサファイヤガラスが採用されたことが最大の特徴です。
全体的にシャープなイメージとなり、良い意味で「マックスビルらしさ」から離れたコレクションです。
フォームA 027/4731.00
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径39.1mm
全重量:53g
駆動方式:自動巻き
ムーブメント:J800.2
パワーリザーブ:約42時間
防水性:生活防水
シンプルなシルバー文字盤にアラビアインデックスが並ぶ様は、モダンさの中にもユンハンスらしい端正さを感じます。
ちなみに裏面の汚れを目立たなく工夫されたレザーベルトや、ラグを湾曲させることで装着感を向上させたケース設計など、細かな部分にもこだわりが見受けられます。
ケースバックはグレーでぼかしたスケルトンタイプ。この仕様がたまらなく好き、という方もいらっしゃいます。
なお、価格は並行新品価格で10万円以下で購入することが可能。こちらもコストパフォーマンスに優れています。
20代、30代にお勧めの機械式時計入門機⑨ ボーム&メルシエ
「最高品質の時計だけを作る」を理想に掲げ、1830年にスイス北西部の都市 レ・ボワに誕生したボーム&メルシエは、エントリーモデルを扱うブランドとしてはかなり深い歴史を持つブランドです。
懐中時計が主流であった19世紀には数々の世界的コンクールで受賞を重ね、世界でも有数の製造技術を持つブランドとして名声を博しました。
近年では「エレガントで美しいデザイン」の時計作りに趣を置いており、リーズナブルな価格帯でのコレクションを数多く発表しています。
ほとんどのモデルが定価50万円以下というところを見ると、やはり初めての機械式時計として手を出しやすいのではないでしょうか。
ボーム&メルシエ 人気モデル① クラシマ (オープンハート)
クラシマは、ボーム&メルシエのクラシック・ドレスウォッチラインです。
正統派デザインの多いボーム&メルシエの中でも王道で、年齢やシーンを問わずに着けこなせることから、非常に根強い人気を誇ります。
クラシマ エグゼクティブ MOA08688
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径42mm
全重量:82g
駆動方式:自動巻き
防水性:5気圧
クラシマの中にも人気モデルは多々ありますが、こちらは上品にくり抜かれたオープンハートが何よりも魅力的なエグゼクティブMOA08688。
42mmステンレスケース、文字盤に施されたギョーシェ彫り、青く焼かれたブルースティール針、そして12時位置をくり抜いたオープンハート。
このモデルを一言で表すと、まさにエレガントです。
インデックス12時位置のΦ(ファイ)というギリシャ文字は「理想的な均衡や調和の美」を表しており、ボーム&メルシエの強い拘りを感じることができます。
ケースの厚さは着け心地の良い薄型設計。ケースバックでも時計の心臓部であるテンプの部分だけが見えるような設計となっています。
新品並行相場は、概ね20万円台~となっております。
ボーム&メルシェ 人気モデル② クリフトン
クラシマシリーズと並び、このクリフトンも非常に人気が高いモデルです。
ただ、クラシマとはコンセプトが一転。クリフトンは都会的でモダンなデザインコードを大切にした一大シリーズとなります。
クリフトン MOA10054 シルバー
素材:ステンレススティール
ケースサイズ:直径41mm
全重量:86g
駆動方式:自動巻き
防水性:5気圧
シルバーの文字盤に配されたピンクゴールドの飛びアラビアインデックスが上質な高級感を演出します。
41mmのしっかりとしたボリュームのあるケースで作られているため、どなたにも安心してお使い頂けます。
裏蓋はスケルトンとなっており、機械式ムーブメントの機能美を堪能する事が出来ます。オープンハートとは違い、ムーブメント全体を見渡すことができます。
価格は並行新品価格で15万円前後。入門機としてはちょうどよい価格帯です。
まとめ
今回ご紹介した時計は、非常に高いクオリティでありながら、おおむね10万円~40万円の価格帯で購入できるため、どれも機械式時計の入門機としてオススメのモデルです。
デザインで選ぶも良し、性能で選ぶも良し、ブランドが持つステータスで選ぶのもよいと思います。
但し、時計選びで一番重要なのは「自分に似合うのか」ということ。細身で理知的な方ならダイバーズウォッチよりもシンプルなノモスやボーム&メルシエなどの方が似合うでしょうし、逆に体格が良い方ならオリスやオメガといったブランドの時計がより似合う様に思います。
高級腕時計の世界には、今回ご紹介できなかった素晴らしいモデルが、まだまだ数多くの存在しますので、自分にピッタリな一本を探してみて下さいね。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。
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