「G-SHOCKに使用されている素材、カーボンにはどんな実力や特長があるの?」
「カーボン素材のG-SHOCKの人気モデルが知りたい」
G-SHOCKが第三のマテリアルという新たな扉を開き、レジン(樹脂)もメタルも超えた「強くて軽い」タフネス時代に突入しました。
壊れない時計という概念を生み出したG-SHOCKは、誕生から今まで常に「タフネス」を追求し続けてきました。
レジン(樹脂)・メタルと次々にタフな素材を導入してきたG-SHOCKが、新たに手にした素材は、腕時計業界でも注目されている「カーボン」です。
G-SHOCKに使用されている素材、カーボンにはどんな実力や特長があるか知りたいという人は多いのではないでしょうか。
G-SHOCKが、グラビティマスターをはじめとする頑強なモデルに採用したカーボンは、未知の環境を相手どる宇宙開発に欠かせない、次世代の素材です。
この記事ではG-SHOCKに使用されている素材、カーボンの実力や特長をGINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
カーボンを使った人気モデルの紹介もしますので、新世代のG-SHOCKをお探しの方はぜひ参考にしてください。
目次
G-SHOCK第三の素材「カーボン」とは?
G-SHOCKは、時計に対して常に「タフネス」という価値を与えるべく、追求を続けてきました。
そして到達したのが第3の素材と呼ばれる、強化カーボンです。
G-SHOCKのGはGravity、英語で「重力」を表す言葉の頭文字です。
一般的な腕時計は非常に繊細です。コンクリートや大理石の床などに落とせば、壊れてしまう可能性が高いでしょう。
G-SHOCKは落としても壊れない、ぶつけても故障しないタフネスな腕時計という、それまでの常識を覆したシリーズです。
カシオのまだ20代だった3人の社員によって組まれた開発チームの名前は「プロジェクト チーム タフ」。G-SHOCKは誕生前から、タフネスを追い求める腕時計だったのです。
出典:https://products.g-shock.jp/_detail/DW-5000C-1A/
G-SHOCKは1983年に発売され、その後アメリカにも輸出されました。
アメリカで販売された当初は、CMでG-SHOCKのタフさが「アイスホッケーのパック代わりに打っても壊れない」と謳われたほど!
実際にアイスホッケーのスティックで打っても壊れず、その後トラックで踏んでも壊れなかったため、アメリカをはじめ日本でも瞬く間に注目されるようになります。
G-SHOCKの歴史は耐衝撃性、ショックレジスタンスの進化の歴史とも言えます。
G-SHOCKの丈夫さは、日本はもちろん各国で認められ、軍隊や警察などに従事する人々からも信頼を勝ち得てきました。
出典:https://ja-jp.facebook.com/pg/CASIOGSHOCKJapan/photos/
G-SHOCKは当初、レジン(ポリウレタン樹脂)を使用して、堅牢度を高めていました。
1983年の発売当時はレジン(樹脂)で作られた外装によって、耐衝撃構造を実現させています。
もはやG-SHOCKのレジン(樹脂)を使用したボディは、一世を風靡したアイコンのひとつ。
レジン自体もグラスファイバーで強化したり、加水分解による劣化が起きにくくしたりするなど、強度の進化を続けています。
もちろんレジン(樹脂)のケースやバンドは現行モデルにも使用されています。
レジン(樹脂)素材のメリットは、耐衝撃構造を追求しても、軽さを失わないこと。
ゴツさが魅力のG-SHOCKですが、レジン(樹脂製)モデルは軽くて着け心地も抜群です。
出典:https://www.facebook.com/CASIOGSHOCKJapan/
1996年になると、新たなる耐衝撃素材としてメタルが加わります。
メタルケースの初号機は、ステンレス外装のフルメタルモデルでした。
また当時注目されていたメタル素材、チタンも取り入れ、チタンケース&チタンブレスモデルも登場します。
メタルシリーズには、2000年代に入るとDLCコーティング技術が導入されるようになります。
DLCコーティングとは、金属の表面に名のレベルの薄い皮膜を形成する技術で、メタル素材の摩耗をぐんと抑えることができる、非常に硬質なコーティングです。
さらに2016年にはブラスト加工を採用、メタル表面の装飾性もアップしました。
メタル素材のメリットは、やはり強さです。
素材自体がステンレススチールやチタンという硬い金属である上に、表面にコーティングを施すことで更なる硬度を得ることができる素材です。
そして、ついに第3の新素材、強化カーボンが登場します。
出典:https://g-shock.jp/products/mt-g/
カーボンは、レジン(樹脂)の軽さとメタルを凌駕する強靭さをあわせ持ち、さらに超えてゆく新たなるマテリアルとして、2019年に満を持してデビューしました。
それまでベゼルにだけカーボンを使用したモデルはあっても、全体がカーボンでできたモデルは初の試みとなります。
カーボンとは炭素のことで、強化カーボンは炭素繊維を樹脂に混ぜた炭素繊維強化プラスチックと呼ばれる特殊な樹脂です。
そもそも炭素は、原子同士を結び付けると非常に硬くなる性質を持っていて、ダイヤモンドもそのひとつ。さらに熱にも非常に強い物質です。
G-SHOCKの強化カーボンに使用されている炭素繊維は、特殊な繊維を炭化させたもので、樹脂と組み合わせることで樹脂をさらに強靭な物質にすることができます。
樹脂もカーボンも金属と比較すると非常に軽く、硬いだけでなく弾性や軽さも大きな魅力です。
ちなみに炭素繊維を使用した炭素繊維強化プラスチックは、ジェット機の機体や宇宙船の素材としても使用されています。
もはや航空・宇宙開発には欠かせない、強靭さと軽さを持つ素材として注目される強化カーボンを、G-SHOCKでは腕時計に使用しました。
G-SHOCKでは10年以上前からカーボン素材に注目していました。
第3のマテリアル、強化カーボンはカーボンと合わせる樹脂素材を世界中から40種以上も試すなど、試行錯誤を重ねて生み出された新素材なのです。
G-SHOCKの全く新しい構造「カーボンコア」とは?
新世代のカーボンを素材としたG-SHOCKは、これまでとは全く異なる新たな構造を持っています。
それが「カーボンコアガード構造」です。
出典:https://www.casio.co.jp/release/2019/0227_gwr-b1000/
G-SHOCKの開発チームは、新しいショックレジスタンス構造として、ケースと裏蓋を一体化させることを思いつきます。
しかし、それを実現させるためには、メタルよりも強靭で樹脂のように軽く、着け心地も良い新たな素材が必要でした。
そこで、第3のマテリアルである、強化カーボンが開発されたのです。
カーボンコアガード構造では、強化カーボンを使用してカーボンモノコックケースと呼ばれる裏蓋とケースが一体化したパーツがベースとなります。
最重要な部品であるモジュールを、継ぎ目のない器状のケースですっぽり覆い、モジュールを保護するミドルケースもカーボン仕様に。
これまでよりも高い耐衝撃構造を実現化することに成功しました。
さらには、G-SHOCKの個性でもあった、リューズガードにも新たな構造によるデザインの革新が。
なんとG-SHOCKのアイコンのひとつでもあった、リューズガードが取り去られたのです。
出典:https://www.casio.co.jp/release/2019/0227_gwr-b1000/
カーボンコアガードケースで腕時計自体の強靭度をアップさせただけでなく、開発チームはリューズやボタンの耐衝撃性にも目を付けました。
リューズやボタンを守るガードを取り払うために、ボタンと基板を支える部品の構造も革新します。
これまで一体成型していた部品を、分割構造にすることで、衝撃を基板に伝えないよう逸らせる技術が開発されました。
そのため、カーボンコアガードケースを活用することで、リューズガードの無い、むき出しのリューズが見える構造になったのです。
出典:https://www.casio.co.jp/release/2019/0227_gwr-b1000/
さらには新素材のカーボンの「軽さ」というメリットを徹底して強調するために、金属部分はすべて軽量で強いチタン素材が使用されています。
そしてもっとも外部との接触が多く傷のつきやすいベゼルも、強化カーボンを採用。
なんと52層ものカーボンシートを重ねて切削成形しているのです。
バンドにもカーボンシートを使用しています。
強化カーボンは磨きをかけることで、本来の素材がもつ美しい籠目模様が浮き出します。
カーボンベゼルに刻まれた籠目模様は、第3のマテリアルを使用している証でもあります。
新素材の開発が、まったく新しい耐衝撃構造、デザインも生み出す糸口となったのです。
ちなみに、カーボンを使用しているウォッチメゾンはG-SHOCKだけではありません。
しかしG-SHOCKの強化カーボンは、以下の6つの特性を掲げています。
2.強さ…鉄の10倍の粘り強さ
3.軽さ…鉄の1/4の軽さ
4.熱変化への強さ…急激な温度変化に耐える力
5.時間の経過に強い…経年変化に耐える
6.変形に強い…寸法安定性の高さ
驚異的な硬さと粘り強さ、軽さ、変化に耐える力を持つ強化カーボンは現在、主にグラビティマスターと呼ばれるパイロットウォッチに使用されています。
第三の素材「カーボン」を使った人気のG-SHOCK5選
第3のマテリアルとして誕生した強化カーボンモデルは、2019年の誕生以来G-SHOCKファンをはじめ腕時計ファンの関心の的となってきました。
そこで、カーボンを素材に使用したG-SHOCKの人気モデル5選をご紹介します。
①グラビティマスター GWR-B1000
出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GWR-B1000-1A1/
スペック
外装
型番: | GWR-B1000 |
ケースサイズ: | 直径50.1mm×46.4mm×厚さ16.9mm |
素材: | カーボン |
スタイル: | 縦2眼アナログクロノグラフ |
ムーブメント
駆動方式: | タフソーラー(ソーラー充電システム)/クォーツ |
時刻修正: | 電波時計マルチバンド6(日本・北米・欧州・中国対応) |
機能
主な機能: | 対応携帯電話とのBluetooth通信による機能連動・専用アプリ「G-SHOCK Connected」対応 |
防水性: | 20気圧防水 |
定価: | 99,000円(税込) |
グラビティマスターは、パイロットウォッチとして開発されたシリーズ。
パイロットが働く過酷な環境を想定し、特に頑強に作られてきたグラビティマスターに、新世代の素材・強化カーボンによるカーボンコアガード構造が採用されました。
G-SHOCKの中でも、特に陸海空の極限状態で作業をするプロフェッショナルを想定して設計されているシリーズが「マスター オブ G」です。
G-SHOCKの持つ様々な特性が強化されているシリーズで、ダイビングウォッチのフロッグマンなどが有名ですね。
出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GWR-B1000HJ-1A/
グラビティマスターはマスター オブ Gのラインナップの中でもパイロットやレスキュー部隊たちの使用に耐えられるように設計されています。
トリプル G レジストと呼ばれる、耐衝撃・耐遠心重力・耐振動性能をすべて備えた最高レベルのタフネスを誇ります。
GWR-B1000-1AJFはオールブラックにグレーのロゴ、GWR-B1000-1A1JFはベゼルに打たれたビスやリューズ・ボタンなどにブルーを入れた、ホワイトロゴバージョンです。
GWR-B1000-1AJF・GWR-B1000-1A1JFは2020年のデザインアワードを受賞。
またHonda Jetとのコラボモデル、GWR-B1000HJ-1AJRはジェット機のマークが12時位置にある特別バージョン!コラボモデルのみ価格は税込126,500円になります。
②マッドマスター GG-B100
出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GG-B100-1A/
スペック
外装
型番: | GG-B100 |
ケースサイズ: | 直径55.4mm×53.1mm×厚さ19.3mm |
素材: | カーボン/樹脂 |
スタイル: | アナログ&デジタル |
ムーブメント
駆動方式: | クォーツ |
時刻修正: | G-SHOCK専用アプリ |
機能
主な機能: | 対応携帯電話とのBluetooth通信による機能連動・専用アプリ「G-SHOCK Connected」対応 |
防水性: | 20気圧防水 |
定価: | 49,500円 (税込) |
マッドマスターも、マスター オブ Gシリーズの一員です。
マッドマスターは、土砂や瓦礫、砂塵が散乱する、災害現場のような極限状態を想定して設計されています。
ちなみに強化カーボンを使用したカーボンコアガード構造ですが、裏蓋まで一体化した構造ではありません。
それはマッドマスターが活躍するであろう、現場の特性によります。
土砂や瓦礫、砂塵などが積み重なった現場での作業でも、泥の侵入を防ぐために裏蓋部分は三層構造になっています。
まずはフィルター、さらにステンレス製のパネルバック、そして耐衝撃性の高いガラス繊維入りファインレジンのバックカバーを重ね、高い防塵・防泥性能を実現しました。
非常に強靭である上に汚れにも強く、見た目もワイルドで2019年のグッドデザイン賞を受賞しています。
山岳救助などでも役立つ方位・硬度&気圧・温度計測の3センサーがつき、歩数計測も可能です。
災害現場や山岳の変わりやすい環境変化を察知し、時に命綱ともなる活動履歴も簡単に把握できる、プロフェッショナルのためのタイムピースです。
③G-STEEL GST-B200
出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GST-B200D-1A/
スペック
外装
型番: | GST-B200 |
ケースサイズ: | 直径53.3mm×49.2mm×厚さ14.5mm |
素材: | カーボン/ステンレススチール |
スタイル: | アナログ&デジタル |
ムーブメント
駆動方式: | クォーツ |
時刻修正: | G-SHOCK専用アプリ |
機能
主な機能: | 対応携帯電話とのBluetooth通信による機能連動・専用アプリ「G-SHOCK Connected」対応 |
防水性: | 20気圧防水 |
定価: | メタルブレスモデル55,000 (税込) /樹脂ストラップモデル49,500円(税込) |
G-STEELは、メタルボディを持つG-SHOCKシリーズ。
しかしG-STEEL GST-B200はステンレススチールウォッチの外観を持ちながら、強化カーボンの強靭さと軽さを有するモデルです。
G-STEEL GST-B200は、G-STEELシリーズで初めて、強化カーボン製のカーボンコアガード構造を採用しました。
繊細なモジュールをカーボンコアガードで包み込んでいるため、高い堅牢度を持ちながら、見た目と相反する軽さが特徴です。
G-STEEL GST-B200はベルトもメタルブレスレットのほか、樹脂ストラップモデルもあるので、より軽さと着け心地を追求する方におすすめです。
ちなみにメタル部分はより質感を出すべく特殊な研磨を施しており、裏蓋にもステンレススチールを使用したカーボンコアガードを採用しています。
そのため、無垢のステンレススチールモデルに見える、独特な質感を持つカーボンモデルです。
ステンレススチールの見た目とアナログ&デジタルの仕様、さらにデジタル部分を反転液晶にすることで、クールな存在感となりました。
スーツの袖口にも似合う、ビジネスシーンで使えるG-SHOCKとして注目されています。
④GA-2000
出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GA-2000S-1A/
スペック
外装
型番: | GA-2000 |
ケースサイズ: | 直径51.2mm×48.7mm×厚さ14.1mm |
素材: | カーボン/樹脂 |
スタイル: | アナログ&デジタル |
ムーブメント
駆動方式: | クォーツ |
時刻修正: | G-SHOCK専用アプリ |
機能
主な機能: | 専用アプリ「G-SHOCK Connected」対応 |
防水性: | 20気圧防水 |
定価: | 17,600円(税込) |
GA-2000は、カーボンコアガードを使用したシリーズの中でも、手ごろな価格で手に入るカジュアルモデルです。
カラーバリエーションが豊富で、ミリタリーテイストのネイビー・オリーブグリーン・カーキの3色の他、モノトーンのブラックとホワイトからセレクトできます。
リューズではなく大型のフロントボタンを6時位置に配置したスタイルと、立体文字盤がワイルドかつファッショナブルなデザインが特徴です。
カーボンコアガードを採用しており、モジュールはカーボンのケースでしっかり守られています。
また裏蓋はパネルバックとバックカバーの二重構造になっています。
出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.GA-2000S-1A/
裏蓋が二重構造になっているのは、「平置き」ができるデザインにするための工夫。
これまでのデザインでは平置きした場合、ベルトが緩衝になるべく立ち上がり、腕時計自体を平置きすることは不可能でした。
しかし裏蓋を二重構造にして緩衝性能をアップさせることで、平置きが可能になったのです。
腕時計を外して置いた時、ベルトが盛り上がって安定性が悪くイラっとした経験をお持ちの方、少なくないのではないでしょうか。
GA-2000シリーズは平置きできるという新たな着眼点を持つデザインで、なおかつストラップの交換も簡単です。
デザインがカジュアルなだけでなく、ストラップを付け替える楽しみもあるモデルとなっています。
ベゼルを樹脂製にすることでよりファッショナブルになり、低価格で提供できるようになっている点も大きな特徴でしょう。
しかしカーボンコアガード構造と二重裏蓋で、ショックレジストはコストを大きく上回るものになっています。
⑤MTG-B1000XBD
出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.MTG-B1000XB-1A/
スペック
外装
型番: | MTG-B1000XBD |
ケースサイズ: | 直径55.8mm×51.7mm×厚さ14.4mm |
素材: | カーボン/樹脂 |
スタイル: | 3眼アナログクロノグラフ |
ムーブメント
駆動方式: | タフソーラー(ソーラー充電システム)/クォーツ |
時刻修正: | 電波時計マルチバンド6(日本・北米・欧州・中国対応) |
機能
主な機能: | 対応携帯電話とのBluetooth通信による機能連動・専用アプリ「G-SHOCK Connected」対応 |
防水性: | 20気圧防水 |
定価: | 148,500円(税込) |
MT-Gは、G-SHOCKの上位機種のひとつ。
G-SHOCKにはハイエンドモデルの「MR-G」をはじめ、グラビティマスターなどの「マスター オブ G」などさまざまなモデルが存在します。
MT-Gは中でも上位にランクインするモデルで、テーマは「メタルと樹脂の融合」。
MTG-B1000XBDはメタル&樹脂で強化されたボディに、さらに強化カーボンをまとわせた、ハイスペックなモデルです。
出典:https://www.casio.com/jp/watches/gshock/product.MTG-B1000XB-1A/
MTG-B1000XBD最大の特徴は、強靭なメタルで形成された新コアガード構造です。
ベゼルと裏蓋、そしてカン足部分をメタルの骨格で一体化させています。
中心部のインナーケースはメタルのボディで鎧われ、センターケースに強化カーボンを使用しました。
さらにベゼルの表面にも強化カーボンを装着。メタルと樹脂によるタフネスの上を行く強靭さと、樹脂に負けない軽さを実現しています。
メタルケースやバンドにはIP処理が施され、深いブラックがつやめきます。さらにメタリックなレッドとブルーをそれぞれのモデルに差し色として配しました。
特に強化カーボンを用いたベゼルには、強化カーボンの証である籠目模様が浮き出します。
しかし、リューズガードがある点などが、カーボンコアガード構造をもつ他の機種とは異なり、背骨までカーボンで強化された機種とは一線を画しています。
まとめ
G-SHOCKは、カーボンという素材の開発から始まり、コア部分の構造からデザインに至るまで、大いなる進化を遂げました。
カーボンを駆使したカーボンコアガード構造やカーボンベゼルの採用により、これまでの常識だったデザインが大きく覆されたのです。
新たなるマテリアル・カーボンに到達するまで、長い研究を積んだG-SHOCKは、樹脂モデルもメタルモデルもまだまだ進化し続けています。
第三のタフネスが出航したばかりですが、日進月歩の進化を遂げてきたG-SHOCKだからこそ、今後の動向から目が離せません。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。