出典:https://www.lesrhabilleurs.com/2020/04/hermes-watches-wonders-2020/
「エルメスのメンズ時計にはどんな種類があるの?」
「エルメス メンズ時計の人気モデルや魅力について詳しく知りたい」
超高級ブランドといえば、真っ先に名前が挙がるブランド、エルメス。
世界中のセレブを虜にするエルメスでは、腕時計も人気の高い商品です。
エルメスはそろそろ一生モノのパートナーとなる、高級ブランドの腕時計が欲しいとお考えの男性におすすめのブランドのひとつに数えられます。
とは言え、「ファッションブランドの時計ってどうなの?」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
最初に結論を申し上げますと、エルメスの時計は断然オススメ!長い歴史の中で培われた職人技と審美性が活きた、至極の銘品と言えます。
そんなエルメス メンズ時計の人気モデルや魅力が知りたいという人は多いのではないでしょうか。
エルメスの腕時計は、優れたムーブメントを搭載し、手頃な価格で手に入るラインナップが揃っています。
この記事ではエルメス メンズ時計の人気モデルや魅力を、GINZA RASINスタッフ監修のもと紹介します。
コレクションごとに詳しく紹介しますので、高級時計の購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
エルメスのメンズ時計ってどうなの?その魅力とは
エルメスというと、バーキンやケリーバッグといったレディースのレザーバッグやスカーフなどがクローズアップされがちです。しかし、腕時計ブランドとしての歴史も長いことをご存知でしょうか。
エルメスが初めて腕時計を発表したのは、1927年のこと。なんと日本がまだ昭和2年だった時のことでした。
以来エルメスでは、さまざまな腕時計をリリースしており、高級腕時計ブランドとしての地位も確立しています。
なお、エルメスの歴史をおさらいしておくと1837年、パリの馬具工房としてオープンしました。
エルメスは19世紀当時からナポレオン三世やロシアのツァーリ(皇帝)たちを顧客にもつ、トップクラスの馬具工房でした。
馬具は上質な皮革製品であり、エルメスの3代目にあたるエミール=モリス・エルメスは皮革加工の高い技術を生かしてバッグ製作などを始めます。皮革製品の高級ブランドとして頭角を現したエルメスは、腕時計にも事業を拡げたのでした。
そんなエルメスの腕時計は世界でもトップクラスのレザーストラップを装着していること、そして腕時計自体のデザイン性が非常に優れていることで、高く評価されています。
有名ブランドがファッションアイテムのひとつとして腕時計を売り出したのではなく、エルメスはれっきとした高級腕時計ブランドでもあるのです。
出典:https://www.hermes.com/jp/ja/
エルメスの腕時計は、エルメスのレザーバッグなどと比較するとそんなに高額ではありません。
例えばバーキン。
エルメスの顔となっているバッグ、バーキンは100万円を下りません。オーストリッチなどは200万円を軽く超え、ワニ革になると500万円を軽く超えてきます。
しかしエルメスの腕時計は、定価40万円前後~の設定です。
またエルメスは並行輸入市場でさらにお得になり、中古品だとさらにお安く手に入ります。特殊なモデルでなければ20万円前後~40万円程度が、エルメスの中古相場です。
現在は高級腕時計ブランドが軒並み価格を上げていることもあり、ネームバリューを考えるとかなりお得感があるタイムピースと言えるでしょう。
エルメス メンズ時計の人気シリーズを一挙公開!
エルメスのレディース腕時計は、女性に大変人気があり、名前も知られています。
メンズ腕時計もセンス、品質ともに非常に高く、お値打ち価格でエルメスならではのラグジュアリー感があり、おすすめです。
ファッショナブルで、腕時計専門メゾンのウォッチと比較すると、人とかぶりにくいというメリットもあります。
おしゃれでセンスの高い男性に選んでいただきたい、エルメスのメンズウォッチをご紹介します。
人気シリーズ① アルソー
素材:ステンレススティール / ホワイトゴールド など
ケースサイズ:直径36mm /39mm / 41mm など
文字盤:ブラック / シルバー など
ムーブメント:クォーツ / 自動巻き
アルソーは、エルメスのメンズウォッチのなかでもトップクラスのファッション性を持つモデルです。エルメスの専属デザイナーであるアンリ・ドリニー氏が1978年にデザインしました。
アンリ・ドリニー氏はエルメスで50年以上デザイナーを務め、クラシカルに新たな解釈を加え、革新的なデザインを生み出すことに長けたクリエイターとして知られています。
アルソーとは「馬具のあぶみ」のことです。日本古来のあぶみとは異なり、西洋のあぶみはちょっと背の高いカマボコ型、トンネルの入り口のような形をしています。
アンリ・ドリニー氏はエルメスでもおなじみの馬具、あぶみの形から着想を得て、左右で異なるラグという画期的なスタイルを生み出しました。
また文字盤を飾るインデックスもアルソーの個性のひとつ。
斜体になったアラビア数字のインデックスは、風を切ってサークルの中を走る馬のように見えます。
たてがみや尾がなびくようでもあり、爽やかでクールな大人の男性にぴったりのおしゃれなモデルです。
人気シリーズ② ケープコッド
素材:ステンレススティール / エロールド など
ケースサイズ:41.0mm × 28.5mm / 36.0mm×36.0mm など
文字盤:ブラック / シルバー など
ムーブメント:クォーツ / 自動巻き
ケープコッドもまた、アンリ・ドリニー氏によってデザインされた腕時計です。
ケープコッドはエルメスのメンズウォッチの中でも大変人気が高い、スタイリッシュなデザインで知られています。
ケープコッドには、メンズアクセサリーとして生まれたシェーヌ・ダンクルにインスパイアされたモチーフがあしらわれています。
シェーヌ・ダンクルは「錨の鎖」という意味があり、その名のとおり錨の鎖から着想を得てデザインされたアクセサリーです。
シェーヌ・ダンクルはエルメス創業から100年ほど経ったころ、1938年にリリースされた非常に歴史あるモデル。現在ではレディースアクセサリーとしても親しまれています。
ケープコッドはシェーヌ・ダンクルのカプセルのような形の鎖を、数字のレタリングに反映させました。
またケース&ラグも、鎖の上に配置されたような、不思議な形状です。
出典:https://japan.hermes.com/
この独特なデザインには逸話があります。
アンリ・ドリニー氏はエルメスから、スクエア型の腕時計をデザインするよう指示されました。
しかしドリニー氏はスクエア型をあまり好まず、レクタングル(長方形)をデザインしたいと考えます。
そこで、ドリニー氏が思いついたデザインが、レクタングルのラグにスクエア型のケースを重ねた、独特なケープコッドの原型だったのです。
ケープコッドは、キュートな文字盤とユニークなスタイルで人気を呼びます。
一時期エルメスのデザイナーとして在籍していたクリエイター、マルタン・マルジェラ氏は人気のケープコッドのために、ドゥブルトゥールというストラップをデザインします。
ドゥブルトゥールとは二重巻きのストラップのこと。皮革製品に優れたエルメスならではの、贅沢でデザイン性の高いストラップです。
人気シリーズ③クリッパー
素材:ステンレススティール など
ケースサイズ:直径 37mm / 39mm / 42mm / 44mmなど
文字盤:ブラック / シルバー など
ムーブメント:クォーツ / 自動巻き
クリッパーは生産終了となった今もなお、エルメスのアイコンウォッチとして愛され続けている腕時計です。
メンズ・レディースともに大変人気があり、エルメスファンの間では長らく憧れの腕時計として君臨してきました。
1981年に誕生したクリッパーは、エルメスの腕時計の代名詞というほどの知名度を持ちます。
クリッパーという名前は、19世紀に活躍した3本のマストを持つ大型帆船に由来します。
時計の歴史は航海の歴史と深く関わっています。そのためか、ウブロやパテックフィリップのノーチラスなど、船にまつわる腕時計は少なくありません。
クリッパーも、帆船の舷窓からインスピレーションを受けたラウンドケースとビスを打たれたベゼルが特徴です。
メンズのクリッパーの中にはエルメスらしいレザーストラップを合わせたものや、エルメスの頭文字「H」をあしらったブレスレットを合わせたものなどがあります。
レザーストラップ向けのクリッパーとメタルブレスレット向けのクリッパーでは、ラグの形も異なっており、好みに合わせてセレクトできます。
またスポーティなダイバーズクロノグラフもあり、さまざまなシーンで活躍してくれる一生モノのタイムピースです。
人気シリーズ④Hウォッチ
素材:ステンレススティール など
ケースサイズ:21mm×21mm / 32.2mm×32.2mm など
文字盤:ブラック / シルバー など
ムーブメント:クォーツ / 自動巻き
エルメスの頭文字「H」をかたどったHウォッチは、エルメスそのものといえるエルメスWATCHの永遠の定番です。
実は1996年リリースという、エルメスの中では新しいモデルのひとつですが、そのデザインから非常によく知られています。
Hというアルファベットをそのまま腕時計のベゼルにしてしまった独特なフォルムは、誰もがひと目で「エルメス」だと分かるデザインですね。
エルメスのHを前面に押し出していても、上品で優美なデザイン性を維持している点は、さすが世界のトップブランドと言えるでしょう。
Hウォッチはいずれもすぐに分かるフォルムでありながら、非常にバリエーション豊かな腕時計でもあります。
Hウォッチは、32.2mm×32.2mmのTGMと、21mm×21mmのPMというサイズが基本です。
現在はそのほかにも、17.2mm×17.2mmというサイズや、26mm×26mmというサイズも展開しています。
基本の形はHですが、文字盤にギョーシェ装飾をほどこしたものやマザーオブパールを使用したもの、ダイヤモンドをセッティングしたものなど実に多種多様です。
出典:https://japan.hermes.com/
ベゼルもシルバーカラー、ゴールドカラー、ジェムセッティングなどさまざま。
またベルトはエルメスの本領を発揮するレザーストラップが無数に展開されています。
素材・カラーはもちろん、二重に巻き付けるドゥブルトゥールも人気の高いデザインです。
さらにエルメスのシンボル「H」を大小組み合わせた、通称Hブレスレットというメタルブレスもあれば、石畳のようなメタルブレスレットもあり、セレクトに困るほどです。
選ぶ楽しみ、個性を追求するなら、Hウォッチがおすすめです。
エルメスでは腕時計に対して「正確に時間を刻む」「美しいオブジェである」というふたつの美学を貫いています。
Hウォッチは、エルメスの美学の粋と言っても過言ではないでしょう。
まとめ
エルメスの腕時計は、優れたムーブメントを搭載し、美学を持った大人のタイムピースです。
誰もが知る世界のトップブランドでありながら、腕時計は手頃な価格で手に入るラインナップが揃っています。
もちろん高額なモデルもありますが、並行品や状態の良い中古品に出会えればお得にゲットすることも可能です。
大人のメンズのステイタスとして、そろそろ良い腕時計を……とお考えの方、検討してみてはいかがでしょうか。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。