面倒な操作なしに、きわめて正確な時刻を表示してくれる電波時計。
さらにそこにソーラー電池が搭載されていれば、基本的にはメンテナンスフリー!日々忙しく過ごすビジネスマンは購入を検討されている方が少なくないでしょう。
一方でビジネスシーンでソーラー電波時計を使用することにためらってる方、結構多いのではありませんか?
電波時計と聞くと「大きい」「スポーティー」「カジュアル」といったイメージが先行しており、ビジネスにはマッチしない、といった声をよく聞きます。
しかしながら現在、技術は飛躍的に向上しています。それに伴い伝統的な腕時計と遜色ないラグジュアリー感溢れるハイエンドモデルが、ソーラー電波時計からも多数ラインナップされております。
そこでこの記事では、油の乗ったビジネスマンも納得する、ワンランク上の高級ソーラー電波時計7選をご紹介いたします。
出典:https://www.facebook.com/Seiko.Japan
目次
ビジネスマンにソーラー電波時計をお勧めする三つの理由
当店GINZA RASINは、ロレックスやパテックフィリップといった、高級ブランドの腕時計専門店となります。
そのため取扱い商品は機械式時計・クォーツ時など、伝統的なスタイルの腕時計が主流です。
そんな中で、今回なぜソーラー電波時計をお勧めするか。この答えは、ソーラー電波時計の魅力を知ると見えてくるでしょう。
お勧め理由を三つ、ご紹介いたします。
理由①時刻がきわめて正確だから
電波時計とは、その名の通り電波を受信することで時刻表示を行うタイプの時計です。
この「電波」がミソで、これは我が国においては情報通信研究機構が送信する標準電波を指し、自動的に時刻修正を行ってくれるのです。
標準電波は約10万年に誤差一秒と言われる原子時計が運用されているため、その時刻はきわめて正確となります。
この「正確さ」こそ、ビジネスマンに必須の機能ではないでしょうか。
現在、スマートフォンやパソコンなど、より高精度な電波時計搭載デバイスが身の回りに溢れていますが、こういったガジェットを商談中や会議中に取り出せない、といった方は多いですよね。
電波時計であれば、袖口をサッとまくるだけで、すぐに正確な時刻に出会えることでしょう。
出典:https://www.seiko-watch.co.jp/support/function/wave01.php
ちなみにこの標準電波は、国内では福島県田村市と佐賀県佐賀市の送信局から発せられています。
標準電波は一般的に1,500~3,000kmが受信可能範囲と言われているので、東西それぞれに位置することで、日本全国を網羅する、ということになりますね。
ただ、電波受信には必ずアンテナが必要になります。
アンテナは電波を遮るような障害物があるとその機能を発揮できませんので、屋内など電波の届かない場所では理論上、時刻修正をすることができません。
また、電波送信局にはメンテナンスなどのために「停波日」があります。
そんな時はクォーツ時計として駆動することとなり、再び電波受信をすれば自動で時刻修正されることとなります(もっとも、クォーツ時計も月差数秒ときわめて高精度ですが)。
理由②どんどん利便性が高まっているから
現在電波時計は、ただ正確な時刻を表示する、という機能に留まりません。
その一つがソーラー電波時計でしょう。
これは、文字盤や外周などに専用のソーラーセルを搭載させ、太陽光を受けることで充電できる機能を持った電波時計となります。
出典:http://citizen.jp/technology/detail/eco.html
従来のゼンマイや一次電池を駆動力とした機構ではなく、太陽光による充電と放電を繰り返しながら何度でも使える「二次電池(ソーラー電池)」を使うことによって、理論上は電池交換なしに半永久的に使える時計として昇華されました。
実際は二次電池の容量低下や機械的な可動部のオーバーホールなどが必要となり、「ノーメンテナンス」とは言えません。しかしながら従来の腕時計より、電池交換や手動操作などのメンテナンスから解放されたことは事実です。
定期的なメンテナンスが不要ということは、お財布にも地球にもエコですよね。
また、GPS機能搭載時計も、ソーラー電波時計の利便性を語るうえで欠かせないでしょう。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/news/20160905_01
GPSもまた電波を受信することで、きわめて正確な時刻表示を可能としています。
でも、電波時計とは厳密には受信する媒体が異なります。
GPSとはGlobal Positioning System(全地球測位システム)の略で、GPS衛星と呼ばれる人工衛星から送信される電波を受信する時計となります。
これはスマートフォンやカーナビなどでもお馴染みであるように、本来は時刻表示のための衛星ではありません。受信機の位置情報を測定するものです。
しかしながらこのGPS衛星には前述した原子時計が搭載されており、常に時刻情報を発信しているため、GPS受信機を搭載した腕時計は正確な時刻表示が可能、ということになります。
GPS衛星は地球周回軌道上にいくつも配置されており、地球上のどの上空にも常に複数個が存在している状態です。
そのため標準電波のように受信できる範囲に制限はなく、GPSを受信さえできればどこにいても正確な時刻を把握できる、ということになります。
一方で、衛星が遥か遠くの上空に位置しているため、標準電波と比べて受信の際に多くの電力を消費するうえ、位置情報取得までに時間がかかるというデメリットもあります。もっとも、こういったデメリットは、技術革新によってだんだんと改善されてきています。
このように、電波時計の利便性は年々高まります。
ちなみにGPS時計は「どこにいても正確な時刻を把握できる」と述べましたが、電波時計もまた世界各国の標準電波に対応できる機種が増えてきて、よりボーダーレスな使用が可能となりました。
それに伴い、ワールドタイム機能やサマータイム自動対応など、様々な機能を付加することができるようにもなっており、今後ますます便利になっていくことが予測されます。
理由③ビジネスユースにピッタリの高級感があるから
出典:https://citizen.jp/attesa/special/topics/answers/03/index.html
冒頭でもご紹介したように、「ビジネスシーンにソーラー電波時計を身に着ける」ことへの抵抗は、よく聞く話です。
確かにかつて「電波時計」として打ち出された製品の数々は、巨大なアンテナやソーラーセルを仕込むために大きくなりすぎたり、近未来的な風貌にしようとデザインが奇抜すぎたりしたことがあります。
しかしながら技術革新や世間のソーラー電波時計へのニーズの高まりに合わせて、ビジネスユースにピッタリの高級感ある製品が出回るようになりました。
例えばアンテナを小型化して小径薄型ケースを実現している、ということはもちろん、アンテナ感度の向上により、かつては採用できなかったステンレススティールやチタンといった金属素材をケース・ブレスレットに採用できるようになっています。
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また、ソーラー式充電には専用のソーラーセルを文字盤に取り付ける必要がありますが、かつては遮光を防ぐために半透明の文字盤などが使われており、これまたビジネスユースにはちょっと・・・といった理由の一つでした。
今ではセルの改良が進んだことでインナーベゼルやインダイアルのごく目立たない箇所に設置することができ、大変質感の良い文字盤を実現しております。
さらに大切なのが、伝統的な時計メーカーが手掛けているソーラー電波時計は、そのノウハウが巧みに生かされている、ということ!
ソーラー電波時計の権威と言えばわが国ではお馴染みのセイコーやシチズン、カシオなどが挙げられますが、ご存知のようにどのブランドも連綿と上質な時計製造を手掛けてきた歴史を持ちます。
出典:https://citizen.jp/attesa/
そのためケースの仕上げにしろ、加工にしろ、デザイン設計にしろ、ビジネススーツでの着用を考慮した、高級感溢れる外装を実現できているところばかりです。
ソーラー電波時計は「ハイエンド」の位置づけなので、自ずと外装面にも手間暇がかけられているのでしょう。
さらには高い防水性、あるいはクロノグラフやデイト窓といった「時計にあったら嬉しい多機能性」も有しており、もはや現在のソーラー電波時計に、ビジネスユースとしての死角はなくなったと言うのが正しいでしょう。
それでは次項より、ワンランク上のソーラー電波時計をご紹介していきます!
お勧めの高級ソーラー電波時計①セイコー アストロン
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セイコー アストロンは、ソーラー電波時計の中でも、前項でご紹介した「GPS衛星」から送信された電波受信を行うGPSウォッチとなります。
2012年、世界で初めてGPSウォッチを小型化し、市販化に成功したのがこちらのアストロンでした。
ちなみにこの「アストロン」という名前は、1969年、やはりセイコーが世界で初めてクォーツウォッチの市販化を行った個体に用いられていた、由緒正しい名前となります。
発表当初からビジネスユースが前提となっていたため、伝統的な腕時計と遜色のない高級感や実用性で話題となりました。
また、GPSウォッチにありがちだった「頻繁な外部充電」を必要とせず、きわめてエネルギー効率の高い駆動力を実現したというのは、当時は本当に驚嘆する技術力として語られたものです。
セイコーがアストロンをリリースして以降、各社でGPSウォッチの製造・開発競争が激化しました。
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2012年に誕生したアストロンのファーストモデルは「7Xシリーズ」として打ち出されましたが、現在のラインナップは以下の通りです。
◆8Xシリーズ・・・7Xシリーズを小型化させたシリーズ
◆5Xシリーズ・・・さらにさらに小型化させ、高性能化させた5Xシリーズ。アストロン史上最高性能
◆エグゼクティブライン・・・主に8Xシリーズにおける、ハイエンドライン
さらにその中で機能やデザイン、スペシャルエディションなどで派生モデルを多く抱えており、好みや使用シーンに合わせてお選び頂くことが可能となります。
特筆すべきモデルをいくつかご紹介いたします。
アストロン グローバルライン 5X チタン
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/news/20200305-68586536305
スペック
ケースサイズ:直径42.8mm×厚さ14.7mm
ムーブメント:GPSソーラームーブメント キャリバー5X53
機能:デュアルタイム表示(AM/PM表示つき),スーパースマートセンサー,タイムゾーン修正機能,ワールドタイム機能,パーペチュアルカレンダー,ソーラー充電機能等
防水性:20気圧
定価:26万円または28万円(税別)
2020年明けにリリースされたばかりの、セイコー アストロン最新作です。
5Xシリーズ初となるチタンが素材として用いられたことが何よりの特徴です。
前述の通り5Xシリーズは従来のアストロンよりもさらに小型化に成功した一大コレクションとなり、なんと直径42.8mm×厚さ14.7mm!ちなみに初代アストロンは直径が47mmを超えていました。
現行品の大きさだと、とてもGPS電波をキャッチするアンテナやソーラーセルが搭載しているとは思えませんね。
さらにチタンを採用することで、ステンレススティール製品よりも約4割比重を軽く、かつ金属アレルギーへの懸念を低減させました。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/astron/special/5X_sport_ti/
ちなみに搭載されるキャリバー5X53は、このアストロンの真骨頂とも言うべきムーブメントです。
5Xシリーズのために開発された当ムーブメントは、アストロンに三つの価値を付与します。
一つ目が、高速タイムゾーン修正。
アンテナ受信感度をさらに向上させ、GPS電波をいち早くキャッチしてその信号をスピーディーに取り込み、なんと最短3秒で時刻情報を反映すると言うのです。
二つ目が、タイムトランスファー機能。
容易なボタン操作(2時と4時位置のプッシャーの長押しとのこと)でホーム・ローカルタイムの瞬時の切り替えを実現しました。
三つ目は、スーパースマートセンサー。
「電波キャッチ⇒受信開始」のタイミングを、ユーザーの使用環境に応じて可変させられる仕様です。
結果として受信成功率がアップしました。ちなみに従来は「前回の受信に合わせた強制時刻修正」という機能がありましたが、そちらもアップデート。異なる受信方法において、最大一日二回の時刻修正を行うというシステムとなりました。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/news/20200305-68586536305
このように、性能面が凄まじいまでにブラッシュアップされていることがおわかり頂けたかと思います。
さらにすごいのが、「高級感」です!
ビジネスユースが想定された、武骨さのない洗練されたケースフォルム。そしてヘアライン仕上げとポリッシュ仕上げを巧みに使い分けることで視覚的な美しさを獲得した全体像。アンテナやソーラーセルを感じさせない上質な文字盤・・・
セイコーのアストロンと言えば「高級機」としての認知度も高まっておりますので、ワンランク上の高級時計が欲しい、と言う方には強くお勧めしたい一本です。
なお、当チタンモデルは2020年6月~の発売予定となりますが、ステンレススティールモデルは既に豊富に出回っております。
ステンレススティールの重量感がイイ!という方もいらっしゃるので、お好きな方をチャレンジしてみましょう!
アストロン 5Xシリーズ SBXC021
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/astron/sbxc021
スペック
ケースサイズ:直径42.7mm×厚さ13.3mm
ムーブメント:GPSソーラームーブメント キャリバー5X53
機能:デュアルタイム表示(AM/PM表示つき),スーパースマートセンサー,タイムゾーン修正機能,ワールドタイム機能,パーペチュアルカレンダー,ソーラー充電機能等
防水性:10気圧
定価:21万円(税別)
前述した、ステンレススティール製アストロンです。
搭載するムーブメントはキャリバー5X53ですので、機能面は前項のモデルと変わりません。
ただ、オーソドックスな黒文字盤にシンプルで使いやすいステンレススティール製のSBXC021は、非常に根強い人気があります。
アストロン エグゼクティブライン 8Xシリーズ SBXB127
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/astron/SBXB127
スペック
ケースサイズ:直径46.1mm×厚さ14.3mm
ムーブメント:GPSソーラームーブメント キャリバー8X82
機能:DST(サマータイム)機能,デュアルタイム表示,タイムゾーン修正機能,スマートセンサー,クロノグラフ,パーペチュアルカレンダー,ソーラー充電機能等
防水性:10気圧
定価:25万円(税別)
「エグゼクティブライン」は、アストロン5周年を祝して2017年に誕生した新シリーズ。
世界でトップを目指すグローバルビジネスマンに向けて発信されたとのことです。
こちらは、人気のクロノグラフ搭載機。
さらにブルー文字盤というのが爽やかで特別感が溢れますね。
かつてアストロンの文字盤はほとんど黒でしたが、近年ではカラーバリエーションが豊富になっており、こちらも光の加減によって表情を変える青が魅力的な逸品です。
ちなみにキャリバー8X82では2時位置と4時位置のプッシャーはクロノグラフ計測用となるため、強制時刻修正は反対側の10時位置、8時位置のものは機内モード設定などで使用されることとなります。
現行のメインは5Xシリーズとなりますが、ガッシリした時計が好き、大きめサイズが欲しいという方は、ぜひ8Xキャリバー搭載機をご検討ください!
お勧めの高級ソーラー電波時計②セイコー ブライツ
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/brightz/flightexpert-dualtime
セイコーは「ブライツ」からも、ソーラー電波時計をリリースしております。
ただ、アストロンと異なり、ブライツは電波時計専用ラインというわけではありません。
「グローバル志向のビジネスマン」のための「新感覚のスタンダードウォッチ」というコンセプトのもと、実用性・快適な着用感、そしてシンプルながらビジネスマンにふさわしい洗練されたデザイン性を訴求するシリーズとなっております。
ちなみにブライツ(BRIGHTZ)のブランド名は、「聡明で輝いている」Brightと「追求、ありつづけている」Zを組み合わせた、セイコー独自の造語だとか。
エッジのきいたケースやブレスレットが特徴的なアストロンとは裏腹に、丸みのある優美なケースラインがブライツの魅力の一つです。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/news/20161012_01
そんなブライツ、「ビジネスマン」のための「スタンダード」ですから、ソーラー電波時計の必要性をよく理解しているのでしょう。
現行品では、メインどころとしていくつかのソーラー電波搭載モデルをラインナップしております。
概ね、現行ブライツでは、以下の2シリーズでソーラー電波時計をお買い求め頂くことができます。
◆フライトエキスパート・・・グローバルな世界で活躍するビジネスマンに向けた高性能シリーズ
◆ソーラー電波・・・シンプルながら高い実用性にこだわったシリーズ
アストロン同様、この2ラインの中で派生モデルがいくつか存在します。
代表的なモデルをご紹介いたします。
ブライツ フライトエキスパート デュアルタイム SAGA261
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/brightz/saga261
スペック
ケースサイズ:直径43.2mm×厚さ11.4mm
ムーブメント:8B63
機能:デュアルタイム表示機能,フルオートカレンダー機能,ワールドタイム機能,電波修正機能(日本・中国・アメリカ・ドイツ・イギリスの標準電波を受信)等
防水性:10気圧
定価:13万円(税別)
フライトエキスパートは、さらに二つの系譜に分けることができます。
「デュアルタイム」と「クロノグラフ」です。
まず始めに、デュアルタイムの方から一本ご紹介させて頂きます。
こちらはデュアルタイム(ローカルタイムのみならず、第二時間帯も表示してくれる機能)に加えて、ワールドタイム機能がついた多機能モデル。まさに「グローバル志向のビジネスマン」のために開発された逸品です。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/brightz/saga261
ワールドタイムはデュアルタイム(またはGMT)と混同されることもありますが、機能自体が異なります。
ワールドタイムは文字盤やベゼルなどに世界の主要な都市名をそれぞれの経度ごとに並べており(経度が15度異なると1時間の時差がある)、つまり現在地の時刻を合わせれば、それぞれの都市で今何時かが一目瞭然となる、という便利機能です。
さらにワールドワイドなのが、受信する標準電波が日本国内のみならず、中国・アメリカ・ドイツ・イギリスにも対応している、ということ。
対応国であれば、電波受信によってどこにいてもその国の最も正確な時刻が判明するのです。
セイコーらしい洗練されたケースフォルムに、チタン製できわめて軽やかになった装着感、各国の主要都市が印字されたオシャレなベゼルなどが、このモデルの特徴を際立たせていると言えます。
海外出張が多いビジネスマン必携のソーラー電波時計です。
お値段もアストロンに比べるとリーズナブルですので、サブ機として持つ、というのもアリですね。
ブライツ フライトエキスパート デュアルタイム SAGA191
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/brightz/saga191
スペック
ケースサイズ:直径43.6mm×厚さ11.3mm
ムーブメント:8B92
機能:クロノグラフ機能,フルオートカレンダー機能,ワールドタイム機能,電波修正機能(日本・中国・アメリカ・ドイツ・イギリスの標準電波を受信)等
防水性:10気圧
定価:11万円(税別)
こちらはフライトエキスパートのクロノグラフシリーズで、さらにワールドタイム機能をも付与された逸品となります。
ベゼルにタキメーターを、インナーベゼルに各国主要都市をプリントすることで、よりアイコニックなデザインを実現しました。
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/brightz/saga191
こちらも日本のみならず、中国・アメリカなどの標準電波に対応しているため、グローバルに活躍するビジネスマンの相棒となってくれることでしょう。
丁寧なギョーシェ仕上げを施した文字盤も、いかにも高級機らしい様相です。
ブライツ ソーラー電波時計 SAGZ098
出典:https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/brightz/sagz098
スペック
ケースサイズ:直径38.5mm×厚さ9.2mm
ムーブメント:7B27
機能:フルオートカレンダー機能,ワールドタイム機能,電波修正機能(日本・中国・アメリカ・ドイツ・イギリスの標準電波を受信)等
防水性:10気圧
定価:10万円(税別)
ケース径40mm以下と、ソーラー電波時計の常識を覆すような小径薄型のモデルです。
サンレイ仕上げが施されたシンプルなブラウン文字盤にピンクゴールドカラーのケースは、ドレッシーな装いにもぴったりです。
にもかかわらず立派なソーラー電波時計で、ワールドタイム機能も付与されておりますので、機能性とデザイン性を両立したいビジネスマンにお勧めです。
お勧めの高級ソーラー電波時計③シチズン アテッサ
出典:https://twitter.com/citizenwatchjp
ソーラー電波時計の話題に、シチズンもまた欠かせない日本メーカーです。
その理由は二つあります。
まず一つ目は、シチズンこそが世界で初めて日本・イギリス・ヨーロッパに対応した多局受信型アナログ電波時計の製造に成功したメーカーである、ということ。1993年のことでした。
ちなみに搭載されるムーブメントは、外部ベンダーから調達したものではなく、自社開発だったということに驚きを禁じえません(電波受信用のICも自社開発した、とのこと)。
この記念すべき電波時計は、文字盤中央にアンテナを配置するという独創性溢れるデザインでも今なお語り継がれています。
出典:https://twitter.com/citizenwatchjp
こうしてシチズンは電波時計の製造・開発に意欲的に取り組んでいき、2000年の「エコ・ドライブ」の開発に繋がっていきます。このエコ・ドライブが「ソーラー電波時計にシチズンは欠かせない」理由の二つ目です。
エコドライブは、現在はシチズンの製品シリーズ名となっていますが、もともとは太陽光発電を意味する用語でした。
2000年に日本国内の標準電波をキャッチして自動時刻修正を行う機能とエコ・ドライブを掛け合わせた「エコ・ドライブ電波時計」を開発してより、エコ・ドライブの歩みもまた飛躍的に進んでいきます。
出典:https://citizen.jp/product/attesa/lineup/detail/index.html?seihin_no=CC4000-59L
前述の通り、電波受信にはアンテナが必要となります。
さらに、エコ・ドライブを始めとしたソーラー電池には、専用セルが必要となります。このセルは受光素子によって太陽光を電気信号に変換させる役割があり、「腕時計サイズに適応させること」「感度を高めて屋内光でも充電させること」がまず大きな課題となります。
一方で光さえあれば一切の外部充電は不要で、電池交換も必要ないというお財布にも地球環境にもエコなシステムとなります。
シチズンではそんなエコ・ドライブの開発および改良に携わり、今では小径薄型時計に搭載させるのはもちろんのこと、さらなる高性能へ、さらなる高級感ある外装技術の向上へと邁進しております。
そんなシチズンの技術の集大成とも言うべきシリーズが「アテッサ」です。
出典:https://twitter.com/citizenwatchjp
アテッサは「スポーティーかつエレガント」をテーマに、やはり1993年よりリリースされた一大コレクションです。
最たる特徴は「世界初のチタン製腕時計」であった、という歴史を持つことです。
チタンはステンレススティールなどと比べて軽くて錆びづらい一方で加工が容易ではなく、時計ケース・ブレスレットに採用するのは困難と言われていました。
しかしながらシチズンでは、アテッサのスタンダード素材をチタンに設定。
さらに「高級機」であることを非常に重要視しており、磨きや装飾に余念がありません。
とりわけチタンを一つずつ丁寧に研磨することで、歪みのないシャープな面と独特の輝きが備わった美しいケースは見ものです。
このアテッサの特筆すべき点は、前述した電波時計やエコ・ドライブなど、高機能ウォッチとしても名を馳せている、ということ。
モデルにもよりますが、近年では前項でご紹介したセイコー アストロンのようにGPS電波を受信する時計なども幅広く取り扱っており、今なお進化が楽しみなシチズンの大黒柱的モデルです。
いくつかのモデルをご紹介いたします。
アテッサ GPS衛星電波時計 CC4004-58E
出典:https://citizen.jp/product/attesa/lineup/detail/index.html?seihin_no=CC4004-58E
スペック
ケースサイズ:直径44mm×厚さ15.1mm
ムーブメント:F950
機能:エコ・ドライブ,衛星電波受信機能,デュアルタイム機能,クロノグラフ,ダブルダイレクトフライト等
防水性:10気圧
定価:23万円(税別)
GPSウォッチとしてご利用頂ける、アテッサの最新版です。
エッジが切り立つケースフォルムは当然チタン製となりますが、一目見てカッコよさが全面に押し出されています。ちなみに文字盤もチタン素材がイメージした仕上げとなっており、光の加減によってキラキラと光る憎い演出がなされています。
44mmは若干大きいと思うかもしれませんが、チタンの軽量感と相まって、心地よく装着することが可能でしょう。
出典:https://citizen.jp/product/attesa/lineup/detail/index.html?seihin_no=CC4004-58E
さらに、ムーブメントは最新鋭のF950が搭載されています。
前世代のF900も大変性能の良いGPS衛星受信キャリバーでしたが、こちらは時刻表示だけなら受信を世界最速の3秒で済ませるという、驚きの機能が備わりました。
ちなみに針のスピーディーな動きもアテッサの特徴の一つですが、これは高速ツインコイルモーターと呼ばれる、高性能なモーターシステムが搭載されている証明です。このモーターによって、ダイレクトフライト(ローカルタイム・ホームタイプをそれぞれ単独で簡単に、そして瞬時に設定できるデュアルタイム機能のこと)の切り替えなどがより素早く行えるようになりました。
「ハイエンド」だけあり価格帯はシチズンの中でも屈指の高値となりますが、その分の価値があります。
スーツスタイルにもタウンユースにもエレンガスと利便性を与えてくれる、至高の一本と言えるでしょう。
アテッサ ACT Line CC3085-51A
出典:https://citizen.jp/product/attesa/lineup/detail/index.html?seihin_no=CC3085-51A
スペック
ケースサイズ:直径43.5mm×厚さ13.2mm
ムーブメント:F150
機能:エコ・ドライブ,衛星電波受信機能,ワールドタイム機能,ストップウォッチ,ダイレクトフライト等
防水性:10気圧
定価:165,000円(税別)
ACT Lineは、2019年にリリースされたアテッサの新モデルです。
男性の「働き方の多様化」に焦点を当て、ビジネススーツだけでなく、クールビズやオフィスカジュアル、あるいはジャケパンにジーンズなどあらゆるスタイルにマッチする時計を目指して制作されました。
そのため、従来のアテッサをよりカジュアルにした印象が強くなります。
出典:https://citizen.jp/product/attesa/lineup/detail/index.html?seihin_no=CC3085-51A
「カジュアル」とは言え、アテッサらしい高級感ある外装は健在です。
チタンを独自加工・研磨のもと製造したケースは光沢があり、一部の仕上げをDLC加工することでブラックカラーをブレスレットのアクセントに加えることとなりました。
スッキリとシンプルな文字盤ながら、ワールドタイムやデイ&デイト表記など多機能性を忘れていません。
アテッサ ワールドタイム電波時計 AT9095-50E
出典:https://citizen.jp/product/attesa/lineup/detail/index.html?seihin_no=AT9095-50E
スペック
ケースサイズ:直径42.7mm×厚さ10.8mm
ムーブメント:H820
機能:エコ・ドライブ,パーフェックスマルチ3000(世界4エリア対応),ワールドタイム機能,デイ&デイト表示,ダイレクトフライト等
防水性:10気圧
定価:145,000円(税別)
アテッサより、ブラック文字盤×チタンケースに、ゴールドの差し色が入ったオシャレな一本です。
ベゼルのワールドタイムのための都市名やインデックスもゴールドカラーに彩られており、華やかな印象が強まりました。
かと言って派手すぎないため、ビジネススーツに合わせても良い感じの存在感を発揮できることでしょう。
なお、こちらはGPSウォッチではなく、標準電波対応機となります(パーフェックスマルチ3000により、北米とヨーロッパにも対応)。
お勧めの高級ソーラー電波時計④シチズン エクシード
出典:https://citizen.jp/gps/index.html
1977年に誕生した、シチズンの歴史的ロングセラー「エクシード」。
「確かな品質」「洗練されたデザイン」をコンセプトとしており、オールマイティに使える製品を基調としたコレクションとなります。
「オールマイティ」であるように、モデルはソーラー電波時計だけに留まりません。
レディースのドレスラインやペアウォッチ、あるいはメンズのスポーティーなモデルなども輩出しており、価格帯はピンキリ。
出典:https://citizen.jp/product/attesa/lineup/detail/index.html?seihin_no=CC9075-52E
ただ、アテッサのところでもご紹介した「電波時計(GPSウォッチ含む)」および「エコ・ドライブ」が搭載されたモデルはハイエンドの扱いとなり、価格帯は10万円台~となります。
その分性能はビジネスマンが必要とするもの全てを備えていると言っても過言ではありません。
代表的なモデルをご紹介いたします。
エクシード GPS衛星電波時計 CC9054-52A
出典:https://citizen.jp/product/exceed/lineup/detail/index.html?seihin_no=CC9054-52A
スペック
ケースサイズ:直径43.3mm×厚さ15.1mm
ムーブメント:F900
機能:エコ・ドライブ,衛星電波受信機能,デュアルタイム機能,クロノグラフ,ダブルダイレクトフライト等
防水性:10気圧
定価:24万円(税別)
エクシードのエコ・ドライブ×GPS衛星電波受信を備えた一本です。
アテッサとはまた違った、高級感溢れる外装に仕上がります。
とりわけワールドタイム機能に必須の都市名をインナーベゼルに備え、代わりにピンクゴールドカラーの加工をチタンに施すことで、ラグジュアリーテイストが一気に高まりました。
エクシード ワールドタイム電波時計 AT9110-58A
出典:https://citizen.jp/product/exceed/lineup/detail/index.html?seihin_no=AT9110-58A
スペック
ケースサイズ:直径41.3mm×厚さ10.6mm
ムーブメント:H820
機能:エコ・ドライブ,パーフェックスマルチ3000(世界4エリア対応),ワールドタイム機能,デイ&デイト表示,ダイレクトフライト等
防水性:10気圧
定価:16万円(税別)
直径41.3mm×厚さ10.6mmという薄型のエレガントなエクシードです。
インデックスや針に優しいブルーをあしらうことで、そのエレガンスがいや増しました。
出典:https://citizen.jp/product/exceed/lineup/detail/index.html?seihin_no=AT9110-58A
なお、前項のアテッサでご紹介していたRef.AT9095-50Eと同一ムーブメントのため、スペックはほぼ同一となります。
世界4か所の標準電波に対応しており、細かなタイムスケジュールで動かなくてはならないビジネスマンに愛される一本となっております。
お勧めの高級ソーラー電波時計⑤カシオ オシアナス
出典:https://oceanus.casio.jp/club/blue/1905/1/
オシアナスは、2004年よりカシオが打ち出している、ソーラー電波時計の一大コレクションです。
G-SHOCKに次ぐカシオの主力時計ラインで、メンズ・レディースはもちろんシンプルな3針モデルからスポーツモデルなど、幅広いラインナップが用意されています。
ただ、シリーズ全体の共通点として、デザインコードに「青」が入っている、というものがあります。
シリーズ名のオシアナスはギリシャ神話の海神「オケアノス」に由来しているため、海を想起させる青がイメージカラーとして用いられているようです。
出典:https://www.facebook.com/pg/CASIOOCEANUSJapan/photos/?ref=page_internal
また、スタンダードに「標準電波受信」「時刻自動修正」「ソーラー充電」機能が搭載されているのですが、そのいずれも他社に負けない高性能ぶりを発揮します。
とりわけ「スマートアクセス」は、カシオ独自の機構です。
これは、時刻修正やワールドタイム設定などの多岐に渡る機能を、電子リューズ一つで操作することを可能にしたものです。伝統的な機械式時計のようにリューズを引いて、あるいは回して各種機能を制御することができ、ソーラー電波時計にありがちな「操作が煩雑」といった悩みがなくなりました。
また、タフムーブメントと呼ばれる超薄型ムーブメントを搭載することで、ビジネスユースで使いやすい洗練されたケース厚を獲得しました。
これはソーラー充電効率やムーブメントの耐衝撃性、信頼性を訴求することで高機能と薄さを両立させており、オシアナスの基幹ムーブメントとなっております。さすが、G-SHOCKの大家であるカシオならではの試みですね。
ちなみにこれまたスタンダードに世界6か所の標準電波に対応しており、ワールドワイドに活躍するビジネスマンにも持ってこいです。
出典:https://www.facebook.com/pg/CASIOOCEANUSJapan/photos/?ref=page_internal
さらに近年ではBluetoothによってスマートフォンなどとリンクする機能を有した最新世代モデルもオシアナスからリリースされており、今後ますます進化が期待される新世代ソーラー電波時計となっております。
オシアナス マンタ OCW‐S5000シリーズ
出典:https://oceanus.casio.jp/collection/manta/OCW-S5000.html
スペック
ケースサイズ:直径42.3mm×厚さ9.5mm
ムーブメント:F900
機能:タフソーラー,モバイルリンク機能,ワールドタイム,ストップウォッチ,フルオートカレンダー等
防水性:10気圧
定価:187,000円~(税込み)
2019年、厚さ10mm以下という極めて薄いケースで一世を風靡したのが、こちらの最新マンタ OCW‐S5000です。
もともとオシアナスの中でも「マンタ」シリーズはケースに厚みを出さないことをコンセプトに開発が進んでいました。その心は、「エレガンス、テクノロジー」です。
事実、2007年に登場したOCW-S1000は、クロノグラフ搭載ソーラー電波時計では世界最薄の記録を打ち立てました。
繰り返しになりますが、ソーラー電波時計はアンテナやセルを付属させなくてはいけない関係上、小径薄型を実現するには高度な技術力が試されます。
にもかかわらず、カシオはこの度、クォーツ式時計にも匹敵するような薄型ソーラー電波時計を開発することに成功しました。
出典:https://oceanus.casio.jp/collection/manta/OCW-S5000.html
ムーブメントの薄さに合わせてブレスレットやプッシャーも薄く、美観に十二分の考慮がされたデザインに仕上がっています。
加えて、ただソーラー電波時計であるのみならず、スマートフォンリンク機能を搭載することでBluetoothを利用した時刻修正を可能に。また、都市情報をお手持ちのスマートフォンで管理することで、世界約300都市に時刻補正を行うばかりか、時計のプッシャーをワンタッチするだけで自動的に補正する機能が設けられました。
このように、内外ともに現代ビジネスマンのライフスタイルにマッチするよう製造されたオシアナス マンタ。
この時計を見ると、ソーラー電波時計にありがちな「カジュアルすぎる」「でかい」といった悩みは、一切なくなりましたね!
オシアナス BluetoothR 搭載GPS電波ソーラー OCW-G2000シリーズ
出典:https://products.oceanus.casio.jp/_detail/OCW-G2000J-1A/
スペック
ケースサイズ:直径46.1mm×厚さ13.7mm
ムーブメント:F900
機能:タフソーラー,スマートフォンリンク機能,ワールドタイム,ストップウォッチ,フルオートカレンダー等
防水性:10気圧
定価:253,000円(税込み)
前述の通り、オシアナスには膨大な派生モデルが存在します。
そんな中で屈指の多機能を誇るのが、こちらのG2000シリーズです。
ソーラー充電はもちろん、GPS電波受信機能×世界6か所の標準電波対応というハイブリット型、さらには前述したBluetooth通信によるスマートフォンリンク機能をも備えた逸品となっております。
ちなみにGPS電波と標準電波のハイブリット型は、2014年にG1100シリーズとして誕生したカシオのオシアナスが世界で初めてとなります。
「青の革新、その先へ」というキャッチフレーズとともに売り出されたG2000シリーズが大人気となるのに、時間はかかりませんでした。
出典:https://products.oceanus.casio.jp/_detail/OCW-G2000H-7A/
文字盤やベゼルカラーにバリエーションがありますが、いずれも最上位モデルとしてのクラス感は抜群。
直径46.1mm×厚さ13.7mmと、前項のマンタに比べると大きめではありますが、その分存在感は抜群です。
一方でチタン製ですので重すぎず快適に装着できることでも定評があり、ぜひ一度試着してみてほしいソーラー電波時計の一つです。
お勧めの高級ソーラー電波時計⑥ユンハンス マイスター メガ
出典:https://www.watchuseek.com/
ユンハンスという時計ブランドをご存知でしょうか。
ドイツ生まれドイツ育ちの時計メーカーで、1861年創業とかなりの老舗です。
ドイツ発祥の「バウハウス」を今なお継承していることが、このブランドの最大の特徴。
バウハウスというのは20世紀初頭より、「大量生産を前提とした工業化社会における芸術の在り方」について提唱してきたデザイン学です。
過度な装飾のない、実用重視の「シンプルイズベスト」を地でいくような外装に重きを置いており、ユンハンスもまた無駄の一切を削ぎ落した、シンプルで見やすく使いやすい時計製造を手掛けてきました。
※ユンハンスのフラグシップ「マックスビル」。非常にシンプルで無駄がない
そんなユンハンスですが、実は老舗には珍しく、機械式時計以外の最先端技術の開発にも意欲的に取り組んできたブランドです。
1985年、世界初の電波クロックに続き、1990年には世界初の電波時計「メガ1」を打ち出し、ドイツの標準電波対応時計として、ドイツ国内では大きく報じられました。
そんな電波時計の黎明を担ったユンハンスが打ち出す新時代の逸品。それは、一見するとただのアナログ時計のように見えます。
そう、ユンハンスのマックスビルやマイスターといった既存のコレクションをベースに、ソーラー充電および電波受信機能を搭載させた形となるのです。
マイスター メガ スモールセコンド 058/4900.46
スペック
ケースサイズ:直径38mm×厚さ9mm
ムーブメント:J101.85
機能:電波式ムーブメント,ソーラー充電,パーペチュアルカレンダー,リューズによるタイムゾーン調整等
防水性:3気圧
ソーラー電波時計は、シンプルにする方が難しいです。
繰り返しになりますが、多機能を持たせるほどにケースは大きく、文字盤は複雑になってしまうためです。
しかしながら、これほどまでにシンプルに洗練された電波時計が、過去にあったでしょうか。
「一見するとアナログ時計」というのは、実はものすごい技術力に集約されたものです。
しかもこのマックスビルは、ケース厚わずか9mmで、本当に手巻きマックスビルと変わらない程度なのです。
なお、こちらのモデルは裏蓋に装飾を施し、まるで機械式時計のシースルーバックのような意匠をまとっているのが面白いですね。
ユンハンスは、シンプルをベースにしながらも、えてして見えないところに遊び心を加える粋を持ち合わせます。
ちなみに様々なカラーバリエーションがありますが、いずれも「シンプル」「薄型」「上品」は守り抜かれています。
もちろんシンプルに収められたからと言って、性能が他のソーラー電波時計より劣るということはありません。
標準電波を受信し、自動時刻修正を行う機能を備えております。
さらに驚くべきユンハンス独自の機構として挙げたいのが、専用アプリを用いることで標準電波の届かない場所でもきわめて正確な時刻修正を行う、というもの。
どういうことかと言うと、独自アプリをスマートフォンにインストールすることで独自の時刻信号をスマートフォンから発信させ、どこにいても時刻同期を可能としているのです。
スマートフォンはGPSに対応しているから、それを基地局そのものにしてしまえ、という発想なのでしょう。
ビジネスユースにも向いて、しかもユニーク機構で最先端をいく。
ドイツ老舗時計メーカーの実力を目の当たりにした思いです。
お勧めの高級ソーラー電波時計⑦TRUME(トゥールーム)
出典:https://www.epson.jp/products/trume/ccollection/break.htm
最後にご紹介するのは、セイコー エプソンが「最先端技術でアナログウォッチを極めることを目指す」として、2017年に設立した独自ブランドTRUME(トゥールーム)です!
このブランドが手掛ける時計の全ては、ワンランク上のGPS電波時計となります。
トゥールームは創業からわずか3年ほどと比較的新しいブランドながら、セイコーホールディングスの巨大資本と高度な時計製造技術を武器に、既に多岐にわたるバリエーション展開を行っています。
大きく分けると、以下の四つのコレクションとなります。
◆Sコレクション・・・パイロットウォッチシリーズ
◆Lコレクション・・・大自然に思いを馳せたシリーズ
◆Mコレクション・・・マリンシリーズ
◆Cコレクション・・・タウンユースシリーズ
この中でビジネスユースにお勧めなのは、SコレクションやCコレクションでしょう。
出典:https://www.epson.jp/products/trume/scollection/
とは言え基本的にはどのシリーズにも「サテライトリンク」と呼ばれる、GPS受信システムを搭載しています。
セイコー エプソンが開発したGPSモジュールで、国産の準天頂衛星「みちびき」に対応し、現在時刻を取得します。他の電波をキャッチしないことで、きわめて低消費電力を可能にした、とのことです。
ちなみに文字盤裏にセルが備わったソーラー充電式となりますが、低消費電力に加えて自動のスリープ機能や電波受信停止を行ってくれるため、気づいたら時計が止まっていた、といった事態も防げますね。
出典:https://www.facebook.com/pg/trume.jp/photos/?ref=page_internal
一方でこれだけ最先端技術が搭載されているにもかかわらず、「アナログ運針」にこだわりぬき、見た目は伝統的な高級時計と変わりありません。
あくまで「腕時計」としての楽しみ方を消費者に提供しており、経年によるエイジングが楽しめる革ベルトを付属していたり、高品質なステンレス素材にこだわっていたりと、長年国産時計の最高峰を担ってきたセイコーのノウハウを感じられるソーラー電波時計と言えるでしょう。
トゥールーム Sコレクション Airline Pilot 紺碧(こんぺき) TR-MB5007
出典:https://www.epson.jp/products/trume/trmb5007/#007
スペック
ケースサイズ:直径45.9mm×厚さ15.5mm
機能:GPS衛星電波受信,ソーラー充電,タイムゾーン設定機能,ワールドタイム機能,ストップウォッチ,気圧計測,高度計測等
防水性:10気圧
定価:22万円(税別)
Sコレクションは、空をイメージしたトゥールームのソーラー電波時計であり、パイロットウォッチが基調となっています。
そのため「空」が一つのテーマになっており、さらにこちらは「Airline Pilot」として、私たちにも身近な旅客の操縦士をイメージして製造されました。
そのため、ワールドタイムの都市表記は空港コードが用いられていたり、UTC(協定世界時)での時間管理を可能にしていたり、さらには気圧・高度計測器までが付属されることとなりました。
出典:https://www.epson.jp/products/trume/trmb5007/#007
もちろん実際にエアラインパイロットでなくとも、美しいブルーの文字盤にややボリューミーながら洗練されたケースは、ビジネススーツにマッチしてくれること請け合いです。
なお、革ベルト・メタルブレスレットどちらも付属しており、気分によって付け替えられるのも嬉しいポイントですね。
トゥールーム Cコレクション Breakline TR-MB5006
出典:https://www.epson.jp/products/trume/trmb5001/#006
スペック
ケースサイズ:直径45.9mm×厚さ15.5mm
機能:GPS衛星電波受信,ソーラー充電,タイムゾーン設定機能,ワールドタイム機能,ストップウォッチ,パーペチュアルカレンダー等
防水性:10気圧
定価:185,000円(税別)
「Break」をテーマに、都会的な遊び心を随所に織り交ぜたシリーズです。
もともとCコレクションはタウンユースが想定されていますが、こちらはさらに洗練されており、オシャレなファッショニスタも納得の一本でしょう。
最大の特徴は、先ほども少し言及しましたが、「エイジング」を楽しめるベルトの「アドバンティック仕上げ」にあります。
これは、一つの色の上にトーンの濃い別の色をベールのように塗布し、部分的に擦るようにした装飾技法のことです。
塗料が二層構造となっているので、使っていくうちに下層のカラーが少しずつ浮かび上がり、オーナーだけの独自の風合いを楽しめる、という遊び心なのです。
出典:https://www.epson.jp/products/trume/trmb5001/#006
なお、こちらもメタルブレスも付属しておりますので、よりずっしりとした重量感を出したい時でもフレキシブルに対応できます。
トゥールームの何よりの特徴は、技術や機能面だけでなく、時計としての「デザイン」「使うシーン」がじっくり考えられ、作りこまれていることにあります。
確かに伝統的なアナログウォッチは、外装デザイン(見た目のカッコよさのみならず、仕上げの丁寧さや巧拙、高級感含む)は時として機能そのものより重視されますね。
こういった時計の価値や在り方を考え抜き、「アナログウォッチを極めることを目指す」というのがトゥールームの真髄なのでしょう。
まとめ
働き盛りのビジネスマンにぜひ身に着けて頂きたい、ワンランク上の高級ソーラー電波時計を7選ご紹介いたしました!
セイコーにシチズン、カシオにユンハンスにトゥールーム・・・いずれも最先端のハイテク技術で標準電波やGPS電波受信デバイスの製造に成功していながらも、時計としての「高級感」「装着感などの実用性」が重要視されているものばかりです。
腕時計は利便性も大切な一方で、やはり「他人から見られること」「ステータス」も意識しなければなりません。
そんな時、ワンランク上のソーラー電波時計は、最適な選択と言えるのではないでしょうか。
当記事の監修者
南 幸太朗(みなみ こうたろう)
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン プロスタッフ
学生時代に腕時計の魅力に惹かれ、大学を卒業後にGINZA RASINへ入社。店舗での販売、仕入れの経験を経て2016年3月より銀座本店 店長へ就任。その後、銀座ナイン店 店長を兼務。現在は営業企画部 MD課 プロスタッフとして、バイヤー、プライシングを務める。得意なブランドはパテックフィリップやオーデマピゲ。時計業界歴13年。