「時計趣味の集大成として、究極の1本を手に入れたい……」
「そんな上がり時計は、どうやったら見つけられる?」
手に入れた途端にまた次のモデルが欲しくなる、まるで底なし沼のような高級時計の世界。
この時計沼から脱出しようと、日々「上がり時計とは何か」を模索している時計愛好家も多いでしょう。
上がり時計は単なる高級時計ではなく、自分の価値観や人生の歩みを反映した、いわば究極のアイテム。
そのため、品質やデザインはもちろんのこと、着け心地やブランドの背景など多角的な視点から選び、何よりどれだけ愛着が持てるかを大切にしたいところです。
この記事では、そんな上がり時計を見つけるためのヒントをわかりやすく解説します。
銀座の時計店が厳選したおすすめモデルも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
「上がり時計」とはどういう時計の事?
時計好きの間でよく使われる「上がり時計」という言葉。
これは、コレクションの最後を飾る究極の時計を意味し、言い換えれば「これ以上時計を増やす必要がない」と思えるほどに満足度の高い1本のこと。
「上がり」という表現は、囲碁や将棋の世界で「勝利を収める」や「終局を迎える」といった意味がありますが、それが由来といわれています(他にも諸説あります)。
そこから転じて、「時計コレクションのゴール」や「最終的に辿り着いた時計」といったニュアンスで使われています。
また、時計趣味は一度ハマると欲しいモデルが次から次へと増えてしまう、いわゆる「沼」に陥りがちです。
その中で、特に欲しかったモデルを手に入れた瞬間は、何とも言えない達成感を味わえることから、いつしか上がり時計なる言葉が生まれたものと推測されます。
では、どういったものが上がり時計にふさわしいのか、次項からはより具体的な内容に迫っていきます。
高いものが上がり時計というわけではない
上がり時計と聞くと、何百万円や何千万円もする時計(パテックフィリップ、オーデマピゲ、ヴァシュロンコンスタンタンなど)を思い浮かべる人は多いでしょう。
しかし、上がり時計の価値は、決して値段だけでは決まらないはず。
それよりも、その時計が持つストーリーや、所有者が持つ価値観との一致が本質であると考えられます。
例えば、ある人にとっての上がり時計は、学生時代に苦労して手に入れたオメガのスピードマスター・プロフェッショナルかもしれません。
そのスピードマスターは、単なる物理的な道具よりも「努力の証」としての価値が高く、一生手放せない存在である可能性があります。
また、最後の1本を決める基準は、機能性や使い勝手である場合も。
アウトドアが趣味の人には、どんな環境でも信頼できるタフなモデルが選ばれがちです。
グランドセイコーやセイコープロスペックスのような実用性と精度を兼ね備えたモデルが、上がり時計になるケースも少なくありません。
さらに、デザインが上がり時計の決め手になる場合もあります。
シンプルで飽きのこないデザインが、「これさえあれば他の時計は要らない」と感じさせることも。
ヴィンテージウォッチが好きな人なら、現行品では味わえない温かみや経年変化、唯一無二の希少性や歴史背景に「これでなければ」と思うケースもきっとあるでしょう。
つまり、上がり時計とは、単に高価な時計を指すのではなく、所有者にとって特別な意味を持つ1本のこと。
それは、所有者の人生や趣味を象徴する、かけがえのない存在ともいえるものです。
上がれる時計の選び方
上がり時計を選ぶ上で最も重要なのは、自分が心から満足できるかどうかです。
そのためにはブランドや価格だけにとらわれず、着け心地やデザイン、日常での使いやすさなど、普遍的な要素にも目を向けてみましょう。
着け心地の良さで選ぶ
まず、着け心地は時計選びの基本です。
ケースの大きさや厚さ、リューズの位置、ベルトのフィット感、全体の重量バランスがしっくりくるかをチェックしましょう。
一目ぼれして手に入れても、着け心地が悪いとあまり使う気にはなれないものです。
一方、ついつい手に取りたくなる時計は、自然と日常の相棒になります。
忙しい朝でも自然と手が伸びる時計には、理屈では説明しきれない不思議な魅力や相性の良さを感じるものです。
デザイン性で選ぶ
直感的にビビッとくるかどうか、フィーリングも大事にしたい要素です。
デザインは、シンプルでクラシックなものが流行に左右されず長く使えます。
気に入ったデザインでも、それを20年後や30年後も愛用できるか、もし愛用する姿を想像できないのであれば、購入は見送った方が良さそうです。
思い入れの深さで選ぶ
自分自身のストーリーや思い入れにスポットを当てることも、上がれる時計に辿り着く近道になります。
- 若かりし頃に憧れていた時計
- 記念日や人生の節目に購入する時計
- 自分の趣味や価値観に合ったモデル
これらは、いずれも所有する喜びをより深いものにしてくれます。
そのため、上がり時計は自分の軸で選ぶことが大事。
それを踏まえた上で、時計そのものに対する世間の評価も取り入れてみてはいかがでしょうか。
上がり時計にオススメなブランドランキング
数ある時計ブランドの中で、特に上がり時計を選ぶ際におすすめなのが以下の5つです。
- オーデマピゲ
- パテックフィリップ
- A.ランゲ&ゾーネ
- グランドセイコー
- ロレックス
では、具体的にどういった点がおすすめなのか、引き続き詳しく解説します。
オーデマピゲ
オーデマピゲは世界中の時計コレクターが最終目標に掲げる、上がり時計にふさわしいブランドです。
その理由は、技術力やデザイン性のみならず、ブランドが持つ特別な地位にあるといえるでしょう。
創業から150年にわたりスイス・ジュウ渓谷の小さな村、ル・ブラッシュに本拠を置くオーデマピゲは、現在も家族経営を続ける独立系ブランドです。
この独立性は、他ブランドにはない独自のこだわりと自由な創造性を可能にしており、結果として革新的なモデルを数多く生み出しています。
特に1972年に登場したロイヤルオークは、ステンレススチール製時計を高級品へと昇華させたモデルとして、時計業界に革命を起こしました。
さらに、オーデマピゲの希少性も注目すべきポイントの1つ。
年間生産数は約4万本と、ロレックスやオメガなどのメジャーブランドに比べて圧倒的に少なく、入手難易度が高いことで知られています。
この希少性が時計コレクターの所有欲をかき立て、ブランドの価値をより一層高めています。
また、デザイン面では、かの有名なジェラルド・ジェンタ氏(20世紀を代表する時計デザイナー)が手掛けたロイヤルオークをはじめ、クラシックとモダンが融合したタイムレスな美しさが魅力。
一方で、複雑機構を備えたモデルも数多く生み出しており、時計そのものがアートとしても高く評価されています。
オーデマピゲは、単なる高級時計ブランドの範疇を超えた、所有者のステータスや審美眼を象徴する存在としても注目されています。
パテックフィリップ
パテックフィリップは、紛れもなく時計業界の頂点に君臨するブランドであり、上がり時計として理想的な選択肢です。
1839年創業のマニュファクチュールでありながら、スイス・ジュネーブで唯一家族経営を貫く独立時計メーカーとしても知られています。
商業的トレンドに左右されず、常に時計製造の技術と芸術をきわめようとする姿勢が多くの時計ファンを魅了するところ。
特にムーブメントの精度と仕上げに徹底したこだわりが見られ、2009年には自社規格(パテックフィリップ・シール)を導入するなど、業界最高水準の品質を保証しています。
デザインはエレガントで、時代や流行に左右されない普遍的な美しさも特徴。
さらに、生産本数が限られているため希少価値が高く、将来的な資産価値も大いに期待できます。
シンプルなカラトラバから複雑機構を備えたグランド・コンプリケーションまで、全てのコレクションが全く隙のない完成度の高さ。
ノーチラスやアクアノートは近年市場価格が高騰しており、投資対象としても注目を集めています。
そんなパテックフィリップは永久修理を保証しているだけに、上がり時計どころか、子や孫の代まで引き継ぐことも決して難しくないでしょう。
A.ランゲ&ゾーネ
A.ランゲ&ゾーネはドイツ時計の最高峰にして、スイス時計と並び称される存在。
当然、上がり時計としても検討しがいのあるブランドで、1845年の創業以来、ドレスデンを拠点に卓越した時計製造を行ってきました。
一度途絶えた歴史をドイツが統一された後の1990年代に復活させ、以降その品質と革新性で世界的評価を得ています。
自社で全ての設計製造を行うムーブメントは、ドイツ製品らしい質実剛健さと職人技が際立っています。
4分の3プレートやゴールドシャトンといった伝統技法を用いるなど、特に美しさと耐久性を兼ね備えた設計が特徴。
手作業で入念に仕上げられた部品には、細部にまで妥協を許さない職人のこだわりが込められています。
デザインはクラシカルにして独創的であり、特にランゲ1やダトグラフなどはアイコニックなモデルとして人気。
シンメトリーな文字盤配置やアウトサイズデイトなど、個性的でありながら大人の雰囲気も感じさせる独特の世界観を放っています。
オーデマピゲやパテックフィリップと同様に、生産本数が少ないことから資産性の高さも折り紙付き。
時計好きのみが知るブランドなだけに、他人と被りにくいのもポイントです。
グランドセイコー
グランドセイコーは、1960年に誕生した日本が誇る最高級時計ブランドであり、その卓越した技術と精緻な仕上げによって世界中で高く評価されています。
特にセイコーが独自に開発した9Sメカニカル、9Rスプリングドライブ、9Fクォーツの各ムーブメントは、スイスの高級時計ブランドにも引けを取らない優れた精度と耐久性を誇っています。
針や文字盤、ケースの仕上げなど、熟練の職人技が光る外装の輝きもグランドセイコーならではの魅力。
中でもザラツ研磨を施したケースとベゼルは、歪みのない鏡面仕上げの平面を多用した美しい仕上がりによって、見る者を圧倒します。
デザインはシンプルで無駄がなく、プライベートからフォーマルまで幅広く使える実用的なモデルが揃っています。
定番モデルの他に、数量限定の記念モデルや復刻モデルも数多く展開されることから、希少価値の高い1本を選ぶことも可能。
「最高の普通」をコンセプトとするグランドセイコーは、高級時計でありながら普段使いがしやすく、故に上がり時計の最も現実的な選択肢といっても過言ではありません。
ロレックス
ロレックスは世界で最も人気のある時計ブランドであり、その普遍的なデザインと圧倒的な品質から、上がり時計の候補に適しています。
その歴史は1905年までさかのぼり、世界初の腕時計用防水ケースとして名高いオイスターケースや自動巻き機構のパーペチュアルを生み出すなど、時計業界の基準を次々と打ち立ててきました。
中でも、ロレックス最大の特徴は、頑丈で実用的な設計にあります。
エクスプローラーやサブマリーナーをはじめとするプロフェッショナルモデルは、実際、冒険家やダイバーに極限環境で使用されたことで、その性能や耐久性が証明されています。
一方、デイトジャストやデイデイトなどのクラシックモデルは、ビジネスやフォーマルなシーンにおける定番で、世界中のセレブや著名人たちの間でも人気。
どのモデルも流行に左右されず、50年以上にわたって基本的なスタイルを維持しており、時代を超えて愛用できるタイムレスな魅力を備えています。
資産価値が高いのもロレックスならではで、現行のステンレスモデルはそのほとんどに定価を超えるプレ値が付いています。
廃盤になっても価値が下がるどころか、逆に上がるケースさえあるので「ロレックスなら安心して持っていられる」という長年のコレクターも少なくありません。
耐久性、実用性、資産性の全てを求めるなら、ロレックスに勝るブランドは他にないでしょう。
「上がり時計もガンガン使いたい」といった人にも、きっと望み通りの選択肢に違いありません。
デザイン満足度が高い腕時計
上がり時計を選ぶ上で、何よりデザインにこだわる人は多いでしょう。
デザインは直感だけで良し悪しを決めることもできますが、その背景にあるブランドの意図やこだわりを知ることで、より満足度の高い1本が見つかるはずです。
ここでは、特にデザインが魅力的なモデルを3本ピックアップ。
各モデルの特徴やおすすめポイントを、わかりやすく解説します。
オーデマピゲ ロイヤルオーク オートマティック 15510ST.OO.1320ST.06
素材: ステンレススティール/SS
ケース:直径 41mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き/Self-Winding
ロイヤルオークは世界三大時計ブランドの1つに数えられるオーデマピゲの代表的なコレクションで、1972年の誕生以来、数多くのモデルが世に送り出されています。
中でも、ステンレススチール製且つ41mmケースのモデルは特に人気があり、市場では常に高値で取引されています。
そんな 「SS製41mm」の現行品であるこちらは、八角形のベゼルに8本のネジが配置されたアイコニックなデザインに、ダイヤルもオリジナルモデルを引き継ぐ「ナイトブルー クラウド50カラー」の「グランドタペストリー」パターンを採用した1本。
伝統的なロイヤルオークの意匠と現代的アップデートが融合した逸品として、その魅力は永遠に色褪せることがありません。
ケースとブレスの表面にはサテン仕上げ、エッジにはポリッシュが施されており、見る角度や時間帯、光の当たり具合によって様々な表情を堪能できます。
この繊細な仕上げは熟練の職人技によって生み出されるもので、いつ眺めてもため息が出るような美しさを誇っています。
ムーブメントは70時間のパワーリザーブを備えるCal.4302を搭載しており、その造形美をシースルーバックから眺めることも可能。
実用時計としてはもちろん、自宅にいるときも鑑賞用としてその価値を存分に楽しめるでしょう。
パテックフィリップ カラトラバ オフィサー 5227J-001
素材: イエローゴールド / YG
ケース:直径 39mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
カラトラバはパテックフィリップの美学を象徴する名品として、世界中の時計愛好家から絶大な支持を受けています。
そのシンプルな造形美は「ラウンド型腕時計の古典」として知られ、同時にパテックフィリップのスタイルを象徴するアイコンにもなっています。
こちらのモデルは、39mm×9.24mmのケースが現代の需要に見事にマッチしたバランスのいい1本。
プライベートからフォーマルまで幅広いシーンで使え、シャツの袖にも自然と収まることで、さりげないエレガンスを表現できます。
イエローゴールド製のケースには、無意識に触れてみたくなるほど滑らかな磨きが施されており、優美な光をまとうその姿は上品な雰囲気に満ちています。
ムーブメントは、最大45時間のパワーリザーブを備える自動巻きキャリバー(Cal.26-330 S C)を搭載。
また、裏蓋にはヒンジ付きのダストカバーが備わり、ムーブメントを保護しながらも、その精緻な機械美を堪能できる仕掛けが施されています。
時を経ても変わらぬ美しさと価値を誇るカラトラバは、どんなシーンでも自信を持って身に着けられる、上がり時計の王道と呼べる1本です。
ランゲ&ゾーネ ランゲ1 191.025(LSLS1912AA)
素材: プラチナ / PT
ケース:直径 38.5mm (リューズ含まず)
駆動方式: 手巻き / Hand-Winding
ランゲ1は伝統と革新を融合させた卓越したデザインにより、時計界で唯一無二の存在感を放つコレクションです。
非対称レイアウトのダイヤルはブランドのアイデンティティそのものであり、アウトサイズデイト表示は視認性の高さに加え、デザインに躍動感を与えているよう。
この独創性は単なる時計を超えて、アートピースと呼ぶにふさわしい完成度を誇っています。
こちらは、シルバー無垢を使用したロジウムカラーのダイヤルがシックなブラックアリゲーターストラップとの組み合わせによって、クールで知的な印象を感じさせるモデル。
さらに、プラチナ製のケースは上品で落ち着いた輝きを放ち、耐食性に優れるのも特徴です。
ケースサイズは38.5mm×9.8mmと控えめで、クラシカルな雰囲気を醸しつつ、どんなシーンにも溶け込む万能性を持っています。
ムーブメントは、72時間のパワーリザーブを備える手巻きキャリバー(Cal.L121.1)を搭載。
ドイツ時計らしい4分の3プレートや手彫りのテンプ受けなど、シースルーバックを通じて楽しめるディティールも魅力の1つです。
そんなランゲ1は、独創的な美と技術を兼ね備えたタイムピースとして、常に腕元で特別な輝きを放ち続けるでしょう。
日常使いで満足度が高い腕時計
「上がり時計は使ってなんぼ」あるいは「日常使いできる上がり時計が欲しい」という人も多いのではないでしょうか。
そんな実用的で長く使えるモデルを、グランドセイコーとロレックスの中から3本ピックアップ。
以下に、それぞれの特徴やおすすめポイントを要点を絞って解説します。
グランドセイコー エボリューション9コレクション マスターショップ限定モデル SLGH005
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 40mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
こちらは現行のグランドセイコーで屈指の人気を誇り、白樺の相性で多くの時計ファンに親しまれているモデル。
まず注目したいのは、グランドセイコーの技術を象徴するメカニカルムーブメント(Cal.9SA5)を搭載している点。
このムーブメントは、約80時間のロングパワーリザーブと日差5秒~-3秒の高精度を備え、実用性と信頼性の両面で高いパフォーマンスを発揮します。
また、独自の水平輪列構造により薄型化を実現することで、ケースの厚さが11.7mmとスリムなのも見逃せないポイントです。
それによって、40mmのケースも圧迫感がなく、シャツの袖にすっきり収まるなど使い勝手に優れています。
日本の白樺林をイメージしたホワイトダイヤルは、まるで彫刻のような立体感と唯一無二の質感を味わうことが可能。
日常生活用強化防水(10気圧)を備えることでビジネスからプライベートまで幅広く使え、さらにザラツ研磨による歪みのない鏡面仕上げが、手元に華やかさをプラスしてくれます。
そんな時計としての機能性、耐久性、美しさが高次元で融合した白樺は、身に着けるたびに「良品を手に入れた」という満足感を得られる1本です。
ロレックス デイトナ 126500LN ホワイト
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 40mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
デイトナの現行モデルである126500LNは、高い実用性と資産性を兼ね備えた上がり時計の代表格。
特に白文字盤は200万円以上する定価の2倍以上で取引されるなど、市場価格が高値で安定していることから、長期的な資産としても魅力的です。
白文字盤に黒のインダイヤルを配したパンダデザインは、ロレックスファンを虜にし続ける不思議な魅力を持っています。
40mm×11.9mmのケースはクロノグラフにしては控えめなサイズ感で、腕への収まりが良いところも人気の一因といえるでしょう。
ロレックスならではのオイスターケースとオイスターブレスレットは、屈強でありながら肌の上を滑るような心地よい装着感も魅力。
ムーブメントは、約72時間のパワーリザーブと日差-2秒~+2秒の高精度を誇るCal.4131を搭載しています。
高級感漂うセラクロムベゼルは耐傷性に優れ、普段使いしても美しさが保たれるのはうれしいところ。
これほど資産価値が高く、しかもガンガン使える腕時計は、おそらく他に1本も見つからないでしょう。
ロレックス エクスプローラーI 124270
素材: ステンレススティール / SS
ケース:直径 36mm (リューズ含まず)
駆動方式: 自動巻き / Self-Winding
124270は必要十分をきわめた設計と、タイムレスなデザインが支持されるエクスプローラーの現行モデル。
1953年に誕生した初代からコンセプトと基本デザインを守り続けていることが、このモデルに普遍的な価値を与えています。
探検家のためのツールウォッチとして生まれたその背景から、日常のラフな使用にも耐えうる堅牢性を持ち、付いた傷さえも自分だけの歴史や思い出として楽しめるでしょう。
36mmの控えめなケースサイズはクラシック且つエレガントで、年齢性別を問わず身に着けられるのもポイント。
文字盤のシンプルさと視認性の高さが、シーンを選ばずに着用できる万能さを生み出しています。
また、ノンデイト仕様のためメンテナンスが容易であり、長期にわたって安心して所有できる点も大きな魅力です。
ムーブメントは、約70時間のパワーリザーブを備えるCal.3230を搭載。
飾らずとも確固たる存在感を放つエクスプローラーは、あらゆる世代にとって「時計と共に歩む人生」の理想形といえる存在です。
上がり時計を探すけれど上がれない人もいる
ここまでをご覧いただき、「上がり時計のイメージが固まってきた」という人もいるでしょう。
その一方で、巷には上がり時計を求めて終わりのない旅を続ける、時計愛好家が後を絶ちません。
では、なぜ上がることができないのか、その理由は思い付くだけでも3つあります。
①上がり時計の定義がまだ曖昧
まず1つ目は、上がり時計の定義がその人の中で曖昧だから。
そのせいでどんな時計を手に入れても、そこに根拠や確信がないだけに、永遠に満足できないパターンです。
おそらく、流行やリセールバリューにつられて購入した時計も多く、それらは後に手放してしまう例も少なくないでしょう。
②時計を入手すること自体が目的になっている
2つ目は、時計を手に入れることが快感でやめられないから。
多くの時計愛好家にとって、実は時計を所有すること以上に「探す、選ぶ、購入する」プロセスが喜びになっている可能性があります。
特にラグジュアリーな空間での購入体験は非日常的であり、その瞬間に味わう高揚感や優越感に無意識に魅了されているのではないでしょうか。
③新しい時計が次々と欲しくなっていまう
3つ目は、絶えずSNSやYouTubeで拡散される時計情報に目移りしてしまうから。
中でもInstagramは、話題の新作や雲上時計、ヴィンテージのレアモデルもバンバン目に飛び込んでくるため、際限なく物欲を刺激されます。
他人のコレクションに触発されて、「自分ももっと自慢できる時計が欲しい」という気持ちにもなりがちです。
そう考えると、上がれないのはネガティブなことと思われるかもしれませんが、決してそうとは限らないでしょう。
いっそのこと「上がるのは無理」と諦め、生涯にわたり気になる時計を追い続けるのも1つの選択肢です。
年齢を重ね、流行も変化していく中で、きっと時計への価値観や好みも変わっていくでしょう。
その結果、いつしか自然と「これこそが上がり時計」と思える1本に出会える日がくるかもしれません。
よって、「上がり時計にこだわる必要はない」と気楽に考え、マイペースで時計を楽しんでみても良いのではないでしょうか。
自分の手元にずっと残る腕時計を選べたときに上がり時計が決まる
上がり時計とは、生涯にわたり自分の手元に残り続ける特別な1本のこと。
これを選ぶタイミングやきっかけは人それぞれですが、心から上がり時計と呼べる1本に出会えるのは、その時計が持つ価値や思い出が、自分の人生と深く結びついた瞬間だけかもしれません。
何かの記念や自分へのご褒美として、最初から「これが最後の1本」と決めて選ぶ人もいれば、気付けば長年使い続けて自然と手元に残った時計が、人生を象徴する存在になることもあります。
どちらにせよ、重要なのはその時計が自分にとって特別な意味を持つこと。
そして、時が経つほどにその価値がさらに深まることです。
上がり時計を選ぶ際は、デザイン、品質、資産価値、ブランドの背景などを多角的に意識するのがポイント。
着け心地や日常使いに適しているかも重要ですし、何よりどれだけ愛着が持てるかを大切にしましょう。
そうして選ばれた時計は、きっと人生を共に刻むかけがえのない存在として、いつまでも自慢のコレクションの中でひときわ強い輝きを放ち続けるでしょう。