「ランゲ&ゾーネって何がすごいの?」
「ランゲ&ゾーネの歴史や魅力について知りたい」
世界の5大時計ブランドの中で、唯一のドイツブランドである「ランゲ&ゾーネ」。
最高精度・最高品質を誇る最高の時計ブランドといわれています。
ランゲ&ゾーネの歴史や魅力について知りたいという人は多いのではないでしょうか。
ランゲ&ゾーネは一度時計界から撤退してしまいましたが見事に復活をとげ、高級時計ブランドとして今もなお人気を博しています。
この記事ではランゲ&ゾーネの歴史や魅力について、GINZA RASINスタッフ監修のもと解説します。
人気モデルの紹介もしますので、ランゲ&ゾーネの購入をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
最高精度・最高品質の評価を裏付ける4つの特徴
出典:https://www.alange-soehne.com/
ランゲ&ゾーネには、“最高の時計ブランド”との評価を受けるに値する4つの特徴があります。
特徴①:ひとつのモデルのためにひとつのムーブメントを開発する
一般的に、他のブランドの時計はベースキャリバーにモジュールを追加する手法で開発されています。
しかし、ランゲ&ゾーネの時計はひとつのモデルの時計のためだけにゼロからムーブを作ります。
そのため莫大な開発費用と期間がかかってしまいますが、それほど力を入れていることから価値のある時計として高い評価を得ています。
特徴②:一点の曇りもなく完成させるために、一度分解して再度組み立てる
高品質な時計であるほど、何百もの細かい部品を組み合わせて完成に至ります。
本来であれば、組み立てた時計は出荷するのみの状態になります。しかしランゲ&ゾーネでは、一度組み立てた時計を分解します。
一度目の組み立ては部品や動きの調整を主な目的としており、分解後に再度組み立てるときは一度目の組み立てで微小の傷がついてしまうので、各部品に磨きやエングレービングといった仕上げ作業を行ないます。
こうすることで、一点の曇りもなく完成させることを目指しています。
特徴③:時計の針が“10時10分”ではなく、“1時51分”の理由
一般的には、“10時10分”に時計の針を合わせると文字盤バランスが美しく見えるとされています。
しかし、ランゲ&ゾーネの時計を展示する時は時分針が“10時10分”の逆となる“1時51分”に統一されています。
これは、ランゲ&ゾーネ独自で開発した、文字盤デザインを映えさせる時間表示だからです。
また、“1時51分”に時分針を合わせることで時計が笑っているように見えるという魅力があります。これは、通称「ランゲ・スマイル」と呼ばれています。
特徴④:“アウトサイズデイト”と呼ばれている日付表示
ランゲ&ゾーネの時計は、通常の時計よりも4倍~5倍大きい日付表示になっています。
これは、単に大きく表示させているのではなく、日付を表す2枚のディスクを本体に収めるという独自の発想と技術力によって可能なデザインです。
ランゲ&ゾーネがこのデザインを発表した当時は、さまざまなブランドが後追いしたといわれています。それほど、このデザインの影響力は大きいものでした。
ドイツが世界に誇る時計ブランド「ランゲ&ゾーネ」の歴史
ランゲ&ゾーネは、時代の荒波に飲まれてしまい、一度はこの世から姿を消してしまいました。
しかし、ランゲ&ゾーネの生みの親であるアドルフ・ランゲの曾孫、ウォルター・ランゲによって再びこの世に蘇りました。
出典:https://www.alange-soehne.com/
ドイツのザクセン王国の宮廷時計師であった創業者のアドルフ・ランゲ
ランゲ&ゾーネの創業者であるアドルフ・ランゲは、ザクセン王国の宮廷時計師の一族に生まれ、自身も宮廷時計師として華やかな宮廷生活を過ごしていました。
しかし、1830年に当時有名な時計師だったヨハン・フリードリヒ・グートケスと出会ったことをきっかけに弟子入りし、1845年に宮廷生活に別れを告げます。そして、グラスヒュッテの町で時計製造業を興しました。
その後、リヒャルトとエミールという二人の息子に恵まれます。この二人も、父親譲りの才能で優れた時計師へと成長します。
そして、1868年に時計製造業と技術開発を引き継いで「ランゲ&ゾーネ」が誕生しました。
動乱期を迎えて一度は消えたけど
長年培ってきた高い時計製造技術力と評価によって知名度を高めてきたランゲ&ゾーネ。第一次世界大戦や世界恐慌などの影響を受けながらも、何とか生き残っていました。
しかし、第2次世界大戦で本社の時計工場が全壊。さらに1948年4月には共産主義政権によって会社が国有化されてしまいます。
これによってランゲ&ゾーネはなくなり、伝説の時計ブランドになってしまいました。
しかし、一度消えてしまったランゲ&ゾーネは50年の時を経て1990年に復活します。
東西ドイツが統一されたことでアドルフ・ランゲの曾孫であるウォルター・ランゲがグラスヒュッテに戻り、ランゲの時計製造技術を復活させることに成功したからです。
そしてその後は、世界5大時計ブランドで唯一のドイツブランドとして君臨しています。
ランゲ&ゾーネの人気モデル
ランゲ&ゾーネには、以下のような人気モデルがあります。
ランゲ1 ムーンフェイズ 109.032(LS1094AD)

素材:ピンクゴールド/PG
ケース:直径 38.5mm (リューズ含まず)
駆動方式:手巻き/Hand-Winding
1994年にランゲ&ゾーネの復興初コレクションとして発表された「ランゲ1」。
これは、ランゲ&ゾーネを代表するモデルとなっています。
第二世代モデルでは、初代のデザインを維持しながらも新開発した手巻きムーブメントと瞬転式アウトサイズデイトを搭載しています。
アウトサイズデイトは、深夜0時となったら翌日の日付に切り替わるようになっており、視認性も申し分ありません。
サクソニア 216.032(LS2164AD)

素材:ピンクゴールド/PG
ケース:直径 37.0mm (リューズ含まず)
駆動方式:手巻き/Hand-Winding
ランゲ&ゾーネで調和の取れたダイヤルデザインといえば、「サクソニア」です。
これは、1994年にランゲ復興初コレクションとして発表されたモデルのひとつです。
これは、清廉さと優雅さを兼ね備えており、無駄を一切省いてあらゆる細部に至るまで極限の完成を追求しています。
こうした理由から、ランゲ&ゾーネのモデルの中でも不動の人気ポジションを築いています。
1815 233.032/LS2334AD

素材:ピンクゴールド/PG
ケース:直径 40mm (リューズ含まず)
駆動方式:手巻き/Hand-Winding
ランゲ&ゾーネの伝統を伝える時計として扱われているのは、「1815」のモデルです。
このモデルは、ドイツ・ザクセンの時計産業の父であるアドルフ・ランゲ生誕の年にちなんで名付けられました。
デザインは、ブルースチールの針やアラビア数字、線路をイメージしており、レイルウェイモチーフの分目盛りなどの伝統的な要素が特徴とされています。
まとめ
ランゲ&ゾーネは、一度消えてしまったのに復活し、高級時計ブランドとして今もなお人気を博しています。美しいバランスの時計を身につけたいのであれば、ランゲ&ゾーネを選んでみてはいかがでしょうか。